Amazon週5出社へ。一方でエンジニア転職トレンドは引き続き「リモート」重視──5分で注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、ウォッチしておくべきニュースやコラムをまとめた記事を配信していく。題して、スタートアップ通信──。
土日にまとめて読みたい話題を、定期的に更新中。
昨今も国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせている。その中から1本の話題、そしてトレンドとして押さえたいニュース数本をピックアップ。
・ダイニー、BessemerとHillhouseの共同リードで74.6億円の資金調達へ
・Sales Marker、HR領域へ参画を発表!インテントリクルーティングとは
・BetaMindのSaaS事業撤退に学ぶWhatとHow
・Amazon週5出社へ。一方でエンジニア転職トレンドは引き続き「リモート」重視
について見ていく。
- TEXT BY HIKARU HAMADA
News1──ダイニー、BessemerとHillhouseの共同リードで総額74.6億円の資金調達へ
飲食店向けのモバイルオーダーやID-POSを開発・提供するダイニーは、Bessemer Venture Partners、Hillhouse Investment Managementをリード投資家として、Flight Deck Capital、Eclectic Managementなどから、シリーズB総額74.6億円の資金調達を実施したと発表した。
ダイニーは、74.6億円のシリーズ B を発表します。今回、出資してくれたのは、Tier1 中の Tier1 の グロバール投資家の皆さんです。
— 山田真央|ダイニー (@maochil) September 26, 2024
リード投資家には、Bessemer Venture Partners および Hillhouse Investment Management の2社。フォローアップ投資家には、元 Light Street Capital の Partner… pic.twitter.com/EiCWv0Ovy9
今回のラウンドで参画したBessemer Venture Partnersは、体験と旅行サービスのプラットフォーム・Klookなどへ投資をしている米国サンフランシスコを拠点とするVC。同じくリード投資家のHillhouse Investment Managementは香港を拠点とするVCだ。
今回の資金調達を通じてダイニーは、「All in One Restaurant Cloud.」なる事業コンセプトを掲げ、飲食業界全体のインフラを目指していく。このために、新たなプロダクト開発や新規事業立ち上げ、採用を強化していくとのことだ。
News2──Sales Marker、HR領域へ参画を発表!
インテントリクルーティングとは
Sales Markerは、インテントリクルーティングSaaS『Recruit Marker』を公開した。
【新時代の採用手法「インテントリクルーティング」始動!】
— 小笠原羽恭 | Sales Marker CEO (セールスマーカー) (@SapphireUkyo) September 24, 2024
企業の最も重要な経営資源である「ヒト」にフォーカスした、新しい採用手法「インテントリクルーティング」をご存じですか?… pic.twitter.com/GAf33sI5VK
Sales Markerは、顧客起点でおこなう新時代の営業手法インテントセールスSaaS『Sales Marker』を展開するスタートアップ企業。510万件を超える法人データベースと企業のインテントデータを組み合わせる事によって、今まさに自社のサービスを求めている企業を見つけ出し、キーマンに直接アプローチすることが可能だ。
今回発表したインテントリクルーティングSaaS『Recruit Marker』は、人物DBと企業インテントをもとに最適な人材を選定し、パーソナライズしたスカウトを送信したり、採用コンテンツをもとにしたインテント分析ができるサービス。個人のサードパーティインテントデータを扱わないセキュアな方法を用いて、隠れた優秀層をタイムリーに採用することができるようだ。
今後のSales Markerの展開や、インテントリクルーティングの広まりに着目していきたい。
News3──BetaMindのSaaS事業撤退に学ぶWhatとHow
成功もあれば失敗もある。成長の中で事業をクローズするということもある。
今回紹介するnoteは、成長企業の新規事業・プロダクトの高速立ち上げ・検証を支援するサービスを展開するBetaMind 代表取締役 吉田健人氏のnote「事業撤退からの学びとBetaMindのこれから」を紹介したい。
以前ご報告していた事業クローズの振り返りと今後について書きました。
— 吉田 健人|BetaMind代表 (@y___Kent) September 17, 2024
自分の実力不足な面が大きくお恥ずかしい内容ですが、学びとして。応援してくださった方に成果でお返しができるよう、今後も取り組んで参ります。https://t.co/OqOwlX1xO9
このnoteは、ウェビナー・動画マーケティングツール『Vidbase』の新規サービスを終了することに際し、プロダクト観点で何を学んだか(What)、そして個人・組織として何を学んだのか(How)をまとめたものだ。 ここでは学びのうち「市場の大きさ」に触れていく。
どこの市場に張るのかは、そのプロダクトの将来性に起因する。『Vidbase』の場合、開発・リリース前に上場企業の契約見込み顧客が複数いる状態であったものの、「自分の周りの狭い世界の課題が世の中の多くの企業に当てはまる」と勘違いしてしまっていたという。
蓋を開けてみないと分からないことも多いが、市場の読み誤りは、特にスタートアップにとって舵取りが困難となる点だ。
そのほかにもサービス終了に伴う9つの学びを紹介している。ぜひ週末にご一読いただきたい。
Column──Amazon週5出社へ。
一方でエンジニア転職トレンドは引き続き「リモート」重視
出社かリモートか。Amazonが世界で働く全社員に対し、現状週3日の出社体制を2025年1月2日から原則週5日に戻すことを表明した。これをトリガーに、Xでは「リモートワークどうなん?」「ハイブリッドワークからさらに出社方針へシフトしつつあります」など出社かリモートかといった議論が盛り上がった。
スタートアップでも、原則出社を義務付けている企業もあれば、フルリモートの企業もある。その中で、Findy 代表取締役 山田裕一朗氏は昨年に引き続き、「エンジニア転職のトレンド予測2025年」を公開した。
書きました!
— ふぃりっぷ/山田裕一朗@Findy代表 (@yuichiro826) September 24, 2024
エンジニア転職のトレンド予測2025年〜大規模調達スタートアップが人気、国内はリモート維持、平均年収は変わらず等〜|山田裕一朗(CEO at Findy Inc.) @yuichiro826 #note https://t.co/y1loHBtcnI
本noteによれば、国内IT/Webエンジニアのフルリモート比率は53.6%と、昨年の52.4%から微増となった。一方で海外は出社比率が高まっているとのこと。英語圏のエンジニア人口は増加傾向にあり、「スキルが高い人は別にして、常に人余りのリスクがあるため、企業側がある程度働き方を決めやすい傾向」にあるという。
今回のAmazonの原則週5日の出社ニュースでも、出社のメリットデメリット、リモートのメリットデメリットが議論されている。スタートアップとして成長するために何を取り、何を捨てるか。その分岐点に今立っているのかもしれない。
さて、今回のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も定期的に更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。
こちらの記事は2024年09月27日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。