受発注業務の属人化をAIで解決。ARR 1,230%成長、リチェルカが挑むAgentic ERP「RECERQA」の正体とは
Sponsored「あのホースの横のネジ、在庫ある?」
地方の小さな修理工場から大手自動車部品商社にかかってくる、こんな曖昧な電話注文。実はこの日常のワンシーンにこそ、人口減少や労働力不足といった日本社会の課題を解く最大の鍵が隠されている。
大企業から地方の零細企業まで、日本経済を動かすほぼすべての主体は、こうした泥臭い「サプライチェーン」の網の目で繋がっている。ステークホルダーが膨大であるがゆえに、そこには「人間の阿吽の呼吸」や「暗黙知」がはびこり、優秀な人材が無限の調整業務と転記作業に忙殺されているのが現実だ。
もし、この複雑に絡み合ったサプライチェーンという広大な事業領域に、AI・LLMをフル活用したイノベーティブなソリューションが生まれたらどうなるか。それは一企業のコスト削減にとどまらず、日本中の現場に「働きがい」を取り戻し、地方の零細企業をも巻き込んだ社会課題の解決へと直結する。
株式会社リチェルカ(以下、リチェルカ)は、この「受発注と基幹システムの負」に対し、真っ向から挑戦しているスタートアップだ。ARR(年次経常収益)前年比1,230%成長という驚異的な急成長を遂げ、丸紅グループとの代理店契約でさらなるグロースも期待させる同社。コンサルティングで複雑な業務を解きほぐし、AIエージェントで判断を自動化し、最終的にはBPOとして人間による泥臭い交渉まで丸ごと引き受ける「発注・受注の徹底効率化」のプロフェッショナル集団である。
この2026年4月に17億円の資金調達も発表し、事業構造のリブランディングも図る同社。泥臭い実業と最先端AIの交差点にこそ、今、我々が取り組むべき最大の挑戦が待っている。リチェルカの圧倒的な熱量と覚悟の全貌を解剖する。
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
発注・受注の仕事は、「判断の迷宮」──サプライチェーンに潜む、いくつものブラックボックス
「あのホースの横のネジ、在庫ある?」──地方の小さな修理工場から大手自動車部品商社にかかってくる、早口で曖昧な電話注文。
その現場を泥臭く、一つずつ変えていくことが、サプライチェーンマネジメント(SCM)から日本の産業・企業に変革をもたらす挑戦となる。
それは企業それぞれのコスト削減にとどまらず、日本中の現場に「働きがい」を取り戻し、地方の零細企業をも巻き込んだ社会課題の解決にも直結していくかもしれない。泥臭い実業と最先端AIの交差点にこそ、今、我々が取り組むべき最大の挑戦が待っている。
といっても、「サプライチェーンマネジメント」に普段から関心を持っている読者は少ないだろう。そこで、以下のように、現状と、目指すべき未来について、整理してみた。AIによる変革が待たれる、巨大な領域だ。
× ブラックボックス化した暗黙知
× 人の“目”と“手”によるデータ化
取材内容等を基にFastGrowにて作成
もはやあらゆる事業領域で活用されている、AI。だがおそらく、多くの読者が「いつになったら、AIが持つ真の可能性が発揮され、社会が良くなるのだろうか……」という疑問や不安を抱えていることだろう。
もちろん、大きな成果を生み出しているスタートアップやメガベンチャーは多くいる。だが、この「サプライチェーンマネジメント」という捉え方でチャレンジをしている存在は、ほとんど聞いたことがない。その戦略性と実績から、次世代の事業開発論を一緒に考えていきたい。
何百億円を投じても現場は変わらない。大企業ERPが「ただの入力作業」で終わってしまう構造的欠陥
サプライチェーンの結節点といえる「発注」や「受注」(*)。その一つひとつが、ビジネス運営に欠かせない、重要すぎる仕事だ。担ったことのある人の多くがこう言うだろう、「一つとして、同じ情報から同じ判断をする仕事はない」と。
*……「受発注」と括られることも多いが、実際には全く異なる仕事のため、本記事ではここから基本的に区別して記載していく
純粋な感覚は確かにそうだろう。今では、以前に比べれば多くの人が「これは面倒くさい……AIに任せられないのか……?」と疑問を持ち、実際にChatGPTやGeminiに相談して実験を始めているはず。だが、「すでに出来上がった文章の要約」や「ある程度の情報を基にしたスライドの作成」での成功体験を、発注や受注の現場で感じることはほとんどない。
その理由は明確だ。先述のように、顧客からは「あの車種の右バンパーを交換したい」といった投げかけだけが届く。それを基に、該当し得るバンパーの形や部品を網羅的にリストアップ。以前の会話の記憶から年式や色を絞ったうえで、「このどれかだと思うので、わかれば教えてください」と、できるだけクローズドな質問を返し、最短・最速のやり取りにて発注すべきものを特定しようとする。そして部品発注の準備と同時に、材料費だけでなく修理工賃なども合わせ、受注のための見積もりを……と。おそらく、一旦はこれくらいの説明で十分だろう。こうしたコンテキストをすべてAIにChatでインプットするというのは、なかなか簡単な話ではない。
読者の中には「車種や年式は、Googleフォームなどに投稿してもらえばいい」と考える者もいるかもしれない。だが、何かしらの改造が施されている可能性もある中、正確な情報がとれる保証はなく、そもそも顧客に対して「このフォームに記入して」とお願いすること自体が難しい現場も多い。
たった一つの受注・発注現場をのぞき込むだけでも、これだけの複雑性がある。それを毎日、何件も何十件もさばき続けるというのは、並大抵のことではない。だからこそ、AIによる変革が、どこよりも強く求められている……と信じ、妥協せず向き合ってきたのが、リチェルカ代表取締役CEOの梅田氏だ。
梅田受発注の現場は、本当に今でもアナログな世界が残っています。電話もあれば、FAXも現役ですし、メールも飛んでくる。ぜんぶ、いつどのように飛んでくるか、わからないような現場があります。
担当者の皆様は、それらを全身に浴びながら、対応を決めて進め、そのうえで基幹システムにその判断結果を打ち込むという転記作業に追われています。ここでの問題は、単に転記作業が大変ということではなく、「記録されるデータ内容をどのように活用するのかを決める(判断する)部分が、属人化を免れ得ない」ということです。
日本の大企業の多くが、これまでにDXや業務効率化といった目的を掲げ、巨大な基幹システム(ERP*)に何百億円もの投資を行い、ビジネスフローを整備してきた。そのシステム上では、さまざまな分析ができ、新たな利益をもたらし続ける経営が実現できるはずだった。しかし、これだけコンピュータやインターネットが発達してきた現代において、それは実現しているだろうか?いや、していない。
*……Enterprise Resource Planningの略
なぜなら、基幹システムへのデータインプットを担うのは常に「人」であり、それ以前に、インプットすべきデータを判断するのも常に「人」だからだ。先述のような複雑性の高い判断が連続する現場でのデータ分析がうまく進まない理由も想像しやすい。
梅田基幹システムと言っても、その多くが会計や経理・財務といった観点で、「企業決算を正確に締めて社内外に知らせること」を目的につくられています。
つまり、「今、どの商品の在庫がどう動いていて、次にどのくらい発注すべきか、それらをどう売っていくことで、次の発注をより効率的にしていくのか」といった、現場の判断を支えるための分析ツールとしては機能しにくい。そういう設計思想になっていないので、どうしようもないんです。
それでも現場では試行錯誤しており、たとえばシステムからデータをExcelに吐き出して加工するのですが、そのたびごとに、データの蓄積方法や活用方法が標準化されていないがゆえの膨大な手作業が発生しています。
業務を効率化するはずのIT投資が、現場に新たな負担を強いているともいえるわけだ。
梅田「今の基幹システムが使いやすく、成果にも繋がっていて、大好きだ」という人に、会ったことがありません。おそらく、消去法で選んだり、前例踏襲で使い続けたりしているところもあるのでしょう。
そうしたシステムの多くが、導入だけで数年かかることもあり、継続には数十億~数百億円がかかる。現代では、市場を取り巻く状況も、一つひとつの仕事の要件も、ほんの1~2年で変わっていく。そう考えると、時代にそぐわないシステムを使っている会社が多いとも言えますよね。
だから今こそ、時代に即したシステムを生み、広げていかなければならないと考えています。
なぜこの領域は「競合不在」なのか? 業界特有の“非構造データ”を資産に変える唯一無二の戦略
ではなぜ、サプライチェーンマネジメントの現場に即したようなシステムが、これまでに生まれてこなかったのか。
梅田サプライチェーンが生命線となっている事業者に卸売業者があります。こう一言でくくられてしまうことが多いわけですが、その内実は、非常に多様です。
たとえば食品卸の中でも、外食向けとお菓子では取り扱っているものや商習慣などが全く違う。医薬品と医療機器の卸も、一般消費者からすれば同じようなカテゴリーに見えますが、全く似て非なるものです。会社や商材ごとに、フローや判断軸が細かく異なっています。
これらを深く理解し、汎用化したシステムに落とし込むのは、極めて困難です。だから、事業参入自体がほとんどなかった。
さらに、AI導入の前に立ちはだかる致命的な壁がある。それが大量の「非構造データ」の存在だ。現場に飛び交うのは「あのホースの横のネジ」といった、電話口での早口で曖昧な要望。そしてそのたびに発生する「この顧客は上客だから他と違う取引条件で対応する」「この顧客の車は改造が多いから要注意」といった、ベテランの暗黙知による判断。
電話の音声記録の解析や、事務所内でのやり取りの動画解析などが、AIの力で一気にレベルアップする可能性はある。だが、誰もが簡単に使えるツールの誕生には、まだ時間がかかりそうだ。
梅田どの企業も、AIを使いたいと思っていますが、こうした現場では特に「言うは易く行うは難し」です。
単にデータが揃っていればChatGPTやGeminiが分析できるというわけでもないんです。データをどう揃えるか、どう活用するのか、つまり「どう正規化するか」が、データを使うためには決定的に重要になります。
たとえば、数十万行もの規模の細かな発注検討記録があったとして、それを一気にChat型のAIにインプットすることはできません。AIにインプットするためだけでも、下準備が必要になるんです。
そもそもほとんどのデータが構造化されていない、発注・受注の現場。しかもリチェルカ梅田氏によれば、たとえ構造化されていたとしても、その活用は容易ではないというのだ。
実はこの文脈に、リチェルカの独自性がある。
梅田私たちは、リチェルカというスタートアップの経営と同時に、「うえさか貿易」というオートバイ専門の輸入・販売会社の経営もしています。リチェルカの社員は研修でうえさか貿易の業務をやっているので、発注や受注の現場を身をもって知っています。つまり、どれだけ複雑性の高い情報があるのか、そして実務上どの程度の単純化が許されるのか、といった解像度がどのIT企業よりも高いことが強みです。
そんな知見を活かし、大量の非構造データをAIネイティブな状態でデータベースに蓄積し、使える状態にするという技術を確立させています。これが、我々の事業のコアになる部分です。
伝票1枚の間違いが、現場を壊す──実業・うえさか貿易で磨き抜かれた、机上の空論を許さない解像度
非構造データ・構造化データを、まとめて精緻化する技術。これだけでも非常に強力な武器ではあるが、それだけで現場や社会全体が一気に救われるわけではない。業務判断から実行までを一気通貫で効率化し本質的な解決をするためにシステムが使われるよう、広げていかなければならない。
リチェルカは、最も根深い課題があり、広がりも期待できるような現場にフォーカスしている。それが、製造業にかかわる卸・商社企業たちだ。「うえさか貿易」もまさにその一つである。
この業界は情報の非対称性がそもそも高く、一つひとつの仕事が細かく、かつ、多様だ。人間同士の「阿吽の呼吸」があればスムーズに進むが、それがなければすぐこじれてしまう。ただ淡々とこなすだけでは工数ばかりがかさみ、利益率が低くなる商材も少なくない。
だからこそ、課題の本質を現場解像度高く理解したプレイヤーが、AIを含めた最先端技術を扱うことで、大きなインパクトを創出できるはずなのだ。
その戦略は、決して机上の空論などにはならない。自らが実業の現場で泥水をすすっているからこそ、高く複雑な壁を越えることができる。
梅田「お客様の課題を聞いて、なるほどと頭で理解する」のと、「自分たちで実際に手を動かしているからこそ現場のペインを身をもって理解している」のとでは、解像度がまったく異なります。
たとえば、「取引先から送られてくる帳票が間違っていることがある」という課題を聞いて、「その間違いを、どのようなシステムでなら感知できるだろうか?」と考えるのでは、表面的な議論で終わってしまいます。
私たちなら、その間違った伝票一つで、現場にどのような混乱が起こり、どれだけの時間が無駄になり、どれだけの悪影響があるのか、瞬時に肌感覚で理解できます。そうして利益・売上観点での悪影響から逆算し、「そもそも間違いが起きにくい帳票の設計」「間違いをできるだけ早く正せる社内外のコミュニケーション設計」「間違いかもしれない前提で対応案を複数提案できるAIエージェント」などの開発・提供にまで、必要に応じて広げたり深めたりできるんです。
そしてもちろん、開発中のプロダクトを、うえさか貿易の現場でもフル活用している(いわゆるドッグフーディング)。自分たちが常に、新機能の最初のユーザーとなり、実際の発注・受注オペレーションを回しながら、現場での徹底的な検証と改善を進め、プロダクトを育て上げているのだ。
梅田データを分析することに長けた人間がいるだけでは不十分です。綺麗になったデータを、どのようなオペレーションにつなげるのか。そのためにどのような分析を行っていくのか。これらは、現場業務への深い理解がなければできません。
現場業務に詳しい人間、データの扱いに長けた人間、そしてプロダクトとして実装できる人間。こうした多様な面々が常に不可欠です。この三面性が備わっている会社はなかなかありません。三位一体の力で、これまでに誰も挑戦してこなかった難しい領域に挑んでいるんです。
ERPのあり方を再定義──コンサル×AI×BPOの三位一体戦略
では、この巨大な不条理に対してどう戦いを挑むのか。リチェルカは、大企業が何百億円もかけて導入した既存システムを一気に「フルリプレイス」するという無謀な戦い方はしない。また、単なる「AI-OCRのツール売り」でもない。
その戦略は、既存システムに新たに積み上げていくというアプローチから始まっていく。
相対する現場の複雑性に合わせるように、創業からわずか4年・従業員数約20名ながら、事業構造はすでに複雑だ。大きく分けて3つの業態の事業が存在する。
まず、プロダクトとして提供するのが『RECERQA Agentic ERP』。そして、データや業務を直接改善したり、AIやデータ活用を戦略的に立ち上げる支援を行ったりするコンサルティング。最後に、AIエージェントと人間が連携してデータ化や発注・受注の現場業務を代行するAI-BPO事業だ。
なお先述の通り、うえさか貿易という別の法人も経営しており、その上でこの3本柱を成り立たせているというから驚きだ。スタートアップの常識として「選択と集中」が重視されることは多いが、そうではなく、クライアントとなる大規模な卸・商社企業の現場から経営までをアップデートするために、事業展開を手広く進めているわけだ。
梅田人手不足の現場では、もちろんまずは「AIを使って業務を効率化したい!」ということになります。それで8割くらいが効率化されれば、十分に素晴らしい話。そのためにも、私たちはまずプロダクトやコンサルティングにこだわってきました。
ですが、8割が削減できたとしたら、「残りの2割もなんとかならないのか?」という発想になるのが自然で、ニーズが確実に存在しています。どれだけAIが発達したとしても残る人間がやるべきラストワンマイルの業務をリチェルカが行いお客様が手を動かすルーティンワークをゼロにするのがAI-BPOです。
たとえば見積もり査定で、「この見積もりは高い」とAIが判断し、人間が一瞬で承認したとしましょう。ここまでスピーディーに進んでも、今はまだ、その先の「取引先に電話で値下げ交渉をする」という仕事をAIがうまくできる時代にはなっていません。人間が、人間に対して、電話や対面で話すからこそ、値引き交渉は成立するんです。
なので、こうしたラストワンマイルの泥臭い交渉を、僕らが人間として丸ごと引き受け、情報を集約し、一般化し、AIを使って超効率的に対応します。
サプライチェーンマネジメント領域の、複雑すぎるともいえる現場を変えていくために、3つの事業体が不可欠だと考えているわけだ。
梅田以前からERPと呼ばれるさまざまなサービスがありました。私自身、ワークスアプリケーションズ時代にその営業をしていました。その価値提供範囲は、大きく分けて3つ。人事、会計、そして発注・受注というサプライチェーンマネジメントです。
人事や会計は、皆さんもご存じのスタートアップがSaaSプロダクトを広く提供し、一般化してきています。ですが、サプライチェーンマネジメントの領域では、型化が難しいことから、SaaSはおろか、新しく事業を広げる存在自体がほとんど存在していません。
そこで我々は、プロダクトを起点として、コンサルティングやBPOも含め、AIネイティブに何でも対応するような事業で参入し、多くのニーズに応えることができるようにしています。ERPのあり方を、一気に変えていけるんじゃないかと思っています。
この体制での事業展開ができれば、サプライチェーンマネジメントの各現場で生まれるニーズすべてに先回りすることだって不可能じゃない。それくらいに守備範囲の広いモデルを構築しているというわけだ。
たとえば、大手消費財メーカーや大手日用品メーカーが発注する数千万円規模の額になる工事発注について、数十枚の明細書をすべて確認し、その中で使われる部品の単価を別のカタログサイトで確認しながら、妥当性を判断して人間の工数を短縮するような仕組みを提供している。また、大手鉄鋼系商社が膨大なカタログから適合する部品を複数探す際に、人間による作業がほとんど不要になるような仕組みも提供したところだ。これらのような、ベテランの暗黙知に依存していた重い判断業務が、リチェルカ独自の事業構造によって次々と解かれている。
最近は、大手コンサルティングファームや、大手SIerとのコンペになることが多いという。そんな厳しい戦いを勝ち抜くため、リチェルカは相手を緻密に分析し、スタンスでの差別化に注力する。
梅田数千人規模の人員で、大企業の裏側のシステムをきっちりつくり上げる大手SIerは、本当に素晴らしい存在です。また、コンサルティングファームもAIを活用した高品質なソリューションを広く展開するようになっており、リスペクトすべき存在です。
それでも、このサプライチェーンマネジメントという領域で、お客様が持つ核心的な悩みを掬いとる感覚は、実業を伴い、プロジェクトを一つひとつの作品のように思い、お客様以上にお客様の要望を考え抜くことを徹底している我々のほうが強いはずという自信があります。そして、プロダクト型の事業を持つことで、適切な抽象度で課題を理解し、再現性高く事業をスケールさせていけるのだと思っています。
お客様は、必ずしも、AIがするような、間違いのないバランスの取れた提案を求めているわけではありません。「ここにエッジを立てたい」「とにかく売上を上げたい」という、もっと生々しい思いを持っています。
私たちのような少数のチームだからこそ、代表である私自身も現場に入り込み、お客様の思いを徹底的に聞き取り、新しいチャレンジをしていくことができる。これこそが、巨大なシステムと暗黙知に支配された発注・受注の世界で、私たちが勝ち切るための存在意義なのです。
「人生を賭ける」覚悟──不条理を終わらせたい同志への呼びかけ
リチェルカが見据える未来、それは「ベテランの判断を現場の標準にする」ことだ。入社1日目の社員であっても、AIエージェントのサポートを得ることで10年目のベテランのように的確な判断を下し、即座に現場の戦力として機能する世界である。
成長著しいITコンサルティングファームやSaaSスタートアップの存在がまぶしく見える読者もいるだろう。だが、そうした企業が「バックオフィス」や「営業」をスマートにアップデートしているのに対し、リチェルカが挑むのは物理的な「モノの流れ(在庫)」が絡む、最も泥臭い領域だ。それこそが、「サプライチェーンマネジメント」という、難しくもやりがいの大きな領域なのである。
この最も困難で巨大な未開拓市場を獲り、不条理な世界を終わらせるため、リチェルカの組織には特異な熱量が渦巻いている。シード・シリーズA期でありながら、上場企業を牽引してきた強力な経営陣が集結し、新たにジョインしたCTOは昨今のリモートワークの潮流とは完全に逆行する「気合」と「覚悟」を示している。
梅田経営陣の厚みは、私たちの大きな強みです。上場を経験してきた人間や、大きな組織をつくってきた人間が、このフェーズから多くフルコミットしており、投資家からも期待が集まるポイントになっています。
さらに、新しくジョインしたCTOも非常に強力です。京都に住んでいるのですが、東京のオフィスの近くに家を借りて「毎週会社に来る」という決断とともに入社してくれたんです。「エンジニアこそ、出社して、膝を突き合わせて開発すべきだ」と、強烈な思いを持ってくれています。
今の時代に、あえて出社にこだわる(*)。それくらい、メンバー全員に気合が入っているチームです。広くあまねく人を募集しているわけではありません。人生を賭けて取り組んでいるメンバーしかいませんし、そういう熱量を持った人間しか残らないような環境になっています。
*……公式note<【代表インタビュー】 「AIには個で勝てない」。代表梅田が語る、あえて出社の団体戦を選ぶ合理的理由>でも詳しく語られている
2026年4月、リチェルカは新たに資金調達を発表した。これは単なる事業拡大の知らせではない。3つの事業に強いシナジーを効かせ、サプライチェーンマネジメント領域に大きなイノベーションを起こす、その決意の新たな表れだ。
梅田私自身、うえさか貿易で実業を営みながら、発注・受注という仕事の課題に誰よりも苦しんできたというくらいの想いがあります。だからこそ、これを解決することにこれからの人生、何十年という時間を投下する覚悟を持っています。
単に「最新のAIに興味があります」とか「エンジニアとしてAIのスキルアップをしたいです」というだけの動機で来る人には、私たちの環境はちょっと合わないかもしれません。しかし、逆に「この世の中の、不条理で不自由な構造を、AIの力で本当に変えてやるんだ」という強い野心がある人にとっては、これ以上ない最高の環境だと断言できます。
巨大なシステムと暗黙知が支配するこの世界を変えるために、人生を賭けて共に戦ってくれる同志を待っています。
こちらの記事は2026年04月09日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。