連載資金調達の週報

世界に誇る日本食から、新しいコミュニティを。
6curryが新店舗の会員を募集へ──押さえておきたい資金調達ニュース

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資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。

全てを追いきれない読者のために、 FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。

今週も日本から4社をピックアップした。

2019年8月21日〜2019年8月25日分 過去の週報はこちら

  • TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
  • EDIT BY TOMOAKI SHOJI
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シックスカレー:みんなが大好きなカレーを通じて、新しいコミュニティをつくる

6curry

資金調達概要

調達額
数千万円
調達先
梅田優祐氏(ユーザベース代表取締役社長)
佐藤裕介氏(hey代表取締役社長)
松本龍祐氏(カンカク代表取締役/ 元メルペイ取締役CPO)など5名

サービス概要

世界に誇る日本食の一つ「カレー」を軸に、新しいコミュニティを生み出す「6curry」。

6curryが掲げるコンセプトは、様々な具材やスパイスを混ぜて作るカレーのように、多くの人やアイデアを混ぜ合わせることだ。具体的には、オリジナルメニューの開発に加えて、会員限定で開放しているセントラルキッチン内では週次でのイベント開催などを行っている。

また、500人超規模のイベントケータリングや企業内のコミュニケーション提案など、食を起点として生まれるコミュニケーションのデザイン、プロデュースをしているという。

今回調達した資金を用いて、飲食店の枠にとらわれることなく、コミュニティという価値創出スキームの、再現性や効率を最大化させるソリューションを構築するようだ。クラウドファンディングサイト「Makuake」において、2019年10月にオープンする渋谷KITCHENの会員権の募集も開始した。

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GITAI:宇宙開発のためのロボット工学

GITAI

資金調達概要

調達額
4億5千万円
調達先
Spiral Ventures Japan
DBJ Capital
J-Power
500 Startups Japan(現Coral Capital)

サービス概要

VR端末やグリップを装着することで、離れた場所にあるロボットを自分の身体のように制御できる「テレプレゼンスロボット」を開発している。宇宙開発における作業の需要が増加するのに対して、ロボットで作業を安全、正確に行えるようにすることが目的。これにより、宇宙飛行士の負担軽減と宇宙空間における作業の工期短縮と費用削減に挑戦しているスタートアップだ。

最新のプロトタイプ(6号機)では、国際宇宙ステーション(ISS)の限定的なネットワーク環境を前提に、これまでのロボットでは困難であった汎用的な作業(スイッチ操作、工具操作、柔軟物操作、科学実験作業、負荷の高い作業等)を1台のロボットで実施できる性能を実現したという。

今回調達した資金を用いて、GITAIロボットの開発費用として活用するほか、2020年末に予定するISSへの実証実験機の打ち上げ費用に使うようだ。また、年内を目処に追加で調達することも検討中とのこと。その場合の累計調達額は最大10億円規模となる見込みとしている。

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Boulder:すべての人の「はたらく」を調える

株式会社Boulder

資金調達概要

調達額
6000万円
調達先
ジェネシア・ベンチャーズFORCAS
ジャパンベンチャーリサーチ 代表取締役 佐久間衡氏
ヘイ代表取締役の佐藤裕介氏

サービス概要

Slack(スラック)などのコミュニケーションツールと連携した上でAIを用いてデータ解析し、従業員のコンディションや業務時間などを客観的に可視化するサービス「Well(ウェル)」を開発。

今回発表したα版では導入後、最短翌日から従業員、組織の現状を把握、分析可能。従来のアンケートは主観で入力しているため、実際の状態との差分が発生するリスクがある。Wellの場合、実際の行動データに基づいた機械学習を用て、従業員や組織の状態をより客観的に可視化できるという。

今後は、従業員の課題解決につながるような機能を加えていく予定だ。また、α版のリリースにあたり、無料トライアルの実施も実施中としている。

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アールティ:弁当工場の盛付けラインで人と一緒に働くロボットを

株式会社アールティ

資金調達概要

調達額
4億円
調達先
未来創生2号ファンド
DBJキャピタル投資事業有限責任組合
みずほ成長支援第3号投資事業有限責任組合
SI創業応援ファンド投資事業有限責任組合

サービス概要

弁当工場の盛付けラインで人と一緒に働く人型協働ロボット「Foodly」(フードリー)」を開発。

Foodlyは、Google(グーグル)のTensorFlowフレームワークを使ったディープラーニングによって食材を見分けることができる。山積みとなった食材からその一つを取り出して弁当へ盛り付けることが可能で、唐揚げのように一つひとつの形が異なる不揃いの個体でも認識できるのが特徴だ。

今回調達した資金は、弁当工場の盛付けラインで人と一緒に働き、山積みの食材を見分け取出す作業を可能にしたFoodlyの開発を加速するため、事業体制強化に充てる予定という。

こちらの記事は2019年08月28日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

小酒井 圭祐

国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。

編集

庄司 智昭

ライター・編集者。東京にこだわらない働き方を支援するシビレと、編集デザインファームのinquireに所属。2015年アイティメディアに入社し、2年間製造業関連のWebメディアで編集記者を務めた。ローカルやテクノロジー関連の取材に関心があります。

デスクチェック

長谷川 賢人

1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。

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