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新卒入社して間もない若手に、なぜ事業部長を任せるのか?
インターネット業界で進化し続けるユナイテッドが創り出す成長環境

変化が激しいインターネット業界で、合併や事業の多角化など、多様な戦略を実行し、プレゼンスを発揮しているユナイテッド。同社は、2018年に発表した中期経営戦略「UNITED2.0」の中で、「UNITEDエンパワーメントプラットフォーム(UEP)」構想を掲げた。若手に裁量や挑戦の機会を積極的に与え、育成していくモデルを志向しているのだ。

それでは、ユナイテッドが求める「ビジネスリーダー」とはどのような人材なのか。若手のホープとして、新卒3年目にして同社の事業部長に抜擢された増田潤氏と、同氏の活躍に伴走してきた執行役員・岡部健二氏、昨年同社に中途入社し、入社後約半年で執行役員に抜擢された榎本吉兼氏に話を伺い、ユナイテッドが求める若手人材像と、成長を後押しする環境に迫った。

  • TEXT BY MONTARO HANZO
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
  • EDIT BY MASAKI KOIKE

インタビュイー

増田 潤 (ますだ・じゅん)

ユナイテッド株式会社 事業戦略担当 事業部長

増田 潤

ますだ・じゅん

ユナイテッド株式会社 事業戦略担当 事業部長

神戸大学大学院人間発達環境学研究科卒。大学院卒業後の入社3年目にして、アプリ特化広告配信プラットフォーム「ADeals(アディールズ)」立上げ後、事業部長を務めあげ、現在は同社事業戦略にて事業部長に従事する。

榎本 吉兼 (えのもと・よしかね)

ユナイテッド株式会社 執行役員 投資・M&A担当

榎本 吉兼

えのもと・よしかね

ユナイテッド株式会社 執行役員 投資・M&A担当

早稲田大学政治経済学部卒業後、在学時より在籍していたインターネット関連事業を手掛ける株式会社ミログへ入社。経営戦略室長として資金調達、経営企画、トップアライアンス等を統括。その後、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社等にて企業買収等のアドバイザリー業務に従事。2015年より、再生可能エネルギーの開発や建設等を手掛ける自然電力株式会社に入社、コーポレート部長として財務、経営企画、トップアライアンス等を統括。2018年8月ユナイテッド株式会社入社。2019年3月より投資・M&A担当執行役員に就任(現任)。

岡部 健二 (おかべ・けんじ)

ユナイテッド株式会社 執行役員 アプリマーケティング事業本部長

岡部 健二

おかべ・けんじ

ユナイテッド株式会社 執行役員 アプリマーケティング事業本部長

2005年株式会社モビィリードに入社。法人営業に従事。 2007年ngi mobile株式会社(現ユナイテッド株式会社)入社。モバイル広告事業にて大手メディア企業や大手コンテンツプロバイダー企業のマーケティングに従事し、2012年よりDSP事業部事業部長に就任。2018年よりアプリマーケティング事業本部長を経て、2019年3月より執行役員アプリマーケティング事業本部長に就任(現任)。

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全くの未経験から、新卒3年目で事業部長に

どんな社会になっても、事業を創り続ける──。

ユナイテッドのコアバリューを、代表取締役COOの金子陽三氏はこう表現した

合併や事業の多角化を経て、いまもなおインターネット業界で進化を続けるユナイテッドの根底には、「変わり続ける」という企業哲学がある。そんなカルチャーを下支えしているのが、年齢・経験を問わない「事業責任者」ポストへの登用だ。一般的には、30代前後で一定の事業経験を積んだ人材が責任者に登用される場合が多いが、ユナイテッドでは積極的に若手も抜擢している。

代表例が、同社で大学院卒業後の入社3年目にして、アプリ特化広告配信プラットフォーム「ADeals(アディールズ)」立上げ後、事業部長を務めあげ、現在は同社事業戦略担当にて部長に従事する増田潤氏である。増田氏は入社後、事業の立ち上げに携わるなかでプログラミングの知識を身につけ、エンジニアと協働できるまでになった。今では、アプリ広告市場について「社内の誰よりも精通している」と評されるほどだ。

増田氏は、学生時代を「何かをやりきった経験がなく、少し引け目を感じていた」と振り返る。だからこそ、目標達成に向かってがむしゃらに努力し、達成感を味わえるような仕事を探していた。

ユナイテッド株式会社 事業戦略担当 部長 増田潤氏

増田若手のうちから裁量をもって挑戦できる企業を探すなかで見つけたのが、新規事業創出を「事業の柱」と掲げるユナイテッドでした。事業領域が「インターネット全般」と広く、toB・toC両方の事業を経験できる。若手への裁量が十分に与えられるカルチャーなので、仕事を通じて何かを成し遂げ、達成感を味わう経験ができると思いました。

ユナイテッドの環境に魅力を感じたメンバーは、増田氏だけではない。中途入社後、約半年で執行役員に抜擢された榎本吉兼氏と、同じく執行役員としてアプリマーケティング事業本部長を務める岡部健二氏も同じだ。

榎本氏は、大学生の頃から、インターネットビジネスを展開するスタートアップの創業メンバーとして財務や経営企画の責任者を担当。その後、「経営における財務や投資の専門性を身につけたい」との想いから、M&Aアドバイザリー業務を経験。その後、再生可能エネルギー事業会社の財務・経営企画責任者を経て、昨年2018年夏、ユナイテッドに入社した。

ユナイテッド株式会社 執行役員 投資・M&A担当 榎本吉兼氏

榎本ユナイテッドへのジョインを決めた理由は3つです。1つは、ちょうど投資先の一社が上場し、そこで得た莫大なキャピタルゲインを原資に非連続な形で大きな成長を遂げようとしている、チャレンジングなフェーズにあったこと。

2つ目は、上記の成長戦略において、自分が専門とする投資や財務の領域で貢献余地が大きそうだったこと。

3つ目は、組織カルチャーへ共感したこと。年齢や経歴に関係なく、挑戦意欲と実力があれば平等に機会が与えられる環境に魅力を感じました。

榎本氏と同じく中途入社し、執行役員を務めているのが岡部氏だ。2007年にユナイテッドの前身となるngi groupに入社し、当初は営業に従事。その後、複数のインターネット広告事業の立上げ経験を経て、アドテク領域の事業本部長に抜擢された。

岡部氏は、当時のngi groupへの印象を「インターネット業界のなかでも、優秀なメンバーが揃っている企業だった」と振り返る。

ユナイテッド株式会社 執行役員 アプリマーケティング事業本部長 岡部健二氏

岡部入社の決め手は、一言でいえば「ヒト」でした。前職ではフィーチャーフォンのメディアレップ事業を担当しており、ユナイテッドはクライアントでした。広告代理店への転職を考えていたときに偶然、現取締役の出岡から声をかけられて。後に“ネットエイジマフィア”と呼ばれるような優秀なメンバーが同僚であり、また出岡のような上司のもとでなら、自分自身さらなる成長ができると思い、入社を決めました。

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「2〜3年は下積みだろう」という誤算。若手に「身の丈以上」の試練を与えるカルチャー

それぞれ違ったキャリアを歩んできた3名だが、入社してからのユナイテッドは望んでいた通りの環境だったのだろうか。若手のうちから活躍の機会を与えられることを期待していたという増田氏は、「自分が思ったよりもずっと早く新規事業創出に関われた」と話した。

増田いくら「若手のうちから新規事業創出機会がある」環境とはいっても、2〜3年は下積み期間が存在すると思っていました。しかし蓋を開けてみると、内定者時代に新規事業を提案できたり、入社数ヶ月でアドテク領域のプロダクト企画を担当できたりと、事業企画の機会が次々と与えられる。「本当に早期から機会が回ってくるんだ」と、驚きを感じました。

榎本一度認められれば、かなり思い切って裁量を渡すのが、ユナイテッドの特徴。たとえば、グループ会社アラン・プロダクツのCEOである花房弘也は、若干25歳で執行役員に就任しています。昇進のスピードや評価の大胆さは他の会社に比べて一段レベルが違うと思います。

増田が新規事業開発やプロダクト企画などの機会を手にしたのは、入社前から新規事業創出への意志を表明していたからでしょう。ユナイテッドは社員の「意志」を重視します。新規事業を作りたければ、誰でも手を挙げてほしいというスタンスです。

岡部僕は前身のngi groupから在籍していますが、当時と比べ、「ヒトへの投資」が増えたように感じます。10年前は個々人がプロフェッショナルとして、成果を挙げる「個」中心の組織カルチャーでした。しかし、時代の変化に対応し、自らも変わり続ける企業体へと変化していった。その結果、人を大事にする文化、年齢に関わらず挑戦機会を与える組織カルチャーが形成されたんです。

ヒトへの投資を積極的に行っていくことを表明しているユナイテッド。榎本氏も「これから、どんどん優秀な幹部候補が出てくると思う」と期待を覗かせる。

榎本新卒採用の動きを抜本的に変えていることからも分かるように、増田のような、優秀な次期幹部候補をどんどん増やしたいと考えています。これまでの取材でもお伝えしているように、「やりたい」と手を挙げる人にチャンスを与えるのはユナイテッドの基本方針。きっと代表の早川や金子自身も、過去において、常に自身の目線を高く持ち、常に高いハードルに挑戦し続けることで成長してきたのではないでしょうか。そうした経験を下の世代に還元したいという意志があるから、若手に挑戦機会を与えるカルチャーが根付くのだと思います。

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毎日が修羅場だが、「役員陣がメンタリングしてくれた」

自身の才能・努力もさることながら、増田氏がわずか3年で事業部長に就任できたのは、同じアドテク領域本部長の岡部氏から与えられた「機会」も大きい。岡部氏は、アドテク領域での新規事業組成プロジェクトに増田氏をアサイン。事業家としての「実地訓練」を積ませていったのだ。

岡部「アドテク事業が生き残るためには、絶えず新規事業を生み出していくしかない」──経営陣の間でこの意見が一致し、バイタリティのある若手を積極的に登用する方針になりました。

経験値のあるメンバーではなく若手にこだわった理由は、学生時代からインターネットが身近にある世代のメンバーなら、シニア世代には出せないようなアイデアを創出できるのではないかと期待しているから。実際に新規事業参加への意思表示をしているメンバーも多かったのですが、その一人として名前が挙がったのが増田でした。

増田は内定者時代から新規事業を提案していたとはいえ、当時は1枚のシンプルな企画書を出せる程度。事業家としての素養を身につけるために、P/L作成から事業企画、戦略策定まで、「適宜役員陣がハンズオンで伴走し、自走できるようになったら任せる」という事業作りのPDCAを繰り返していきました。

増田氏は、当時の新規事業組成プロジェクトを振り返り「どんなに基本的なことであっても知らないことは丁寧に教えてくれる環境だったことが、続けられた一番の理由だ」と振り返る。

増田事業作りのやり方はおろか、アドテク領域の業界知識もあまりない状態でのスタートでした。自分なりにもがきつつも、岡部さんに定期的にメンタリングしてもらいながら、課題と原因を丁寧に分析して、打ち手を考える。そうして目の前の課題を解決し続けるなかで、実践を通じて事業作りのノウハウを身につけていくことができました。

新規事業を立ち上げた際、想定外のトラブルが起こったことがありました。そのときも岡部さんがしっかりサポートしてくれて。KPI分析やクライアントヒアリングを丁寧に行うことで、しっかりと「失敗」と向き合うことができたのは、いま事業部長として仕事をする基盤となっています。

岡部事業が軌道に乗るまでは、僕に責任があるので、しっかりハンズオンする方針をとっていました。ある程度軌道に乗り、僕の経験則を必要としない段階になれば、裁量を渡していきましたね。

事業立上げは比較的うまくいったのですが、伸びるペースが落ち着いた時期もありました。その時期は、増田にとって修羅場だったと思います。顧客や競合から話を聞いた上で、今までは細かく見ていなかった項目を分析し、次の一手をどう打つべきか考えていきました。

増田は2019年4月に事業部長に昇進してから、一皮むけたと思います。目先の売上を追うための課題解決に終始せず、事業の永続的な発展を見据える長期視点が身についてきたと感じます。

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ユナイテッドなら、多様な経歴を持つ役員陣から事業作りが学べる

増田氏を新規事業創出プロジェクトに登用したように、若手の挑戦機会を創出してきた岡部氏は、「ユナイテッドだからこそできるチャレンジ」があると指摘する。

岡部「日本を代表するインターネット企業になる」をビジョンに掲げている通り、われわれが主戦場としているのはインターネットビジネス。つまり、インターネットに関連する事業であれば領域の制限がないのがユナイテッドの特徴です。役員陣を納得させられれば、年次や役職にとらわれず事業の立ち上げを任せてもらえる土壌があります。

このような高い自由度が存在する一方で、「事業責任者には相応の責任と覚悟が必要とされる」と榎本氏も続ける。

榎本戦略思考や企画スキルが必要なことはもちろんですが、事業をやりきる胆力も重要だと思います。いかに机上の分析や戦略が優れていたとしても、最終的にはコミットした計画に対する責任、言わば「意地」みたいなものがないと事業は立ち上がらないと思います。

岡部「やりたい」と意思表示したからには、大変な状況も覚悟しなければなりません。増田もそうですが、一回一回の修羅場をくぐり、その度に成長し、いまの立場があります。

榎本いまのユナイテッドには、上述のようなドラスティックな人事カルチャー、資金力・ヒト・経営ノウハウというアセットも揃っているので、そうした胆力を養う環境が整っているとも思います。執行役員のなかには外資系コンサルティングファームの出身者や、プライベート・エクイティ・ファンドの出身者など、多様な人材が揃っています。

若いうちから、そうした執行役員直下でノウハウを学ぶ機会があることは、ベンチャー企業のなかでも稀に見る成長環境であると思います。裁量が与えられる、ノウハウが学べるという両輪で魅力的な環境の提供が可能です。

増田当初、僕自身アドテク領域に興味があるわけではありませんでした。しかし、会社から次々に与えられたチャンスに飛び込み、日々食らいつくなかで、事業創出の楽しさにのめり込んでいきました。役員と一緒に修羅場を越えながら、自分なりの楽しみや喜びを見つけられた人が、ユナイテッドでは大きく成長していくのだと思います。

これから、ユナイテッドはさらに新規事業に注力していくフェーズです。事業作りや経営陣からの学びを、若手のうちからより一層得られる環境になっていくはず。成長のために修羅場を厭わない人、経営やマネジメントに早い段階から関わりたい人と一緒に、UNITEDエンパワーメントプラットフォームの確立に向けて歩んでいきたいと思います。

インタビュイー

増田 潤 (ますだ・じゅん)

ユナイテッド株式会社 事業戦略担当 事業部長

増田 潤

ますだ・じゅん

ユナイテッド株式会社 事業戦略担当 事業部長

神戸大学大学院人間発達環境学研究科卒。大学院卒業後の入社3年目にして、アプリ特化広告配信プラットフォーム「ADeals(アディールズ)」立上げ後、事業部長を務めあげ、現在は同社事業戦略にて事業部長に従事する。

榎本 吉兼 (えのもと・よしかね)

ユナイテッド株式会社 執行役員 投資・M&A担当

榎本 吉兼

えのもと・よしかね

ユナイテッド株式会社 執行役員 投資・M&A担当

早稲田大学政治経済学部卒業後、在学時より在籍していたインターネット関連事業を手掛ける株式会社ミログへ入社。経営戦略室長として資金調達、経営企画、トップアライアンス等を統括。その後、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社等にて企業買収等のアドバイザリー業務に従事。2015年より、再生可能エネルギーの開発や建設等を手掛ける自然電力株式会社に入社、コーポレート部長として財務、経営企画、トップアライアンス等を統括。2018年8月ユナイテッド株式会社入社。2019年3月より投資・M&A担当執行役員に就任(現任)。

岡部 健二 (おかべ・けんじ)

ユナイテッド株式会社 執行役員 アプリマーケティング事業本部長

岡部 健二

おかべ・けんじ

ユナイテッド株式会社 執行役員 アプリマーケティング事業本部長

2005年株式会社モビィリードに入社。法人営業に従事。 2007年ngi mobile株式会社(現ユナイテッド株式会社)入社。モバイル広告事業にて大手メディア企業や大手コンテンツプロバイダー企業のマーケティングに従事し、2012年よりDSP事業部事業部長に就任。2018年よりアプリマーケティング事業本部長を経て、2019年3月より執行役員アプリマーケティング事業本部長に就任(現任)。

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執筆

姓は半蔵、名は門太郎。1998年、長野県佐久市生まれ。千葉大学文学部在学中(専攻は哲学)。ビジネスからキャリア、テクノロジーまでバクバク食べる雑食系ライター。

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藤田 慎一郎

編集

小池 真幸

編集者・ライター(モメンタム・ホース所属)。東京大学(教育思想)→某AIスタートアップ(マーケティング・事業開発)→現職。関心領域は、ビジネス・テクノロジーから人文知まで。

デスクチェック

1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。

こちらの記事は2019年10月15日に公開しており、記載されている情報が異なる場合がございます。