荷物を“届けない”ことで、宅配業界を救う──店舗の購入率28%を生む国策インフラを創るEveryWiLL
FastGrowが実施した特別アンケートでは、シード〜シリーズAの140社のうち51.8%がCOOを、66.0%が「将来の幹部候補」を募集していた。
だが、同じ肩書を掲げていても、実際に委ねられる経営課題や意思決定の範囲は会社ごとにまったく異なる。本連載「事業開発のその先へ──アーリー期スタートアップ140選」では、アンケートに回答した企業を一社ずつ取り上げ、その会社がいま抱える経営課題と、そこに参画する人材がどこまでの意思決定を担うのかを具体的に見ていく。今回紹介するのは、株式会社EveryWiLLだ。
この会社の魅力を一言でいうと?
宅配ドライバーが荷物をまとめて置く無人拠点「トリイクスポット」で、再配達をなくしながら店舗集客や地域の脱炭素にも貢献するシェアリングプラットフォーム「トリイク」を提供する事業。
募集中の経営ポジション
シード期のEveryWiLLで、代表・須藤俊明氏とともに事業を牽引する経営企画・事業推進(将来の幹部候補)。荷物を届けない運送サービス「トリイク」のマーケティング、営業、ロビー活動など多領域での経営企画を担う。国土交通省の「総合物流施策大綱」に「地域の受取拠点の整備」として明記され、2030年までに多様な荷物受取り方法の普及率50%以上を目指すという国家目標の中心に位置づけられた事業を、経済産業省の「グレーゾーン解消制度」を通じて自ら適法性を確認しながら切り拓いてきた。ルールに従う側ではなく、国の新しい標準を自ら創る側として参画できるポジションだ。
事業概要
荷物を届けない運送サービス「トリイク」を開発・運営する。宅配ドライバーが、同社が運用する無人拠点「トリイクスポット」に複数の荷物をまとめて置き、受取人はインセンティブ(Amazonギフト券等)を得ながらこの拠点まで荷物を取りに行く、シェアリングプラットフォームだ。テナントに貸せない1.5坪程度の未利用スペースを活用でき、特許出願中の独自ポイント仕組みによって来店が生活導線の一部として習慣化。導入店舗では利用者の約28%が商品購入に至るなど、店舗の売上純増にも貢献している。宅配ドライバーの負担軽減、荷物受取者の利便性、不動産オーナーの集客、EC事業者、そして脱炭素という"5方よし"を同時に実現する仕組みだ。
FastGrow的「ここがすごい!」
「国交省の実証事業に、2年連続スタートアップとして唯一選出された社会実装力」
EveryWiLLは、国土交通省が実施する「多様な受取方法等の普及促進実証事業」に、スタートアップ企業として唯一選出されている。中小企業基盤整備機構や内閣府沖縄総合事務局が主催するアクセラレーションプログラムでも最優秀賞を獲得し、りそなキャピタル賞も受賞するなど、大手金融機関からも社会課題の重要性と事業の成長性を評価されている。代表の須藤俊明氏は早稲田大学院でMBAを取得した経営の専門知識に加え、経済産業省のグレーゾーン解消制度を活用して事業の適法性を自ら確認するなど、規制産業における事業開発力の高さを示している。
いま若手経営人材が飛び込むべき理由
「物流問題という国家的課題に、経済産業省・国土交通省と並走しながら挑む」
宅配ドライバーの人手不足や再配達の非効率は、物流問題として社会全体で解決が急がれる課題だ。トリイクは、単なる荷物預かりの効率化にとどまらず、店舗の集客や不動産の空室率低下、地域の脱炭素化までを同時に実現する仕組みとして、国の物流施策の中心に位置づけられている。シード期でまだ組織が小さい今だからこそ、数年後には誰もが日常的に使う日本の新しいインフラになっているかもしれない事業を、自らの手で0からつくっていける。
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こちらの記事は2026年10月15日に公開しており、
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