“邪道”のSaaSが、業界を変革し始めた──解約率0.34%・評価額120億円のクラフトバンク。IT不信が根強い建設業界で進める、AI時代の“泥臭い”勝ち筋【CEO韓×CPO武田】

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インタビュイー
韓 英志
  • クラフトバンク株式会社 代表取締役社長 / CEO 

東京大学大学院(建築学)修了。リクルートに新卒入社し、国内で複数事業を経験後、東南アジア・欧州へ展開を主導し、20+カ国展開の陣頭指揮を執る。2018年に内装工事会社・ユニオンテックへの経営参画を経て、クラフトバンク株式会社を創業。

武田 源生
  • クラフトバンク株式会社 執行役員 / CPO 

高専プロコン優勝を経てDeNAに新卒入社。DeNAではグローバル向けの基盤システムの開発を担当。スタートアップCTOを経て、2020年にユニオンテックに参画し、クラフトバンク株式会社を共同創業

日本の建設業界、市場規模は約70兆円。GDPの1割以上を占めるこの巨大な基幹産業において、デジタルトランスフォーメーション(DX)はほとんど進んでいないとさえ言われている。ITソリューションは浸透せず、スタートアップがSaaSを手掛けても「なかなか導入に至らず、現場に浸透しない」という壁に何度も阻まれ、撤退を余儀なくされてきた。

この記事を読むエンジニアやプロダクトマネージャーの中にも、懐疑的な視線を向ける者は少なくないだろう。「建設現場のようなアナログな領域に、本当にSaaSは浸透するのか?(=【浸透の壁】)」。あるいは、「仮に市場が大きくとも、低単価で消耗するだけで『儲からない』のではないか?(=【市場の壁】)」と。

だが、そんな二つの壁を正面から崩すファクトがある。建設業界に特化したバーティカルSaaSを展開する、クラフトバンクの成長実績だ。2025年10月、シリーズBラウンドで38億円の資金調達を発表(プレスリリースはこちら)。全国47都道府県で導入が進み、延べ利用職人(≒ユーザー)数は14,000人を超える。SMB向けプロダクトながら解約率は0.34%と低水準だ。試算ベースにはなるが、バリュエーション(企業価値)は120億円を超えた(INITIALを参照)。投資家には、政府系ファンドであるJICベンチャー・グロース・インベストメンツのほか、JPインベストメントや三菱UFJキャピタルなどが名を連ねる。Angel BridgeはシリーズAに続き今回も共同リードを執った。

国内の投資家たちはクラフトバンクのSMB向けSaaSを「業界のマストハブなプロダクトになっている」と評価。DXがほとんど進まず“レガシー”とも揶揄されることの多い建設業界で、地方の小規模事業者をターゲットとするIT事業としては異例の評価とも言えよう。

事実、韓氏は「海外投資家には全く理解されなかった」と語る。グローバル標準のSaaSグロースモデルで測れば、クラフトバンクの高単価・伴走型モデルは「異端」でしかなかったからだ。だがむしろ、それによって日本の建設現場に変革をもたらしつつある。

本記事では、CEOの韓英志氏とCPOの武田源生氏の対談から、あえて「SaaSの常識」を捨てた逆張り戦略が、いかにしてAI時代のグロースに向けた「最強の布石」となり、評価を高めているのか。その実情と、ユニークな未来構想に迫る。

  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
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「ツール不足」ではない。建設DXが「高チャーン」に陥る真の病巣──なぜSaaSは“浸透”しないのか

なぜ、70兆円の巨大市場において、建設DXはこれほどまでに「浸透の壁」に阻まれ続けてきたのだろうか。

一般的なSaaSプレイヤーや外部のコンサルタントが描くシナリオは、こうだ。「現場のITリテラシーが低いことがボトルネックである」「使いやすいUI/UXのツールを提供し、安価に導入のハードルを下げれば、いずれ浸透するはずだ」。だが、この見立ては、問題の表層しか捉えていないのではないだろうか。

クラフトバンクCEOの韓氏は、業界が抱える問題の本質は、単純な「リテラシー不足」ではなく、もっと根深い「IT不信」にあると断言する。

ぶっちゃけ、建設業界は今でも「取り残された業界」なんですよ。介護や物流もそうだと言われますが、これだけ巨大な産業でIT化が進んでいないのには、相応の“理由”がある。それは「リテラシーが低い」からじゃないんです。

むしろ逆で、皆さん、過去にいろいろとITツールを導入してみた経験はおありです。でもその結果、「ほとんどみんな、使い切れません」となってきたんです。

過去、建設業界にもDXの波は幾度となく訪れた。「月3万、初期費用無料です」と謳う勤怠管理アプリや、安価なバックオフィス業務効率化ツール。しかし、その多くが現場の複雑な実務フローに対応できず、「導入したはいいが、誰も使わなくなった」という失敗体験だけが蓄積されていった。

「安いから試しに使ってみよう」で導入したツールが現場に根付かず、失敗体験ばかりが蓄積されてしまった。「どうせウチの業務には合わない」「どうせ使いこなせない」「紙のほうが結局はラクだ」という印象がむしろ固まってしまった。言うなれば「IT不信」が、業界全体に広がってしまっているんです。

2025年にシリーズBとして総額38億円の調達ラウンドを実施。合わせて発表したトラクション(事業の実績)がこちら(提供:クラフトバンク株式会社)

韓氏らが対峙してきたのは、「ITツールの使い方を知らない者たち」ではない。むしろ、「ITツールの無力さを(過去の失敗から)知り過ぎている者たち」だった。この強固な不信感こそが、建設DXを阻んでいたのである。

この「IT不信」という壁は、プロダクト開発の現場にも重くのしかかる。CPOの武田氏は、この業界の経営者がSaaSに支払う対価の「比較対象」が、他業界とは根本的に異なると指摘する。

武田中小規模の建設事業者の経営者は、「便利なツール」にあまり興味を示しません。もっと切実な「自社の業務改革・業務改善」そのものを切実に求めているんです。

とすると、やはりクラフトバンクも初期の顧客獲得には非常に苦労したのだろう……と思いきや、意外にも「提供価値の言語化で、上手く進んだ」というのが実態だ。

武田我々がSaaSの導入を提案する中で、その料金の比較対象を、「業務改善コンサルタントや非正規雇用事務員の人件費」に設定して話を進めるほうが、検討してもらいやすいんです。

人件費ですから、年間数百万円の規模で計算されます。それだけのインパクトを出せると証明できるプロダクトを目指してきましたし、そのためにオンボーディングもコンサルティングのように費用をいただくモデルを取ってきました。

SMB向けSaaSとしては邪道とも思われそうなものですが、実際には導入が広がり、チャーンもかなり少なく抑えられている。この業界に適した形だったと、今はハッキリ、自信を持って言えます。

取材内容等を基にFastGrowにて作成

そもそも経営者の関心は「そのツールが使いやすいか」ではなく、「事業の伸びに貢献するのか?」「複雑な業務全体を本当に変革できるのか?」にある。これはどの業界でも共通する話であるが、特に建設業界の中小企業ではその傾向が顕著なのだという。

いくらプロダクトのデモ画面が美しくても、「結局は、うちの会社の特殊なフローには対応できないだろう」「導入しても、以前のように現場が反発しそうだ」といった不信感をぬぐうのは困難だ。「業務改革を確実に進めてくれそうだ」と本気で信じてもらえなければ、そもそも導入検討のテーブルにすら乗ることができない。

クラフトバンクが挑戦し、乗り越えてきたのは、このような難しい課題だったのだ。

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「プロダクト」ではなく「人の伴走」に対価を払う文化

前セクションで解説した、建設業界に蔓延する「IT不信」という根深い病巣。

一般的には、この「浸透の壁」を突破するために「低価格」「すぐ利用可能」といった形で、導入のハードル(金銭的・心理的コスト)を下げるアプローチが採られやすい。

だが、クラフトバンクが選んだのは、その真逆を行くようなアプローチだった。

「高単価」「徹底したハイタッチでのオンボーディング(CSによる伴走支援)」。

これらは「海外投資家」の目から見れば、SMB向けSaaSの“常識”や“正攻法”に反する戦略と言える。しかし、CEOの韓氏とCPOの武田氏は、それこそが「建設業界におけるIT不信」を解き明かす唯一のアプローチだと考えたのだ。

建設DXの難所は、業界特有の価値観にあった。韓氏・武田氏は、この業界が「何に」対価を払うかを徹底的に見極めていた。

建設業界は、「人工(ニンク)」、つまり“担当する人数”ד一人ひとりの工数”を計算し、対価を考える業界なんです。この現場において、創出価値が目に見えないソフトウェア型のプロダクト単体への継続課金は、感覚的に捉えにくいんです。

武田どういうことかというと、「しっかり活用してもらえるよう、クラフトバンクのCSメンバーが現場に入って手を動かし、設定・設計を進めながら、コンサルティングまで進めます」という部分に、価値を見出してもらいやすいんです。

業務効率化SaaSでは、多くの場合、導入決定後のオンボーディングは無料付帯のサービスと化していますよね。クラフトバンクでは、導入推進自体を有料サービス化しています。これが、意外と受け入れられているんです。

その分、一切の妥協をせず、導入のために徹底的に働き、必ずワークし続けるように取り組んでいるわけです。

導入企業様も「汗をかいて頑張ってくれるから、費用を払う」という感覚で対応してくれます。非常にウェットな関係性なんです。

「月3万、初期費用無料」のSaaSに対しては、「結局、うまく使いこなせないのだろう」という印象を持たれる。だから、その不信感を真正面から払拭できるだけの圧倒的な「本気度」を示しているというわけなのだ。

この業界では、「人が来てしっかり説明し、手を動かしてくれること」にこそ価値がある。だから僕らは「高いと思われるかもしれませんが、ちゃんと使えるようになるまで“人”がコミットします」と。

つまりは“結果にコミット”というスタンスです。これが、僕たちの目指した「伴走型のSaaS」の姿なんです。

導入企業の社員数は、なんと平均15人程度の小規模事業者。これだけ小規模な企業から、年間数百万レベルのSMB向けSaaSとしては異例の高単価モデルを実現している。アカウントあたり数百円レベルのSaaSもある中、クラフトバンクは年間数百万円レベルの料金設定となっている。そして、無料トライアルも提供はしていない。

この高単価の裏側には、さらに明確な価値貢献が見えている。

建設業界は今、人手不足の影響がどんどん広がり、案件が有り余る状態。業者側が足りず、断られることも多い状況です。

そこで、うちのSaaSで業務改革に成功すれば、経費削減どころか、職人の生産性が上がって、案件を多く取れるようになる。つまり、「売上・粗利が増える」んです。

僕らは提案の際にも「コスト削減しましょう」とは言いません。「社長、これ導入したら売上が上がりますよ!」と言っています。そう聞けば社長も「よっしゃ!」と頑張る。このスタンスがすごく大事なんです。

実際に、クラフトバンクのSaaSを導入し、事務員を採用せずとも業務を回せるようになった結果、「売上が2〜3年で2倍になりました、みたいなのはめちゃくちゃあります」と韓氏は言う。

「コスト削減」ではなく「売上アップ」。「ツール利用料」ではなく「人件費(あるいはコンサル費)」との比較。価値提案と価格のアンカー(比較対象)を意図的に変えることで、彼らは「高単価」と「高収益性」を両立させ、SaaS冬の時代に【市場の壁】も突破したのである。

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「コンサル業務」の暗黙知を実装した、“開発が現場に出る”プロセス

「伴走型のSaaS」戦略は、開発のあり方にも「SaaSの非常識」を求めた。

それは、クラフトバンクのプロダクトが、バックオフィス業務の効率化ツールというよりもむしろ、実質的な「ERP(基幹システム)」に等しかったからだ。

CPOの武田氏は、当時をこう振り返る。

武田「基幹システム(ERP)」のようなプロダクトですから、すでに導入済みだった別システムからのデータ引っ越しや、ビジネスフローの再整理なども必要になる場合がよくあります。そうなると、社員50~100人規模の会社でも、導入完了まで1〜2年ほどかかるケースも少なくありません。

ただ時間をかければ終わるという単純な話でもありません。現場の職人、現場管理者、経理、事務、そして経営者と、さまざまな役割の皆様に何かしら影響を及ぼします。

なので、導入フェーズでは、これら一人ひとりの業務フローに加え、関係性まで深く把握したうえで、一つひとつの合意形成を進める必要があるんです。これが「浸透」以前の「導入」における大きな難題となっています。

机上の要件定義だけで、この「IT不信」に満ちた現場の複雑怪奇な業務フローを実装できるはずがない。そこで、開発メンバーも、足繫く現場に通うオンボーディング体制を確立した。

武田僕もCPOとして、導入企業様の現場には何度も足を運んで、オンボーディングを直接マネジメントしてきました。プロダクト導入における仕様の話はもちろんのこと、それ以上に「どのように先方とコミュニケーションを取り、継続的な価値貢献を実現するか」という意識で取り組むことが重要でした。ある種「コンサル的」な立ち回りに一番時間を使いましたね。

今でこそコンサルティングファーム出身者もいますが、1〜2年前はほぼゼロ。誰も“正攻法”の進め方を知らない。だから、僕を含めた開発チームがセールスチームと一緒に、文字通り手探りで「コンサル的」な動きをするしかなかった。でもそのおかげで、オンボーディングもプロダクト開発も、一体となってよい展開が進んだのだと今は思っています。

CPO(武田氏)含めた開発サイドがCSの役割を担い、営業と一体となって顧客の合意形成の場にまで踏み込む。そして、現場の複雑な業務フローという「暗黙知」を直接吸い上げる。

この「開発とセールスの越境」と「一体感」こそが、「IT不信」を解きほぐし、業界特有の「暗黙知」をプロダクトに実装しきるために、必要不可欠なプロセスだったのである。

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「低チャーン」の先にある、AI時代の「最強の布石」──過去の“非常識”が、未来の優位性となる

クラフトバンクが選んだ「SaaSの非常識」とも言える逆張り戦略。それは、高単価な「伴走型」モデルによって顧客の「IT不信」を解き、圧倒的な低チャーン(≒高LTV)を実現するものだった。

だが、この戦略が生み出した資産は、SaaS冬の時代を乗り越える「高収益性」だけではなかった。

奇しくも、彼らが「コンサル的」な動きで地道に現場の暗黙知を吸い上げ、プロダクトに実装し続けたこの数年間は、生成AIの爆発的な進化と重なる。そして今、あらゆるSaaSプレイヤーが「AI活用」を謳う時代が到来した。

ここに、クラフトバンクの戦略が「AI時代の最強の布石」であったことが示される。彼らの「伴走」と「低チャーン」は、単なるGTM(Go-to-Market)戦略にとどまらず、他社が決して模倣できない「高品質なバーティカル・データ」の独占的な収集戦略でもあったのだ。

今、全国30都道府県に在住する社員が毎日地元でお客様と接し、泥臭い「伴走」をやっている。SaaSの利用ログ(Log Data)だけでなく、年間数千社との商談、延べ14,000人が利用する「職人の活動データ(Activity Data)」、つまり“生身の人間の対話”が、乗数的に「バーティカル・アクティビティ・データ」として溜まっていくんです。

導入企業の社員一人ひとりが、何に悩み、どこで躓き、どう業務を整理し、いかにして売上を増やそうとしているのか。そんな生々しい「暗黙知」の集合体が、クラフトバンクのプロダクト上で積みあがっているのだ。

このデータ蓄積こそが、AI時代における決定的な参入障壁となる。

CPOの武田氏は、「AIがコモディティ化していく中で、バーティカルSaaS(業界特化型)の強みがさらに発揮されやすくなるのではないか」と語る。

武田例えば、最もホリゾンタルなカレンダーツールの代表例にGoogleカレンダーがありますよね。これを今後は、Geminiを使って魔改造するようなかたちで、個社ごとにベストな使い方を探れるかもしれません。これが、よくある「AIの民主化」におけるストーリーだと思います。

それが間違っているとまでは言いませんが……その前提として押さえるべきことがあります。「自社の事業にとって最適なカレンダーを知っている人は、そもそも存在しない」ということです。

現場の業務がカレンダーだけで完結することはなく、「この案件が動いたら、自動でCRMと紐づいて、原価管理と勤怠にも連携したい」のような、無数の要望が存在します。それらをAI相手にスラスラと「言語化・仕様化」できる人は、建設業界ではまだ、ほとんど存在しないと思います。

AIは、確かに「作るコスト」を大きく下げていくでしょう。しかし、「何を作るべきか(仕様化)」の難しさは、そう簡単には下がりません。

だから、我々のようにバーティカルなサービスを開発・提供する存在が、仕様化のプロとして、AIの強みをフルに生かしながら、その業界に特化したベストなソリューションを考えるべきだと思っているんです。

このAI時代、業界特化のデータベースと、それを使いこなすサービス以外は、ほとんどが消えていくのではないか。そんな危機感を持って、事業をより強くしていかなければならないと考えています。

クラフトバンクは、SaaSの“非常識”とさえ言われた地道な「伴走」によって、顧客自身すら気づいていない「最新の課題」をリアルタイムで把握し続ける解像度を手に入れた。そうして進めてきた「逆張り戦略」は、AIの影響力が最大化し続ける未来でもクラフトバンクが優位性を保っていくための、強固な「布石」となっていたのである。

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「誰も耕していない市場」で、カオスから未来を創る──韓・武田が求める、新たな“挑戦者”

70兆円の巨大市場が抱える、根深い「IT不信」。それに対し、SaaSの“常識”を疑う「伴走型」という逆張り戦略で挑み、圧倒的な低チャーンと高収益性を確立。そんなクラフトバンクが挑むのは、日本の基幹産業を変革するという「社会的意義」と、「SaaSの非常識」と「AIの本格活用」を両立させるという「技術的・戦略的高難易度」な挑戦である。

しかし、このエキサイティングな挑戦の最前線は、韓氏の市場に寄り添った現場主義の戦略と武田氏の緻密なプロダクトロードマップだけで駆動しているのではない。むしろ、その実態は「カオス」に近いと二人は笑う。

新たに注力しているのが、「建設工事の生産性を地域都市単位で高めていく取り組み」です。

たとえば、各地域を代表する“名士”とも呼ばれるような元請の立ち位置の建設企業、そして商工会議所や業界団体、そして自治体など行政団体まで巻き込むような絵を描いています。すでにいくつかの地域で、協力事例をつくれています。

建設業に限らず、どの業界もこの先、担い手が増えることはありません。特に地方にいけばいくほど、これは喫緊の課題になっています。そんな背景があるから、僕たちも地域に根差して信頼を得ることができているのだと思うんです。こうした取り組みをさらに増やしていきたいですね。

また、SMB向けに『クラフトバンクオフィス』で蓄積している全国の建設現場のデータも活用し、圧倒的な業界解像度を基盤にした経営改革・現場改善のコンサルティング、経営の自動化にもこれから挑戦していきたいと思っています。

実際にこれら一つひとつを事業としてスケールさせていくまでには、いくつもの壁がありそうで、カオスな事業開発が続きそうですが、ものすごくチャレンジングな現場になると思います。

武田うちの最大の特徴はまさに、いい意味でずっと「カオス」で、厳格なルールは一切存在しないままということですね。ボトムアップの思考が非常に強いんです。

例えば、韓さんの「AI戦略室」がさまざまな施策を検討して動いてる一方で、現場のCS(カスタマーサクセス)チームがエンジニアと組んで、顧客の課題解決のために新しいAIプロダクトを作って試していたりします。それは、もしかしたら、今の『クラフトバンクオフィス』の競合になり得るようなものです(笑)。

ですが、そうして競合になり得ても、「まあ、やってみたらいいんじゃないか。他社にやられるよりは全然いいだろう」という解釈になる会社です。それぞれのメンバーやチームが、常にボトムアップで「顧客が嬉しいと感じること」をやっている。

だから、僕が求める人物像は2年前から変わっていないんです。「自分で考えて挑戦できる人」。

僕はCPOとして、「マネジメントしないことをモットーにしたマネジメント」をしています。マイクロマネジメントは一切しません。基本的に「本人がやりたいこと、やるべきだと思うことをやるのが、一番バリューが出る」と思っているんです。だから、責任も裁量もすべて渡します。そういう環境で挑戦したいという思いがあるなら、ぜひ来てほしいですね。

クラフトバンクが求めているのは、完成されたSaaSの運用オペレーターではない。

この二人が言う「カオス」とは、「自由」と表裏一体の考え方だと言えよう。「マネジメントされない」代わりに「自ら勝ち筋を見つけ切る」ことを求められる環境でもある。

70兆円の「まだまだ耕されていない市場」。実はまだまだフロンティア感の溢れるこの領域で、自ら考え、手を動かし、理想の未来を本気で創りにいけるポジションにあるのが、クラフトバンクというスタートアップなのである。

こちらの記事は2025年12月23日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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藤田 慎一郎

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