連載資金調達の週報

レガシーな建設業務をDX化する。
アンドパッドが40億円を調達──押さえておきたい資金調達ニュース

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「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。

『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。

2020年7月20日〜2020年7月27日分 過去の週報はこちら

  • TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
  • EDIT BY HUSTLE KURIMURA
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アンドパッド:建設業務をクラウドで一括サポート

株式会社アンドパッド

資金調達概要

調達額
40億円
調達先
グロービス・キャピタル・パートナーズ
DNX Ventures
Salesforce Ventures
BEENEXT

サービス概要

クラウド型建設プロジェクト管理サービス『ANDPAD』を展開する、アンドパッド。『ANDPAD』は、建設現場の効率化から経営改善までを一元管理できるクラウド型建設プロジェクト管理サービスだ。2016年のサービスリリース以降、契約社数2,000社、利用社数50,000社を超え、4万人以上の建設・建築関係者が利用している。

今後は、建築業界をDXによってより良くすべく、『ANDPAD』と他社システムとの連携を進める『ANDPADアライアンス』プロジェクトを開始する。例えば、『Salesforce』との連携による顧客情報、営業情報、施工情報の一元管理や、『クラウドサイン』との連携による『ANDPAD』上での契約情報の作成、保存、バージョン管理の実現などが可能になるという。

CEO稲田 武夫氏は、2008年に新卒でリクルートに入社し、人事、新規事業推進に携わった経験を持つ。2014年4月にオクト(現アンドパッド)を創業した。

今回の調達資金を活用し、先述した『ANDPADアライアンス』の拡大に加え、プロダクト開発体制の増強や社会実装の検証などに注力していくという。

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エフェクチュアル:Googleツールをフル活用した店舗集客支援サービス

株式会社エフェクチュアル

資金調達概要

調達額
総額2億3000万円
調達先
東京理科大学イノベーション・キャピタル株式会社
ちばぎんキャピタル株式会社(ひまわりG4号投資事業有限責任組合)

サービス概要

インターネットを活用した店舗集客支援サービスを展開する、エフェクチュアル

Goolgleマイビジネスの検索順位やインサイト情報を一括管理できる『On map eye(オン・マップ・アイ)』やGoogleマップの口コミを分析・管理できる『Hoshitorn(ホシトルン)』、検索エンジンをモニタリングし、リスクを検知・管理できる『BenchMark(ベンチマーク)』など、店舗集客に役立つクラウドツールを提供。2014年の創業以来、数百店舗を展開する企業から単独店舗の個人オーナーまで、5,000店舗以上の集客支援に関わってきたという。

CEOの田中倫明氏は、東京理科大学を卒業後、エルテスにてWEBリスクのコンサルタントとして従事。大手企業を中心に500社以上、経営者・著名人など100名以上の、WEBの炎上予防・事後のブランドイメージ回復の対策支援などに関わった。その後2015年12月に同社を退職、エフェクチュアルを創業した。

今回の資金調達により、より高度なリサーチ技術やデータ解析を駆使したプロダクト開発、人材採用やマーケティングコミュニケーションを強化する予定だという。

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Linkship:ゆっくりと心身を休められる「メロウ」な時間を

株式会社Linkship

資金調達概要

調達額
非公開
調達先
ANRI
個人投資家複数名

サービス概要

人の恒常性を保つ”CBD”成分を用いたドリンク『mellow drink』、サプリメント『mellow supplement DEEP NIGHT』などのウェルネスD2Cブランド『mellow』を展開する、Linkship

『mellow drink』は、日本初のCBDスパークリングドリンク。ノンカフェイン・ノンアルコール・砂糖不使用でオーガニック製法で飲みやすい大人の味に仕上がっている点が特徴だという。『mellow supplement DEEP NIGHT』は、CBD配合のサプリメントで、たっぷり眠ったような朝を迎えることができる効果があるそうだ。2020年5月から日本初のCBD炭酸飲料、CBDサプリメントの販売も開始している。

CEOの韮澤真人氏は、Redbull主催の紙飛行機パフォーマンス大会で日本二位、フリースタイルバスケ日本大会で日本二位を獲得した経験の持ち主。その経験をもとに、前向きになれるカルチャーを広めるべく、2016年にLinkshipを創設した。

今回の資金調達により、リリース時からの販売数増加に伴う事業拡大をおこなう予定だという。

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HAB&Co.:ハローワークの求人番号だけで採用サイトが作成できるサービス

株式会社HAB&Co.

資金調達概要

調達額
非公開
調達先
九州オープンイノベーション1号投資事業有限責任組合
Miraise1号投資事業有限責任組合
ABBALabスタートアップファンド投資事業有限責任組合

サービス概要

ハローワーク活用企業が採用サイトを手軽に作れるサービス『SHIRAHA WORK』などHR関連サービスを展開する、HAB&Co.

『SHIRAHA WORK』は、ハローワークを活用している企業が持つ求人番号を入力するだけで、自社独自の採用サイトが出来上がるサービスだ。AIとハローワーク求人・求職情報提供サービスのAPIを活用することで、コード不要でサイト構築ができる。また、サイト制作後の運用や応募者管理を円滑にするためのCMS(コンテンツ管理システム)やATS(採用管理システム)なども備えており、中小企業の人事採用担当者を総合的にサポートできる。

CEOの森祐太氏は、リクルートでの人材営業職、高等学校のキャリア教育職を経験後、フリーランスとして独立。複数のWebサービスの立ち上げ・運用・事業売却を経験した。その後 ITベンチャーのイジゲンの取締役CEOを経て、2017年にHAB&Coを起業した。

今回の資金調達により、中小企業のHRTech導入加速をおこなう予定だという。

こちらの記事は2020年07月29日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

小酒井 圭祐

国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。

編集

ハッスル栗村

1997年生まれ、愛知県出身。大学では学生アスリートを取材し、新聞や雑誌の制作・販売に携わる。早稲田大学文学部在学中。

デスクチェック

長谷川 賢人

1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。

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