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起業家はどの程度「リサーチ」をするべきでしょうか?

質問

起業家はどの程度「リサーチ」をするべきでしょうか?
スタートアップは、よく行動力や行動量、またスピードが重要だと言われていると思います。しかし、世の中で検証済みの仮説や市場の有無などはリサーチである程度調べられると思うので、事業を正しいレールに乗せるには重要だと思っています。ここまではスタート前に調べるべき、という要素はありますでしょうか。

4件の回答

回答4
回答掲載日
2021.02.08
手嶋 浩己

1976年生まれ。1999年一橋大学商学部卒業後、博報堂に入社し、マーケティングプランニング、ブランドコンサルティング業務等6年間勤務。2006年インタースパイア(現ユナイテッド)入社、取締役に就任。その後、2度の経営統合を行い、2012年ユナイテッド取締役に就任、2018年退任。在任中は多数の新規事業の立ち上げや、メルカリ等へのベンチャー投資、複数社のM&Aの実行等で貢献。2013年〜2017年メルカリ社外取締役。2018年、XTech Venturesを共同創業し、現在は代表パートナー。2019年には株式会社LayerXの取締役にも就任。

「徹底的に」リサーチするべきです。当たり前ですがリサーチで知れる情報があるのであれば、可能な限り多く、徹底的に行う必要があります。一方で、プロダクトを持っていない状態でリサーチできることには限界があり、最大でも1ヶ月集中してリサーチすれば済みます。逆に1ヶ月でリサーチが終わらないのであれば、よほど情報発見能力が高いか、短期間にフォーカスしてやるべきことをやるという実行力がないのどちらかです。

 

集中してリサーチを行い、アタリがついたら自分たちでつくりながら調べたり、探索したほうが世の中から良質なフィードバックを得られます。何も持たずにリサーチを重ねても本質的なイシューを見つけることはできません。自分たちで身銭を切り、何かを持つことによってこそ質の高いフィードバックを受けることが出来ると思います。

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回答3
回答掲載日
2021.02.08
浅田 慎二
  • One Capital株式会社 代表取締役CEO, General Partner 

伊藤忠商事株式会社および伊藤忠テクノソリューションズ株式会社を経て、2012年より伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社(ITV)にて、メルカリ、ユーザベース、Box、Muse&Co、WHILL、TokyoOtakuMode、Fab等国内外ITベンチャーへの投資および投資先企業へのハンズオン支援に従事。 2015年3月よりセールスフォース・ベンチャーズ 日本代表に就任しSansan、freee、Visional、Goodpatch、Yappli、フレクト、Andpad、カケハシ、スタディスト等B2Bクラウド企業へ投資。2020年4月にOne Capital株式会社を創業、代表取締役CEOに就任。慶應義塾大学経済学部卒業、マサチューセッツ工科大学にてMBA取得。

ここまでという基準はなく、徹底的にリサーチするべきです。興味のあるマーケットと顧客が抱えるペインについて、深くリサーチする必要があると思います。

例えば先日ツイートもしましたが、今は開発エンジニアに占めるデザイナーの比率が年々高くなっており、プロダクトのUI/UXで勝負が分かれる時代であることがリサーチするとわかります。そうすれば、自社の採用においても各ポジションをどのくらいの比率で採用するべきかに応用できますよね。自分の中でここまでという基準を設けず、徹底的にリサーチすることが大切ですし、その深さが勝負の分かれ目だと思います。

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回答2
回答掲載日
2021.02.08
湊 雅之

東京工業大学工学部・同大学院卒(工学修士)。米カーネギーメロン大学経営大学院卒(経営学修士)ボストンコンサルティンググループにて国内大手企業の中期経営計画の策定やトランスフォーメーションの実行支援の戦略コンサルティング、独化学大手BASFにてエンタープライズ営業および新規事業開発に従事したのち、VCの世界へ。STRIVE(旧GREE Ventures)、Salesforce Ventures、DNX Venturesにて、日本のB2B/SaaSスタートアップ約40社へのVC投資および成長支援を担当。ロンドン在住。過去の投資実績は、ココペリ、コミューン、イエソド、エンペイ、カウリス、アガサ、Resily、MyReferなど。

スタート前にリサーチをする必要はほとんど無いと思います。それよりも、顧客と向き合って課題を徹底的に理解すること、プロダクト作り、チーム作りにフォーカスすることの方が圧倒的に重要だと思います。もし過去の事例や市場の有無が気になるようであれば、せいぜい2-3時間ざっとググる(個人的な経験で、3時間以上ググっても情報の量も質も上がらない)か、起業家仲間やエンジェル投資家/VC、業界の有識者に意見を聞いてみる位で良いかと思います。

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回答1
回答掲載日
2021.02.08
前田 ヒロ

シードからグロースまでSaaSベンチャーに特化して投資と支援をする「ALL STAR SAAS FUND」マネージングパートナー。2010年、世界進出を目的としたスタートアップの育成プログラム「Open Network Lab」をデジタルガレージ、カカクコムと共同設立。その後、BEENOSのインキュベーション本部長として、国内外のスタートアップ支援・投資事業を統括。2015年には日本をはじめ、アメリカやインド、東南アジアを拠点とするスタートアップへの投資活動を行うグローバルファンド「BEENEXT」を設立。2016年には『Forbes Asia』が選ぶ「30 Under 30」のベンチャーキャピタル部門に選出される。

結論としては、まずはリサーチより先にユーザーと対話することが大事です。これはLayerX福島さんも仰っていたことですが、「市場から物事を見ず、インサイトから考える」ことが重要だと考えています。

例えば、ZoomはWebExやSkypeなど既に多くの先行プレイヤーがいる中、かなり後発のプレイヤーとして参入しました。しかし彼らは当時の既存サービスでは満たされていないユーザーがたくさんいたというインサイトをわかっていたので、後発ながらもここまで成長してきました。

似たような例で、Dropboxも同様に後発ながらグロースしたスタートアップですね。Google Driveなど多くのオンラインストレージがあった中、当時デバイスからデバイスへシームレスに遷移するときに、いちいちアップロードしたくないというユーザーのインサイトをわかっていたからグロースできたのだと思います。

そして、インサイトを見つける一番手っ取り早い方法は、ユーザーに会い、対話を重ねることです。市場規模や競合優位性を見つけるためのリサーチは、その後です。あくまでまずはインサイトを見つけることを最優先すべきだと思います。

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