連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

DeNA、元官僚の岡村氏が新CEOに就任──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。リリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。

そこで、忙しいベンチャー・スタートアップパーソンのために、週次でウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──

土日にまとめて読みたいニュースを、毎週金曜日に更新中。

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DeNA、元官僚の岡村氏が新CEOに就任

数々の事業家を生み出し続けるソーシャルゲーム大手のDeNA(ディー・エヌ・エー)が社長の交代を発表した。約10年に渡り社長を務めてきた守安氏に変わり、岡村氏が新社長を務める。

4月付けで新たにCEOを務める岡村氏は元総務省官僚。DeNAに入社後は、スポーツ事業本部の本部長として球団・球場の一体経営を牽引し、ゲーム・エンターテインメント事業本部の副本部長を務めるなど、重要な役割を歴任してきた。

そんな岡村氏はDeNA創業者の南場氏に5年以上かけて口説かれた人物だ。南場氏との出会いは、岡村氏がまだ総務省に勤務していた2008年のこと。当時、DeNAは携帯電話向けゲームサイトである『モバゲータウン』を開始していた。同じ頃、総務省は有害サイトへのフィルタリング規制を携帯事業者に要請する。このキーパーソンを務めていたのが岡村氏だった。

南場氏はカウンターパートであった岡村氏を当時から非常に評価しており、そこからことあるごとに熱烈なオファーを送っていたという。岡村氏がDeNAへの入社を決めたのは2015年、南場氏の別荘に家族で招待された時のこと。娘を寝かしつけながら寝入ってしまった岡村氏を南場氏が真夜中過ぎまで待っていたことを知り、「一度きりの人生、こういう思いを伝えてくれる人に応えないわけにはいかないのではないか」と思い、入社を決めた。

では、なぜこのタイミングでの社長交代となったのか?。守安氏は「新しい経営体制で違うDeNAの良さを引き出していくため」だと語った。優秀な若手がたくさんいる中でそのメンバーを引き上げるような組織にする必要がある。そのためには経営の上のレイヤーから変えていくのが一番良いという決断だ。守安氏とはスキルやマネジメントスタイルが大きく異なるという岡村氏。今回の社長交代により、どのように会社として変革していくのか注目したい。

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「ホテルのD2C」 NOT A HOTELがついにリリース

ZOZO傘下でECサービスを提供するアラタナの創業者である濱渦伸次氏は2月10日、ホテルのD2Cブランド『NOT A HOTEL』のサービス概要を公開した。2021年夏を目処に、オンラインで販売を開始するという。

名は体を表すとはまさに、『NOT A HOTEL』のコンセプトは「ホテルとしても運用可能な住宅」だ。各部屋をオンラインでオーナーに直接販売する「住宅のD2C」方式をとっており、購入した部屋はホテルとして貸し出すこともできる。これにより、出張や旅行ででかけた際、部屋を貸し出すことで収益が得られる仕組みとなっている。

濱渦氏はリリースと同時に公開したnoteで、コロナ禍を背景に地方移住者や別荘需要も増加していると指摘。「ホテル」「住宅」、在宅ワークを含む「オフィス」の境目が溶け始めているとして「NOT A HOTELはそれらが重なり合う部分に可能性を感じている」と述べている。

今後は、ツリーハウスやトレーラーハウスのようなラインナップも用意しているという濱渦氏。場所も、海、山、大自然の中だけでなく、都心にも準備しているという。今後の続報に期待が高まる。

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テスラ、Bitcoinを15億ドル購入

2月8日、米電気自動車のテスラが仮想通貨のビットコインを15億ドル分購入したことが分かった。資産の多様化を目的とした購入だという。また、テスラ製品の購入でビットコインの支払いを近く可能にするとも発表。これを受け、ビットコインの価格はと急上昇し、最高値を更新した。

一方で、テスラによるビットコインの大量購入を受け、これまでのテスラの環境重視の姿勢と矛盾しているのではないかとの声も一部では挙がっている。仮想通貨の採掘(マイニング)には非常に高性能なコンピューターが大量に必要となり、多くの電力が使われるためだ。一概にビットコインマイニングが化石燃料に依存している訳ではないものの、顧客からの評判に傷が付く恐れはあるだろう。また、この問題を解決するために、テスラがクリーンエネルギーによるマイニングに参入する可能性もあるのではないかとの意見も散見された。

マスク氏はこれまで仮想通貨に高い関心を示しており、1月にツイッターの自己紹介欄を「#bitcoin」に変更したことが話題になっていた。テスラ以外にも米ツイッターのシーガルCFOがビットコイン投資を検討していると発表するなど、仮想通貨市場はますます盛り上がりを見せている。

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スキルマーケットプレイス『ココナラ』、東証マザーズ上場へ

知識やスキルのC2Cマーケットプレイス『ココナラ』を運営するココナラが10日、東京証券取引所に提出した上場申請が承認されたと発表した。同社は3月19日に東証マザーズに上場する予定だ。

ココナラは、三井住友銀行、アドバンテッジパートナーズ出身の南章行氏らが2012年2月に設立。2012年7月にサービスとして『ココナラ』を立ち上げた。FastGrowが以前同社を取材した際に、南氏は「1人1人が強く生きていくための手助けをする」というのが自身のライフワークであり、2つのNPOを立ち上げたのも、『ココナラ』でスキルマーケットプレイスを運営しているのもここに起因すると述べていた。

現在『ココナラ』は登録ユーザ数180万人を超え、このまま行けば年内にも200万人を超えそうな勢い。また、営業収益のうち、占いカテゴリが40%以上を占めることでも話題となった。これからのさらなる伸びに期待が高まる。

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SmartHR、『Internet Explorer』への対応を終了

クラウド人事労務ソフトを提供するSmartHRが2021年8月17日をもって『Internet Explorer』への対応を終了すると発表。「社会の非合理を、ハックする。」をミッションとして掲げるSmartHR。今回の発表はそのミッションを体現するものだと称賛が集まった。

既にMicrosoftは2021年8月17日をもって自社サービスであるMicrosoft 365におけるIE11のサポート終了を発表している。これを受けて最新ブラウザであれば安定して高速に動作する技術を利用できないケースや、その他のブラウザとは別途で開発が必要なことなどから今回の対応終了の決断に至った。

なお、同社の発表によると、2021年1月現在、IE11でSmartHRを利用しているのは、管理者権限の方の25%、ユーザー全体では6%になるという。管理者権限を持つユーザーの4人に1人がIE11を使用している中での対応終了という決断からも、同社のミッションに対する強い意思が感じられる発表となった。


さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2021年02月12日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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