連載週刊スタートアップ通信──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

「骨太の方針」、ベンチャーパーソンはこう読め!──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。

そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。

土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。

今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から4本のニュース・話題をピックアップ。

・NFT認知率たったの26%!期待値は

・ANYCOLOR上場に見る、国内スタートアップ潮流の変化

・クリエイターのための新会社「C4C Lab」とは

・スタートアップが国の重点施策に!「骨太の方針」発表

について見ていく。

  • TEXT BY HIKARU HAMADA
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NFT認知率たったの26%!期待値は

NFTという言葉を聞くようになって久しい。しかし、世間一般的にこのNFTはどれくらい認知されているのだろうか。そんなわたしたちの疑問を解決する調査が発表された。

PwCコンサルティングは、メタバースの利活用とNFTビジネス利用における現状についての調査レポート『メタバースの利活用に関する企業調査:NFTの出口戦略として期待されるメタバース』を公開。そこでなんと驚きの結果が出た。

NFTのビジネスに興味があったり用語を知っている企業はたったの26%と、過半数にも満たなかった。一方で、NFTを自社のビジネスにとってチャンスと捉えている企業は82%と、期待感はあるようだ。ここからわかるのは、NFTに期待はしているが、今のところよくわかっていない、定義の理解や自社ビジネスに与える影響ができていないということだろう。

今回のレポート結果を踏まえPwCコンサルティングは、「現時点での注目度は高いNFTですが、サービスとして展開されているというよりは、PoC等の実証実験を通して、活用のあり方やビジネス上の効果を模索している状況」としている。

まだまだ新しい概念。しっかりと認知され、理解されるには時間がかかりそうだ。

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ANYCOLOR上場に見る、国内スタートアップ潮流の変化

そんなNFTやWeb3に期待を寄せるビジネスパーソンが、日本で遂に今、湧いている。「エンタメ経済圏」を加速させることを目指すVTuberプロジェクト『にじさんじ』を手掛けるANYCOLORの上場をめぐる観測が、いい意味で“荒れている”のだ。

ITmediaなどによれば、上場2日目でストップ高となり、初値は公開価格の約3.1倍となった。稀に見る注目度での国内IPO、そしてユニコーン企業と呼ばれるレベルの上場スタートアップの誕生だ。

ANYCOLORは2022年6月8日、東京証券取引所グロース市場へ上場。代表取締役CEOの田角陸氏は、学生起業で2017年にANYCOLORを立ち上げ、5年でIPOに至った。まさにスタートアップの鑑とも言える存在だろう。

そんな田角氏とANYCOLORを発掘したのが、「#起業しろ」や「むくり」でお馴染みのSkyland Venturesジェネラルパートナー兼CEO、木下慶彦氏だ。ANYCOLORの発掘ストーリーはここで詳しく見ることができる。

ANYCOLORは、かなり早い段階から今では当たり前となったVTuberをマネジメントする事業領域に乗り出し、海外でもVTuberの波を作ったスタートアップだ。VTuberは見ていて飽きないし、コンテンツ力が問われる一大産業となってきた。

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クリエイターのための新会社「C4C Lab」とは

さて、こちらは直にWeb3領域で事業を進めるGaudiyの話題。クリエイティブカンパニーBALCOLONY.との共同出資で、Web3に特化したクリエイターファームの新会社C4C Labsを設立したと発表した

Web3領域が拡大する中C4C Labsは、GaudiyのブロックチェーンとBALCOLONY.のクリエイティブ力を掛け合わせ、Web3プロジェクトやオリジナルIPの開発提供などを手掛ける制作事業と、若手クリエイター向け教育事業を行うようだ。Gaudiy代表の石川裕也氏とBALCOLONY.代表の生本訓昭氏が、共同代表として就任した。

先のセクションで紹介したSkyland Venturesの木下氏が「Web3(Crypto・NFT・Blockchainなど)のスタートアップへの投資(エクイティ投資/トークン投資)にフォーカスし、投資活動をしています」と宣言しているように、投資家にとっても熱い市場となっている。今回のWeb3新会社誕生により、国内から多くのWeb3起業家や作品が生まれることを期待したい。

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スタートアップが国の重点施策に!「骨太の方針」発表

『経済財政運営と改革の基本方針2022』、通称「骨太の方針」が閣議決定された。今回の骨太の方針について、スタートアップの目線から注目すべきポイントを紹介していく。

岸田文雄内閣は、「新しい資本主義」を掲げ、これを目指すための改革としてDXや人への投資と分配に並び、「スタートアップ」を強く押し出している。

今回の骨太の方針では、創業時の個人補償を不要とする案を推し進めることや、法整備、海外VCの誘致、IPOプロセスの見直しなどを挙げた。現に法整備に関してはLuupやmobbyなどで構成されるマイクロモビリティ推進協議会が、ヘルメットを着用しなくとも電動キックボードを利用可能という道路交通法の一部改正を成し遂げた。しかしまだまだ事例は少なく、スタートアップのグロースのネックにもなっている。

しかしなぜここまで国がスタートアップを持ち上げるのだろうか。 背景には、経済成長の原動力になるイノベーションを起こす存在として期待感が高まっていることがある。国内は少子高齢社会に突入して久しく、GDPの伸び悩みや社会保障の逼迫など、短期的には解決できない課題が覆いかぶさっている。その中で、どうやって若者を巻き込み日本経済を回していくのかが、大きなカギになるのかもしれない。

さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2022年06月10日に公開しており、
記載されている情報が異なる場合がございます。

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執筆

濱田 ひかる

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