連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

Amazon週5出社へ。一方でエンジニア転職トレンドは引き続き「リモート」重視──5分で注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。

そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、ウォッチしておくべきニュースやコラムをまとめた記事を配信していく。題して、スタートアップ通信──。

土日にまとめて読みたい話題を、定期的に更新中。

昨今も国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせている。その中から1本の話題、そしてトレンドとして押さえたいニュース数本をピックアップ。

・ダイニー、BessemerとHillhouseの共同リードで74.6億円の資金調達へ

・Sales Marker、HR領域へ参画を発表!インテントリクルーティングとは

・BetaMindのSaaS事業撤退に学ぶWhatとHow

・Amazon週5出社へ。一方でエンジニア転職トレンドは引き続き「リモート」重視

について見ていく。

  • TEXT BY HIKARU HAMADA
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News1──ダイニー、BessemerとHillhouseの共同リードで総額74.6億円の資金調達へ

飲食店向けのモバイルオーダーやID-POSを開発・提供するダイニーは、Bessemer Venture Partners、Hillhouse Investment Managementをリード投資家として、Flight Deck Capital、Eclectic Managementなどから、シリーズB総額74.6億円の資金調達を実施したと発表した

今回のラウンドで参画したBessemer Venture Partnersは、体験と旅行サービスのプラットフォーム・Klookなどへ投資をしている米国サンフランシスコを拠点とするVC。同じくリード投資家のHillhouse Investment Managementは香港を拠点とするVCだ。

今回の資金調達を通じてダイニーは、「All in One Restaurant Cloud.」なる事業コンセプトを掲げ、飲食業界全体のインフラを目指していく。このために、新たなプロダクト開発や新規事業立ち上げ、採用を強化していくとのことだ。

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News2──Sales Marker、HR領域へ参画を発表!
インテントリクルーティングとは

Sales Markerは、インテントリクルーティングSaaS『Recruit Marker』を公開した

Sales Markerは、顧客起点でおこなう新時代の営業手法インテントセールスSaaS『Sales Marker』を展開するスタートアップ企業。510万件を超える法人データベースと企業のインテントデータを組み合わせる事によって、今まさに自社のサービスを求めている企業を見つけ出し、キーマンに直接アプローチすることが可能だ。

今回発表したインテントリクルーティングSaaS『Recruit Marker』は、人物DBと企業インテントをもとに最適な人材を選定し、パーソナライズしたスカウトを送信したり、採用コンテンツをもとにしたインテント分析ができるサービス。個人のサードパーティインテントデータを扱わないセキュアな方法を用いて、隠れた優秀層をタイムリーに採用することができるようだ。

今後のSales Markerの展開や、インテントリクルーティングの広まりに着目していきたい。

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News3──BetaMindのSaaS事業撤退に学ぶWhatとHow

成功もあれば失敗もある。成長の中で事業をクローズするということもある。

今回紹介するnoteは、成長企業の新規事業・プロダクトの高速立ち上げ・検証を支援するサービスを展開するBetaMind 代表取締役 吉田健人氏のnote「事業撤退からの学びとBetaMindのこれから」を紹介したい。

このnoteは、ウェビナー・動画マーケティングツール『Vidbase』の新規サービスを終了することに際し、プロダクト観点で何を学んだか(What)、そして個人・組織として何を学んだのか(How)をまとめたものだ。 ここでは学びのうち「市場の大きさ」に触れていく。

どこの市場に張るのかは、そのプロダクトの将来性に起因する。『Vidbase』の場合、開発・リリース前に上場企業の契約見込み顧客が複数いる状態であったものの、「自分の周りの狭い世界の課題が世の中の多くの企業に当てはまる」と勘違いしてしまっていたという。

蓋を開けてみないと分からないことも多いが、市場の読み誤りは、特にスタートアップにとって舵取りが困難となる点だ。

そのほかにもサービス終了に伴う9つの学びを紹介している。ぜひ週末にご一読いただきたい。

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Column──Amazon週5出社へ。
一方でエンジニア転職トレンドは引き続き「リモート」重視

出社かリモートか。Amazonが世界で働く全社員に対し、現状週3日の出社体制を2025年1月2日から原則週5日に戻すことを表明した。これをトリガーに、Xでは「リモートワークどうなん?」「ハイブリッドワークからさらに出社方針へシフトしつつあります」など出社かリモートかといった議論が盛り上がった。

スタートアップでも、原則出社を義務付けている企業もあれば、フルリモートの企業もある。その中で、Findy 代表取締役 山田裕一朗氏は昨年に引き続き、「エンジニア転職のトレンド予測2025年」を公開した。

本noteによれば、国内IT/Webエンジニアのフルリモート比率は53.6%と、昨年の52.4%から微増となった。一方で海外は出社比率が高まっているとのこと。英語圏のエンジニア人口は増加傾向にあり、「スキルが高い人は別にして、常に人余りのリスクがあるため、企業側がある程度働き方を決めやすい傾向」にあるという。

今回のAmazonの原則週5日の出社ニュースでも、出社のメリットデメリット、リモートのメリットデメリットが議論されている。スタートアップとして成長するために何を取り、何を捨てるか。その分岐点に今立っているのかもしれない。

さて、今回のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も定期的に更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2024年09月27日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

濱田 ひかる

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