連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

mixi2がひっそりとサービス開始!「懐かしい!」Xの反応を集めました──5分で注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。

そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、ウォッチしておくべきニュースやコラムをまとめた記事を配信していく。題して、スタートアップ通信──。

土日にまとめて読みたい話題を、定期的に更新中。

昨今も国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせている。その中から1本の話題、そしてトレンドとして押さえたいニュース数本をピックアップ。

・HQ、2026年までに7つの新サービス発表!EXプラットフォームへ

・エレファンテック、汎用多層基板の開発に成功!年間1兆円以上削減か

・名古屋大・岐阜大投資会社、1号ファンドを33億円でファーストクローズ。ディープテックへ投資

・mixi2がひっそりとサービス開始!「懐かしい!」Xの反応を集めました

について見ていく。

  • TEXT BY HIKARU HAMADA
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News1──HQ、2026年までに7つの新サービス発表!
EXプラットフォームへ

福利厚生を手がけるHQは、グローバル・ブレインやオムロンベンチャーズ、NTTデータ・スマートソーシング、ニッセイ・キャピタルから総額20億円を調達したと発表した。また、2026年までに7つの新サービスを公開する計画を発表(サービス資料にも告知を掲載)。これにより、福利厚生の包括的なサポートを実現し、従業員体験(EX:Employee Experience)を向上させるプラットフォームを目指すという。

HQは、福利厚生を充実させることで従業員体験の向上を目指すスタートアップ企業である。同社はすでに、リモートワーク機器を貸し出す「リモートワークHQ」や、従業員に最適なカフェを提案する「カフェHQ」といった2つのサービスを展開している。

さらに、2026年までにコーチング、インセンティブ、子育て支援、書籍購入制度など、合計7つの新サービスを公開する予定だ。

現代の働き方に適した福利厚生が十分に提供されていない現状がある中、旧来の制度が残り続けていることが課題として挙げられる。急速な社会変化が進むVUCA時代において、従業員体験を充実させることは企業にとって重要な取り組みと言えるだろう。

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News2──エレファンテック、汎用多層基板の開発に成功!年間1兆円以上削減か

エレファンテックは、独自のインクジェット印刷技術を用いた半導体基板への印刷技術を汎用多層基板へ転用することに成功したと発表した

同社の独自技術「SustainaCircuits」は、インクジェット印刷技術を用いて金属を直接印刷し、半導体基板を生産する技術である。これにより、従来の方法と比較して銅の使用量を70~80%削減できるとされている。

これまでエレファンテックは、電子回路基板(プリント基板)を対象に量産化を目指していたが、今回、汎用的な基板であるガラスエポキシ基材においても技術の実現に成功した。このガラスエポキシ基材は、半導体基板の約80%を占める主要な基材である。

同社によれば、この技術により、将来的にはガラスエポキシ基材の銅の相対使用量を最大560kt削減できる可能性があるという。この技術の進展は、新たな市場拡大の契機となる。

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News3──名古屋大・岐阜大投資会社、1号ファンドを33億円でファーストクローズ。ディープテックへ投資

名古屋大学と岐阜大学の投資会社であるCentral Japan Innovation Capitalは、1号ファンドを組成し、33億円でファーストクローズしたと発表した。出資者には、愛知県や名古屋市、三菱UFJ銀行、愛知銀行といったアンカーLPに加え、朝日インテック、大垣共立銀行、岡谷鋼機など、東海地方を代表する企業が名を連ねている。

1号ファンドの想定運用規模は50億~100億円で、主に国内外のシード・アーリーステージのディープテックスタートアップを対象に投資を行う予定だ。運用期間は2024年11月から最大15年間を見込んでいる。

東海地方には、名古屋大学、岐阜大学、豊橋技術科学大学など理工系分野に強い大学が多く存在する。同地域のスタートアップは、これら大学の研究をコアとする大学発スタートアップやディープテックスタートアップが大半を占めている。代表的な企業として、自動運転技術を手がけるティアフォー、配車最適化技術のオプティマインド、秘密計算技術のAcompany、高機能ソイル技術のTOWINGなどが挙げられる。

ディープテックを強みとする名古屋のスタートアップがどのように成長していくのか、気になるところだ。

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Column──mixi2がひっそりとサービス開始!
「懐かしい!」Xの反応を集めました

完全招待制の新たなSNSがひっそりと誕生した。MIXIは12月16日、新サービス『mixi2』の提供を開始。プレスリリースは発表されていないものの、XなどのSNSを通じて徐々に拡散され、注目を集めている。

今年は初代『mixi』がサービスを開始してから20周年の節目にあたる。当時mixiを利用していたユーザーを中心に、利用者が広がっているようだ。今回は、スタートアップ関係者を中心とした反応をまとめる。

さっそく、アル代表のけんすう氏はnoteを公開。mixiとは何か、その特徴などをわかりやすくまとめている。

mixi2の特徴のひとつは、豊富なコミュニティ機能だ。すでにmixi2上では、スタートアップ関連のコミュニティが複数立ち上がっており、12月20日時点で「スタートアップ」コミュニティには約4,000人が参加していることが確認されている。

さらに、X上ではmixi2のアカウント拡散やサービス利用開始の報告が相次ぎ、招待制という特性から各ユーザーが招待リンクを共有している様子も見受けられる。

一方で、スタートアップ起業家たちの反応はまちまちだ。まだサービス開始後数日であるため利用を開始していない様子も伺える。昨年には『Threads』が誕生したものの、国内では引き続きXが根強い人気を誇っている。

今後、mixi2がどのように進化し、どのようにユーザー層を拡大していくのか、引き続き注視していきたい。

さて、今回のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も定期的に更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2024年12月20日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

濱田 ひかる

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