医療の複雑さを、患者に背負わせない──Linc’wellのデザイナーがつくる「滑らかな医療体験」

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体調が悪いとき、患者が考えたいのは、医療制度やシステムの仕組みではない。

「この症状をどうにかしたい」「診察を受けたい」「必要な薬を受け取りたい」。その目的に向かって、迷うことなく自然に進めること。それが、本来あるべき医療体験ではないだろうか。

しかし、その体験をつくる裏側には、医療ならではの複雑さがある。専門性の高い情報、関連法規、医師や看護師の業務、クリニックや薬局など異なる事業者、そしてそれらをつなぐシステムやデータ。患者から見れば一つの体験でも、その裏側では多くの仕組みと関係者が動いている。

累計診療件数1,000万件*を超える医療プラットフォームを展開する株式会社Linc’well。同社のプロダクトデザイナーが向き合っているのは、この複雑さをそのまま患者に委ねるのではなく、患者が迷わず必要な医療へ進める「滑らかな医療体験」へと組み替えることだ。

だから、業務の対象はアプリのUIだけではない。

患者が何を考え、どこで迷うのか。医師や看護師がどのように診療するのか。予約、問診、診察、決済、薬の受け取りといった一連のプロセスを、どうすれば一つの体験としてつなげられるのか。

現場へ足を運び、医師や看護師と議論し、データから仮説を検証し、ときには業務そのもののあり方まで問い直す。

画面をデザインするのではなく、医療を受ける体験そのものをデザインする。

そこに、Linc’wellでプロダクトデザインをする面白さがある。同社のデザイナーたち──黒澤氏、栃折氏、横山氏の試行錯誤を、医療体験の入り口から順に追っていく。

* 2020年4月~2026年8月クリニックフォアのオンライン診療実績(お薬の発送実績込み。発送集約時は集約前の発送回数に転換して計算)

  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
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デザインするのは、画面ではなく「医療体験」

たとえば、花粉症の症状がつらくなり、オンライン診療を受けようとアプリを開いたとする。そのとき画面に並ぶ言葉は、サービスによってさまざまだ。「内科」と書かれているかもしれないし、「耳鼻科」や「耳鼻咽喉科」のほうが正確かもしれない。あるいは「くしゃみが続く」「目がかゆい」と、症状を言葉で示すこともできる。

だが、そのとき患者は、医療の構造から考えたいわけではない。「花粉症をどうにかしたい」という目的があるだけだ。

ところが、医療を提供する側には、正確に区別し、説明し、管理しなければならない情報がある。 診療科の区分や保険・自由診療の整理は、患者の感覚からは少し遠く見えるが、医療を安全かつ適切に提供するためには欠かせない分類だ。

黒澤氏が入社して最初に痛感したのも、この隔たりだったという。

黒澤患者さんにとって「自費診療」か「保険診療」かという制度上の違いが、受診の段階では意識されているケースはそう多くはありません。

体に不調があるからクリニックに行く。改善したい悩みがあるから受診する。患者さんの目的はあくまで「目の前の困りごとを解消すること」であって、自分が受けようとしている医療の制度的な分類まで正確に把握して来院されるわけではありません。

しかし、医療を提供するシステムでは、関連法規を踏まえ、それぞれの取り扱いを明確に管理する必要があります(※1)。

この「患者が達成したいこと」と「医療として守るべきこと」の間をどうつなぐか。それがLinc’wellのデザイナーが日々向き合っている問いだ。

黒澤医療は極めて専門的で、絶対に誤解を生んではならない領域です。

しかし、法規制やデータベース連携の制約といった「システムが守るべきこと」と、不安を抱えた患者さんが求めている「認知」の間には、大きな隔たりがあります。この複雑に絡み合った要素を解きほぐし、翻訳して最適化していくことが、私たちの担う体験設計です。

ただし、黒澤氏の言う「翻訳」は、専門用語を排して情報を減らす「単純化」とは違う。医療では、必要な情報を正確に伝えること自体が、患者の安全につながるからだ。

黒澤Linc’wellが支援しているクリニックの医療従事者の方々は、患者さんに対して常に誠実であると私は感じています。だからこそ、事前に知っておくべきリスクや条件を、アプリやホームページ上ですべて正確かつ厳密に説明しようと考えてくれています。

しかし、その誠実な説明文をそのまま診療案内や予約時の問診フォームに掲載してしまうと、患者さんからすれば果てしなく長い文章が続くことになります。結果として「自分には難しすぎる」と画面を閉じてしまうんです。

栃折医師が正確に伝えたい内容を活かしつつ、患者さん目線で情報の優先順位や見せる順番を再構造化していくのが私たちの仕事です。

たとえば、ファーストビューで伝えるべき重要情報と補足情報を整理したり、患者さんの選択条件に合わせて必要な情報だけを適切なタイミングで出し分けたりする。事実の正確性を担保したまま、患者さんがストレスなく理解できる体験へと「翻訳」していく必要があるんです。

何を最初に伝えるのか。何を選択後に伝えるのか。どんな言葉なら患者自身の目的から理解できるのか。情報の粒度や順序、言葉、画面遷移までを組み替えながら、正確さを失わず、迷わず行動できる状態をつくる。

与えられた情報をきれいに配置するのではなく、そもそも患者に何を、いつ、どのように伝えるべきなのかという、情報の構造から設計する。それが、Linc’wellのデザインの出発点だ。

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「丁寧に説明する」が、最良の体験とは限らない

何を、いつ、どこまで伝えるか──。この設計判断の難しさが象徴的に表れたのが、国の医療DX推進の流れの中で横山氏が担当した、マイナ保険証の登録フロー改善だ。

横山マイナ保険証への切り替えという国の医療DXの大きな波の中で、私たちもアプリ内での登録フローを抜本的に改善する必要がありました。

マイナ保険証の登録には、システム上の仕様として「マイナポータル」という外部サイトへ一度遷移し、登録完了後に再びアプリへ戻ってきてもらう必要がある(※2)。

複雑な手続きだからこそ、「このあと何が起きるのかを最初に丁寧に説明した方が安心してもらえる」。チームは当初、そう仮説を立てた。

横山アプリに戻ってきた後の手順まで含めて、あえて一つの画面に丁寧な説明を載せて「戻ってきて、こうしてくださいね」と事前の道筋を提示する設計にしました。患者さんを迷わせないための、親切心からのアプローチだったんです。

しかし、リリース後の数字は仮説とは大きく異なっていた。

横山リリースして数字を見てみると、登録率が想像以上に低かった。外部サイトに飛んだきり、ほとんどの人が戻ってきてくれなかったのです。

医療の手続きには、どうしても見慣れない難しい言葉がたくさん出てきます。そこに今後の手順まで一気に提示されたことで、患者さんの理解の限界を超えてしまったのだと気づきました。

そこで、設計を大きく変えた。

横山改善策として振り切ったのは、「1画面、1タスク」という考え方です。

すべての流れを理解してもらおうと情報を詰め込みすぎるのではなく、今、目の前でやるべき一つのことだけを明確に提示する。その設計に変えたところ、患者さんは迷わずアプリに戻ってきてくれるようになり、登録率も目に見えて改善しました。

これはこれで定石でもあるのですが、医療情報を正確に伝えることに意識が向きすぎて、基本的な定石を見落としていたのだと思います。専門領域だからこそ、基本の定石に愚直に立ち返ることの大切さを痛感しました。

重要なのは、「情報を減らすこと」が正解だったという話ではない。

患者が置かれている状況を考え、仮説を立て、リリースし、実際の行動データで検証し、体験を更新する。この一連のループを、デザイナー自身が担っているということだ。 正解をデザイナーの感覚だけで決めるのではなく、プロダクトを使う人の行動から学び続ける。

医療情報としての正確さも必要。患者への丁寧さも必要。そして、実際に目的を達成できることも必要。

そのすべてを成立させるところまでが、Linc’wellのデザインだ。

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画面の外まで見なければ、良い医療体験はつくれない

Linc’wellのデザイナーが見るのは、患者向けのアプリだけではない。

患者が予約を入れれば、その情報を受け取って診療にあたる医療従事者がおり、その後にも決済や薬の受け取りといったプロセスが続く。

患者側の体験だけを最適化しても、その裏側で医療従事者の負荷が増え、診療が滞れば、結果的に患者にとって良い医療体験にはならない。

横山患者さん向けのアプリをどれほどきれいで使いやすく整えたとしても、その裏側で医師や看護師の業務に過度な負荷がかかってしまっては意味がありません。

現場の手が回らなくなれば、巡り巡って患者さんへの医療提供が滞り、結果として最良の体験にはならないからです。

そのため、デザイナー自身が診療現場へ足を運ぶこともある。

栃折氏がオンライン診療の医師向けプロダクトを担当していたとき、実際の診療現場で医師の視線やマウスの動きを観察した。そこで、画面の中だけを見ていては決して得られない発見があったという。

栃折デザインの教科書では、人間の視線は基本的に画面上を「Z型」や「F型」に動くと教わります。私たちも当然そのセオリー通りに画面を設計していたのですが、実際の医師の動きを追うと、「反時計回り」に画面を見ていたんです。

医師には、最終的に画面上部にある「診察完了」ボタンを押して診療を終えるという、医療現場特有の手順とゴールがあります。そのため、患者さんの情報をぐるりと確認して戻ってくるような視線移動になっていた。現場で観察させてもらわなければ、絶対に気づけない「現場のリアル」でした。

一般的なUXのセオリーを知っていることは、もちろん重要だ。マイナ保険証の事例が示したように、定石が力を発揮する場面も多い。そのうえで、Linc’wellのデザイナーは画面の外まで観察の範囲を広げる。ここで言う「ユーザーの理解」は、画面上の操作を分析することだけでは不十分。医師が現場で何を確認し、どんな順番で判断し、なぜその行動を取るのかまで理解する。そこまでして初めて、現実の医療現場で機能する体験を設計できる。

それを可能にしているのが、医療従事者との距離の近さだ。

横山支援先クリニックの医師や看護師とは、日常的にSlackでやり取りをしています。気になることがあれば現地で観察させてもらうことも可能なので、必要に応じて足を運ぶようにしています。支援している関係ではありますが、共に最高の医療をつくるパートナーとして目指すところは同じで、距離感はとても近いんです。

さらに、Linc’wellの社内には医師や看護師の社員もいるので、いつでも現場目線でのフィードバックをもらえます。こうした環境があるからこそ、画面の中だけで完結させず、現場の運用に考慮したデザインを突き詰められるのだと感じています。

社内に在籍する医師たちの熱量は、外部からの想像を超えるものがあるという。

横山Linc’wellに在籍している医師たちは、プロダクトに対して、ものすごい熱量とこだわりを持っています。

「ここはなぜこういう設計なのか?」「もっとこうできるはずだ」という率直な意見や問いかけが日常的に私たちのもとに届くんです。ついさっきも、患者さんの診療体験について、2時間ほどメッセージで細かく議論をしていたところです。

注目すべきは、こうした医療従事者との対話の最前線に、デザイナー自身が立っていることだ。多くのソフトウェア企業では、ドメインエキスパートとの折衝や要件のすり合わせは、プロダクトマネージャー(PdM)や事業開発の担当者が主導することが多いのではないだろうか。

栃折なぜ私たちが直接医師の方々と対話するのか。それは、デザインの背景にある「設計意図」を自分たちの言葉で的確に伝えなければ、本当に良い体験を突き詰められないからです。

何を考慮してこのレイアウトにしたのか。ルールや患者さんの認知を踏まえ、どのようなロジックでこのボタンを配置したのか。そこには常に、私たちが考え抜いた明確な意図があります。それが誤解なく、論理的に伝わるようにコミュニケーションを重ねることで、さらに良い体験を生み出していけると考えています。

黒澤現場のリアルな事象は、現場のプロである医師や看護師にしかわかりません。

だからこそ、私たちは医療従事者のみなさんを単なるクライアントではなく、一緒に医療体験をつくり上げるパートナーだと捉えています。時には妥協なく本音で意見をぶつけ合うこともありますが、それは極めてポジティブで重要なコミュニケーションです。

医療従事者の言葉に「確かにその通りだ」と私たちが気づかされてブラッシュアップすることもあれば、私たちのデザインの意図が伝わって医療従事者側のオペレーションが進化することもあります。この相互作用こそが、患者さんにとっての理想の体験を生み出す原動力なのだと思っています。

PdMから要件を受け取り、それを画面にするだけの関係ではない。

デザイナー自身がドメインの専門家と向き合い、設計意図を説明し、議論し、ときには業務のあり方そのものにも踏み込む。

そこで求められるのは、患者の目的、医療の正確性、現場のオペレーション、事業の成果──どれかを選ぶことではなく、そのすべてを同時に成立させることだ。だからこそ難しく、だからこそ面白い。

「デザインの責任範囲」を画面の中に閉じない。

それがLinc’wellのプロダクトデザインの特徴だ。

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分断された医療を、一つの「体験」につなぎ直す

画面やプロダクト単体のデザインを超えて、私たちが向き合うのは患者を取り巻く「医療体験そのもの」だ。

患者にとって医療は、本来一連の体験だ。

予約をして、問診に答え、診察を受ける。医師の診断に基づき、必要であれば薬を受け取り、状態に応じてまた診察を受ける。

一方、その裏側では、クリニックや薬局など異なる組織が、それぞれ異なるシステムや責任範囲の中で動いている。

横山患者さんにとっては、一つのアプリ上で予約からお薬の受け取りまでが完結する、シームレスな体験に見えるのが理想です。しかし、裏側で動いているのは一つの組織ではありません。診療を担うクリニック、お薬を調剤・配送する薬局、決済やシステムを支える事業者など、複数の関係者がそれぞれの責任範囲で動いています。

患者さんの利便性を追求するあまり、医療従事者の方々の業務フローやデータの安全性を置き去りにしてしまっては、医療サービスとして成立しません。どこか一箇所に負担や破綻を強いることなく、全体としての最適なバランスを見極める設計が求められます。

ここで求められるのは、「全部を一つのシステムにしてしまう」ことではない。

つなぐべきものはつなぐ。一方で、制度や安全性の観点から分けるべきものは分ける。その境界を理解した上で、患者から見た体験が途中で途切れないように設計する。

たとえば、薬の受け取り。クリニックと薬局は独立した主体であり、特定の薬局を指定や誘導することはできない(※3)。そのため、アプリ側で導線をひとつに固定するような設計は不可能だ。一方で、ノーヒントで選択を委ね「どこを選べばいいのか」と患者さんが途方に暮れてしまっては、体験がそこで途切れてしまう。

選択に必要な情報をわかりやすく整理し、選んだ後の流れを事前に見通せるようにする。患者自身の意思で選びながらも、迷いなく次の一歩へ進める状態をつくる──画面の案内を変えることもあれば、通知を送るタイミングを変えることもある。医療従事者側の業務フローを見直すこともある。

システム上の分断をなくすことと、患者が分断を感じないことは、必ずしも同じではない。

裏側の複雑さを理解したうえで、患者が「次に何をすればいいのか」と立ち止まる瞬間を減らしていく。

予約、診療、決済、そして薬局の選択から薬の受け取りまで、一つの滑らかな線につなぎ直していく。

Linc’wellがデザインしようとしているのは、その一連の医療体験だ。

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正解のない医療体験を、自分たちで定義する

こうした仕事を、Linc’wellでは少数のプロダクトデザイナーが担っている。

現在は、基本的に一つのプロダクトを一人のデザイナーが担当する体制だという。

黒澤累計診療件数は、1,000万件を超える規模にまで成長しています。

これほど大きなプラットフォームでありながら、私たちデザイナーは基本的に1つのプロダクトにつき1人という体制で担当しています。当然、一人ひとりに求められる視野は広くなりますが、その分だけ大きな意思決定を行いながら全体最適な体験を追求できる環境です。

それは、決められた画面を大量につくるという意味ではない。

自分が担当する領域について、患者の行動、医療従事者の業務、事業のKPI、システム上の制約まで理解しながら、PdMやエンジニア、医師、看護師とともに「そもそも何をつくるべきか」から考える。一人ひとりが持つ意思決定の幅も、必然的に大きくなる。

もっとも、大きな意思決定は、判断が個人の主観に閉じることと同義ではない。同社のデザインチームは近年、「For Users」「Start with Empathy」といった”考え方の軸”をまとめた「デザイン原則」を定めた。見た目のルールではなく、判断に迷ったときに立ち返るための共通の軸。一人ひとりが広い意思決定を持つからこそ、その判断を支える土台をチームとして共有しているのだ。

そして、意思決定も原則も、向かう先は一つ──患者だ。

横山私たちが関与するプロダクトは、患者さんが体の不調を感じている時や、周囲には相談しづらい悩みを抱えている時に使われる領域のものです。

だからこそ、私たちが目指すのは、患者さんが迷わず必要な医療にたどり着き、自身の身体や健康に向き合うことに集中できる体験です。それが、医療を求める人々にとって最も機能するデザインだと考えています。

完成されたデザインシステムを運用するだけでもない。医療という大きなテーマに対して、まだ解かれていない問いが数多く残されている。

横山サービスがここまで大きな規模になっても、私たちがやりたいことはまだまだ山のようにあります。

例えば、クリニックと多様な薬局のシステムをよりシームレスにつなぐことや、患者さんの生の声を一層プロダクトに反映していくことなど、手つかずの課題がたくさんあります。それを解決していくためのデザイナーは、まだまだ足りていません。

そして、その問いを誰かが定義してくれるのを待つ必要もない。

黒澤指示されたものをつくりたい、あらかじめ正解を決めてほしいというスタンスだと、うちの環境には合わないと思います。

正解はどこにもないし、やり方も決まっていません。だからこそ、それぞれが己の武器を使って戦っている感覚があります。自分が音頭を取って「これをやろう」と提案すれば、全員が歓迎してくれますし、仮に結果が振るわなくても「一つ学びになったね」と受け止めてくれる。そうした試行錯誤を心から楽しめる方に来ていただきたいですね。

医療は、デザイナーにとって簡単な領域ではない。

理解しなければならないことも多い。守らなければならないものも多い。患者、医療従事者、事業、システム、それぞれの視点を同時に持つ必要もある。

しかし、だからこそ、デザインが担えることも大きい。

一つのボタンを使いやすくするだけではなく、患者が医療にたどり着くまでの迷いを減らす。医師がより診療に集中できるようにする。分断されているプロセスをつなぎ、これまで複雑だった医療を少しずつ日常の中で利用しやすいものへ変えていく。

栃折医療は扱う情報量が非常に多く、専門的で難しい領域です。

だからこそ、そうした複雑なものをデザインの力で整理し、患者さんが迷わず使える状態にしたい。その志を持っている方であれば、日々の業務の中で大きなやりがいを感じられるはずです。

医療の複雑さを患者に背負わせず、必要な医療に迷わずたどり着けるようにする。

そのために、画面も、情報も、業務も、プロダクト同士のつながりもデザインする。

Linc’wellのプロダクトデザイナーがつくっているのは、UIではなく、これからの「滑らかな医療体験」そのものだ。

※注釈:本記事における医療制度および関連法規の記載は、医療体験デザインの複雑さを示すためのものであり、以下の背景に基づいています。

(※1)保険診療と自由診療の区分について:日本の公的医療保険制度では、保険適用の診療と適用外の自由診療を厳格に区分して扱う必要があり、サービス設計やシステム上でもそれぞれの取り扱いを明確に管理することが求められます。

(※2)マイナポータルへの外部遷移について:「オンライン資格確認」を利用してアプリ上でマイナンバーカードによる認証を行う場合、セキュリティの観点からデジタル庁が提供する機関等を経由することが必須要件となっています。

(※3)医薬分業について:医療機関(クリニック)と薬局は独立した主体として運営されており、患者が薬局を自ら選択できることが制度上の前提となっています。

こちらの記事は2026年08月31日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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藤田 慎一郎

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