【警告】その「分業型組織」が若手の成長を止める──ソルブレイン流・職能の壁を破壊し成果にコミットさせる組織論
Sponsored従業員数万人、売上数兆円規模──。そんなエンタープライズ企業のAI活用・DX支援を手がけるソルブレインが、いま急成長している。2023年、三井物産との資本業務提携。以降、エンタープライズ企業案件が一気に拡大した。
FastGrowでは以前、同社の育成思想と事業モデルを解剖。若手に任せる設計と、顧客成果への徹底したこだわり──その仕組みを詳しく紐解いた。
では、その現場を担うメンバーたちは、実際にどう働いているのか。
今回はソルブレインのセールスメンバー3名を訪問。いずれも法人営業やプロジェクトマネジメントの経験を持ち、それぞれの専門性を活かしながらエンタープライズ企業の最前線を担っている。
彼らの仕事は、一般的な「営業」のイメージとは異なる。受注して終わりではない。顧客の現場に入り込み、課題を特定し、解決策を設計する。そして受注後はプロジェクトを推進し、成果が出るまで伴走する。
なぜ、そこまで担うのか。どうすれば、それが可能になるのか。
大手メーカーでトップの営業成績を残し、外資系SaaSで営業マネジメントを経験した辻賢治氏、人材業界で法人・個人双方のステークホルダーと折衝してきた上田彩夏氏、IT企業で新規事業の立ち上げと大手企業の業務標準化を推進してきた木田泰希氏。
3名が語る、「売るだけ」では終わらないセールスの実像に迫る。
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
- EDIT BY TAKUYA OHAMA
期限は5日。エンタープライズ企業の申請業務を改革せよ
エンタープライズ企業のオフィスに常駐し、業務フローを読み解く。複数部署にまたがるプロセスのボトルネックを特定し、改善提案を──。上田彩夏氏が担ったのは、そんなミッションだった。
対象は、法人顧客の契約申請業務。書類が何段階も回覧され、複数部署を経由する。その複雑なフローを可視化し、最終日に顧客の部長職に改善提案を行うというものだ。
上田複雑な業務フローを短期間で把握し、提案まで持っていく必要がありました。期限は5日間。現場で得られる情報をすべて吸収するつもりで、初日から動き回りました。
株式会社ソルブレイン 上田 彩夏氏
上田氏は前職で、企業と求職者の双方に向き合う人材紹介営業に従事。複数のステークホルダーと関係構築しながらプロジェクトを進める力を培ってきた。その経験を見極めた上で、辻氏は今回のミッションを任せた。
上田意識したのは、現場に深く入り込むことです。マニュアル上のフローだけでは、本当のボトルネックは見えてこない。実際に申請書類がどう回覧されているかを見せていただいたり、「この工程で時間がかかるのはなぜか」を一つひとつ確認したり。現場の方々と信頼関係を築きながら、丁寧にヒアリングを重ねていきました。
気になる結果はどうだったのか。
上田提案した内容に興味を持っていただけて、次のステップに進むことができました。ありがたいことにご評価いただけて、ほっとしています。
淡々と語るが、エンタープライズ企業の現場に単身で飛び込み、5日間で改善提案につなげた。課題を発見し、構造化し、解決策を提示する。そのすべてを、1人でやり遂げたのだ。
加えて、上田氏は別の案件では顧客企業の情報共有システム開発のプロジェクトマネジメントまで手がけている。
上田肩書きこそセールスですが、“提案”して終わりではありません。
自分たちの提案を形にし、顧客の課題解決や成果最大化の実現まで伴走する。その際、「私はセールスなので◯◯までを担います」と“役割”に固執することはなく、成果に向けて必要だと判断したことは、まずやってみます。こうした職種の境界にとらわれない働き方が、ソルブレインでは当たり前になっています。
一般的なセールスの業務範囲を大きく超えた働き方だが、顧客の売上/利益に貢献することであれば手段は問わない。これがソルブレインの流儀なのである。
「任せる」と「放任」は違う
20代の若手を単独でエンタープライズ企業に送り出すという判断。正直、その裏側が気になるところ。
セールスDiv.責任者の辻賢治氏は、上田氏を常駐させることに不安はなかったのか。
辻上田の能力は事前に把握していましたので、不安はありませんでした。
辻氏の前職は、大手メーカーで全国トップの営業成績を残した後、外資系SaaS企業でIS(インサイドセールス)のマネージャーを務めていた。多様な組織で営業組織のマネジメントを経験した辻氏が、「できる」と言い切る根拠は何か。(同氏のソルブレインでの挑戦に関しては以下の記事も参考に)
株式会社ソルブレイン 辻 賢治氏
辻これまでの案件で、上田の仕事ぶりを見ていたためです。彼女には、複雑な業務を構造化する力がある。そしてステークホルダーとの関係構築もうまい。それならば、今回の案件も任せられると判断しました。
一体、辻氏はどのような基準で「任せる」判断をしているのだろうか。
辻まずは、任せるメンバーの能力を見極めます。次に、顧客と事前に関係を構築し、案件の期待値や難易度を把握する。その上で、本人の実力と見合う、もしくは少し上の難易度の案件を任せます。この順番を飛ばすことはありません。
「任せる」と言っても、無謀に放り出すわけではない。能力の見極めと案件難易度の照合に加え、プロジェクト進行中も経営陣や辻氏自身がアウトプットの品質を細かくチェックし、フィードバックを重ねる。エンタープライズ水準の成果を妥協なく追求する体制があるからこそ、若手を最前線に送り込めるのだ。
では、この「任せる設計」の源流はどこにあるのか。辻氏は、代表の櫻庭誠司氏のスタンスを挙げる。
辻一般的に、ベンチャー経営者って豪快なイメージがありますよね。でも櫻庭は、豪快さと堅実さの両方を持っています。リスクを取るところは取りますが、任せる前にしっかりと地盤を固める。先ほどの常駐の話も、当然ながら櫻庭も上田の能力を把握した上で送り出しています。
ただし、櫻庭氏が共有しているのは判断基準だけではない。経営そのものの考え方も、日常的にメンバーへインプットすることで、任された側の当事者意識を喚起し、自走する組織文化を形作っている。
辻さらに、櫻庭からは原価や販管費の構造について日常的に共有を受けていて、セールス組織ではプロジェクトごとに売上だけでなく営業利益まで管理しています。
例えば、「この受注でどのくらいの利益が残るのか」「このプロジェクトは採算が合っているのか」といった具合にです。メンバー自身が常にそこを意識しているからこそ主体的に動けますし、成果を最大化するための工夫を惜しまない組織になっていると感じています。
根拠を持って裁量を渡すだけではない。経営の考え方を日常的にインプットすることで、任された側も経営視点を身につけながら成長できる。この循環こそが、ソルブレインの組織の強さだ。
他社の半年が、ソルブレインなら2週間
「任せる設計」があることはわかった。では、その仕組みのもとで動くセールスは、何をどこまで担っているのか。その実態は、一般的な営業組織の常識からは大きくかけ離れていた──。
上田IS以外、全部やっていますよ。
ここで学生読者向けに解説すると、IS(インサイドセールス)とは、見込み顧客にアプローチして商談機会を創出する役割のこと。ソルブレインのセールスは、この役割以外のすべてを担う。
顧客の課題をヒアリングし、提案を作る。受注後はPM(プロジェクトマネージャー)として開発チームと連携し、納品後はCS(カスタマーサクセス)として継続支援や追加提案まで担う。一般的な分業型の営業組織とは、まったく異なるわけだ。
辻セールスがエンジニアやデザイナーと一緒にプロダクトを作ることもありますし、マーケティング施策に関わることもある。職種の境界がないんです。
なぜ、一人のセールスが職種の境界を越え、これほどまでに幅広く動けるのか。辻氏はその理由をこう語る。
辻まず大前提として、ソルブレインは外注を使わずにすべての価値提供を内製化しています。 加えて現在の規模感ゆえに、職種間の距離が近く、意思決定のスピードも圧倒的に速い。ただ、ここまでは他のベンチャーでも言えることかもしれません。
私たちが特異なのは、「背中を預けられるチーム」と「武器」が揃っていること。その存在が、セールスの動きを全方位へと拡張させてくれるのです。
まず、自走するエンジニアの存在。当社のエンジニアは若くして多様なプロジェクト経験を積んでおり、技術のみならず「事業の進め方」を熟知しています。彼らが顧客の意図を汲んで先回りしてくれるので、セールスは技術的な調整に忙殺されず、戦略立案と価値創出に集中できます。
次に、プロトタイピングの速さ。デザイナーが即座にクオリティの高いアウトプットを出してくれる環境が、お客様の期待を超える提案を可能にし、セールスが企画・制作の領域まで踏み込むための強力な武器となっています。
そして、AIなどの先端技術への投資。徹底したテクノロジー活用で業務を高速化し、さらにAIを軸に業務自体を高速で再設計しているからこそ、職種の境界を越えて動くための「時間的余白」が生まれるのです。
これら3つの要素が揃っているからこそ、セールスが縦横無尽に価値提供に携わることができるんです。
エンジニア、デザイナー、テクノロジー。この3つが機能している実例を、上田氏が語ってくれた。
上田現在、数千人規模の顧客で、ある特殊な部門への提案を担当しています。業界特有のルールが多く、顧客社内でも全容を把握している人が限られるような領域です。エンジニアと「ここをこう自動化できる」と議論しながら、一、二週間でアウトプットのイメージを資料に落とし込みました。こちらも先方の反応は好感触で、受注に向けて話が進んでいる最中です。
たとえ業界特有の複雑なルールがある領域でも、一、二週間でアウトプットまで持っていく。「IS以外、全部やる」という言葉の裏側には、それを可能にする組織の地力があった。
「それ、お客さんの何のためになるんですか」
なぜ、このような組織が成り立つのだろうか。答えはシンプル。「顧客の売上と利益を出すことが至上命題」──このスタンスが、組織全体に浸透しているからだ。
上田社内のエンジニアに開発を依頼すると、「それはお客さんにとってどんな価値になるんですか」と聞き返されることがしばしばあるんです。ソルブレインのエンジニアは、顧客の利益を自分ごととして深く捉えている。だからこそ、「言われたものを作る」で終わらせない動きが取れているのだと思います。
「顧客の成果につながるかどうか」を問う。この姿勢が、一般的には顧客と直接対峙する機会が多くないテック側のメンバーにまで浸透している。そしてその起点はやはり、代表の櫻庭氏が核となっている。
上田櫻庭に業務の相談をすると、「お客さんにとってそれは何がいいのか」「双方が幸せな形とはどういう状態か」と問い返されます。手段にこだわることなく、顧客にとっての価値があるかどうかを常に見ているんだなと感じます。
辻これまで何度も櫻庭の営業に同行してきましたが、「当社の業務範囲ではないので対応はしない」という発想がないんです。
例えば、顧客がシステムの相談で来たとしても、話を聞いていくと実は採用に課題があると発覚するケースがあります。その場合は、ソルブレインとして採用の提案もします。もちろん全ての課題解決を自社だけでカバーできる訳ではありませんが、検討もなく「ここまでしかできません」とは絶対に言わないようにしています。
顧客の課題がシステム(AI活用/DX支援)でなければ、システム以外の提案も柔軟に行う。これを「責任転嫁しない文化」と辻氏は表現する。
実は、辻氏自身がソルブレインを選んだ理由も、この「顧客の成果にこだわる姿勢」にあった。
辻前職では、ツール導入やKPI達成が目的化してしまい、本来目指すべき「顧客の利益創出」について十分に検討せずに提案してしまうこともありました。そこに葛藤を感じていたんです。そんな時、櫻庭と話した際に「ROIを高めるためには、ツールはただの道具に過ぎない」と言われて、この考え方はまさに自分が求めていたものだと確信しました。
ソルブレインが掲げる「グロースマーケティング」とは、まさにこの思想を体現したものだ。広告や集客といったマーケティングの一部分だけでなく、顧客の事業全体を見て、売上・利益が出る構造に再設計する。だからこそ、「マーケティングだけ」「営業だけ」「開発だけ」と分けて考えることがない。
若手セールスがプロフェッショナルとして動けるのは、このスタンスがあるからに他ならない。顧客の成果を出すために必要な打ち手があるならば、対応領域を超えてでも実行する。それが、ソルブレインにおける「仕事」の定義なのだろう。
入社4ヶ月、仮説構築から一人で任される
根拠を持って任せる設計と、顧客の成果を最優先する思想。この2つは、新しく加わったメンバーにおいても機能しているのだろうか。2025年入社の木田泰希氏に聞いてみたい。
同氏は、ゲーム・エンターテインメント領域のIT企業でNFTマーケットプレイスの法人営業や新規事業の立ち上げを経験。その後の大手IT企業ではセキュリティ領域に関する業務の標準化を推進してきた。デジタル領域の企画・営業と、業務設計。両方の経験を持つ人材だ。
木田入社してすぐ、新規顧客への提案を仮説の構築から任されました。正直、ここまで最初から任せてもらえるとは思っていなかったです。
株式会社ソルブレイン 木田泰希氏
現在ソルブレインで担当しているのは、法人営業の新規顧客獲得。自社プロダクト『SKEIL』(詳しくはコチラの記事より)やシステム開発力といった強みを発信し、顧客との商談機会をつくる。その対話の中から顧客の潜在ニーズを引き出し、提案へと繋ぐ役割を担っている。
一般的な営業組織であれば、提案の方向性は上司が決め、メンバーは実行に専念する。ソルブレインでは順序が逆だ。「この顧客にとって本質的な課題は何か」──その問いに最初に向き合うのは、担当者自身である。
木田顧客の事業モデルや業務フローを調べた上で、「おそらくここがボトルネックだろう」という仮説を自分で組み立てるところから始まります。
その仮説を辻に持っていくと、「方向性は合っている、もう少しここを深掘りしてみよう」と返ってくることもあれば、「別の角度から見てみたらどうか」と新しい視点をもらえることもあります。そうしたやりとりを重ねてから商談に臨むので、顧客に対して「御社の課題はここではないですか」と、こちらから踏み込んだ提案ができるようになります。
辻木田の仮説は、回を重ねるごとに精度が上がっていて、最近では私からのフィードバックも方向性の確認程度で済むことが増えてきました。その分、今はプロダクト開発やマーケティングにも携わり始めていて、顧客に提示できる選択肢の幅が着実に広がっていますね。
顧客の課題は、商談の場だけで見えるものではない。プロダクトがどう使われているかを知らなければ改善提案はできないし、マーケティングの数字を読めなければ集客の課題には踏み込めない。木田が領域を広げているのは、顧客と同じ解像度で課題を語れるようになるためだ。
木田エンジニアやデザイナーと一緒にプロダクトに触れたり、マーケティングの施策設計に関わったりすることで、顧客の事業全体が見えてきます。そうすると商談のときにも、「御社の課題はここではないですか」とより確度の高い提案ができるようになるんです。顧客の成果につながることであれば、自分の担当領域かどうかは関係ないと思っています。
辻氏や上田氏だけの話ではない。入社数ヶ月のメンバーにも同じサイクルが回り始めている。属人的な強さではなく、組織として再現できる仕組みがここにはある。
求む、売上100億円への「最短ルート」を走る者
だが、ソルブレインはここで立ち止まるつもりはない。この仕組みを回せる人材がまだ圧倒的に足りていない。その背景にあるのは、事業フェーズの明確な転換だ。
冒頭に記した通り、同社は三井物産との資本業務提携を経て、エンタープライズ企業との取引が拡大している。現在の社員数は約60名。事業が成長するほど、任せられる人材がより多く必要になってくる。櫻庭氏は過去の取材で、以下のように明言している。
売上100億円を目指すなら、事業責任を持てるプロフェッショナル人材が複数人いなければ組織は回りません。ソルブレインはまだ50名(取材当時)。任せられる人材が圧倒的に足りていないんです
──FastGrow『「任せれば成長する」という誤解──ソルブレイン流“事業の全体最適”に学ぶ、若手育成×事業成長を仕組みで実現する術』より引用
そして同時に、若手の可能性についてもこう語っている。
ビジネス経験が浅くても大学で最新のテクノロジーや生成AIを学んできた若手の方が素早く課題を解決できるケースが増えているんです
だからこそ、若手にどんどん任せる。セールス組織も、今後の拡大を見据えて採用を強化していくという。では、どんな人材がこのソルブレインに合うのだろうか。
木田自分がこれまで積み上げてきたものを柔軟に活かせる場所を見つけて、アウトプットしていける人だと思います。過去の経験に固執せず、新しい領域にも踏み出せるかどうかが大事ではないでしょうか。
上田知的好奇心が高い人ですね。手段にこだわらず、自分自身も変わっていける人。「これが自分のやり方だ」と決めつけずに、状況に応じて変化できる人が向いていると思います。
辻今はまだないものを創り出すことにやりがいを感じる人ですね。決まったやり方をなぞるのではなく、ゼロから仕組みを作っていく。そこに面白さを感じられる人と一緒に働きたいと思っています。
ソルブレインは自らを「甲子園の強豪校」と例える。鍛えられる。任される。そして、結果を問われる。決して楽な環境ではない。
だが、職種の壁を越え、顧客の成果のためなら何でもやり切る。その過程で経営視点まで身につけられる環境は、そう多くはない。正解のない問いに、自分の頭で向き合い続ける日々を、面白いと思えるか。ソルブレインが探しているのは、そういう人材だ。
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こちらの記事は2026年02月26日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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藤田 慎一郎
編集
大浜 拓也
株式会社スモールクリエイター代表。2010年立教大学在学中にWeb制作、メディア事業にて起業し、キャリア・エンタメ系クライアントを中心に業務支援を行う。2017年からは併行して人材紹介会社の創業メンバーとしてIT企業の採用支援に従事。現在はIT・人材・エンタメをキーワードにクライアントWebメディアのプロデュースや制作運営を担っている。ロック好きでギター歴20年。