連載事業開発のその先へ──アーリー期スタートアップ140選

訃報を受けてから今すぐ喪服を試着できる──業界初の無人店舗、2年で店舗数が7倍に拡大した喪服レスキュー

FastGrowが実施した特別アンケートでは、シード〜シリーズAの140社のうち51.8%がCOOを、66.0%が「将来の幹部候補」を募集していた。

だが、同じ肩書を掲げていても、実際に委ねられる経営課題や意思決定の範囲は会社ごとにまったく異なる。本連載「事業開発のその先へ──アーリー期スタートアップ140選」では、アンケートに回答した企業を一社ずつ取り上げ、その会社がいま抱える経営課題と、そこに参画する人材がどこまでの意思決定を担うのかを具体的に見ていく。今回紹介するのは、喪服レスキュー株式会社だ。

この会社の魅力を一言でいうと?

24時間利用できる無人店舗で喪服を試着・レンタルできるサービスを通じて、急な訃報に慌てず向き合える社会インフラをつくる事業。


募集中の経営ポジション

シリーズAで約5億円を調達した喪服レスキューで、共同代表・後藤佑介氏、永江悠真氏とともに事業を牽引する将来のCOOやCMO、事業責任者候補。店舗開発、オペレーション、物流、在庫、プロダクト、マーケティング、ファイナンスが複雑に絡み合う事業構造の中で、どこに出店し、どの在庫を置き、どこまで無人化し、どの業務を標準化するかという「勝ち筋」そのものを設計する。全国100店舗以上の展開を見据える今、自らつくった出店基準やKPI、業務プロセスがそのまま今後の標準になる、経営と現場の仕組みを同時につくり替えていくフェーズだ。


事業概要

24時間利用できる無人店舗で喪服を試着・レンタルできるサービス「喪服レスキュー」を運営する。業界で初めて無人店舗形式を採用し、2022年12月のサービス開始から2026年9月時点で全国25店舗を展開、2年間で約7倍の店舗拡大を遂げている。スマートフォンから予約・決済してすぐに試着が可能で、完全貸切の無人店舗で試着し放題、レンタル期間は業界最長級の7泊8日、クリーニング不要で返却できる。2026年3月には老舗クリーニング企業の白洋舍と業務提携し、品質管理と返却利便性を高めている。


FastGrow的「ここがすごい!」

「公認会計士が見抜いた、冠婚葬祭という巨大市場の"仕組みの空白"」

共同代表の永江悠真氏は、一橋大学在学中に公認会計士試験に合格し、大手監査法人での財務諸表監査、大手FASでのM&Aアドバイザリー・企業価値評価業務を経て、スタートアップの経理・財務・経営企画に携わったのち、喪服レスキューを共同創業した。冠婚葬祭という巨大でありながら変化の遅い市場に対し、財務・企業価値評価のプロフェッショナルとしての視点から、店舗開発・在庫・物流を横断する事業モデルを設計している点が独自だ。ALPHAやHIRAC FUNDといった投資家がリードするシリーズAで約5億円を調達し、白洋舍という老舗企業との提携も実現していることが、この仕組みの再現性を裏付けている。


いま若手経営人材が飛び込むべき理由

「『急な訃報でも準備が間に合った』という顧客体験に、経営判断が直結する」

突然の訃報に直面したとき、喪服の準備はこれまで個人の努力や不便によって解決されてきた社会課題だった。喪服レスキューは、24時間対応の無人店舗というインフラで、この課題を仕組みから再設計しようとしている。SaaSや一般的なWebサービスとは異なり、リアル店舗とテクノロジーを組み合わせ、地域ごとの需要・物件・在庫・物流・現場オペレーションまで含めて事業を構築する経験は、他ではなかなか得られない。全国100店舗以上の展開を見据える今だからこそ、自らの意思決定がそのまま業界標準になっていく手応えがある。


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こちらの記事は2026年10月26日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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