連載資金調達スタートアップのヨコガオ

1プロジェクト、MAX予算数百億円──10年変わらぬSCM市場の顔ぶれにニューフェイス誕生。シード調達1.3億円のリチェルカが挑む「ERP3.0」

関連タグ

重要なのは、調達額の大きさ?バリュエーション?ラウンド?いやいや、スタートアップの資金調達とは、もっと奥深く、緻密で複雑なものである。

FastGrow編集部では、調達リリースを見るたび、その裏側について思いを巡らせ、その後のビジョンについて予測や仮説立てをしてきた。そのために知りたい情報を、ぜひ外部向けにも記事としてまとめてみよう──そんな想いで始まったこの連載。

今回は、2024年9月に資金調達を発表したリチェルカについて、その「横顔」をまとめる。

SECTION
/

FastGrow編集部が注目するポイント

注目ポイント1

代表 梅田氏・共同創業者 幸田氏はワークスアプリケーションズ/AI inside出身。梅田氏はAI insideにて執行役員CROとしてIPOを牽引

注目ポイント2

5つのプロダクトを同時リリース。網羅性と利便性を兼ね備えたSaaSでSCM(サプライチェーンマネジメント)をアップデート。

注目ポイント3

AIネイティブな次世代プラットフォーム「ERP3.0」の実現を目指す

SECTION
/

代表を始めとした、同社のメンバーについて

代表取締役CEO 梅田 祥太朗 氏

調達に際してのコメント

リチェルカは、ERPの中でも仕入・在庫・調達をカバーするSCM SaaS『RECERQA』を開発しております。

執行役員CROとしてIPOを経験し、その後Web3.0の中心にいるHashPortにて取締役COOを努めさせて頂いた自分が選んだのが、イタリア製オートバイの輸入商社を事業承継するという選択肢でした。その過程で、世の中的には零細企業である、このうえさか貿易という会社の規模でさえ業務がアナログであり、データ分析を行うにも必要なデータを溜め込むことが困難で、何より受注、発注、発送、請求等の業務を確実に遂行することの難易度の高さに直面し、『RECERQA』の開発へと至りました。

ワークスアプリケーションズとAI inside出身者が多くを占めており、特にAI開発における技術には自信を持っております。 SCMシステムは、1プロジェクトで数億円〜数百億円もの費用がかかるほどに重要で、ミッションクリティカルな領域です。故に、この10年間プレイヤーが変わっていない、ITにおいては稀有なマーケットになっています。この市場を、実業務の体験とAIによるモメンタムを持ってアップデートしていくのが弊社のミッションです。

少しでもご興味を持っていただけましたら、是非お気軽に「FastGrowを読んだよ」とご連絡いただければ幸いです。

プロフィール

大学卒業後、みずほ銀行を経てワークスアプリケーションズにて国産ERP「COMPANY」「HUE」の会計・SCM領域の営業に従事。 2017年11月、AI inside 株式会社に入社。2019年4月より同社執行役員CROとしてビジネスを管掌し、IPOを実現。 その後、東京大学エッジキャピタル (UTEC) のベンチャーパートナーとして出資先のヘルステックやAIスタートアップ企業の支援に従事。

2021年に株式会社HashPortに取締役COOとして参画し、ブロックチェーン・NFT事業のBtoBビジネス立ち上げとIPO準備、組織拡大等をリード。 2022年6月、イタリア製オートバイの輸入業を営む株式会社うえさか貿易を事業継承し、同社代表取締役社長に就任。 2023年4月、スマートSCM SaaS「RECERQA」の開発を開始。

SECTION
/

調達の概要

プレスリリース
仕入・在庫・販売業務のDXを実現するリチェルカ、シードラウンドで総額1.3億円の資金調達を実施
調達額
1.3億円(累計1.6億円)
ラウンド
シード
主な使途
サービス・プロダクトの機能強化
サービス・プロダクトのプロモーション強化
採用強化
投資家からの評価(抜粋)
株式会社ジェネシア・ベンチャーズ
General Partner 田島 聡一氏・Investment Manager 黒﨑 直樹氏

この度リチェルカ社に出資させて頂いたこと、とても嬉しく思います。
リチェルカ社はワークスアプリケーションズのハイパフォーマーであり、AI insideで執行役員CROの要職を務めIPOまで同社を牽引した梅田祥太朗さんが、キャリアのConnecting the Dotsの先に起業した会社となります。ERP・SCMのあるべき姿を追い求める梅田さんの強く・熱い情熱に惹かれ、今回のシードラウンドでリード投資を担わせて頂きました。
ERPの中でもサプライチェーンマネジメント領域は、SIerやパッケージベンダーがサービス提供の主流であり、直近10年では多くのSaaSベンダーが誕生している領域です。一方でサプライチェーンは各社毎の標準化難易度が高く、全体業務オペレーションへの適合性、システム間データ連携、UX体験など、ユーザ視点で必ずしも満足いくシステム体験が提供出来ていない課題感が存在すると捉えています。
リチェルカは同領域でAll in Oneアプローチを取り、顧客にとって機能性と使用性を両立させた新たなアプローチを実現する会社です。AI×SaaSの最新テクノロジー集団である同社がERP・SCM領域で新しい化学反応を起こしていく未来を信じています。一緒に高みを目指して頑張っていきましょう!
New Commerce Ventures株式会社
代表パートナー 大久保 洸平氏

梅田さん、幸田さん、野田さんのチームワークと情熱に惹かれ、今回出資させていただくに至りました。このご縁をいただけたことを大変光栄に思います。
リチェルカ社は、サプライチェーン領域においてAIネイティブなERPを構築する企業です。コマース領域におけるサプライチェーンマネジメントは、まさに背骨とも言える広範な分野です。この挑戦的なテーマに取り組めるのは、ワークスアプリケーションズやAI insideでの活躍、そして輸入商社での実業経験を持つチームだからこそ可能です。改めて、リチェルカの皆さんとご一緒できることに大きな期待を寄せています。AI時代に即した次世代のサプライチェーンマネジメントERPを、チームリチェルカが実現することを確信しています。サプライチェーンマネジメントの未来を創造するために、New Commerce Ventures一丸となって支援して参ります。

関連ポスト

SECTION
/

主なサービス・プロダクト

SCM SaaS『RECERQA(リチェルカ)』

商品マスタの統合管理から、仕入・在庫・販売管理業務までをトータルでサポートするSCM SaaS。誰でも使える操作感とAIを用いた機能が特徴で、業務を網羅的にカバーすることで日々データが蓄積され、“データ分析のためのデータ収集業務”を不要にする。必要な時に、必要な情報に、簡単にアクセス出来るようになることで、経営判断の迅速化も実現。

サービスサイト

FastGrow編集部の注目ポイント

  • 業務知識が無くても扱える、マニュアルレスなUI/UX
  • 生成AI活用のためのビッグデータ処理基盤を構築
  • 仕入・在庫・販売業務をエンドツーエンドで網羅
SECTION
/

採用関連情報

会社紹介スライド

株式会社リチェルカ 会社紹介資料

主な募集ポジション
エンジニア
導入コンサルタント

採用ページ

note(入社エントリ)

こちらの記事は2024年09月27日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

記事を共有する
記事をいいねする

おすすめの関連記事

会員登録/ログインすると
以下の機能を利用することが可能です。

新規会員登録/ログイン