INTERVIEW
清水 延大 山本 裕介
18-12-19-Wed

開発者以外にもチャンスあり?ハードウェアスタートアップを支えている、組織を創る人事、市場を創る営業の実態

TEXT BY TOMOMI TAMURA
PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA

2011年にアメリカでSeven Dreamers Laboratories, Inc.を創業し、
2014年に日本法人も設立された同社(以下、セブンドリーマーズ)。
世の中にないモノを創り出すことでイノベーションを起こす技術者集団だ。
同社のようなモノづくりベンチャーの場合、技術者だけが活躍するイメージを持たれがちだが、実情は違う。
そこで今回、人事担当の清水氏と営業担当の山本氏に技術職以外の働き方や面白さを聞いた。

Chapter
/

世の中にないモノでイノベーションを起こす

セブンドリーマーズは、「世の中にないもの」「人々の生活を豊かにするもの」「技術的にハードルが高いもの」をクリアするテーマを選び、世の中にないモノを開発している。

現在展開しているプロダクトは2つあり、一つは鼻にチューブを挿入して睡眠中の気道を確保させる「ナステント」、そして2つ目が来年発売となる世界初全自動衣類折りたたみロボット「ランドロイド」だ。

なかでも研究開発に10年以上かかったランドロイドは、「画像解析」「人工知能」「ロボティクス」の3つの技術を融合させたプロダクト。

乾いた洗濯物をタオルやTシャツなど種類別にたたむのはもちろん、誰の衣類なのかを判断して仕分ける、世界初のロボットだ。洗濯から乾燥まではこれまでも自動であったが、その先の「たたむ」手間を解消したイノベーションと言える。

ここからは、セブンドリーマーズで働く2人のインタビューをお届けする。

Chapter
/

ランドロイドに衝撃を受け、異業種からの転職

清水さんは18年8月に人事としてセブンドリーマーズに入社されました。まずはそれまでのご経歴と、入社のきっかけについて教えてください。

清水私は新卒で社会保険労務士事務所に入社し、9年間働いていました。仕事自体は面白かったのですが、企業に外部からコンサルをする立場ではなく、企業内でバックオフィスの仕事をしたいと思うようになったんです。

そこで、高速道路関係の企業に転職し、バックオフィスの仕事に携わりました。そのうち、人事の仕事に興味を持つようになってゲーム会社に転職し、現在はセブンドリーマーズの人事を担当しています。

セブンドリーマーズに入社するきっかけとなったのは、ランドロイドを知って衝撃を受けたこと。世界初の全自動衣類たたみロボットを日本のベンチャー企業が作っていることに興味を持ち、この会社で働きたいと思いました。

異業種からの転職だったので、少しの不安はありましたが、それ以上に自分が知らない分野を学べることにワクワクしましたね。入社してからは、落ち着いた雰囲気で、真摯に仕事と向き合っている社員が多い環境が、自分にはとても合っていると感じています。

現在のお仕事内容を教えてください。

清水人事課長として、人事全般を取りまとめています。具体的には、採用や研修制度、労務管理、評価制度の改定など。社名を知らなくても、商品を知られているケースは多いので、企業としての知名度を広めつつ、働く社員から見ても魅力的な会社になるよう、いろんな制度を設計しているところです。

セブンドリーマーズには、高度な技術と知識を持つ技術者が集まっています。これは他のベンチャーにはあまりない誇れる部分。私はそこに人事として入社した以上、この会社でずっと働きたいと思う人が一人でも多く増えるような体制や制度を作っていきたいと考えています。

Chapter
/

自分の発想にない考え方やアイデアが刺激に

技術者が多く、製造業に近い印象があるのですが、転職してギャップ等はありませんでしたか?

清水前職のゲーム会社やネット系ベンチャーは若くて勢いがありますが、製造系のベンチャーは比較的年齢層が高く落ち着いています。そこはギャップではなく、私にとって好印象でした。また、開発側と管理側の対話を大切にしたモノづくりを意識しているので、技術者だけが活躍できるような環境でもありません。

今は、ランドロイドの来年発売に向けて現場は過酷な状況になることが予想されているので、いかにして労働環境を守るかが私のチャレンジ。労働時間を短縮したり、平日に休日を付与したりなど、自分の提案で働きやすい環境を作っていけるのは、やりがいにつながっています。

どんな方に仲間になってもらいたいですか?

清水面白いもの・新しいもの・世の中にないものが好きな人。新しい知識をどんどん身につけて、アイデアや意見を提案したい人には向いていると思います。私はこの会社に入社して、自分の発想にまったくなかったアイデアや考え方にたくさん触れられることで、視野が広がっているのを実感しています。

清水人生は一度きりです。誰もが後悔する道を選びたいとは思わないはずなので、世の中に新しい価値を生み出したい人や、世界的に見ても面白いと思える事業に携わりたい人は、ぜひ話を聞きに来てください。

Chapter
/

「ナステント」がつないだ運命の出会い

山本さんは16年1月に営業としてセブンドリーマーズに入社されました。まずはそれまでのご経歴と、入社のきっかけについて教えてください。

山本前職は投資用のワンルームマンションを扱う不動産会社で、資産運用をご提案する営業を担当していました。この仕事はお医者様に営業するケースが多かったこともあり、2年半が経った頃、「この方々にとって価値あるサービスを提供できるようになりたい」と思うようになり、医療分野への転職を考えるようになったんです。

そんなとき、テレビで偶然目にしたのが「ナステント」のCM。鼻にチューブを挿入する様子には衝撃を受けましたね。正直、「なんか気持ち悪いな」と思ってしまいました(笑)。しかし、その数日後実家に帰ると、父親がナステントを使っていたんです。なんだか縁を感じるなと思っていたら、偶然にもエージェントからセブンドリーマーズの営業職を紹介され、「もうここしかない」と思って転職を決意しました。

テレビCMで衝撃を受け、身近な人が使っていて、さらにエージェントから紹介される。運命のような出会いだったのですね。

山本そうなんです。選考を受けるに連れて、ナステントの営業をしたい、この商品をもっと世に広めたい、と強く思うようになりました。今は念願叶ってナステントの活用を医療関係者に提案する営業担当をしています。

Chapter
/

国内外での新しい市場作りに挑戦する

異業種からの転職ですが、不安はありませんでしたか?

山本不安よりも、新しいことをやりたい思いの方が強かったです。モノづくりの会社なので、技術者と「こういう製品があったらいいね」と話したり、試作品を試したりできるのは、私にとって新鮮で楽しいです。

最近では、テレビのニュースを見ているとき、「このような問題って、ナステントで解決できないのかな?」と考えるようになりました。ただ製品を売って終わりの営業ではなく、ナステントという革新的な商品を通じて社会の負を解決していけるような、「使い方を提案できる営業」に変わっていっている自覚は自分でもありますね。

しかしながら、会社の知名度はまだ低い。きちんと対面で医者に説明しないとナステントは売れません。いろんな角度からの質問に、どれだけ的確に答えてファンになってもらうか。

社名や商品の認知度が低いからこそ、製品力と営業力が肝になります。自分たちの手でブランドを作っている段階なので、やりがいは大きいですね。前職の営業は個人プレーでしたが、今はチームプレー。入社して少しずつ認知度が上がっていることを実感していますし、海外でも販売が始まりました。その立ち上げに携われることが、この仕事の醍醐味です。

これから挑戦したいことはありますか?

山本今は国内市場での営業を担当していますが、いずれ海外営業にも携わりたいと考えています。ナステントは世界でどれだけ戦えるのか、日本流の営業がどこまで通用するのかにチャレンジしたいですね。

山本セブンドリーマーズは、専門家が集まって前例がないことを形にする会社です。僕も営業として、今まで医療業界では考えられなかったような営業手法を試しています。既存の枠に縛られず、世の中になかった製品を新しい方法で売りに行く。そうすることで市場を作っていきたいと思っています。

[文]田村 朋美
[撮影]藤田 慎一郎

FastGrowアカウントでできること

気に入った
記事・企業・求人のキープ

毎日編集部が厳選した
記事のまとめメールが届く

※配信停止可能

FastGrowが主催する
イベントの予約

ポジション求人への
エントリー

FastGrow更新情報や厳選ニュースをチェック

関連記事
注目の連載
記事一覧にもどる