連載ベンチャー人事報

なぜ、今、マネフォにCCO?空に3度目のCOOなど──21年5~6月の注目人事情報

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ベンチャー・スタートアップの成長に影響する変数はさまざまあれど、最も重要なものは果たして何か。

それを「人」に見るのがFastGrowだ。月刊で「ベンチャー界隈の注目すべき人事情報」として、転職や異動、その他人事施策を取り上げていく。企業のスケールを推進するのは、起業家や事業家だけではない。対象は幅広く扱う。

「人」の流れをみることによって、皆さんに事業戦略だけでなくキャリアとしても、気づきを与えたい。

第8回目となる今回、取り上げたのは、石亀一郎氏、山本華佳氏、矢嶋裕介氏、林素明氏、添田優作氏、月澤拓哉氏、井潟正彦氏、林英治郎氏の計8名。

※人事報への掲載希望、著名人・実績ある方の入社・昇進情報をお持ちの方、情報提供はこちらから。

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石亀一郎氏が、3度目のCOOに

ダイナミック・プライシング事業を展開する「」に、執行役員COOおよび、社外取締役、顧問という新しく3人の経営メンバーが加わった。ダイナミック・プライシングとは、商品価格を需要と供給を見ながら変動させることを示し、価格変動制とも呼ばれる。空は、このシステムを運用、またはコンサルティングしている。

そんな空にCOOとして入社したのは、石亀一郎氏だ。石亀氏は、2013年から2年間、セブンバイツで、執行役員COOを務めた。2015年には、アニメイトグループへサービスの事業譲渡を終え、2016年1月にインフォステラを共同創業・取締役COOに就任した。そして、今回は3度目のCOOを務めることになる。フリマアプリ→宇宙ベンチャー→プライシングと経験はバラバラだが、その強みが空でどう発揮されるのか注目だ。

社外取締役にはGlobal Capital Prtner(以下、GCP) アソシエイトの磯田将太氏、顧問にはGCP代表パートナーの仮屋薗聡一氏が就任することになった。見ての通り、ベテランたちによる大型補強が行われた形だ。

石亀一郎氏の経歴
セブンバイツ→インフォステラ→空
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マネフォの新CxO、CCOってなんだ?

さて、次はマネーフォワードにCCO就任のニュースだ。CCOのことを聞き慣れない人も多いと思うが、Chief Communication Officerのことだ。そのCCOに、山本華佳氏が就任した。

山本氏によると、CCOの役割は「会社・プロダクト・組織・人が持つ情熱や想いを、ステークホルダーの心に響くようにお届けし、その熱によって世の中が少しでも良い方向に向かうことを実現する仕事」だという。

マネーフォワードをFinTech×SaaSとして認知している人が多いはず。

しかし、最近、電子契約サービスを始めるなど、その事業範囲はFinTechに止まらない。一方で、事業拡大に伴って、情報量が増大し、マネーフォワードってどんな会社だっけ?何をしているんだっけ?と混乱が生まれる可能性があるのも確かだ。その歪みが起きないようにするポジションこそが、CCOであり、山本氏がその責任者を担うことになった。

山本華佳氏の経歴
シティバンク銀行→マネーフォワード
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hacomonoに仲良し三人組、集結

フィットネスクラブの入会・予約・決済をすべてオンライン化するサービスを提供する「hacomono」に新しくVPoEがジョインした。ジョインしたのは、矢嶋裕介氏。hacomonoの代表 蓮田健一氏や同社CTO 工藤真氏とも仲が良かったという。

矢嶋氏は、大学時代からシステム開発会社で働くほどのエンジニア一筋のキャリアを歩んでいる。具体的には、稟議書や総務・人事諸届、経費精算などの社内申請手続きを行うワークフローシステムを開発・運営するエイトレッド、その後はDMM.comのCTO室で開発のサポートをしていた。今回の就任にあたっては、このようにコメントしている

技術的な面はDMMで培った経験を生かしつつ、マネジメント面では新たなスキルを吸収していく。投資と回収の両面を考えて、hacomonoで挑戦したいです。

また、すでにCTOがいるスタートアップに、エンジニアのVP(バイスプレジデント)が取締役として経営に加わることも珍しいと思います。現時点でCTOとの明確なすみ分けはできていませんが、hacomonoがよりプロダクトドリブンな会社になっていくという意思表示ですし、そういった意味でもこれまでにない新たな挑戦ができると考えています。

確かに、hacomonoはまだ30-40人の組織であり、そのフェーズ間でCTOとVPoE、両方揃うことは珍しい。UXを向上させる、“引き算”のプロダクトづくりに定評があるhacomonoに、矢嶋氏がさらなる進化をもたらすことに期待だ。

矢嶋裕介氏の経歴
エイトレッド→DMM.com→hacomono
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新しく4名のボーディングメンバーが「助太刀」

建設業界に従事する全ての人たちを支えるマッチングプラットフォーム『助太刀』が経営体制強化のため、新しく4名をボーディングメンバーに迎えた。ジョインしたのは、取締役COO 林素明氏、執行役員 添田優作氏、執行役員VPoE 月澤拓哉氏、常勤監査役 井潟 正彦氏の4名だ。Section1で紹介した空と同様に大型補強をしたことになる。

彼らの経歴を見ると、コンサルティングファーム出身者が目立つ。COO林氏はアクセンチュア、執行役員 添田氏はベイン、常勤監査役 井潟氏は野村総研出身。3名とも経営に関する知見が深いメンバーだ。助太刀は2017年創業でわずか5年で100人を超える会社規模となったこともあり、事業拡大に耐えられる組織づくりは急務だったことが推定される。

林素明氏の経歴
アクセンチュア→助太刀
添田優作氏の経歴
ベイン・アンド・カンパニー→クッキングスクール・レストラン等の立ち上げ→夢真ホールディングス→助太刀
月澤拓哉氏の経歴
グリー→ジーニー→助太刀
井潟正彦氏の経歴
富士銀行→日本バンカーストラスト信託銀行→シドニー大学留学(MBA)→野村総合研究所→助太刀
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育児で見直す、キャリアの在り方

最後にお届けするニュースは、グループ全体を統括するDMM.comの人事責任者も務めていた、林英治郎氏が、医療系スタートアップのアイリスへ転職したことだ。アイリスはインフルエンザの判定をするAI医療機器を開発しており、元医療従事者だけでなく、SMSやグリーでマネジメントを担ってきた人材が参画している。

新たに参画した林氏は、トライアンフにて複数業界の新卒/中途採用活動の企画~運用リード。その後、ソフトバンクにて採用・事業部担当人事・グループ会社の人事戦略設計を経験していた。2017年に、DMM.com社長室にて人事制度設計のちに人事部部長に就任、人・組織で事業に貢献するための人事戦略全般を担っていた。

このように、林氏は育児の中で将来を見つめなおした。確かに、家庭ができたり、子供が生まれたりすると、守るものを守りながらも、自分の人生を悔いなく終えるためにはどういうキャリアを歩むべきか、見直す機会がやってくるだろう。

林氏の今後の活躍を期待するとともに、皆さんのキャリアを見つめなおす機会となれば幸いだ。

林英治郎氏の経歴
トライアンフ→ソフトバンク→DMM.com→アイリス

こちらの記事は2021年06月07日に公開しており、
記載されている情報が異なる場合がございます。

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