連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

政府も「note」をはじめました──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。リリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。

そこで、忙しいベンチャー・スタートアップパーソンのために、週次でウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──

土日にまとめて読みたいニュースを、毎週金曜日に更新中。

SECTION
/

えっ?政府が、noteを?

2021年9月に正式に設置される予定の「社会のデジタル化を主導する官庁である」デジタル庁が、noteでの発信を始めた。同庁は従来の行政機関と異なり、発足にあたってLayerX執行役員の石黒卓弥氏やHR TechスタートアップのHERPが協力しているといった理由から、FastGrowもその成り行きを注目している。

noteを始めたのは、政策の結果だけでなくプロセスの透明化を実現することによって、ひいては日本全体の「行政の透明化」に寄与することを目指しているためだという。

今後は今デジタル庁として取りかかっていることや、デジタル庁で働いている人へのインタビュー、行政とデジタルの歴史などを、国民にわかりやすく発信していく。

これらは、今まで長らく課題であった行政が不透明である、という課題を解決するという点で革新的な取り組みだ。また、発信だけでなく読み手に「デジタル庁に発信してほしいこと」を募集することで、双方向性をもたせている点も注目だ。

「行政」というと遠い存在に感じてしまいがちな読者も多いだろう。ベンチャーやスタートアップに興味関心が強いのなら、なおさらだ。だが、このように一方的な情報発信でなく国民にも意見を求め、そしてそれを取り入れようとする姿勢を示すことで、国民にとってより身近な存在となり得る。

毎日新聞は、これらの人材の目を通して、霞が関の「紙とメール」という課題も浮き彫りにしている。このようなさまざまな面からの情報の透明性が担保されていくかもしれない。正式な設置前にもかかわらず、「行政の透明化」という大きな課題に立ち向かう一歩を踏み出した、デジタル庁の今後の動きにこれからも期待したい。

SECTION
/

あのD2Cプラットフォーム、ついに50万人突破

こだわりを持つ生産者から“チョク”で食材が届く、「食べチョク」のユーザー数が50万人を突破し、国内産直通販サイトで2年連続の6冠を達成した。「産直通販」は、何も目新しいビジネスモデルではない。そんな業界において、創業5年のスタートアップである運営会社「ビビッドガーデン」が先行者優位を無効化していく様子は注目に値する。

なんと、利用率・利用意向・認知度・SNSフォロワー数・Webアクセス数・生産者認知度の6つの分野でNo.1を獲得し、二位と大差をつけている。

また、生産者1軒あたりの月間最高売上は、野菜705万円、果物939万円、畜産物1,035万円、水産物1,479万円を記録したという。

コロナ禍によって飲食店やホテルからの仕入れ減やイベント中止となり、余ってしまった食材を消費者へ直接販売できるという需要が高まったことも後押しした。

躍進の原動力となっているのは、先日「ベンチャー人事報」でも紹介した山下真亜子氏と松浦悠介氏らだろう。また、あの「カンブリア宮殿」2021年5月13日放送回は、代表取締役社長の秋元里奈氏を取り上げ、SNS上では反響も大きく見られた。2020年のコロナ禍で得た勢いをどこまで続けられるのか、見ものである。

SECTION
/

“美しさを再定義するとき”
現代女性の生き方を美容×コーチング×コミュニティで全支援

キャリア事業を通じて、なりたい自分になる女性をサポートする『SHEbeauty』。ミレニアル世代の女性向けキャリアスクール『SHElikes』を運営するSHEがついに、トータル美容プロデュースサービスをリリースした。SNSでは期待の声が多く見られた。

これはメイン事業の『SHElikes』で培った「コーチング」と「コミュニティ」を活かした、トータル美容×コーチング×コミュニティという、今までにない唯一無二のサービスだ。

『SHEbeauty』ブランド責任者の子池氏が綴ったこちらのnoteでは、モニター5名のビフォーアフターが記されている。サービスを受けた5名の女性の変化は、誰の目にも明らかなものだ。これまでに存在しなかった市場における可能性を感じさせるには、十分すぎるものだろう。

「自分に自信を持てない女性の人生を変えたい」という子池氏のサービスに対する熱い想いから、どのような価値が生まれ、育っていくのか。性別に関係なく、注目したい事業だ。

SECTION
/

Google Chromeなんてもう遅い?新しいブラウザとは

Sidekickというブラウザはご存じだろうか?とにかく「速さ」に着目し、生産性が爆上がりすると話題の超高速ブラウザだ。Product huntで取り上げられ、注目を浴びた。

ただ速いだけではない。複数のウィンドウやタブを跨いでの煩わしい作業を、ブラウザのサイドバーに設置したアプリのアイコンから作業できるようにすることで解決した。さらなる詳細や動向に関してはこちらのnoteに分かりやすく記載されている。

徹底的に作業効率にこだわったこのブラウザ。イノベーターやアーリーアダプターの多いベンチャーパーソンの間で、業務時間に使用するものとしてはある程度広がっていくように思う。一方で、業務と業務外でPCの使い方が全く異なる層には、どのように広がっていくのか、全く未知数だろう。どのように成長を遂げるのか、Google Chromeを脅かす存在になることも期待しつつ、動静をチェックしていきたい。

SECTION
/

ハーバード大のプログラミング講座が日本上陸

誰もが知るあのハーバード大学。日本でも有名企業の経営者や起業家が通った道として、あこがれを持つ人は今も多いはず。そんなハーバード大で扱われ、Web上に無償で公開していたプログラミング入門講座の日本語翻訳版が、ついに公開された。もちろん無料である。

この取り組みを推進したのはLABOT。『すごい時間割』や『ブクマ!』といったサービスを開発してきた鶴田浩之氏による日本のプログラミング教育ベンチャーだ。この教材を使い、2021年5月にプログラミング教育を無償で提供するという。

起業家も注目するこの教材。これまでなかなか手を付けるきっかけが見つからなかったあなたも、チャレンジを始める良い機会になるのではないだろうか?(サイトはこちら

さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2021年05月14日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

次の記事

記事を共有する
記事をいいねする

会員登録/ログインすると
以下の機能を利用することが可能です。

新規会員登録/ログイン