コンテンツの多言語化に対応する翻訳サービス「WOVN.io」のWovn Technologiesが14億円を調達──押さえておきたい資金調達ニュース
資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。全てを追いきれない読者のために、FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。今週は日本から4社をピックアップした。
2019年6月3日〜2019年6月9日分
- TEXT BY HAYATE KAWAJIRI
- EDIT BY MONTARO HANZO
Wovn Technologies:40ヶ国語に対応する、サイト翻訳サービス「WOVN.io」を展開

資金調達概要
調達額 |
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14億円 |
調達先 |
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Eight Roads Ventures Japan |
NTTファイナンス |
オプトベンチャーズ |
近鉄ベンチャーパートナーズ |
マイナビ |
OKBキャピタル |
サービス概要
ウェブサイトの多言語化サービス「WOVN.io」と、アプリの多言語化に対応した「WOVN.app」を展開する。40ヶ国語に対応し、ウェブサイト・アプリの多言語化に対応。翻訳に必要なシステム開発やサイト運用などのコストや人的リソースを大幅に削減できるのが特徴的だ。
大規模サイトや大手企業を中心に、15,000ものサイトで導入されている。また、JR東日本ネットステーション(JRNets)との提携を発表し、ウェブサイトだけでなくIoTへの多言語化も進行している。
今回調達した資金は、プロダクトの機能強化に用いられる。具体的には、企業の海外戦略を成功へと導く専任サポーターの強化、大規模サイト用の機能開発、人工知能AIによる翻訳の最適化などを進めていく。
スペースリー:2,000社以上が活用する、VRクラウドサービスを展開している

資金調達概要
調達額 |
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4億円 |
調達先 |
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DNX Ventures |
Archetype Ventures |
DBJキャピタル |
サービス概要
事業者のVRコンテンツの制作・活用を後押しするクラウドサービスを提供している。利用者は、市販の360度カメラで撮影した写真に、管理画面上で簡単な編集を加えればVRコンテンツとして利用することができる。直感的な操作でコンテンツ内にテキストやリンク、カスタマイズした問い合わせボタンを組み込めるなど、使い勝手の良い編集機能や高画質な画像処理機能などを備えているのが特徴だ。
同社では、保存できる画像の上限数や機能などに応じ、3つのプランでサービスを展開。顧客を支援するオプションとして、対面接客時に便利な小型のVRグラス「カセット」や、撮影・コンテンツ制作代行サポートなども取り揃えている。
今回調達した資金で、蓄積した行動データや360度VRデータを活用した研究開発を強化。さらに便利で効果を実感できるよう、プロダクト開発に勤しみ、VR研修分野の拡大を加速していく。
Sprocket:コンバージョン率や売上を向上させる、Web接客プラットフォームを開発

資金調達概要
調達額 |
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2.8億円 |
調達先 |
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XTech Ventures |
Salesforce Ventures |
キャナルベンチャーズ |
サービス概要
ECサイトを中心に、ユーザーのコンバージョン向上を支援するプラットフォームを提供している。画面の遷移状況などからユーザーの心理や意図などを推測し、絶妙なタイミングで POPアップメッセージや特典などを提示、購買ページや特定コンテンツに誘導する仕組みだ。
高速でPDCAを回すため、ヒートマップなどの分析機能のほか、自動セグメンテーション機能、行動データを学習するAI「Autoscoring」など、最先端の機能を搭載している。これまでに200社を超える企業に導入され、コンバージョン率改善、売上等への貢献をしてきた。
今回の資金調達により、プラットフォームの開発スピード、および市場拡大に向けた販売促進策を加速する。クライアント企業のLTV増大させ、経営への貢献を向上させるのが狙いだ。
bookee:ミレニアル世代向けに、金融のパーソナルトレーニングを行う

資金調達概要
調達額 |
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2.5億円 |
調達先 |
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三菱 UFJ イノベーション・パートナーズ |
SV-FINTECH |
SMBC ベンチャーキャピタル |
みずほキャピタル |
iSGS インベストメントワークス |
サービス概要
家計管理や貯金をはじめ、保険、住宅ローンなど生活に密着する資産管理のパーソナルトレーニングサービスを提供する。利用者は、銀座、表参道、丸の内、池袋の首都圏4店舗で、金融商品の斡旋がない「中立的」な教育を受けられる。
現在は、拡散力やサービスに対するフィードバックの観点から女性ユーザーを中心に展開。将来の年金不安や資産形成の必要性などを背景に、受講者が増えている。2020年以降、男性ユーザーの拡大も目指す予定だ。
今回の資金調達は、顧客満足度の最大化とブランディング強化、およびFinTech参入を目的に実施。今後は中立的な金融教育から軸足をぶらすことなく、金融機関や親和性の高い株主と事業レベルの連携も深めながら「貯蓄から投資へ」の流れを加速させていく。
今週は計4社の調達状況を紹介した。今後も、FastGrowは週次で調達状況を発信していく。
こちらの記事は2019年06月12日に公開しており、
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