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NUMBER
35

押さえておきたい資金調達ニュース──尿検査によるがんの高精度診断や、定額で全国住み放題のサービスなど

資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。
全てを追いきれない読者のために、FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。
今週は日本から4社をピックアップした。

2019年2月11日〜2019年2月17日分

過去の週報はこちら

  • TEXT BY TOMOAKI SHOJI
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Mirrativ:100万人以上が配信するスマホゲームの実況アプリ

Mirrativ(ミラティブ)

資金調達概要

調達額
35億円
調達先
JAFCO
グローバル・ブレイン
YJキャピタル
グロービス・キャピタル・パートナーズ
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ
ANRI

サービス概要

スマホゲームの実況アプリを提供。子どものころ、友達の家に集まってテレビを見ながらゲームを楽しんだような世界観をアプリ内で再現しているという。2018年8月に提供を開始した、スマホ1台で誰でもVTuberのようにゲーム配信ができるアバター機能「エモモ」などが話題を呼び、配信者数は2019年1月に100万人を超えた。

今回の資金調達により、テレビCMの放映といったマーケティングの強化をはじめ、アバターの世界観を拡張するための研究開発、新規事業の展開を推進していく。グローバル展開も本格化させるとしており、ゲームポットの創業者で、日本オンラインゲーム協会の共同代表理事を務める植田修平氏が韓国事業の責任者に就任したことも発表した。

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Aerial Partners:仮想通貨の取引支援事業を提供

Aerial Partners

資金調達概要

調達額
1億8000万円
調達先
Zコーポレーション
ジェネシア・ベンチャーズ
複数の個人投資家

サービス概要

Gtaxは国内33の取引所およびウォレットに対応しており、仮想通貨取引による損益を無料で自動計算できる。有料で税理士版の提供も行っており、すでに50以上の税理士法人、税理士事務所に導入されているという。仮想通貨に関する確定申告を、その分野に精通した税理士丸投げできるGuardianは、同社調べで2017年度の確定申告サポート実績でNo.1としている。

今回の調達により、組織体制の強化やブロックチェーン技術のR&Dを含む新規サービスの開発にも取り組むという。また、ヤフー子会社のZコーポレーション取締役である高田徹氏と、ゴールドマン・サックス日本法人技術部門 元Managing DirectorのJohn Flynn氏が社外取締役に就任。グラコネ代表取締役の藤本真衣氏もアドバイザーとして就任した。

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Icaria:尿検査によるがんの高精度診断サービスの提供を目指す

Icaria

資金調達概要

調達額
数億円
調達先
ANRI
JST

サービス概要

尿検査による「無痛」「高精度」「早期」のがん診断技術の実用化を目指す企業。同社は名古屋大学発のスタートアップで、尿中に存在する「マイクロRNA」と呼ばれる生体分子を捕獲、人工知能で分析しがん診断を行おうとしている。

人間の血液や尿には約3,000種類もの「マイクロRNA」が含まれるという。近年の研究で、これらが様々な機能を果たしていることが分かり、疾患の発症や進展と関係していることが明らかになったという。一方で、疾患を見つけるためには、一度に多くの種類のマイクロRNAを収集する必要があり、既存の方法では収集量に限界があった。Icariaはこの問題を解決し、多種類のマイクロRNAを収集し、高精度ながん診断の実現を目指している。

今後はさらに研究を進め、2020年ころのサービス実用化を狙う。将来的には、1mLの尿から複数のがん種を診断できるサービスを展開していきたいとしている。

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アドレス:定額で全国住み放題の多拠点コリビングサービスを展開

アドレス

資金調達概要

調達額
非公開
調達先
エンジェル投資家を中心に総勢20名以上

サービス概要

登録拠点ならどこでも住み放題な、サブスクリプション型の多拠点居住サービスを提供。各拠点は個室を確保しつつも、シェアハウスのような形でリビングやキッチンを共有する。空き家や別荘を活用することでコストを抑えて、共有の家具やWi-Fi、光熱費、アメニティ、清掃も含めて月額4万円からの低価格を実現した。

生活拠点の気軽な変更を可能にするだけでなく、地域にとっては関係人口が増えることで消費や地域貢献活動の増加にもつながり、地域の価値向上も期待される。2019年2月19日には、同年4月から利用可能になる国内11拠点を発表し、クラウドファンディングサイト「Makuake」で優先会員の募集も開始している。

今週は計4社の調達状況を紹介した。今後も、FastGrowは週次で調達状況を発信していく。

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執筆

庄司 智昭

ライター・編集者。東京にこだわらない働き方を支援するシビレと、編集デザインファームのinquireに所属。2015年アイティメディアに入社し、2年間製造業関連のWebメディアで編集記者を務めた。ローカルやテクノロジー関連の取材に関心があります。

デスクチェック

1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。

こちらの記事は2019年02月20日に公開しており、記載されている情報が異なる場合がございます。