連載資金調達の週報

店舗での接客もリモートで対応!
タイムリープが総額1.8億円を資金調達──押さえておきたい資金調達ニュース

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「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。

『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。

2021年3月1日〜2021年3月7日分 過去の週報はこちら

  • TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
  • EDIT BY YUI TSUJINO
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タイムリープ
Withコロナに適応した接客のDX

タイムリープ株式会社

資金調達概要

調達額
総額1.8億円
調達先
ジャフコ グループ株式会社
HIRAC FUND
株式会社VOYAGE VENTURES

サービス概要

遠隔地から店舗での接客を可能にするサービス『RURA』を展開する、タイムリープ

『RURA』は、インターネットを通じて店舗の接客を行なうことができるサービス。『RURA』を利用することにより、以下のことが可能となる。

  • 接客する側は場所を選ばずに働けるため、専属スタッフの移動が不要。
  • 自宅からでも遠隔で接客できることにより、育児や介護を両立させながら接客可能。

今回の資金調達により、『RURA』の更なる開発、人材費に投資する予定だという。

代表 望月 亮輔 氏は、大学卒業後大手通信会社、動画メディアのベンチャー企業を経てロボットメディアであるロボットドットインフォを立ち上げた。その後、同社をロボットスタートに売却し、ロボットスタートにて役員としてメディアの編集長を歴任。2019年に同社を退任してタイムリープを設立。

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Nota
AIが取って代わる世界ではなく、AIと共存する世界へ

Nota株式会社

資金調達概要

調達額
総額5億円
調達先
One Capital株式会社
Salesforce Ventures
株式会社博報堂DYベンチャーズ
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社

サービス概要

AIで⼈を置き換えるのではなく、AIによって⼈の弱い部分を助けるツールを主に開発する、Nota

現在3つのサービスを展開している。

・革新的な検索型FAQ『Helpfeel(ヘルプフィール)

検索性に特化し、問題がすぐに解決するFAQサイトを簡単に構築できるシステム。

これまで電話・メール・チャットで対応していたよくある問い合わせをFAQページとして公開することで、問い合わせ件数を大幅に削減することが可能。

・チームのための新しい共有ノート『Scrapbox(スクラップボックス)

従来のようなフォルダ分類だけではなく、リンクによってファイル同士を繋げることで情報を整理できる斬新なツール。

・デスクトップやウェブサイトなどを簡単にスクショできる『Gyazo(ギャゾー)

マウスドラッグしてエリアを選択するだけで簡単にスクリーンショットができるツール。

今回の資金調達により、『Helpfeel』をはじめとする各プロダクトの開発推進、マーケティング・セールス活動の拡充、採用の強化をおこなう予定だという。

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了している代表 洛西 一周 氏。「人間味ある」プログラムづくりを掲げて、高校時代から紙copiなどのソフトウェアを開発する。2007年より渡米してNotaを設立。

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LexxPluss
物流倉庫・製造工場の自動運搬ロボット

株式会社LexxPluss

資金調達概要

調達額
非公開
調達先
インキュベイトファンド株式会社
SOSV Investments LLC
住友商事株式会社

サービス概要

物流における搬送作業の自動化割合を推進すべく、物流倉庫・製造工場向け自動搬送ロボットを展開する、LexxPluss

LexxPlussの自動搬送ロボットの特徴は以下の3点だ。

・狭い通路でも搬送可能

60cm×60cmという業界最小クラスを実現しつつも、他社製品と変わらない牽引・搬送能力を誇る。

・細かい作業工程にロボットが協調

自動運転技術を応用した“自律走行”と弊社独自の次世代“軌道走行”を掛け合わせることであらゆる現場シーンに対応する。

・低コストかつスピーディーに導入可能

導入台数に応じたサブスクリプションモデルで初期コストを抑えれる。

自動搬送ロボットは、2021年秋頃に一般販売を予定しており、現在、複数の大手事業者と本格導入に向けた実証実験を展開している。

今回の資金調達により、自動搬送ロボットの開発費、エンジニア人材の採用費・人件費に投資する予定だという。

代表 阿蘓 将也 氏は、英国マンチェスター大学・大学院を修了後、ボッシュ株式会社にて自動運転技術開発に従事。日本とドイツにある自動運転の開発拠点を回り、自動バレー駐車システムの日本開発チーム技術リーダーとしてレベル4の自動運転をリリース。2018年にはモビリティ開発における日本最大の有志団体『Deep4Drive』を立ち上げ、自動運転レースやJR東日本と共同プロジェクトにも参加。2020年3月にLexxPlussを起業。

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カミナシ
現場管理業務のデジタル化

株式会社カミナシ

資金調達概要

調達額
総額約11億円
調達先
ALL STAR SAAS FUND
Coral Capital

サービス概要

現場改善プラットフォーム『カミナシ』を展開する、カミナシ

『カミナシ』は、作業チェックなど現場の業務フローを“ノーコード”でデジタル化する現場改善プラットフォーム。

手書き情報のデータ化から集計・報告など、これまで紙やエクセルで行っていた作業をタブレットで完結させ、現場での正しい作業ナビゲーションの徹底やチェックデータのリアルタイムで一元管理をする。

プロダクトローンチから8ヶ月で導入社数は約70社におよび、14の業界に導入されるまでに成長している。

今回の資金調達により、『カミナシ』の開発および採用・組織体制の強化をおこなう予定だという。

「僕らが戦っているブルーカラー領域の可能性の話だ。カミナシは次の10年で確実にこの領域が大きく伸びると考え、全力でベットしている。」そう語るのは、代表 諸岡 裕人氏だ。諸岡 氏がどのような戦略で事業を展開しているか知れるので、ぜひご覧いただきたい。

カミナシがノンデスクワーカーSaaS市場にフルベットする理由

こちらの記事は2021年03月10日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

小酒井 圭祐

国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。

編集

辻野 結衣

1997年生まれ、東京都在住。関西大学政策創造学部卒業し、2020年4月からinquireに所属。関心はビジネス全般、生きづらさ、サステナビレイティ、政治哲学など。

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