「世界基準の評価」で9億円の資金調達、その理由は“万国共通の課題”と“高すぎるユーザー解像度”──クロスビットとEight Roadsが見据える、“働く”の未来

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インタビュイー
小久保 孝咲
  • 株式会社クロスビット 代表取締役 

早稲田大学政治経済学部卒。在学中に転職エージェントにて法人営業マネージャーを経験。人材業秋から日本の人材関連課題を見る中で、テクノロジー活用による人材リソースの最適配分の可能性を強く感じ、起業を決意。2016年に株式会社クロスビットを創業。

村田 純一
  • Eight Roads Ventures Japan パートナー 

2013年 Eight Roads Ventures(旧Fidelity Growth Partners)入社。世界有数の機関投資家のVC部門のメンバーとして、シリーズBおよびC以降の大型ラウンドを中心に、リードインベスターとして17社の投資を担当、数多くの上場実績を誇る。SaaSおよびメディア分野を中心に、複数の会社の社外取締役ならびにボードオブザーバーを勤める。

大内 陽介
  • Eight Roads Ventures Japan プリンシパル 

東京大学を卒業後、コンサルティング会社、投資銀行等を経て、2016年にEight Roads Venturesへ入社。ソフトウェア及びフィンテック分野に注力。

澤田 風雅
  • Eight Roads Ventures Japan シニアアソシエイト 

東京大学を卒業後、YCP Solidianceを経て2021年にEight Roads Venturesへ入社。ロボティクス、AI等の先端ソリューション分野に注力。

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この日本で、社会課題の筆頭にも上げられるのが、「人口減少と少子高齢化による、労働力不足」。その解決に資するような事業を行う企業が増えているのはご存じの通りだ。ではその中でも、特に世界的な期待を集めているスタートアップが存在するのをご存じだろうか?それがクロスビットだ。

この社名を知っている読者は、「シフト管理のSaaS」というイメージを持っているかもしれない。確かに間違っていないのだが、その認識だけでは本質を見誤る。同社はシフト制で働く人々の働き方、そして各企業の雇用形態を基に、経済活動を根本から変革していくスタートアップなのだ。

実際に、2018年のプロダクトローンチ後、似たサービスがバタバタと倒れたコロナ禍においても粘り強く成長を続け、大きなシェアを獲得。そしてこの2024年1月にはEight Roads Ventures Japan(以下、エイトローズ)などから合計約9億円を資金調達したと発表し、次なる挑戦の入り口に立った。「厳しい投資環境においても、絶対に投資すべき会社だと思った」と、世界を飛び回るキャピタリストたちに言わしめる。

それほどまでに期待を抱かせる要因が、組織の強さにある。エイトローズの面々がデューデリジェンスの過程で思い知ったその内容を、今回は余すことなく語ってもらった。

登場するのはクロスビット代表取締役の小久保孝咲氏に加え、エイトローズのパートナー村田純一氏、プリンシパルの大内陽介氏、シニアアソシエイトの澤田風雅氏の計4名だ。

  • TEXT BY MARIKO FUJITA
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
  • EDIT BY TAKUYA OHAMA
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シフト管理を起点に「労働人口減少」という日本社会の課題に挑む

村田私たちは、シフト管理ツールの会社に投資したのではありません。「シフトワーカーの方が生き生きと働けるようなインフラ」を日本から構築する会社に、投資をしたんです。

クロスビットの展開する『らくしふ』は、LINEで従業員のシフト希望を回収し、わずか数秒で最適なシフトを作成できるプロダクトだ。継続率は99.4%、導入事業所数20,000件を突破している。

その特徴は、単に機械的にシフトを埋めるだけでなく、売上予測に応じて忙しい時間帯にスタッフを多く配置したり、複数店舗を横断した勤務調整を行ったりすること。チェーン展開する飲食店やカラオケ店、小売店を中心に多くの企業から急速に支持を集めている。

とはいえ、一言で言えばシフト管理ツール。「なんだか地味なプロダクトだな」──もしかしたら、そんな感想を持つ読者もいるかもしれない。

一方で、ベンチャーキャピタリストの目には別の世界が見えているというわけだ。今回のラウンドでリード投資家となったエイトローズでパートナーを務める村田氏は、「労働力減少という課題の先進国である日本から、世界に通用するサービスを生み出す、そんな期待を海外拠点からも抱いている」と述べ、クロスビットの取り組む真の課題とそのポテンシャルについて語る。

村田氏

村田マクロの視点で見ると、いま7,000万人ほどいる日本の労働人口は、これからどんどん減っていきます。一方、労働人口におけるシフトワーカーの比率は上がり続けていて、30%台からまもなく40%台に乗ろうというところ。つまり、シフトワーカーの社会における重要性が大きくなっているわけです。

では、そうした「シフト勤務」で働く方々たちの働き方がこれまでどれだけケアされてきたのか?ほとんどされてこなかった。何万人もの従業員を抱えていて、独自のシステムをSIerに外注している大企業は別にしても、そうでないほとんどの企業では、紙やエクセルによるアナログなシフト管理が続けられてきたわけです。そしてクロスビットは、いわばこの領域の“救世主”なのです。

そう、クロスビットが取り組むミッションとは、「DX」や「働き方改革」の波から取り残され続けている領域で働く人々にソリューションを提供することで、「全ての働く人に優しい社会を創る」こと。シフト管理ツールは、そのための第一歩というわけだ。

しかし、「シフト管理」という広く一般に普及した業務に、なぜこれまでツールが導入されてこなかったのだろう。理由の1つは、労働力が豊富で、労働者一人ひとりのニーズも今ほど多様でなかった時代においては、アナログで非効率なやり方でも事足りていたからだ。

だが、労働人口が急激に減少し、個人のニーズが多様化している現代においては、その様相は一変する。人員配置を最適化し、労働者の多様なニーズに対応し、労働力を確保し続けることは、いまやあらゆる企業が直面しているクリティカルな課題なのだ。

クロスビットの小久保氏は、「収入よりも自由な働き方を求めるシフトワーカーは増えており、そのニーズに対応できるかどうかが企業の採用力に直結する」と、シフトワーカー市場の変化について語る。

小久保氏

小久保ここ数年で、「時給が安くなってもいいから、曜日固定シフトではなく、毎週自由にシフトを出したい」というシフトワーカーの方が増えています。

「これまで曜日固定でシフトを組んでいた現場」に「非固定の自由なシフト」を取り入れようとすると、シフト管理が途端に複雑になるため、企業側は対応に二の足を踏みがちです。ですが、曜日固定シフトを強いれば「じゃあ、自由にシフトが出せる職場に行きます」とシフトワーカーたちが去ってしまう。

あるファーストフードチェーンでは、全国で合わせて年間数万人もの従業員を採用し、個々にご活躍されています。このようなダイナミックな採用と育成ができている理由は、「火曜の朝だけでもOK」といったように、他の職場にはなかなかないレベルの柔軟な働き方を受け入れているから。このように、労働者の多様なニーズに対応できなければ、今後ますます採用が難しくなっていくのです。

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一人勝ちの秘密は「徹底的にユーザーに寄り添う姿勢」と「マクロとミクロの視点の両立」

労働人口の減少、シフトワーカー割合の増加、働き方の多様化。こうしたマクロなトレンドの中で、「シフト管理」が大きなポテンシャルを秘めた領域であることがおわかりいただけただろう。

しかし、ここで1つの疑問が浮上する。この鉱脈に、なぜこれまで他の誰も手を付けなかったのか?という疑問である。

この問いに応えるならば、「誰も手を付けなかった」という表現がそもそも正しくない。実は、クロスビットが設立された2016年時点で、競合とも見えるシフト管理ツールは既に20社以上あったのだ。しかし、決定打となるサービスがまだなかった中で、新興の『らくしふ』が瞬く間に成長し、他社サービスが軒並み成長を諦めたコロナ禍においても営業と開発を続けた結果、大きなシェアを獲得した。これが真実である。

名立たる大企業が次々と導入を進めていることがわかる(株式会社クロスビット_culture deckから)

このクロスビットの強さの理由は何なのか。1つ目の理由は、「市場の動向に左右されず、ユーザーにとことん向き合う実直な姿勢」にある。そんなクロスビットの価値観が伝わる印象的なエピソードについて、デューデリジェンスを担当したエイトローズの澤田氏と大内氏はそれぞれ以下のように語る。

大内弊社の事業デューデリジェンスでは、有識者にヒアリング調査を行います。その中で、当業界を長年見てきた方が「飲食やエンタメ業界が大きな打撃を受けたコロナ禍においても、シフト管理サービスのプロダクト投資を継続したのはおそらくクロスビットさんだけ。正直に言って、もはや彼らのソリューションに他社は追いつけないかもしれません」と言っていたのが非常に印象的でした。

他社やマーケットの動向がどうであれ、自分たちがユーザーのためになると思っていることを実直にやり続ける。ここに、小久保さんやクロスビットの強みがあるのだなと感じました。

澤田『らくしふ』を導入している飲食店さんに、「さまざまなシフト管理ツールがある中で、なぜ『らくしふ』を選んだんですか?」という質問をした際、「いろんなツールがあるけれども、経営層、マネジメント、現場といったあらゆるレイヤーのニーズに寄り添えているサービスは他にない」という答えが返ってきました。

それが具体的にどのような部分で現れているのかを聞いて、驚きました。たとえば「こういうメモ機能をつけてほしい」というオーダーを出したら、ほんの3日で実装し、さらに「メモ機能にこんな形にすることで、さらにエンゲージメントが上がるんじゃないか」という提案までしてくれたとのこと。たしかに、そんなプロダクトはなかなかないですよね。

私たちがSaaSスタートアップに投資検討をさせていただく際には、初期のユーザーが“お客さん”化していないか、つまり、「単にお金を払ってサービスを使うという関係」ではなく、「ともに新たなプロダクトをつくっていくパートナーとしての関係」が構築できているかを見ているのですが、クロスビットさんはまさにそうした関係性を構築できています。

しかも、ユーザー自身がそのプロセスをすごく楽しんでいるので、積極的に「こういう業務フローだから、こういう機能があったら嬉しい」という声が出てきて、ユーザーのフィードバックをプロダクトに反映されてこれたんです。

大内氏

ユーザーにとことん向き合うことで、ユーザーのビジネスに対する深い理解が生まれ、ユーザーにとっての大きな価値が生まれ続ける。言葉にしてしまえば当たり前のことのように聞こえるが、これをとことんやり切れているところにクロスビットの強みがある。小久保氏によれば、クロスビットでは、「具体的なユースケースを想定するカルチャー」が組織の隅々まで浸透しているのだという。

小久保開発チームがユーザーさん一人ひとりと直接喋る機会を多くするようにしています。

これは私ら経営陣・マネジメント陣が意図してそうした機会をつくるようにしている、というだけではないんです。ユーザー企業の中の誰が、どんなユースケースで使うのかというところまで当たり前のように考え、開発の議論においても「店長さん」「バイトさん」ではなく「XX店の店長〇〇(名前)さん」「週2回働きたい○○店の○○さん」と具体的に言いながら、機能を開発してくれているメンバーばかりです。

たとえば、30人従業員のいる職場で1ヶ月分の勤務スケジュールを組もうとする場合、すべてのパターンを出してその中からベストなものを選ぼうとすると計算に40~60分くらいかかります。でも、忙しい現場でシフトをつくるためにバックヤードに行って、そこから40分待って……なんて、ちょっと想像しただけでも不便であることがわかりますよね。だったら、60分かけて100%のものを返すより、数秒で80%のものを返した方がユーザーの現場におけるユースケースには合っている。そうした意識が、技術選定やアルゴリズムに色濃く反映されていると思います。

ただ、1つのユーザーのビジネスに深く向き合おうとすると、普通は他のユーザーや業界のことまで目を向けられず、視野狭窄的になってしまうものである。

一方、クロスビットは、それぞれのユーザーのビジネスを深く理解しつつも、常にマクロな視点を持ち、プロダクトとしての可能性を広げ続けている。ここにクロスビットの真の強みがある。エイトローズの大内氏と村田氏もこの点を強調する。「マクロとミクロの視点の両立」こそが、他の企業にはなかなか見られないクロスビットの強みの源泉であると、それぞれの立場から語った。

大内シフト管理の方法は、業界や業態によってかなり異なるため、けっこう個別最適化されてしまいやすい領域なんです。

しかしクロスビットは、特定の企業や業界に最適化することなく、個別のユーザーから寄せられたニーズを抽象化してうまく共通項を捉えた上で、プロダクトに昇華している。先ほど小久保さんが仰っていた「7秒で80%のものを返す」みたいなツールの仕様も、本質的な部分のみを抜き出してそうでない部分を捨てているからこそできることであり、このバランス感覚が絶妙なんです。この「虫の目」と「鳥の目」を高いレベルで両立できている会社は他になかなかありません。

村田クロスビットは、「どうすれば目の前の経営者や働いている人々が幸せになるのか」ということをずっと突き詰めて考えて来た方々なので、まずそこに、「シフト管理ツールをつくれば儲かるかも」というアプローチの企業にはない、圧倒的な深みと信頼感があります。

そうでありながら面白いのは、ひたすら実直にマイクロなユーザーの価値を突き詰めていった結果、「実はぼくたちはすごい広がりを持てるんじゃないか」という可能性に気づき始めているところです。最初から「大きなことをやろう」と思っているんじゃなくて、目の前のお客さんを幸せにすることに向き合っていった結果、プロダクトとしてのポテンシャルが広がっている。この順番がすごくいい。

いまやSaaSは、本当にユーザーに価値を感じてもらえるプロダクトでなければ生き残れなくなっています。そんな中で、クロスビットからはゆるぎない背骨の太さを感じるんです。

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クロスビットが秘める、世界中の人々の働き方を変える可能性

このように、日々多くのスタートアップを見ているキャピタリストたちが、「ポテンシャルの広がり」を絶賛するクロスビット。

その可能性は、実際どこまで広がっているのだろうか。エイトローズの村田氏と大内氏は、「クロスビットは、海外の市場をも獲りうるポテンシャルも秘めている」とその射程について語る。

村田エイトローズでは、国内のメンバーだけでなくグローバルのメンバーとのディスカッションを経て投資の意思決定を行います。海外のメンバーたちからも「絶対に投資すべき会社だ」という意見が上がったのがクロスビットでした。

なぜなら、日本は“課題先進国”でもあるからです。労働者がどんどん減っている中で、シフトワーカーをうまく管理して生産性を上げなければならないという課題に、他国に先駆けて直面しているわけです。他の多くの国々も、いずれはこの課題にぶつかります。「シフト管理」は、万国共通の概念ですから。

私たちは、単にお金を儲けるために投資をしているわけではなく、ビジネスと社会課題の解決を両立したいと考えています。そうした視点で見たときに、日に日に重要性を増す、しかもあらゆる国が直面しうる課題に取り組んでいるクロスビットは「ぜったいに投資すべき会社」なんです。

大内デューデリジェンスの過程で、同じ領域のサービスを展開している企業が他にあるかをグローバルな同僚にもヒアリングしつつリサーチしたのですが、スケールしているベンチャーはグローバルで見ても片手で数える程しかありませんでした。しかも、そのうちのほとんどはあくまで「シフト表の作成や管理」という業務効率化にとどまっていて、それ以上のことをやっている会社はまだない。つまり、クロスビットが実現に向けて取り組まれているビジョンは、グローバルで見てもまだ先行者がいない非常に先進的なものなんです。

SaaSにおいては、海外で既に流行っているビジネスモデルを日本に輸入して日本型に再現する、という流れも多いですが、クロスビットに関しては、日本発のソリューションとして先行し、グローバルな市場にもいずれはチャレンジできるチャンスがある。これが、最初にクロスビットが「面白い」と感じた部分ですね。

一方、クロスビットの小久保氏は、エイトローズの2人の話を受けて、「まずは日本のマーケットをしっかり獲っていきたい」としつつも、「グローバルの展開の機会は積極的に模索していきたい」と、海外展開への意欲を覗かせる。

小久保ソリューションが揃えば、グローバル展開の可能性は全然あると思っていますし、そのための機会も模索していきたいと思っています。日本と同じ構造の課題に直面する国は、これからどんどん増えてくると思うので。

また、M&Aも積極的に仕掛けていきます。以前から具体的な検討や相談もしてきており、この調達ラウンドのタイミングから具体的に動き始めています。近々、実際に発表もできそうです。

「シフトをつくること」それ自体は誰も目的にしていないわけで、売上を上げ、利益を残し、生産性を上げるための1つのピースが「シフト管理」です。なので、シフト管理ツール単体で戦っていくというイメージではなく、いくつかのソリューションの組み合わせで提供価値をつくっていきたいと考えています。

提供:株式会社クロスビット

アナログ・非効率な方法で続けられてきた世界中のシフト管理が、ほんの数秒で終わるようになったら。たったそれだけでも、生み出されるインパクトの大きさは計り知れない。しかし、エイトローズの村田氏は、「本当のインパクトは、量的課題が解決された先の質的課題の解決によって生み出される」と、クロスビットが目指す“その先の未来”に期待を寄せる。

村田シフトワーカーの最適配置には、量的課題と質的課題の2つの側面があります。量的課題とは「誰が、いつ働くか」。最も効率よくシフトワーカーを配置することで生産性を上げようというアプローチであり、まだ誰もこの課題の最適解を見つけられていないという点で、非常に大きなポテンシャルがあります。しかし私がより期待したいのは、量的課題の解決の先でもたらされる質的課題の解決です。

従来、多くの企業が、シフトワーカーについて「シフトを“埋める”ための存在」として捉えてきたと思います。しかし、本当はシフトワーカーの一人ひとりにやりたいことや「成長したい」という気持ち、その人なりの「働く意味」がある。クロスビットが、量的課題を解決した上で、「どうやって、なぜ働くのか」といったシフトワーカーの働き方の質的課題にも取り組んでいくことができれば、今まで私たちが想像もしなかったようなシフトワーカーの働く姿が生まれてくるんじゃないかと期待しています。

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資金調達を経て、「世界を変える」ための挑戦は新たな局面へ

常に可能性の広がりを模索しつつも、徹底的にユーザーと向き合い、一歩ずつ着実に歩みを進めてきたクロスビットにとって、今回の資金調達は1つのフェーズの変化を意味する。

ここからクロスビットは、どのように進化していくのだろうか。小久保氏は、「モードを切り替えた」と意識の変化を語りつつ、まずは「シフト管理ツールのさらなるシェアを獲りきること」に注力すると、今後の展開予定について語る。

小久保今回のファイナンスにあたって、私たちもモードを切り替えていて。今後のチャレンジは、これまでの何十倍にも増えていくんだろうなと感じているところです。

目下の目標は、シフト管理ツール『らくしふ』について、いちはやくマーケットの全面を獲りきることです。飲食や小売り、エンタメ業界などの私たちの得意な領域で、まだ獲れていないシェアを全速力で獲りにいく。その上で、さらに導入数を増やしていくために、介護や工場、病院など、次なるマーケットを模索しながら、新たな領域の方々に向けた提供価値をつくっていきたいと考えています。

また、いまのシフト管理ツールには、評価や報酬に関する仕組みはまだないので、頑張って働いている方がちゃんと適性に評価されたり、報酬が最大化されたり、手取り賃金が上がっていったりするようなモジュールがあるといいよねという話をしています。ただ、こちらは既存のツールとはまったく異なるプロダクトになってくるので、これから慎重に構想を詰めていく必要があると思っています。

そして、クロスビットのいまのフェーズは、「もし自分が求職者なら、こんなに面白い会社はない」とエイトローズの面々が口を揃えるほど、これからジョインする人にとっても魅力的だ。

村田「社会そのものを変えていけるかもしれない」という壮大な事業ポテンシャルを持ったテーマは、そんなに多くありません。しかしクロスビットは、そうした壮大な課題に取り組む企業の1つです。そして、いまのフェーズの面白さとは、この事業ポテンシャルの大きさに対する組織の小ささにあります。

これだけ大きなテーマに取り組む会社に、50人規模のタイミングで入れるのは非常に魅力的。もちろん、100人、200人の規模になっても、クロスビットは成長を続けると思いますが、いまの段階からこの船に乗って、市場が変わっていく様を最前列で見られるのは、最高の特権だと思いますね。

大内中には「このフェーズのスタートアップに入っても大丈夫なのか」という不安を持つ方もいるかもしれません。実際、一般的に言えば経営が苦境に陥ることは少なくないのですが、その点クロスビットには、多くの他社サービスが倒れたコロナ禍も乗り越え、踏ん張り、順調にここまで業績を伸ばしてきたという実績があります。

やはり、小久保さんをはじめとしたクロスビットのメンバーには困難に動じない強靭さがあると感じますし、微力ながらエイトローズも背後で支えていますので、ぜひ安心してこの船に乗ってみてほしいですね。

澤田私を含め、多くの人がアルバイトに入った経験があると思うんですが、そうしたシフトワーカーの働き方や企業の経済活動そのものを自分たちの手で変えていけることは、やはり大きな魅力だと思います。また、小久保さんをはじめ、非常に魅力的なメンバーが揃っているチームなので、素晴らしいチームとともに大きなポテンシャルを秘めた事業にチャレンジしていける点も、求職者目線で非常に大きな魅力ですね。

澤田氏

自らの手で、社会を大きく変えていきたい。そんな想いをどのような環境で発揮していくべきなのか。なかなか悩ましいと感じる読者もいるだろう。そんなあなたに、このクロスビットこそが持つ大きなポテンシャルを伝えたい。

冒頭から触れてきたように、世界規模でスタートアップへの投資や支援を行うエイトローズが「投資しないわけにいかない」とまで考えたのが、このクロスビットだ。しかもそれは、今の日本だからこそできる事業でもある。国内だけでも2,000万人、ひいては世界の数億人というシフトワーカーの働き方を、ガラッと変えていく、そんな前例のない挑戦に身を投じる様子をぜひ、一度想像してみてほしい。

こちらの記事は2024年01月10日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

藤田マリ子

写真

藤田 慎一郎

編集

大浜 拓也

株式会社スモールクリエイター代表。2010年立教大学在学中にWeb制作、メディア事業にて起業し、キャリア・エンタメ系クライアントを中心に業務支援を行う。2017年からは併行して人材紹介会社の創業メンバーとしてIT企業の採用支援に従事。現在はIT・人材・エンタメをキーワードにクライアントWebメディアのプロデュースや制作運営を担っている。ロック好きでギター歴20年。

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