放射性物質に係る課題を解決する先進燃料核融合炉を、商用化へ──日本大学・筑波大学の技術を統合するLINEAイノベーション
FastGrowが実施した特別アンケートでは、シード〜シリーズAの140社のうち51.8%がCOOを、66.0%が「将来の幹部候補」を募集していた。
だが、同じ肩書を掲げていても、実際に委ねられる経営課題や意思決定の範囲は会社ごとにまったく異なる。本連載「事業開発のその先へ──アーリー期スタートアップ140選」では、アンケートに回答した企業を一社ずつ取り上げ、その会社がいま抱える経営課題と、そこに参画する人材がどこまでの意思決定を担うのかを具体的に見ていく。今回紹介するのは、株式会社LINEAイノベーションだ。
この会社の魅力を一言でいうと?
水素とホウ素を反応させる先進燃料核融合「p-11B核融合」により、放射性廃棄物の生成を抑えた発電炉の商用化を目指す事業。
募集中の経営ポジション
シリーズAで17.5億円(累計約18.2億円)を調達したLINEAイノベーションで、CEO・野尻悠太氏とともに事業を牽引する将来のCTOやCOO、幹部候補。次世代エネルギーと言われるフュージョン(核融合)の中でも、さらに踏み込んだ、より高い安全性や環境負荷軽減が期待される先進燃料核融合発電炉の商用化開発を担う。地球規模のエネルギー課題の解決に携わるという、他業界ではなかなか得難いスケールの挑戦に、日本のアカデミアの研究資産を土台にして関われるポジションだ。
事業概要
軽水素とホウ素11を反応させる先進燃料核融合「p-11B核融合」を用いた、FRC-ミラーハイブリッド炉の研究開発を行う。現在、核融合業界で主流となっているD-T反応は、放射性同位体であるトリチウムの扱いや中性子による炉材料の劣化・放射化、放射性廃棄物の発生といった放射性物質にまつわる課題を抱えている。一方、p-11B反応は、燃料に放射性同位体を用いず、主反応では中性子をほぼ出さないため、これらの課題を大きく軽減できる。日本大学と筑波大学がそれぞれ研究してきたFRC(磁場反転配位)とミラー磁場配位の技術を組み合わせた独自アプローチにより、数年以内の反応実証を目指し研究開発を進めている。
FastGrow的「ここがすごい!」
「SmartHRの急成長を支えたCFOが参画。技術と経営、両輪の布陣」
LINEAイノベーションには、あらた監査法人(現PwC Japan)でキャリアを開始し、SmartHRでCFOとして財務戦略立案・資金調達・経営管理体制の構築を担い、同社の急成長を牽引した玉木諒氏が2025年10月に参画した。日本大学・筑波大学の教授陣が持つ長年のプラズマ・核融合研究の知見と、急成長スタートアップの経営を知るファイナンスの専門性が組み合わさっている点が特徴だ。ドイツのFalling Walls Ventureが選ぶ「TOP 100 Science Startups to watch in 2026」への選出や、米TAE Technologies社とのアドバイザリー契約締結など、国際的な評価も着実に積み上げている。
いま若手経営人材が飛び込むべき理由
「BMW財団の国際アクセラレーターに、日本企業として初めて採択された」
LINEAイノベーションは、BMW財団主催の国際アクセラレータープログラム「RESPOND Accelerator Energy」に、日本企業として初めて採択されている。フュージョンという、実用化までに長い年月と巨額の研究開発投資を要する領域だからこそ、事業戦略・組織づくり・国際連携のすべてを経営として設計する裁量が大きい。シリーズAでまだ組織が拡大途上の今だからこそ、地球規模のエネルギー課題の解決という、他では得難いスケールの挑戦に携われる。
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こちらの記事は2026年10月26日に公開しており、
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