連載事業開発のその先へ──アーリー期スタートアップ140選

日本の食卓を支えるインフラへ──シェフの経験を武器に食品流通を変えるデリズマート

FastGrowが実施した特別アンケートでは、シード〜シリーズAの140社のうち51.8%がCOOを、66.0%が「将来の幹部候補」を募集していた。

だが、同じ肩書を掲げていても、実際に委ねられる経営課題や意思決定の範囲は会社ごとにまったく異なる。本連載「事業開発のその先へ──アーリー期スタートアップ140選」では、アンケートに回答した企業を一社ずつ取り上げ、その会社がいま抱える経営課題と、そこに参画する人材がどこまでの意思決定を担うのかを具体的に見ていく。今回紹介するのは、株式会社デリズマートだ。

この会社の魅力を一言でいうと?

食品流通業界に点在するバイヤーの知見・ノウハウ・データをAIで統合し、商品開発・取引条件の交渉といった属人的業務を高度標準化する事業


募集中の経営ポジション

プレシリーズAでKUSABI、New Commerce Ventures、SMBCキャピタルや三菱UFJキャピタルなどから資金調達したデリズマート。、代表・上村友一氏とともに事業を牽引する将来CXO候補、事業責任者候補。食品スーパーやドラックストアのバイヤーが担う商品開発・調達・条件交渉・商品管理といったマーチャンダイジング(MD)業務をAI化するプロダクト「Delizmart」を軸に、日常食という国民生活に直結する食品流通インフラを裏側から支える。AIネイティブなフルスタック型スタートアップとして、技術と組織の両輪を経営として担えるポジションだ。


事業概要

食品流通業界のマーチャンダイジング(商品開発・調達)業務を高度標準化するするMDソリューション「Delizmart」を提供する。食品流通業のバイヤーが担う市場調査から棚割・販促・実績検証まで、商品政策の全工程を一気通貫で実行するMDエージェントサービス。従来、商品採用から売場の実装及び検証まで多数の業務工程が点在し、情報とプロセスが分断されやすい構造にある業務を横断的に統合、繋ぎ合わせることで、商品政策の実装力を高める。


FastGrow的「ここがすごい!」

「ミシュラン2つ星の厨房から、食品流通の次世代インフラ構築へ」

代表の上村友一氏は、東京調理師専門学校を卒業後、ミシュランガイドで2つ星を獲得したレストラン「アルジェントASO」をはじめとする店舗で料理人として腕を磨いた経歴を持つ。その後、食品OEM(他社ブランドでの受託製造)プラットフォームを展開するフードテック企業を創業、退任後にデリズマートを立ち上げた。現場でバイヤーや生産者の苦労を肌で知る人物だからこそ、アナログな属人的なに追われるマーチャンダイジング業務の非効率にリアルな解像度で向き合える。大手金融機関VCである三菱UFJキャピタルやSMBCベンチャーキャピタルなど複数のVCが出資していることも、この事業の信頼性を裏付けている。


いま若手経営人材が飛び込むべき理由

「円安・物価高の今こそ、食品流通構造のアップデートが求められている」

食品業界は長年、水平分業(工程ごとに別々の企業が分担する構造)によって知見やデータが分散し、バイヤー一人ひとりの経験と勘に依存する体制が続いてきた。円安や物価高が進む中、食品流通のあり方そのものをアップデートする必要性は高まっている。デリズマートは、この構造的な課題に人とAIのハイブリット型エージェントモデルで向き合い、食品流通のインフラを裏側から支えようとしている。プレシリーズAというまだ組織の小さいフェーズだからこそ、技術・財務・組織のいずれの領域でも、意思決定の中心に立てる。衣食住という誰もが日々関わる生活基盤を、自分の手で作り変える経験がここにある。


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こちらの記事は2026年10月08日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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