エンジニアだけじゃない、コンサルタントも“フルスタック”へ──DX全盛の時代、戦略コンサルは岐路に立たされる?
DX(デジタルトランスフォーメーション)の一番の担い手は、大企業の新規事業部署か? それともSaaSスタートアップか? 人によってその答えはさまざまだろうが、「コンサルティングファームだ!」と答える人は今、意外に少ないかもしれない。実際に業界の内部からも「デジタルに明るいコンサルタントはそれほど多くない」という恨み節も聞こえる。
そんな中、デジタル文脈でのイノベーション創出に特化したコンサルティングファームがある。それがイグニション・ポイントだ。その急先鋒である部門・デジタルユニットでは、「戦略(ビジネス)と技術(テクノロジー)を強固に橋渡しする」というコンセプトのもと、わかりやすく言えば「コンサルタントのデジタル人材化」と「デジタル人材のコンサルタント化」を急速に進め、立ち上げ僅か1年で急成長を遂げている。
だが、コンサルティングファームとしては異色の存在であることから、「ITを売りにした新興コンサル」という、既視感のあるイメージで捉えられてしまっているようだ。
そこで、まさに「デジタル人材かつコンサルタントである3名」に、その内情を聞いてみた。すると見えてきたのは、他のコンサルティングファームとも、DXを謳う事業会社とも一線を画す、ビジネスインパクトの可能性だった。そして彼らが追い求めるコンサルタント像は、新時代に理想となるビジネスパーソン像とも重なる。その理由と背景を明らかにしたい。
- TEXT BY MAAYA OCHIAI
デジタルネイティブ世代が、戦略コンサルをアップデートする
長尾この業界で長年、戦略コンサルタントとして企業・事業戦略といった上流レイヤで活躍してきた方でも、同じスキルセットのままこのDX全盛の時代で変わらずにバリューを発揮していけるかというと、それは難しいように思います。
生意気なことを言うようですが、自分の手でコードを書き、データを触りプロダクトを作る経験の中で深くテクノロジーを理解しなければ、納得性や実現性の高い提案はできないし、実行なんてもってのほか。そういう時代です。
日本のコンサル業界に関する危機感をあらわにして力強く語り始めた長尾光氏。イグニション・ポイントのコンサルタントで、「データ利活用によるデジタルトランスフォーメーション」を担うデジタルユニットに所属する。
長尾テクノロジーを理解していないコンサルタントだと、耳を疑うような発言をすることがあると聞きます。たとえば、明らかに偏りのあるデータを見て「この企業のデータを使えば、将来的に(汎用的な)投資商品の開発に使えるのでは?」と前のめりになる。使えるデータと使えないデータの見分けすら満足にできないコンサルタントが、この業界には少なからずいるんです。
新卒時代、あるいは学生時代から当たり前にデジタルに向き合ってきた私たちの世代から見ると、はっきり言って理解が浅いと感じる時があります。
25歳の長尾氏は、新卒で入った日系コンサルティングファームで、デジタルテクノロジーと顧客体験をかけ合わせた新規事業の創出や業務改善、DXの戦略策定や実行支援を推進してきた。生粋の「デジタル人材コンサルタント」である。
AIやロボティクスで非生産的な仕事をなくし、もっと楽しく仕事ができる社会に貢献したいという思いを抱いてコンサルタントの道を選んだ。前職でもイグニション・ポイントでも、テクノロジーとビジネスの架け橋がこの世の中には圧倒的に足りない、と感じてきた。
長尾前職で特に面白かったのが、最新技術で店舗における未来の顧客体験を考えるというプロジェクトです。その中で私が特に注目したのがハプティクス(接触技術)という領域です。近くはiPhoneのホームボタン等で使われており、強く押すと端末が振動することでボタンがへこんだような感覚をあじわうことができます。
社会人1年目から、「未来のオンライン店舗では、タオルの肌触りを自宅で確認できるのでは?」と、先端技術を活用して身近な生活を大きく変える可能性を持つ仕事に本気で取り組めた経験は、今の私の礎となっています。
こうしたテクノロジーの領域は、大学や大学院の研究レベルだとすごくニッチで、実生活の向上には必ずしも寄与しない技術になってしまいます。
我々のように、先端技術も使えるし、ビジネス戦略も描ける。そんな存在が、この世の中で橋渡し役として介在することが重要なんです。やろうとしていることは“コンサルティング”というよりも、「先端技術を生活に実装していくお手伝い」といった方が正確かもしれません。
事業会社のごく一部で、こうした動きは進んでいます。ですが、世の中に大きく広がっていくまでには時間がかかります。私たちのようなコンサルティングファームが、デジタルの知見をフルに活用した支援を幅広く行うことで、様々な産業にDXの恩恵をしっかりと広げることができると思っています。
大企業でもデータが整備されている会社はほぼない
という現状を変える
徹底的に「戦略と技術の橋渡し」をするイグニション・ポイントのメンバーは、コンサルティングファーム出身者ももちろん多いが、多様なバックグラウンドを持つ。登場する他の二人は事業会社出身だ。その一人が、大手通信キャリアでデータサイエンティストを経験した松木拓弥氏だ。
大学院でもデータ活用の研究を深め、修了後に日系大手の通信キャリアへ入社。当時まだできたばかりだったFintech事業のサポートを行っていた。
松木グループ企業を含めて幅広いサービスを展開している会社ですから、あらゆるデータを扱える経験は貴重だと感じて通信キャリアに入社しました。
ただ、これは多くの事業会社で働かれている方が感じることだと思うのですが、触れることのできるデータの範囲って、思ったよりも限定されているんですよね(笑)。幅広く様々な領域のデータを分析したいと感じるようになりました。
それに加え、働いていく中で、データサイエンスといったデジタル技術を持つというだけで関われる世界にとどまりたくはないと感じるようになりました。自分の視野を広げるため、ビジネス戦略に関する能力を養うことで、より大きな価値を社会に生み出せるようになりたいと思っています。
今、「ノーコード」がトレンドになっていますよね。つまり、デジタルを利用したアウトプットを出すというだけなら、誰でも出来るようになっていくわけです。ではどのような仕事ができれば、唯一無二のバリューを発揮し続けられるようになるのか?
それを突き詰めたら、「デジタル技術をいかにしてビジネスに活かすか」の勝負だと思い至り、自分に足りない経験と、社会に足りない人材像が重なって見えるようになったので、「これはチャレンジするしかない」と(笑)。
大企業になればなるほど、機能分化が進み、一人ひとりの業務領域は限定される。だがそうなると、他の領域の力を身に付けたいと思ってもなかなか機会を得にくい。「領域を飛び越えた価値創出がしたい」とイグニション・ポイントに入社した松木氏は、その業務領域の広さに強いやりがいを感じている。
松木コンサルタントであれば当たり前の動き方なのですが、「そもそもの課題背景からしっかりと全体像を捉えた上で、技術をどのように使って解決していくか」を一気通貫で考えていく。しかもクライアント企業の業種や業界は多岐に渡るので、常に新しいチャレンジができる。
データサイエンティストとしての素養を活かそうと考えると、これほどにやりがいを感じられる場は他になかなかないと思います。
確かに、事業会社にはデータやアセットが多くあります。でもそれを活かすための最適な動きをするためのポジションを創りにくい、というのが大きな課題だと感じています。
だからこそ、デジタル領域の理解が深い人材がコンサルタントになることで、日本全体でDXを確実に前進させていけると思います。
もう1人は、Webサービスの国内大手であるベンチャー企業に新卒入社し、2年ほど前にイグニション・ポイントに移った細田春音氏。コンサルタントとしては特に異色の経歴に映るかもしれない。料理動画という新規事業や海外事業の立ち上げにおいてデータの利活用を広く担ったのちにキャリアチェンジを果たした。
細田前職は技術で世の中を良くしていこうというマインドを強く持つ会社だったので、データに触れ活用する機会がたくさんありました。客観的な指標と定性的な情報を揃えて施策を考え、スピードを意識して回して検証するというプロセスを踏むことが当たり前の環境でした。この知見をさらに深めつつ挑戦する業界の幅を広げたいと考え、コンサルタントの道を次に選びました。
ところが転職してきて、支援する大企業さんを見て気づいたのは、前職のようにデータが整備されている会社がまだまだ少数というということ。前職しか知らなかった私は、他社さんが苦戦されていることに驚きました。
でもだからこそ、自分のような人材がコンサルティングという仕事をする意味があると感じますね。
デジタルの素養こそ、
コンサルタントが「抽象化の罠」に嵌らない秘訣
そもそもイグニション・ポイントはどのようなコンサルティングファームなのか?いや、コンサルティングファームではあるのだが、企業に入り込んでの戦略策定や実行支援という「いわゆるコンサルティング事業」以外にも、事業領域は広がっている。自ら新規事業を創出したり、スタートアップへの投資を積極的に行ったり、紹介し始めるとキリがないほどだ。
そんな中で特に力を入れられているのが、この3人が属するデジタルユニットで担っている「データ利活用によるデジタルトランスフォーメーションのためのコンサルティング」だ。そして強調するのは「戦略と技術の橋渡し」という役割。長尾氏が指摘するように、コンサルタントはテクノロジーに関して理解が浅くなってしまいがち、と昨今はよく言われる。こうした業界課題に、正面から立ち向かっているのだ。
テクノロジーの活用にあたり、コンサルタントが陥りやすいのは“抽象化の罠”だ。仕入れた知識を非常に高度に抽象化することはコンサルタントの得意領域だ。そうすることで汎用性が高まる。
しかし一方で、シンプルになりすぎるというデメリットもそこにはある。情報化・デジタル化が高度に進み続けている現代においてはこの点が非常に致命的になる。というのも、テクノロジーを活かし続けるには、理解を深め続けて知識をアップデートしていくことが欠かせないからだ。抽象化を進め、それだけで理解したと錯覚してしまうと、大きなリスクが残る。
長尾やっぱり自分で手を動かすことが重要だと感じます。私たちは一応、コンサルティングファームなので、事業会社に勤めるエンジニアさんたちと比べればコードを書く機会は非常に少ないのですが、それを言い訳にしてはいけない時代です。時間をつくり、仕事をつくり、実際に自分で手を動かす経験を蓄積し続けなければ、大きなインパクトを持ち、かつ地に足がついた戦略をつくることなんてできません。
プログラムを組んで 「あれ、エラー出るな。何でだろう?こうすれば直るかな」などと試行錯誤したり、AIに触ってみたり、そもそものデータを取ってきて整理してみたりしながら悩んだり。そうした経験を通して、「提案するソリューションを自分でも創ろうと思えば創れるレベル」にまでなっていることが、やっぱりこれからのコンサルタントには求められると思っています。
このようにいわば「なんでもできるようにならなければ」という危機感を表現するために、私たちが目指しているコンサルティングという仕事を“総合格闘技”と呼んでいます。
時代は加速度的な急変化を続けています。価値を発揮し続けるビジネス戦略を創って実行できるかどうか、その競争はどんどんレベルが上がっていくはずですから、コンサルタントを名乗る以上、スキルアップはこれまで以上に意識しなければならないんです。
「技術理解に対するスタンス」によって、クライアントのビジネスを更に発展させるための活路を見出すことにつながると、イグニション・ポイントのメンバーは体験的に知っているのだ。細田氏は前職で、自らデータをつくる経験を通して、その可能性の大きさに気がついた。
細田前職のある事業領域で、詳細は明かせないのですが、定性的な課題を抱えていたんです。私だけでなく上司や周囲のメンバーもそれを感じていて。でも定量的にその課題を示せるデータが全くなかったので、解決に向けた動きをなかなか取れないでいました。
何とかしてその課題を可視化したいと思いましたが、会社として新しい領域だったので、整備されたデータはどこにもありません。
そこで私は、自分でゼロからデータをつくることにしたんです。腹をくくって2~3日の間、朝から晩まで元データを集め、課題を評価するデータを地道に作成していきました。そんな作業をやり切ったことで、それまで誰も捉えることができていなかった現状を可視化することができたんです。すると課題も鮮明になり、1つずつ確実に対策を打てるようになりました。
もし今データがないのなら、自分でゼロからつくればいい。そんな気概を持つ戦略コンサルタントが、日本にいるだろうか?細田氏のような存在は、この業界において稀有なはず。
さらにいえばイグニション・ポイントは、松木氏や細田氏のように専門技術を扱える人材が、コンサルタントとして大きな裁量をもって躍動できる環境を意識的につくっているのである。だから、戦略策定からデータ集め、分析、そして施策の実行に至るまで、強みを存分に活かし、大企業における新たなDXをしっかり進めることができているのだという。
細田自分でデータを集めて分析していく地道な草の根運動は、大企業さんでもやろうと思えばできるのですが、その重要性が理解されていなかったり、そもそも「やろうと思えば誰でもできる」ということを知らなかったりします。そこに、私たちの支援が大きな価値を持つ余地があるんです。
戦略の選択肢を増やすため、自分の知見を広げ続ける
細田氏がビジネスサイドに身を置きながら、データをつくる必要性を感じて実行していった一方で、もともとデータ分析を専門としてきた松木氏は、逆方向から「橋渡し」の必要性を説く。
松木前職時代から、ビジネスサイドの方々がAIの力を過信してしまう事例をいくつか見てきました。僕も大学院でかじっていましたから、今の技術でできることやできないことを説明するくらいならできました。ですがその程度では、真に価値を生み出せる支援にはつながりません。
長尾が言ったように、「技術を深く理解した上で、コミュニケーションをとりながら実効性のある戦略を策定するところ」まで見据えてお客様に説明できなければ、あまり意味はありません。納得が得られないどころか、せいぜい短期的な価値創出しかできなくなってしまいます。
だからこそ、繰り返しになりますがレベルの高い「橋渡し」が重要なんです。そしてそれができるように本気で組織と事業をつくっているのが、イグニション・ポイントが持つ、他のコンサルティングファームにはない特異性ですね。僕らのようなデジタルに強みを持つメンバーと、戦略コンサルティングファームで濃い経験を積んできたメンバーが、互いに切磋琢磨して成果を競い合う環境を創り出しています。
データサイエンティストとしての強みを持つ松木氏も、コンサルタントに転身したことでその才能を新たに開花させつつある。
松木技術力を活かしてデータを創ったり集めたりして、分析を進め、施策を構築する。これがデータサイエンティストの仕事です。しかしそれだけでは足りないと思っています。しっかりとした戦略を立てて相手に伝えられるコミュニケーション力まで、今後は間違いなく重要になります。
明らかに足りてないと私自身感じていたので、今それを、コンサルタントとして動きながら実地で鍛えに鍛えているところですね(笑)。技術力があれば、若いうちから少人数でクライアント企業に入っていくことも可能です。これも、分業が進んでいる大手ファームでは実践しにくい、イグニション・ポイントだからこその特徴的な動き方であり、加速度的な成長ができる要因の一つでもあります。
なお、ドメイン知識の深さも、同時に間違いなく必要です。長尾や細田が言ったことと重なりますが、深い知識や高い技術をどのように活かすかという点こそが、コンサルタントとしてのバリューを差別化するものになります。
同じ技術を持っていても、関わるドメインによって活用の仕方や取るべき施策が変わってくるんですね。イグニションポイントに入社してから複数のドメインに関わる中で、知識の幅があるからこそ戦略の選択肢が広がると感じるようになりました。
戦略を自分が持つ技術に寄せて考えるのではなく、より広い視野で捉えなければ自己満足な提案や支援で終わってしまいます。これは今、多くの戦略コンサルタントさんたちが嵌ってしまっている失敗にも通ずる話です。これからも生き残り、唯一無二のバリューを発揮するコンサルタントになるためには、技術・知識・経験を妥協せず追い求めて引き出しを増やしていく必要性が強くなっていきますよね。
事業を創る“フルスタックコンサルタント”に必要なのは
「広く深い専門知識を活用した実践経験」だ
最後に、目指すコンサルタント像について聞いたところ、フルスタックコンサルタントを目指したいと口を揃えた。これは3人が所属するデジタルユニットという部門が掲げている理想の姿でもあるのだが、それは一体どのような存在なのだろうか?
あまり馴染みの無い言葉だが、幅広い技術の知見を持ちながら、戦略への実装も行う、そんな価値を確実に創出し続けることができるスキルやマインドを兼ね備えた存在のことを指すのだという。従来の「コンサルタント」をアップデートするかのようなこの理想を胸に、3人は具体的にどのようなキャリアイメージを抱いているのだろうか。
長尾戦略と技術を両方とも、真に高いレベルで担うことができれば、大きなインパクトを与えうる事業を創り続けることができると思うんです。それができるのが、フルスタックコンサルタントという存在だと思っています。冒頭でちょっと偉そうに言ってしまったことの繰り返しになりますが、今はまだそうした存在が日本にほとんどいません。ですがこの先、間違いなく必要になるとも思います。
私が個人的にもそこを目指す理由は、1人で幅広いスキルを持っていると打ち返せる玉の数がすごく多くなり、自分にしかできない仕事を増やしていけると感じるからです。AIをどのように活用するかという少し派手な話から、業務フローやシステム運用といった少し地味な話までカバーできるようになりたい。これらを一貫させて考えられると、より大きな価値を創出できる戦略や施策を実現させられるはずですからね。
また、守備範囲が広いということは、深い信頼の醸成にも直結します。コンサルタントの中には、お客様の会社の名刺をつくってもらうような方もいます。そこまでできてくると、本当の意味で「一緒に事業やサービスをつくる」という感覚になれますよね。
私は、つまらない仕事をなくしたり、人が豊かになったりするためのサービスをつくりたいという想いを持って入社しました。実はコンサルティングファームにこだわりを持っているわけではなく、事業会社でのチャレンジが最適だと思えばそうした転身だってありだと考えています。技術に対する深い知見だけでなくそれぞれの技術を戦略に落とし込める存在になって、世の中に必要な新規事業創出に関わり続けていきたいですね。
松木技術的な知識がないお客様が、この先もしばらくは大多数でしょう。だからどんな相手にもわかりやすく説明し、実行にまでつなげることができるかどうか、この点で強みを持てるようになりたい。特定の技術の細かい説明が重要な場面もありますが、それよりも色々な選択肢を検討できるほうが実際には役に立つはず。
「現状では、この技術を使うことによってこんな明るい未来が創れます」といったコミュニケーションを常に取っていけるようになれば、多くのお客様を良い方向に導くことができるはずと考えています。
そういった意味では、「フルスタック・コンサルタント」になるためにも、結局はコミュニケーション力が最重要と言えるかもしれません。
細田私は、戦略と技術を橋渡しすることで、支援する企業の皆様が、経営層から現場まで、「デジタル」を最大限活用する事に心からワクワクして頂ける支援を続けたいです。日本に必要なのはそういう支援のはずだと、多くの大企業さんを支援してきた中で感じるようになりました。
目先の課題解決は、コンサルタントなら当然すべき価値提供です。それに加えて、対面するお客様自身だけでなく、その周囲にいる方々も含め、「デジタル」を最大限に活用できる未来をつくりたいんです。
まずは、データの活用がクライアントの方々の成果につながって血肉になっていくことを多くの企業様に知っていただくために、自分が先陣を切って戦略と技術を結びながらリーダーシップを発揮していこうと思います。
あらゆる企業様がデータを活用できるようになって、「すべての会社が自走できるようになったので、私たちデジタルユニットは解散!」という未来が来るような、全体的な底上げに貢献したいなと思います。
コンサルティングファームか、事業会社か。そんな二項対立で語られることも多いが、この3人は決してそんな考え方はしていない。コンサルティングファーム出身の長尾氏も、事業会社出身の松木氏・細田氏も、いずれも日本社会をより良くしていくために求められるビジネスパーソンの姿としての「フルスタックコンサルタント」という理想を力強く語る。
もちろんまだまだ成長の途上であり、理想論の域を出ないかもしれない。しかし、新たな価値を創出し続けられるビジネスパーソンという姿を追い求めたいのであれば、彼らのような動き方は非常に刺激的なものでもあるのではないだろうか。
こちらの記事は2021年10月29日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
執筆
落合 真彩
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