連載資金調達の週報

不動産管理会社をDXで徹底的にサポートする
WealthParkが25億円を資金調達──押さえておきたい資金調達ニュース

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「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。

『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。

2021年3月15日〜2021年3月21日分 過去の週報はこちら

  • TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
  • EDIT BY YUI TSUJINO
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WealthPark
不動産管理会社の業務をDXでサポート

WealthPark株式会社

資金調達概要

調達額
25億円
調達先
JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社

サービス概要

不動産管理会社向けに、業務効率化・管理支援ツールを展開する、WealthPark

主力サービスである『WealthPark Business』は、不動産管理会社向け業務効率化・管理支援ツールだ。収支報告をオーナーに共有したり、 チャットを使ってオーナーとコミュニケーションが取れるので情報共有がスムーズにできるなど、従来の煩雑なやり取りを全てアプリ上で完結できる。

また、『WealthPark Alternative』の提供開始を発表した。『WealthPark Alternative』は、現在流行している”新たな”不動産投資手法(小口化やトークンの活用等)に不動産管理会社が影響されないようにサポートする全く新しいサービスだ。

WealthParkの強みである、金融やフィンテック、Eコマース、不動産、そして国内から海外に至るまでの法規制やテクロノジー変遷の知見を用いて、不動産管理会社を包括的に支援する仕組みと体制を構築していくという。

今回の資金調達により、不動産領域を超え、日本国内外で様々な領域におけるサービス提供をおこなう予定だという。

代表 川田隆太 氏は、東京工業大学を卒業後、みずほ証券にてクロスボーダーM&Aに従事。その後、ファッションウォーカーにてCFO・代表取締役を歴任。ファッションウォーカーをワールドに売却後、事業承継によりWealthPark事業を開始した経歴を持つ。

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Zip Infrastructure
空中を移動する新たな交通インフラ

Zip Infrastructure株式会社

資金調達概要

調達額
3000万円
調達先
ANRI

サービス概要

⾃⾛型ロープウェイ『Zippar』の設計・開発をするZip Infrastructure。『Zippar』は、都市部の渋滞解消や新興国のインフラとして期待されている自走型ロープウェイ。

特徴は以下の4つ。

  1. 低コスト:既存のモノレールに比べ、約1/5のコスト・期間で建設が可能。
  2. 自動運転:時間帯や路線など、旅客需要に応じて車両数を増減させることが可能。
  3. 自由設計:カーブや分岐を自由自在に設けることができ、柔軟な路線設計が可能。
  4. 安全対策:風速30m/s(通常ロープウェイの1.5倍)まで運行可能。

今回の資金調達により、駆動部試験用4人乗りモデルの設計・開発・データ収集・安全性の認証をおこなう予定だという。

代表 須知髙匡 氏は、慶応大学在学中にロボットサークルに所属。ロボットコンテストに出場するためロープで走行するロボットを製作したのが起業のきっかけだったという。

「せっかく開発したロボットをコンテストだけで終わらせず、実用化したいと考えるようになり、交通分野とロープ走行の技術を合わせた交通インフラの開発を始めました」と語っている。

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Abentry
クリエイターを支援する日本発ショートムービーSNS

株式会社Abentry

資金調達概要

調達額
非公開
調達先
株式会社グリーンイノベーションズホールディングス
株式会社FactPlus
KSK Angel Fund
島田 亨氏
高梨 大輔氏
殿村 英嗣氏
伊野 友紀氏
杉浦 崇之氏
楮木 茂氏

サービス概要

ショートムービーSNS『DORM』を中心に、クリエイターの支援事業を展開する、Abentry

『DORM』は、クリエイターが有名なビートメイカーやアーティストの音源を利用して、歌ってみた動画・ダンス動画・ネタ動画など様々なジャンルの動画を撮影・編集・投稿できるショートムービーSNS。

動画投稿の際は、メイク加工・音声加工・ARエフェクトなど加工機能も豊富なため、クリエイターの感性を活かしたショートムービーをスマホで簡単に制作することが可能。また、近日中にユーザー評価に応じてクリエイターへ還元される還元機能も実装するそうだ。

今回の資金調達により、開発体制のさらなる強化、マーケティング施策の充実による楽曲やエフェクトを追加する予定だという。

代表 江口朋宏 氏は、WEB制作会社でディレクター、コーダーを経験した後に独立。その後は上場企業から中小企業までのSEO戦略、WEB制作を請負。同時に、HIPHOPが大好きで趣味の一環でイベントオーガナイザーとして150~250人規模のHIPHOPイベントを主催。これらの経験を通してAbentryを起業。

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Paintnote
レガシーな業務が溢れる塗料業界のDXを加速

Paintnote株式会社

資金調達概要

調達額
約4,000万円
調達先
株式会社カシワバラ・コーポレーション
Gazelle Capital
個人投資家

サービス概要

クラウド型販売管理システム『Paintnote』、クラウド型受発注システム『Paintnote EDI』など、塗料業界特化でSaaSプロダクトを展開する、Paintnote

『Paintnote』は、塗料販売店の販売管理を効率化するクラウド型の販売管理システム。例えば、外出先で塗料の在庫確認など得意先への迅速な対応を実現する。

『Paitnote EDI』は、塗料販売店の受発注業務を効率化するクラウド型の受発注システム。こちらも同様に、従来は煩雑だった受発注履歴を、クラウド上で一元的に管理できる。

今回の資金調達により、プロダクト開発、人材採用をおこなう予定だという。

代表 藤井友輝 氏は、九州大学卒業後、アクセラレーター兼VCであるPlug and Play Japanへ入社。2019年7月にPaintnoteを創業。

藤井氏のTwitterアカウント

こちらの記事は2021年03月24日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

小酒井 圭祐

国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。

編集

辻野 結衣

1997年生まれ、東京都在住。関西大学政策創造学部卒業し、2020年4月からinquireに所属。関心はビジネス全般、生きづらさ、サステナビレイティ、政治哲学など。

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