連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

テラドローン、なんとサウジアラムコから資金調達。その裏側は?──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。

そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。

土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。

今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から4本のニュース・話題をピックアップ。

・テラドローン、サウジアラムコから資金調達を実施!

・マネフォ辻氏が「20代での成長」をnoteで指南

・シリーズBで7.8億円調達したアクセルラボとは?

・「冬の時代」はまだこれから?2022年の調達トレンドから見る未来

について見ていく。

  • TEXT BY HIKARU HAMADA
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テラドローン、サウジアラムコから資金調達を実施!

今週一番の驚きのニュースといえば、テラドローンが世界時価総額2位のサウジアラムコの投資部門から1,400万ドル(約18.5億円)を調達したニュースだろう。

総合エネルギー・化学企業サウジアラムコのグループ内でスタートアップへの投資を担うWa‘ed。日本のスタートアップに投資することはもちろん、アジアでも初めての出来事だ。そのためか、今回の資金調達はブルームバーグTechCrunchなど、海外のメディアでも大きく取り上げられた。

しかし一体、どのようにしてテラドローンはWa‘edから資金調達を実現させたのだろうか。 詳細は、取締役 関鉄平氏のnoteCEO 徳重徹氏のインタビュー記事(Forbes JAPAN)に書かれているので一読いただきたいが、ソニーやホンダのような「世界的企業」を作りたいという思いが、Wa‘edへ伝わったことが大きいようだ。

今回の資金調達は「冬の時代」を迎えたスタートアップにとって、とても信じられないものだったかもしれない。そのためか、Twitterでは驚きの声が飛び交った。

世界的企業として、今後テラドローンがどう躍進していくのか、注目していきたい。

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マネフォ辻氏が「20代での成長」をnoteで指南

20代で効率よく成長するためには、どのようなことを意識すればいいのだろうか。

そんな疑問に答える、マネーフォワード代表取締役社長CEO 辻庸介氏のnoteがいま、注目を集めている。

20代で成長するために、辻氏が送った言葉は「とにかく目の前のことに集中して、楽しくしっかり働いてきてほしい」だ。

20代の最大の武器は「時間」。この時間を最大限に有効活用し、本を読み、人と会い、興味のあるテーマのインプットをする。これらにじっくり時間をかけることで、20代は成長できるという。

そしてこの話には、オチがある。公開翌日の辻氏のツイート内容も秀逸だ。

目の前のことに向き合い、時間をフル活用する。今20代で、成長したい人はぜひ一読してほしい。

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シリーズBで7.8億円調達したアクセルラボとは?

スマートホームサービスを提供するアクセルラボは、シリーズBでケネディクスより7.8億円調達したと発表した

アクセルラボは、スマートホームサービス『SpaceCore』を提供するスタートアップ。スマホ1台で家じゅうの家電やデバイスを操作できるホームコントロールやセキュリティ機能を搭載。お家のIoTに貢献する。

既に導入実績は、HOUSEDOや日鉄興和不動産など250社以上。導入戸数は21,000戸以上。大手企業との取り組みを増やし、大きな事業成長への絵図を描く。特に、引受先となったケネディクスが提供する新築賃貸戸建ブランド『Kolet』では全戸導入されており、これにとどまらないさらなるシナジーを生みだすことを検討している。

今回の資金調達は、研究開発による開発や、IoTデバイスの調達などに投資するとのことだ。

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「冬の時代」はまだこれから?
2022年の調達トレンドから見る未来

スタートアップ「冬の時代」と言われて久しいが、実際2022年はどのような年だったのだろうか。今回は、今週NewsPicksより公開された「【最新版】2022年スタートアップ調達トレンド」から紹介したい。

2022年初頭から、スタートアップは資金調達が難しく、成長が伸び悩む冬の時代と言われてきたが、国内に限って見れば累計調達額は過去最高の8,774億円だった。だが詳しく見ていくと、これはシードやシリーズAが牽引した結果であり、実際はシリーズB以降の調達は伸び悩んでいるとの分析もある。

また、スタートアップ向けファンドも堅調に増加していた。新設ファンドは144本と過去最高で、総額も5,890億円と過去最高を更新した。

このようなデータを見ていると、まだまだ日本のスタートアップ市場はそこまで焦る必要がないのではと思えてきてしまうが、IPO件数の減少やシリーズB以降の資金調達の低迷を見ると先は暗いかもしれない。

今後も、資金調達の動向は定期的に追っていきたいところだ。

また、資金調達といえばOne CapitalのJapan SaaS Quarterly Reportが四半期ごとの資金調達動向を鳥瞰的にまとめている。今回から解説記事も付記されており、おすすめのレポートなので、併せて見ておきたい。

さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2023年01月27日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

濱田 ひかる

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