連載資金調達の週報

M&Aの成約までを円滑にし、事業継承問題を解決する。
M&Aクラウドが総額約2.2億円を調達──押さえておきたい資金調達ニュース

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資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。

全てを追いきれない読者のために、 FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。

今週も日本から4社をピックアップした。

2020年6月22日〜2020年6月28日分 過去の週報はこちら

  • TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
  • EDIT BY HUSTLE KURIMURA
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M&Aクラウド:ITの力でM&Aの流通を増やす

株式会社M&Aクラウド

資金調達概要

調達額
総額約2.2億円
調達先
トグル株式会社
野口 哲也氏(株式会社アイモバイル 代表取締役社長)
岩田 真吾氏(三星グループ 代表取締役社長)
文野 直樹氏(イートアンド株式会社 代表取締役会長)
高谷 康久氏(イー・ガーディアン株式会社 代表取締役社長)
柳橋 仁機氏(株式会社カオナビ 代表取締役社長)
インキュベイトファンド
SMBCベンチャーキャピタル
その他

サービス概要

売り手が買い手の情報をもとに、直接交渉ができるM&Aおよび資金調達のマッチングプラットフォーム「M&Aクラウド」を展開する、M&Aクラウド

同サービスは、買い手から売り手にアプローチできるスカウト機能、おすすめのマッチング先表示機能などを備えており、累計1,000件超のマッチングを実現。2018年4月のローンチから約2年間で、約250社の買い手企業と、2,600社を超える売り手企業が利用している。今後はマッチングのみではなく、M&Aや資金調達の成約までを一貫してM&Aクラウド上でおこなえるようにし、成約率を高めるサポートにさらに力を入れるという。

CEOの及川厚博氏は、自身が過去に創業した会社を事業譲渡する際、売却価格の算定と買い手探しのアナログな点に苦労したそうだ。この課題をテクノロジーの力で解決したいという思いから、同社を設立した(創業の経緯や事業に込める想いについては、ぜひ過去のFastGrowインタビュー記事をご一読ください)。

今回の資金調達により、売り手企業の概要と買収メリットをまとめた概要書の自動生成機能、M&Aクラウド以外の案件を管理できる機能などを開発する予定だという。

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New Innovations:街中でコーヒーを淹れてくれるロボット

株式会社New Innovations ニューイノベーションズ

資金調達概要

調達額
1.7億円
調達先
DEEPCORE
THE SEED
その他

サービス概要

街中設置型のAIコーヒーロボット「root C(ルートシー)」を開発する、New Innovations

root Cはエリアごとのコーヒー需要を予測してコーヒーを自動抽出し販売するサービス。ユーザーは専用アプリから遠隔で注文できる。

過去2回の実証実験(大阪なんば・東京丸の内)では、オフィスビル周辺における消費行動のデータ取得やユーザー体験を検証。主にオフィスワーカーが、オフィスのデスクでコーヒーを楽しむ際の手段として利用された。最近では、root Cの設置に関する問い合わせのみならず、店舗の無人化などOMOソリューションについても複数の企業から相談を受けているそうだ。

CEOの中尾渓人氏は、14歳で国際的なロボット研究競技大会「RoboCup Junior」に日本代表として出場し、入賞した経歴を持つ。現在は東京を拠点とし、15年以上おこなってきたロボット開発の知見を活かして、root Cを開発している。

今回の資金調達により、root Cを通じて自分に合ったコーヒーを好きなタイミングで気軽に手にできるサブスクリプションモデルの実装などをおこなう予定だという。

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Sportip:AIが人の姿勢や筋肉の状態を分析

株式会社Sportip

資金調達概要

調達額
数千万円
調達先
マネックスベンチャーズ
DEEPCORE
Deportare Partners

サービス概要

整体師・トレーナー向けAI人体解析アプリ「Sportip Pro」、オンラインフィットネスレクチャーアプリ「Sportip Meet」を展開する、Sportip

Sportip Proは、姿勢・可動域の状態をAIが分析し、個人の筋肉の状態・重心位置を推定できるサービスだ。整体や接骨院、フィットネスクラブなどを対象に、2020年6月1日より展開を開始した。

Sportip Meetのコンセプトは、「誰とでもフィットネスを受けられるオンライン上の総合型フィットネスジム」。今後は幅広いトレーニング・ストレッチ・ヨガなどへの対応を予定しており、大手フィットネスジム・個人のパーソナルトレーナーなどを対象としたプラットフォームサービスとしての成長を見据えている。

今回の資金調達をもとに、Sportip Meetの開発強化、採用を含めた組織づくり、UI/UXの改善、サービスオペレーションの改善などをおこなう予定だという。

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enstem:主観と客観的データから健康状態を見える化

株式会社enstem

資金調達概要

調達額
総額2,500万円
調達先
個人投資家

サービス概要

スマートウォッチ連携型健康管理アプリ「Nobi Performance」を展開する、enstem

Nobi Performanceは、専用スマートウォッチから取得できる客観的な生体データと、毎日の簡易的なアンケートの回答から得られる主観のデータを分析し、健康に関する独自のアドバイスをくれるアプリだ。

例えば、データ測定日の健康状態の予測、翌日の健康状態を向上させるための提案、ユーザーの最高な健康状態の定義、生体データ(心拍、睡眠、血圧、アクティビティ、ストレス)の確認ができる。

同社は、Nobi Performanceを法人向けにも活用し、組織の生体データを解析することで、社員の健康状態を向上するプロダクトの開発にも取り組んでいる。

今回の資金調達により、Nobi Performanceの本格展開に向けたプロダクトの機能拡充、マーケティング強化、法人向けプロダクトリリースに向けた開発をおこなう予定だという。

こちらの記事は2020年07月01日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

小酒井 圭祐

国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。

編集

ハッスル栗村

1997年生まれ、愛知県出身。大学では学生アスリートを取材し、新聞や雑誌の制作・販売に携わる。早稲田大学文学部在学中。

デスクチェック

長谷川 賢人

1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。

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