連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

シンガポール発、約155億円調達スタートアップ日本上陸!──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。

土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。

今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から5本のニュース・話題をピックアップ。

・エンジニアが選ぶ「いい企業」発表!1位は

・ZEALS、上場延期から50億円調達。その想いとは

・シンガポール発の東京在中のSYNQA、約155億円調達

・UPSIDER、総額150億円の資金調達を発表

・メルカリ、ついにインドに開発拠点

について見ていく。

  • TEXT BY HIKARU HAMADA
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エンジニアが選ぶ「いい企業」発表!1位は

エンジニアの目に、いま魅力的に映る会社はどこなのだろうか。

日本CTO協会はエンジニア633名を対象に、開発体験の魅力的な発信「テックブランド力」の調査を実施した。その結果、GoogleやAppleを抜き去り、メルカリが1位にランクインした

この結果を受け、ランクインしたほかの会社からも多くの歓喜の声が上がった。

開発力に自信がある会社はぜひ、エンジニアからの発信を強化して魅力を伝えていってほしい。

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ZEALS、上場延期から50億円調達。その想いとは

3月の上場申請取り下げから約2カ月。チャットコマース『ジールス』を展開するZEALSは、総額50億円の資金を調達すると発表した。エクイティでは、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ、Z Venture Capital、日本郵政キャピタル、Salesforce Venturesを引受先として35億円を調達。デットの枠で、みずほ銀行、三菱UFJ銀行から15億円となる。

代表取締役CEOの清水正大氏は、「上場による資金調達を前提に大胆に投資をしていたので、もし資金調達ができなければ残り数ヶ月で資金ショートする可能性がありました」と、noteでその想いを率直に吐露する

この発表に、起業家たちから絶賛の声が聞こえた。

上場申請取り下げからの、資金調達リリース。今後の動向が気になるところだ。

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シンガポール発の東京在中のSYNQA、約155億円調達

どうしてもこの額には驚かざるを得ない。

シンガポール発のフィンテック企業Opn(旧社名:SYNQA)は、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ、三菱UFJ銀行、Mars Growth Capital から総額1億2000万米ドル(約155億円)を調達した

そもそもSYNQAとは一体どういった会社なのだろうか。 SYNQAは2013年に誕生した、アジア地域に特化したフィンテック企業。2015年にタイでサービスを開始し、日本、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムとサービス地域を拡大してきた。ECサイトの決済システムや非接触の支払いシステムなどを提供している。

また資金調達と同時に社名変更も発表。サービス名と同じ「Opn」となった。

気づけば海外発の企業が日本に拠点を置く事例も出てきた。今後のOpnの展開が気になるところだ。

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UPSIDER、総額150億円の資金調達を発表

先に触れたZEALSをはじめ、今週は目立った資金調達が多かった。その中からもう1社、UPSIDERの調達に迫りたい。

成長企業向けNo.1法人カードを謳うUPSIDERは、DST Global PartnersとWiLをリード投資家に、海外投資家のArena HoldingsとTybourne Capital Managementなどから約54億円、大手金融機関から約100億円の追加融資を獲得。総額約150億円の資金の調達に成功した

UPSIDERは、スタートアップの上場・成長をサポートするカードだ。最短当日から利用可能で、限度額は1億円以上に設定が可能。初期費用・年会費無料、そしてポイント還元が最大4.5%という。

Sansanやnote、10Xなどのスタートアップが利用し、アクティブな利用企業は1,000社以上いるという。

今回の調達用途は、プロダクトの多角化や海外展開、採用資金で活用するという。国内のスタートアップの成長を支える存在として、今後の活躍に期待したい。

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メルカリ、ついにインドに開発拠点

インドを狙うスタートアップが、世界的に激増している。

その流れの中で、日本国内ではかなり早い段階でインドに目をつけ、優秀な人材の採用をおこなってきたメルカリがとうとう、インドに開発拠点を開設するようだ

インドは数学を生み出した地でもあり、工学系の学生が毎年約150万人卒業している。また、優秀なエンジニアを輩出する有望なインド工科大学があるという点も大きい。インドへ進出した日本企業といえば、スズキのような製造業のイメージが強いが、実はSansanProgateはすでにインドへ進出している。

メルカリは2017年から海外採用を本格開始。2018年にはインド工科大学の卒業制を29人採用するなど、積極的にインドで採用をおこなってきた。

今後、2022年夏をめどにインド・ベンがルー市内のIT工業団地(テックパーク)にオフィスを開設予定という。

さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2022年05月13日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

濱田 ひかる

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