連載資金調達の週報

建築産業をデジタルで民主化するVUILDが累計4億円調達──押さえておきたい資金調達ニュース

関連タグ

資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。

全てを追いきれない読者のために、 FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。

今週も日本から4社をピックアップした。

2020年4月13日〜2020年4月19日分 過去の週報はこちら

  • TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
  • EDIT BY KAZUYUKI KOYAMA
SECTION
/

VUILD:建築産業をデジタルで民主化する

VUILD株式会社

資金調達概要

調達額
約4億円(これまでの累計資金調達額)
調達先
電源開発株式会社
Mistletoe Japan合同会社
個人投資家
株式会社LIFULL
株式会社ルートワン・パワー
など

サービス概要

建築物を構成する建具や内装・家具・造作・構造部材などの木材パーツを対象に、CADの設計データ(2D/3D)を工作機械で製造可能な状態に変換し、製造依頼までを行えるデジタル設計ツール「EMARF」を展開するVUILD。

建築や家具の領域では、「設計」と「製造」の分業化が進んだ結果、設計者が思い描いたものをそのまま実現するのは製造上の理由で難しいといった状態が起こっているという。EMARFはその課題をとくため、設計者のデータを製造側で必要なデータへと変換。デジタル加工機を通してそのまま出力できる状態にし、設計と製造の橋渡しを担ってきた。

これまでは家具の領域でそれを展開してきたが2020年5月にリリースする最新バージョン(3.0)において、建築物にも対応予定だという。今回の資金調達により、EMARFなどのシステム開発を進める予定だという。

SECTION
/

Inspire High:10代限定のオンラインラーニングコミュニティ

株式会社Inspire High

資金調達概要

調達額
非公開
調達先
株式会社パルコ
STRIVE
ほか個人投資家数名

サービス概要

この世界の面白さと多様な生き方にふれる、13~19歳限定のオンライン教育コミュニティ「Inspire High」を展開する、Inspire High。

普段ふれあう機会の少ないアーティストや起業家など、様々なジャンルの大人とのライブ配信を提供。サブスクリプションサービス(月額1500円)で提供しており、産学連携によるキャリア教育やクリエイティブ教育の教材としても活用されている。

同社は、CINRA.NETやCINRA.JOB、HereNow、She isなどを手掛けるクリエイティブエージェンシーCINRAの新規事業。代表の杉浦太一氏がInspire Highの代表も兼務する。

今回の資金調達により、Inspire Highのサービス基盤拡充、開発体制の強化、学校や塾などとの協業拡大に充てる予定だという。また、PARCOと業務資本提携をおこなっており、全国のPARCO拠点を活用した集客、新事業開発サポート、クリエイターネットワークの相互活用をおこなう予定だそうだ。

SECTION
/

Casie:アートのある暮らしを

株式会社Casie

資金調達概要

調達額
総額1億円
調達先
株式会社デライト・ベンチャーズ
株式会社KVP
株式会社FGN ABBALab

サービス概要

毎日の暮らしにアクセントをつける現代アートのサブスクリプションサービス「Casie(かしえ)」を展開する、Casie。

約6,500作品の中から自由にアートを選べ、国内外のアーティストが手がけた世界で一つの原画が自宅に届くサービス。

作品選びを専属担当者が無料でサポートするサービスや、心理テスト感覚でユーザーに合ったアートを診断するLINE診断サービスも提供。サービスリリース1年でユーザー数3,000人を超える。

今回の資金調達により、AIによるアート嗜好データ分析機能を実装し、2021年夏に会員数1.5万人を目指す予定だという。

SECTION
/

いちから:VTuberで世の中を楽しく

いちから株式会社

資金調達概要

調達額
約19億円
調達先
Legend Capital
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
けいはんな学研都市ATRベンチャーNVCC投資事業有限責任組合
伊藤忠商事株式会社

サービス概要

多種多様なインフルエンサーが所属するVTuber(VRキャラクターを用いたYouTuber)グループ「にじさんじ」「NIJISANJI」を日本および海外で展開する、いちから。

YouTubeにおけるライブ配信を中心としながら、グッズ販売やリアルイベント開催などを通じたエンターテイメント領域で事業を拡大している。

2020年4月現在、約100名の所属インフルエンサーがYouTube等の動画配信プラットフォームにて活動中。YouTubeにおける累計チャンネル登録者数は1,000万人を超え、累計再生回数は10億回を超えているそうだ。

今回の資金調達により、VTuberの事業開発人材やデザイナー、エンジニアへの投資、新規事業開発をおこなう予定だという。

こちらの記事は2020年04月22日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

次の記事

記事を共有する
記事をいいねする

執筆

小酒井 圭祐

国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。

編集者。大学卒業後、建築設計事務所、デザインコンサル会社の編集ディレクター / PMを経て、weavingを創業。デザイン領域の情報発信支援・メディア運営・コンサルティング・コンテンツ制作を通し、デザインとビジネスの距離を近づける編集に従事する。デザインビジネスマガジン「designing」編集長。inquire所属。

デスクチェック

長谷川 賢人

1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。

おすすめの関連記事

会員登録/ログインすると
以下の機能を利用することが可能です。

新規会員登録/ログイン