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最近のエクイティでの資金調達は、IPO時のバリュエーションで100億円を目指せるようなコンサバな計画が誠実さがあって好まれる潮目になっているとお聞きしました。シード段階の事業計画や資本政策を相談している方が結構地に足着いているという印象ですが、シード投資の現場では実際どうなのでしょうか?

質問

シード期の資金調達において、IPO時のバリュエーションをどのラインで想定するかという点でご質問です。
IPO時のバリュエーション1,000億円というのはスタートアップ起業家の夢ですが、最近のエクイティでの資金調達は、IPO時のバリュエーションで100億円を目指せるようなコンサバな計画が誠実さがあって好まれる潮目になっているとお聞きしました。シード段階の事業計画や資本政策を相談している方が結構地に足着いているという印象ですが、シード投資の現場では実際どうなのでしょうか?

4件の回答

回答4
回答掲載日
2020.11.25
原 健一郎
  • DCM Ventures プリンシパル 

日本、中国、イギリスにおけるeコマース、資産運用サービスでの事業開発、プロダクトマネジメント、ブランディング・マーケティングの経験を活かし、金融、B2C/C2Cのマーケットプレース、シェアリングエコノミー、不動産などの、大きな市場をターゲットにしたB2C/C2C、中小企業向けビジネス領域での投資を担当。中国において、中国市場に向けたアパレル商品をデザイン、生産、オンラインでの販売までを実施するスタートアップを立ち上げた。

シード期には事業計画でXX億円行っているかどうか、IPOはいつ頃でそのときにはいくらになりそうか、などは全く見ません。中学野球の選手がプロ野球に入ったときの成績を考えるようなものです。誰にもわからないです。コンサバな計画引いたとしても事業の成功確率が上がるわけでもないし、大胆な計画を引けば大きな会社ができるわけでもありません(シードなら特に)。

ただし、事業計画の前提にしているエコノミクスについて、どういう考え方を持っているのか、何を前提にしてそう考えているのか、何を知っていて/何を知らないのか、は気にします。

そして何より大切なことですが、どれくらい大きな意志を持ってその事業をやろうとしているのか。これは事業計画上の売上というより、話していく中で感じ取っています。

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回答3
回答掲載日
2020.11.25
金子 剛士

1991年生まれ。学生時代より独立系VCでのインターンを経験し、2014年新卒で株式会社ジャフコに入社。 その後、シード特化の独立系VCであるEast Venturesに転籍しパートナーを務める。 East Venturesでは、業種、業態問わず若手起業家の創業したITスタートアップを中心に年間数十社のシード新規投資を実行。 各社の持つ知見の共有やネットワーキングを行うことで、VC業界全体の底上げを目指す、国内の主要VCおよび個人投資家で組織される「Startup Investor Track(SIT)」幹事メンバー。

投資家の数も増え、戦略も多様化しているので上記のようなスタンスの投資家も一部いらっしゃるとは思います。しかしシリーズA投資家を中心に業界全体としては、ファンドサイズの増加などを背景に寧ろ安定感のある堅いビジネスモデルよりも、出来上がりの大きさを求める傾向にあって、ここ数年それがさらに加速しているように感じます。 当然にそれ以前のラウンドの投資家もシリーズA投資家の意向について理解しているので、ある程度この流れは連鎖するのではないかと思います。

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回答2
回答掲載日
2020.11.25
鈴木 隆宏
  • 株式会社ジェネシア・ベンチャーズ General Partner 

2007年4月、サイバーエージェント入社。学生時代からインフルエンサーマーケティング子会社CyberBuzzの立上げに参画し、新規事業立ち上げ、アライアンス業務、新規営業チャネルの開拓等に関わる。その後、サイバーエージェントグループのゲーム事業の立上げに関わり、子会社CyberXにてモバイルソーシャルアプリケーションの立上げ、およびマネジメント業務に従事し、高収益事業への成長に貢献。2011年6月よりサイバーエージェント・ベンチャーズへ入社し、日本におけるVC業務を経て、同年10月よりインドネシア事務所代表に就任すると共に、東南アジアにおける投資事業全般を管轄。2018年9月末、同社を退職し、株式会社ジェネシア・ベンチャーズにGeneral Partnerとして参画。早稲田大学/スポーツ科学部卒。

そもそもシード期で「100億円で上場するしない」といった議論はしないですね。TAMの議論と同じで、まずは顧客の課題を見つけること、そしてビジネスとして成り立つか、という歯車の最初の一押しに集中するべきなので。

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回答1
回答掲載日
2020.11.25
木暮 圭佑
  • TLMベンチャーキャピタル General Partner 

1991年生まれ。早稲田大学国際教養学部入学後、2013年6月から大学を休学し、East Venturesにて勤務。ファンド運営の業務を学ぶ。退社後、2015年4月TLM1号投資事業有限責任組合を設立。General Partnerに就任。 アプリやインターネットが好き。

上場企業もしくは上場に近い企業を参考に、ビジネス構造が似ているところをベンチマークしています。ただ、実際のシードの現場ではIPO時のバリュエーションのことはそこまで深く考えていないと思います。当然視野には入れていますが、ベンチマークの時価総額が低い場合にはなぜ低いのか、それを超えられる成長を見せられるのかだったりとか、それ以上に次のラウンドにおける数字を意識しています。上ばかり見ていても意味がないので、しっかり足元の数字を見ることが重要です。

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