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INTERVIEW
鈴木 優太 荒井 宏之 福田 千里 田中 宏樹 萩野 貴拓
17-12-31-Sun

「夢追う人をサポートしたい」
完全食COMPを世界に広める最強の5人衆

TEXT BY REIKO MATSUMOTO
PHOTO BY YUKI IKEDA
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#1
元SMS海外支社長が挑む! 海外不動産取引の超巨大市場を開拓するグローバルスタートアップBEYOND BORDERS
株式会社BEYOND BORDERS マレーシア支社長 玉邑 憲一 株式会社BEYOND BORDERS 代表取締役 遠藤 忠義
#2
200兆円とも言われる 「B to B受発注市場」を変革するスタートアップユニラボ
株式会社ユニラボ CEO and FOUNDER 栗山 規夫
#3
教育業界に変革を。 グリー、アドウェイズ、リブセンスなど、インターネット業界で数々のビッグサービスを生み出してきたメンバーが集まる EdTechベンチャースタディプラス
スタディプラス株式会社 営業部部長 長内 尊司 スタディプラス株式会社 For School事業部部長 宮坂 直
#4
「unisizeをECのインフラへ」 ファッションECの購入不安を解消するメイキップの野望
株式会社メイキップ 代表取締役CEO 柄本 真吾 株式会社メイキップ 取締役CFO 山本 晃央
#5
「テクノロジーで投資銀行業界に創造的破壊を」 15歳で起業した起業家が知る、投資銀行の闇
TIGALA株式会社 CEO 正田 圭 TIGALA株式会社 副社長/CFO 湯瀬 幾磨
#6
「データで医療界にイノベーションを」 医師・マッキンゼー出身者が集う情報医療(MICIN)・原が描く医療の未来図
株式会社情報医療 CEO,医師 原 聖吾 株式会社情報医療 COO 草間 亮一
#7
「物流の未来を、動かす」 社会問題にもなる巨大市場を変革するネットエイジ・マフィア オープンロジ伊藤
株式会社オープンロジ 代表取締役CEO 伊藤 秀嗣
#8
個人間送金は日本で浸透するのか? 無料送金アプリKyashが描く“価値交換”の未来
株式会社Kyash Founder & CEO 鷹取 真一 株式会社Kyash VP of Strategy 清水 一浩
#9
野性感あふれるビジネスマンへ。 Pro-D-useが考える“Made By Someoneの時代”の生き残り方
株式会社Pro-D-use 代表取締役 小笠原 亮太 株式会社Pro-D-use 取締役副社長 岡島 光太郎
#10
子ども写真を リーズナブル、ユーザーファーストに CELEBABYが変える親子の思い出アルバム
株式会社RETAIL INNOVATION 代表取締役 永田 和樹 株式会社RETAIL INNOVATION 取締役 谷野 祐規
#11
国内スマートロックの第一人者フォトシンス河瀬、さらなる“発明”を予告 「未来を思い浮かべて未来を作る」
株式会社フォトシンス 代表取締役社長 河瀬 航大 株式会社フォトシンス 共同創業者 小林 奨
#12
世界のイノベーションを加速させる、 多彩なキャリアのプロフェッショナル集団アスタミューゼ
アスタミューゼ株式会社 事業開発部部長 嶋﨑 真太郎 アスタミューゼ株式会社 開発・インフラ部部長 並河 祐貴 アスタミューゼ株式会社 テクノロジーインテリジェンス部リーダー 酒井 康博
#13
MAKERS UNIVERSITY卒業起業家! 日本の観光産業拡張を目指す“結.JAPAN”
株式会社結.JAPAN CEO / Co-Founder 中山 雅久理 株式会社結.JAPAN 共同創業者 府川 勇介
#14
「皆が挑戦する世界は正しい」 Tryfunds丹野が掲げる挑戦し続ける経営
株式会社Tryfunds 代表取締役社長CEO 丹野 裕介 株式会社Tryfunds 取締役CFO 白髪 亮太
#15
徒歩5分以内の見つからないをなくす? tritrueの超ズボラ社長が目指す検索の新しいカタチ
株式会社tritrue 代表取締役 寺田 真介 株式会社tritrue マーケティングゼネラルマネージャー 原嶋 宏明
#16
目指す世界はデベロッパーの理想郷。 クラッシュ解析でエンジニアを沸かすソニー出身起業家
FROSK株式会社 代表取締役社長 中尾 憲一 FROSK株式会社 CMO兼事業推進部部長 吉井 文学
#17
「M&A業界に価格破壊を起こす」 ──「M&Aクラウド」がITの荒野を切り開く
株式会社M&Aクラウド 代表取締役COO 及川 厚博 株式会社M&Aクラウド チーフエンジニア 荒井 和平
#18
「“お金くらいのこと”でつまらない人生を送ってほしくない」 住宅ローン比較のWhatzMoneyがお金の問題をフラットにする
WhatzMoney株式会社 代表取締役 前田 一人 WhatzMoney株式会社 営業部営業推進責任者 才田 敦士
#19
「日本が好きだから、まずは世界を盛り上げる」 ──ベトナム発グローバルベンチャーICONIC安倉流“世界の捉え方”
株式会社アイコニックジャパン 代表取締役社長 安倉 宏明
#20
Tinderみたいにカジュアルに転職活動 リクルーティングアプリ「GLIT」を生んだCaratのハイペースな事業構想の理由は?
株式会社Carat 代表取締役社長 松本 直樹 株式会社Carat 取締役兼最高技術責任者 齋藤 陽介
#21
大手企業も注目するママ目線のクリエイティブ 「ママである前に、一流のクリエイターチームでありたい」
マムズラボ株式会社 代表取締役社長 佐藤 にの
#22
「歯科業界を変革する」 エス・エム・エスマフィア海田率いる グローマスの野望
株式会社グローマス 代表取締役社長 海田 大介 株式会社グローマス キャリア事業部エリアマネジャー 坂本 城也
#23
「価値の交換をシンプルに」 BASE鶴岡と藤川の異世代タッグが引き寄せる“便利な未来”
BASE株式会社 CEO 鶴岡 裕太 BASE株式会社 CTO 藤川 真一
#24
「夢追う人をサポートしたい」 完全食COMPを世界に広める最強の5人衆
株式会社コンプ 代表取締役CEO 鈴木 優太 株式会社コンプ マネージャー 荒井 宏之 株式会社コンプ 福田 千里 株式会社コンプ 田中 宏樹 株式会社コンプ CTO 萩野 貴拓
#25
ダズルが国内VR業界で「ちょっと未来」を創る ──新興市場でも“地に足付いた”ビジネスモデルの創り方
株式会社ダズル 取締役COO 出口 雅也 株式会社ダズル 採用・広報チーフ 川上 紗耶
#26
「ゲノムはいま90年代のインターネットと同じ」 AWAKENS高野、ゲノム事業を “今”始めるべき理由を語る
AWAKENS, Inc. CEO 高野 誠大 AWAKENS, Inc. CTO 沼倉 健介
#27
スキルのフリーマーケットは なぜ500円均一でローンチされ、 どうやって「ニワトリ卵問題」を越えたのか?
株式会社ココナラ 代表取締役 南 章行
#28
CtoBtoC!?が流通を最大化させる ──ジラフが“ものの売り買い”を変える
株式会社ジラフ 代表取締役社長 麻生 輝明 株式会社ジラフ CFO・管理統括部長 中井 基樹
#29
「不動産業界は“情報の非対称性”が著しい」 マンションマーケットが描く、 消費者の力を強くする業界変革手法
株式会社マンションマーケット 吉田 紘祐
#30
きっかけは“物乞い親子の死”。 アッション木下が “貧困撲滅”を目指す理由
株式会社アッション 代表取締役 木下 洋平
#31
自由な働き方を目指すからこそ、 まず自分たちが体現する。 18人の複業集団企業が見据える仕事と人生の未来
Spacelook株式会社 谷口  怜央 Spacelook株式会社 岩本  卓也
#32
コモディティ化した“車”を 最高のエンターテインメントに! MiddleFieldが目指す自動車業界の刷新
MiddleField株式会社 CEO 中山  翔太 MiddleField株式会社 COO 片岡  伶介
#33
“課題のユニークさ”こそ起業家の魂。 Cansell山下の常識を超える事業構想法
Cansell株式会社 代表取締役 山下 恭平
#34
建築×VRで急成長のDVERSE。 将来はコミュニケーションを変革する?
DVERSE Inc. CEO/Founder 沼倉 正吾 DVERSE Inc. CTO 高田 知典

ビジネスパーソンにとって“食”は十分なパフォーマンスを発揮するため必要不可欠な要素だ。

しかし、忙しい中、さほど気に掛けられないというのが大半の意見だろう。

食べる時間さえもったいない、そう耳にすることも多い。

株式会社コンプCEOの鈴木優太も典型的なそのタイプだ。

そのため時間がかからず食べられ、栄養も完全摂取できる。

そんな“Supreme”なフードを作るのは当然のことだった。

鈴木 優太 (すずき・ゆうた)
株式会社コンプ 代表取締役CEO
鈴木 優太 (すずき・ゆうた)
東京理科大学理学部・東京大学大学院薬学系研究科卒業。博士(薬学)。 医薬化学系メーカーの研究職として3年間勤務。長年一人暮らしをするなかで、手軽かつ健康的な食生活の難しさに悩んでおり、これを解決するためにアパートで『完全食』の研究開発に傾倒、半年かけて完成させる。何となく作り余った完全食の販売を始めてみたところ反響があり、完全食は世の中に求められている存在だと実感して2015年10月、株式会社コンプを創業。
株式会社コンプ
代表取締役CEO
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荒井 宏之 (あらい・ひろゆき)
株式会社コンプ マネージャー
荒井 宏之 (あらい・ひろゆき)
明治大学理工学部卒業。 エンジニアとしてWebサイト制作・アクセス解析を経験した後、IT系新規事業コンサルタントを経て、シリアルイントラプレナーとして新規事業立ち上げに注力。事業開発から経営企画、マーケティング、人事など幅広く経験。複数のスタートアップへの参画、エンジェル投資、経営戦略・組織戦略・PR戦略支援、アクセラレーションプログラムのメンターも手がける。 2017年9月よりコンプに参画。経営戦略・人事を担当。
株式会社コンプ
マネージャー
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福田 千里 (ふくだ・ちさと)
株式会社コンプ
福田 千里 (ふくだ・ちさと)
東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業。 在学中に若手アーティスト支援に興味を持ったことがきっかけで、創作活動を自信が行うよりもそれを世の中に出していくことに面白さを感じる。小規模な出版社・広告代理店などで編集・DTPデザイン・制作進行管理を経験。 2017年7月より株式会社コンプに参画。バックオフィス担当で入社したが、1か月後にクリエイティブ担当に転身。現在はブランディングの企画設計・管理を行っている。
株式会社コンプ
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田中 宏樹 (たなか・ひろき)
株式会社コンプ
田中 宏樹 (たなか・ひろき)
慶應義塾大学経済学部卒業。 大学在学中に趣味のトレーニングにのめりこんだことでマクロ栄養素や機能性食材が生体に及ぼす影響に興味を持ち、健康科学の修士課程を経て、国立研究所で勤務。 2017年4月より株式会社コンプに参画。研究開発を担当し、現在は学術的なエビデンスの蓄積とそれに基づいた新商品の設計及び既存品のアップグレードなどを行っている。
株式会社コンプ
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萩野 貴拓 (はぎの・たかひろ)
株式会社コンプ CTO
萩野 貴拓 (はぎの・たかひろ)
中学時代からプログラミングを始め、高校在学中に開発したASPの事業化を試みるも挫折。新卒でHR Tech系スタートアップへ入社し、チーフエンジニア、アートディレクター、ビジネスプロデューサなど幅広い経験を通してスタートアップの立ち上げに必要なスキルを身につける。機械学習基盤の開発やOSSのコミッタを務める。 著書に『クローリングハック』(翔泳社刊)がある。 2016年8月よりコンプに参画。CTOを担当。
株式会社コンプ
CTO
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栄養失調から創業した研究者

コンプ代表取締役の鈴木優太は学生時代、専攻していた薬学の研究や趣味のプログラミングに没頭するため、食事に時間を割くのがイヤでたまらなかった。

当時鈴木が空腹を満たすために利用していたのは、片手で食べられるコンビニおにぎりや機能性食品。栄養バランスのよさを謳った商品もよく選んでいたが、毎日食べ続けた結果、あるとき栄養失調で倒れてしまう。

しかしそれが転機になった。「手軽に取れる完全栄養食がないなら、自分で作るしかない」。そう、一念発起するに至ったのだ。

参考にしたのは、栄養失調で倒れたちょうどそのころアメリカで発売された完全食。生きるために必要な栄養素がすべて含まれていることを知り、当初は購入を検討したが、個人輸入するには関税が高い。

しかも、アメリカ人の身体に合わせて作られた商品であったため、日本人に合わせてチューンナップする必要もあった。

そこで早速、研究で身に着けた知識をフルに活用して、Amazonで買い求めた原料をベストなバランスでブレンド。自作の完全栄養食を完成させた。

試作品第一号の実験体はもちろん自分だ。2~3か月間、他のものを一切摂取せずとも身体に支障が出なかった。それどころか極めて体調は優れていた。

そこでまずは、オンラインで配合比率を公開するサイトを立ち上げた。するとすぐに評判となり、開発した自身の商品の販売を決意。

Amazonで購入したタンパク質や炭水化物の粉を大型の袋に詰め込んでブレンドし、同じくAmazonで仕入れたチャック付き袋に小分けしてお手製のロゴを貼るところからCOMPの原型はスタートした。

当時の居住地は福島県。修士・博士を含む東京でのトータル9年間の学生生活を終え、薬学メーカーに就職し、約3年が経った頃だった。

9時出社、17時退社で帰宅した後のプライベートの時間は、すべて粉の調合や発送作業に充てていた。

そんな中、商品を購入してくれた客のひとりに共同創業を持ちかけられる。「考えるより前に心が動いていた」と語る鈴木は、勢いですぐに退社。すぐに東京に引っ越すことになる。

鈴木会社での仕事もそれなりに面白かったけど、私よりその分野に優れた研究者は他にもいましたし、そのうちAIに仕事が代替されてしまう危機感もありました。でも、完全食に関しては日本の第一人者になれると思ったんです。

さらに、食品を扱うのは初めてとはいえ、栄養もつきつめれば原子や分子の集合体。一つひとつがいかに身体に作用するかについて考えることは薬学と似ている。

食品に関わる知識は一から勉強したことではあるが、相当なスピードで吸収していった。

もちろん、OEMメーカーを探したことなどない。工場を作るための資金集めにクラウドファンディングを利用した際も、「健康食品と判断した」という理由から、なかなか掲載許可を出してくれる相手に巡り合えなかった。

しかし、トライアンドエラーの末、資金調達に成功。そこから一気に軌道に乗りだし、鈴木と同じように好きなことに没頭しがちなITエンジニアやゲーマーを中心に顧客層が広がっていった。

拡散にあたってはSNSをフルに活用した。「コンプの中の人」としてアカウントを開設し、自ら消費者の声を拾った。

未だにユーザーからの声を吸い上げ、バージョンアップを繰り返すのがコンプ流だ。2017年7月にはUHA味覚糖と共同で新商品となるグミタイプを開発。こちらもファンの声に応えながら、固さなどを随時調整し改良し続けている。

鈴木栄養学的には発売直後から100%の商品を提供すべきですが、その他の要素は50%でいいと思ってる。販売してからユーザーの声を聴いてそれを反映していくのが理想。いい商品をいち早く世の中の人に届けることのほうを優先していきたい。

コンプの愉快な仲間たち

そうしたスピードの速さや独自の発想が支持され、メンバーも徐々に増えている。設立直後から付き合いをはじめたのは、経営企画・人事を統括するマネージャーの荒井宏之。

荒井宏之

ITのスタートアップ立ち上げや成長期に過去に6社ほど携わってきたという荒井は、COMPを自宅で製造していた時代から鈴木の身近にいたというが、初期のころは「まずすぎるし、栄養機能食品なんて自分には必要ない」と反発気味だった。

しかし、鈴木の唯一無二の言動に触れ続けるうち、「この男は日本のスティーブ・ジョブスになれるに違いない!」と確信。鈴木からのスカウトを何度も断り続けていながら、最終的には自分から入社を直談判したという。

さらに、HR Tech系ベンチャー企業の社員として活動しながら、週末はスタートアップの事業立ち上げやマーケティングの支援をしていた萩野貴拓との出会いも、コンプにとっては有益だった。

現在萩野は、休日をコンプのECシステムの開発や顧客のデータ分析に充てていることに加えて主要な会議にも出席する、いわゆるパートタイマーという立ち位置でありながらCTO職に従事している。

萩野貴拓

「才能あるイノベーターは、周りが後押ししてあげる必要があるものなんです」という言葉通り、「もともとはウェブサイトを作ったり商品をブランディングしたり、採用のことに口を出ししたりと、色々手を広げていましたが、現在では本来担うべきテクノロジーの部分を手伝っています」と、コンプの強みや注力すべき点のすべてを知り尽くす男だ。

半年前にジョインしたのは、前職では国立研究所に勤務していた田中宏樹。

田中宏樹

大学時代にトレーニングにのめりこんだことで機能性食材が生態に及ぼす影響に興味を持ち、修士課程を経て研究所に入ったという生粋の研究好きでもある。まさにコンプ社が完全食を完成させるために不可欠な人物だ。

転職を考えた際には、スポーツサプリメントのメーカーも考えてみたというが、サプリの顧客はアスリートに偏りがちであることに対して、完全食の顧客はより幅広い層であることに着目。「多くの人に栄養に関する正しい知識を広めたい」とコンプへの入社を決めた。

また4か月前には、出版社や広告業界で制作全般に関わってきた福田千里も参画。クリエイティブまわり全般を担当する人材が参入したことで、企業や商品のブランディングがより理想的なものに近づいた。

福田千里

鈴木入社3週間後にはサービスのブランディングに付随する企画書を渡されたんです。こちらが頼んでいないのに、コンセプトから発注先企業の選定まですべて勝手にやってしまっていた。

そう語る鈴木だが、実際にその企画書に目を通し「なるほど…」と目を瞠らされたという。

これに対して福田は、「任せてもらえることが多いから、そのぶんきついけど楽しい。それに鈴木さん自身の意思決定が早いから、すぐに答えが返ってくる。仕事しやすい環境です」と本音を明かした。

さらに荒井も、「今の規模だからこそ味わえる、会社がどんどん伸びていくことに対する高揚感もあると思う」と仕事の楽しさを語る。

過去に数社のスタートアップに関わり、成功も失敗も経験している荒井にとっても、フードテックベンチャーは初めての事業。「IT業界からコンプに飛び込んだ楽しさはそこにある」と語り、現在人材系のITベンチャーに所属する萩野も同調した。

また、研究開発を担当する田中は現在、現行品のパウダーのバージョンアップを任されているという。

田中今後は不足している栄養を補う以外に、新しい機能も追加していきたい。

そうはいうものの、現行品自体もレベルが高い。栄養面において一日の必要摂取量を十分に満たしているだけでなく、通常の食事を取ったときと比べて血糖値があがりにくいのもコンプが提供する食品の大きな特徴だ。

鈴木昼食後に眠くなることにストレスを感じてるエンジニアは多い。COMPの場合は栄養素のバランスを調整し、血糖値があがりにくいようにしています。その点に対しての支持も大きいですね。

また、どんな栄養素がどれほど配合されているかをきちんと明示しているのも大きなポイントだ。

鈴木日本人は栄養リテラシーが低いから、そこにつけこんで曖昧なエビデンスしかない健康食品がまかり通ってしまいます。コンプの役割は、そうした情報弱者を騙して商品を売るビジネス形態を打破することにもあると思っているんです。

将来的にコンプは、普段の食事においてはどんな栄養素が摂取しづらく、どんな栄養素が必要不可欠であるかも伝えていける存在を目指している。

完全食のパイオニアとして正しい姿勢を示すことで、すべての食品販売関係企業にも、栄養についての意識を高めてほしいと考えているのだ。

鈴木将来的には、おいしいから毎日食べていたらこれって完全食なんだね、と思う人がたくさんいるくらい、もっとおいしさにもこだわっていきたい。

グミのように手軽に口にできるものを増やしていくだけでなく、味のバリエーションも増やしていく予定だ。

また、販売経路の拡大も検討中。スーパーやコンビニでCOMPの販売がスタ―トした暁には、日本人の栄養リテラシーも大きく向上するだろう。

鈴木コンプが完全食を提供するのは、夢を追う人をサポートしたいからです。体型1つとっても、ユーザーそれぞれが目指している理想の姿は違うはず。なりたい姿になるという夢も叶えられるように、カスタマイズしていけるような商品も開発していきたいと考えています。

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[文]松本 玲子
[撮影]池田 有輝
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