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「ダメダメ新入社員から子会社社長へ」
“リアルX”千葉氏が構築を目指す
リアルワールド・エコシステム

インタビュイー
千葉 博文
  • 株式会社リアルワールド 執行役員 

筑波大学経営工学部卒業後、新卒で株式会社リアルワールドに入社。
ポイントメディア事業の新規事業の立ち上げ、プロモーション責任者などを経て、2015年にメディア事業責任者に就任。
2016年12月アドテクを活用したマネタイズ支援に特化した子会社の株式会社LifeTechの取締役に就任。
2017年4月にリアルワールドの執行役員を経て、2018年1月に株式会社リアルXの代表取締役社長に就任予定。

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時間や場所を選ばずに働けるクラウドソーシングやポイントメディアの登場によって、副収入やお小遣いを得ることは容易になった。

好きな場所で好きなときに稼げる仕組みがあれば、子育てなどで離職中の人の暮らしが少し楽になる。

理想の社会のために奮闘している株式会社リアルワールドから、2018年1月、新たな子会社が誕生する。

代表に就任する千葉博文氏は、学生時代、そして新卒で入社してからの5年間にどのような研鑽を積んできたのだろうか。

  • TEXT BY REIKO MATSUMOTO
  • PHOTO BY YUTA KOMA
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ダメダメな新入社員

学生時代はどんな将来を思い描いていましたか?

高校時代は親や先生に迷惑をかけてばかりで、将来のことなんて何も考えていませんでした。

学校に呼び出されることがしょっちゅうありましたが、高校2年生のとき、先生から諭されたこともあり、そろそろ親孝行しようと大学進学を決意しました。それからは毎日1日18時間猛勉強し、偏差値47の高校から筑波大学に入学を果たしました。

しかし、大学に入ることがゴールだったため、入学後は目標を見失ってバイト三昧の毎日を送ることになりました。

そんな学生生活が一変することとなったきっかけが、東日本大震災です。僕の実家は宮城県で、幸い実家は半壊程度で済んだのですが、親戚には死者も出ました。居ても立ってもいられず現地に足を運んでボランティア活動をスタートしました。

そこで見えてきた現実は、街がキレイになったからといって復興とは言えないということ。地域でお金が回せている状態にまで戻って初めて復興と呼べることに気付きました。

そう考えたとき頭に浮かんだのは、「街が整備されるのを待たずとも、ネット回線さえつながっていれば稼ぐことができる。そうすればみんな街を離れないのでは」という仮説でした。

じゃあそれを実現してくれる会社はどこだろう?そんな会社があるならぜひそこで働きたい。そう思って就職活動をスタートしたところ、リアルワールドという会社を知ることになり、俄然その思想に惹かれました。

では就職活動はリアルワールド1社だったのですか?

もちろんネット自体が好きだったのもあり、いわゆるメガベンチャーと呼ばれるような有名企業は一通りみていました。ですが、大震災直後に仙台支局をつくったりしていたベンチャーならではのスピード感や、結局のところの自分の思いの強さから、最終的にはリアルワールド1本に絞って就職活動を行っていました。

先輩社員の人柄の良さや、思いの強さも面接を受けるごとに身にしみて感らじれたのも入社のきっかけだったと思います。

ところが、入社1か月後には「もう辞めたい」と口にしていた自分がいました。入社当時、上場準備中だったこともあり、新卒研修として当社が扱っている広告のチェック作業など行っていました。

「世の中を変えられる・変えたい!」という思いの強さと反した行動に理想と現実のギャップを感じていたのだと思います。

ギャップを感じていることと並行して弟の交通事故や、父親の会社の不況による影響で両親の気持ちも沈んでいる中だったので、「地元に帰る!」なんて軽々しく当時は言っていました。

社長や上司に思いを伝えたところ、叱咤激励され、入社1ヶ月にして自身の考えの甘さ・弱さ・ダサさを大きく感じました。

改めてリアルワールドで頑張ろうと思い直した更に1ヶ月後、PCメディア事業の責任者へと抜擢していただくことで、徐々に仕事への本気度も変わっていきました。

抜擢されてからは、できないこと・分からないことの連続でした。週に一度の役員会議では毎週答えが出ず、毎日悩んでいました。そもそもの考えているレベルの低さもありながら、対面している人はどんな情報がほしいのかを汲み取ったコミュニケーションが取れない日々でした。

”伝え方”という言葉を使うと多少きれいですが、単にコミュニケーションが下手だったんですね。見事、先輩女性社員からは呆れられていました(苦笑)。あるときには、当時流行っていた書籍『伝え方が9割』を渡されたほど。

学生時代には思いもしなかったコミュニケーションの下手さが露呈し事業としての結果も出せずにいましたが、事業責任者に新規事業の立ち上げ、プロモーション(ユーザー獲得)責任者などと、広く経験をさせていただきました。

入社3年目となる2015年には、スマホメディアの責任者に就任することになりました。さらにPCスマホ全体のメディア責任者へと昇格し、昨年の10月には札幌に拠点を置く子会社の取締役に抜擢していただきました。

そして今年10月にはリアルワールドの執行役員となり、今は2018年1月に設立予定の新会社「リアルX」の社長として新たな一歩を踏み出すための準備をしています。

入社当時に活を入れてもらって本当に良かったと感じています。両親の期待のもと大金を出してもらい大学にも行ったのに、本当に無意味にしてしまうところでした。

”責任者”として数字やマネジメントと向き合う中で、自分の言動が一緒に働く仲間に良くも悪くも影響を与えてしまうことの重たさ、嫌だと思われるようなことでも必要があれば言わなくてはいけないこと。言ったからには自らも行動で示さなくてはいけないことなど、大企業だったら30~40歳にならないと経験できないようなことを数多く経験できました。

リアルワールドという会社の器の大きさを、今だからこそ感じます。

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リアルワールド・エコシステムの創造を目指す

新会社の社名も魅力的ですね。

ありがとうございます。社名は自分で考えました。Xはデジタルトランスフォーメーション(DX)からとりました。

ITの浸透が世の中を変えていくように、リアルワールドが浸透することによってよりよい世の中になればと思い採用しました。

Xは「クロス」と読めることも意識しました。スタート時は18人ですが、今後は国籍や年齢を問わず多様な人材を集めることでよりよいサービスを生み出したいという思いと、X「かける」と読むことでリアル×somethingで新しい可能性を生み出していきたいという思いがあります。

新会社でどんなことをやっていきたいですか。

リアルワールドに入社した上で、ふとした瞬間に考えていることと言いますか、こうなっていたらいいなって思う世の中があります。

これから新しく職を探そうとしている方々の選択肢って”就職、起業、アルバイト、派遣、フリーランス・・・”色々とあると思うのですが、その選択肢の一つに”リアルワールド”があったら面白いなーと。リアルワールドに入社するって意味ではなく、リアルワールドサービスだけで生計を立てて生きていくって意味です。

僕がメインで携わっているポイントメディア事業はまだまだ認知度が低いです。知っている人は知っているが、知らない人は本当に知らない(笑)。

ムリにおすすめするのではなく、より賢く普段の趣味や生活を行うためのマッチングポイントを僕らが探して自然と提供していくことが必要だと感じています。

必要性を感じてくれたユーザーに、より多くのポイントを提供できるための機能・仕組みの開発や、他社とのアライアンス活動も積極的に取り組んでいきたいです。

千葉さんが仕事をしていて最も楽しいと感じるのはどんなときですか?

僕たちは現金価値のあるポイントを主軸にいつでもどこでも働ける・ちょっとでも暮らしが楽になるようなサービスを運営しています。チームで考えたことがユーザーに伝わり、ユーザーがポイントを稼ぎ、ちょっとでも幸せな毎日を送ってくれる。その結果として、売り上げと利益が上がったときは一番喜びが大きいです。

ユーザーが儲かっていることは、僕たちが儲かっているということですから、一緒に成長していけることがリアルワールドサービスを運営している中で一番の醍醐味ですね。

“ユーザー”と言う言葉を多用していますが、利益が出ている状態まで実現することが大事だと思っています。

これは受け売りですが、「世の中からの評価を受けるときには利益が大事。稼げていない会社はそもそもユーザーに良いサービスを提供できない。そんなに世の中甘くない。」と。

入社前って若いものですから、取り敢えずいいモノ!お金のために事業やるなんておかしい!くらいに考えていましたが、役職が上がるに連れて、経験を重ねるに連れて言葉の意味合いと難しさを実感しています。

LINEなどもそうですが、インフラといえる有名サービスはすごい。自分たちが楽しみ、ユーザーも楽しませてお金も生んでるってかっこいいなって思います。僕もリアルXを、かっこいい会社にしていきたいです。

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夢は定量化するべき。だけど小さくなるな

これから就職活動や起業家を志す若手にアドバイスをお願いします。

まずはでかいことを言ったほうがいいと思います。社長になりたいとか将来稼ぎたいと思うなら、「30代で数百億稼ぎたい」と言ったほうがいい。なぜかというと、言っておかないとそれを実現する方法を誰も教えてくれないから。

僕の最近の経験談ですが、今年の年初に社員たちの前で「30歳で1億円の自己資産を手に入れる」と宣言したところ、社長からもっと大きな目標を持ったほうがいいと別の答えが返ってきて驚きました(苦笑)。

「1億って言ったらみんな1億稼げる方法しか教えてくれないし、1億以上稼いでいる人とつながれない。おれの会社にいてそんな小さいこと言うなよー!」。そう言われて、意気込んで1億と宣言した自分の小ささを思い知らされました。こんなことを自分の社員に言ってくれる社長もなかなかいないと思いますけど(笑)。

起業したいけどなにかやりたいことがあるわけじゃない、という人は多いと思います。そういう人は、やりたいことが見付からないうちは無理に見付けなくていいと思います。

ただ、何歳のときにいくら稼いでいたいのかは誰でも理想があるはずだから、それがいくらなのか一度計算してみるといいんじゃないかなーと最近は思います。

30歳のときに子どもが何人いて、自分の余暇に使えるお金が月々いくらほしいか考えたら、具体的な年収は簡単に出ますよね?必要なお金がいくらなのかで、どんな会社を目指すべきかがちょっとは具体的になってくると思います。

必要なお金がいくらなのかを知っているか、知らないかの差は実は大きい。社会に出ると当たり前に目標やKPIなんて言葉が使われるのですが、意外と自分の人生で考えられている人って少ないんですよね。

僕もそう。社長から、30歳でほしいものをリスト化してみるといいとアドバイスをくれましたが、当時は欲しいものすら出せなかった(苦笑)。

欲しいものじゃなくてもいいのですが、自分の人生における目標を、ちょっと先の未来のこととして考えてみてください。目指すべき島(ゴール)が見つかれば、たどり着き方は自由でいいけど、島が分からなかったら一歩も踏み出せないですからね(笑)。

僕自身はリアルXで働いてくれる社員のゴールを支持して応援できるような状態って何?を早く具体化して実現できるかっこいい会社にしていきたいと思っています。

こちらの記事は2017年12月14日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

松本 玲子

写真

小間 優太

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