INTERVIEW
伊藤 尚 内田 佳奈 豊川 瑠子
18-08-29-Wed
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CPAではなく、「人の心を動かす瞬間」を追う。
転職組女性3名が明かす、マーケティングの魅力

TEXT BY TOMOMI TAMURA
PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA

マーケティングという仕事に興味があっても、
未経験だと難しいのではないかと躊躇する人は多いのではないだろうか。

しかし、仕事の幅が広いため経験を積めば「潰しが効く」うえに、
ライフステージに変化があっても働き続ける選択肢を持ちやすいという。

そこで、マーケティングの魅力について、
最前線で活躍するSATORIのマーケティングリーダー豊川瑠子氏と
ライオンのコミュニケーションデザイン部の内田佳奈氏、
ハウスウェルネスフーズのダイレクトマーケティンググループの伊藤尚氏に話を聞いた。

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異職種からマーケティングへのキャリアチェンジ

まずは、これまでのご経歴を教えてください。

伊藤私は新卒でインターネット広告代理店に入社し、法人営業を担当していました。激しい世界で揉まれていたのですが(笑)、しばらくして広告運用に関わるようになったことをきっかけに、「代理店ではなく、事業者側で生のデータを見ながらマーケティング活動をしたい」と思うようになりました。

そこで、2社目に選んだのが化粧品メーカーです。ここで、Webプロモーション企画などを担当し、専門性を高めて行くうちに、より全体を俯瞰して企画や戦略を考えるスキルを身につけたいと思うようになり、ハウスウェルネスフーズに入社しました。

現在は、ハウス食品グループのECサイトを担当しており、広告流入やCRM、Webとは全く異なる商品企画開発など、あらゆる業務に携わっています。

ハウスウェルネスフーズ株式会社 乳酸菌事業部 ダイレクトマーケティンググループ 伊藤尚氏

内田私は間接的にでも多くの人の役に立つ仕事をしたいと思って、新卒でWeb解析ツールベンダーに入社し、広告効果測定やアクセス解析などデータ分析に携わりました。

仕事にやりがいはあったのですが、ある時から「結果として表れている数字だけを見て提案するのは無責任かもしれない」と思い始めたんです。数字は、クライアントの企業内でいろんな意思決定があった上での結果。このまま数字だけを見て判断していたのでは、結局本質的な判断ができる人にならないかもしれないと思い、転職活動を始めました。

ライオンに興味を持ったのは、他の会社とCPAの考え方が全く違っていたから。「費用対効果も大事だけど、人の心が動いた瞬間にお金を払いたい。200円の商品でCPAが1000円だったとしても、その1000円でファンになってくれるなら安い」と。

人の心を動かす瞬間を考えながらマーケティング活動をするとは、なんて素敵なんだろうと惚れ込み、面接はライオン一社しか受けませんでした(笑)。現在は、宣伝活動をするコミュニケーションデザイン部でデジタルとマスの両方をプランニングしています。

ライオン株式会社 コミュニケーションデザイン部CXプランニング室 内田佳奈氏

豊川狙い撃ちだったんですね(笑)。私は新卒で人材サービスの会社に入社し、新卒やインターンなどの採用担当、転職イベントや就業プログラムなどの企画や集客、それから法人営業を経験しました。

30歳を目前にふと自分のキャリア振り返った時、がむしゃらに頑張って結果が出せたことはあっても、きちんと戦略を練って考えて成果を残した経験が少ないことに気がついたんです。考える力や企画職を極めたい、違う世界で新しい経験を積みたいと思うようになり、転職活動を始めました。

軸にしたのは、これまでの経験を生かせるオフライン領域と未経験のWebマーケティングの両方ができて、かつ、お客様と近い距離で触れ合えるような営業要素もある会社。そして出会ったのがマーケティングオートメーションツールを提供するSATORIでした。社長との面接で「ここしかない」と直感がありましたね。

入社後は、社長と二人三脚でマーケティングチームを立ち上げるところからスタート。商談の機会を作るには何をすればいいのか、インサイドセールスを含め、手探りでしたがオンライン・オフラインで何でも試しながら、地道に事業や組織、チームを作ってきました。今は、オフライン施策をメインに、セミナーや展示会の企画などを担当しています。

SATORI株式会社 マーケティング営業部マーケティンググループ 豊川瑠子氏

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幅広い業務を少しずつ身につける。成長実感を得やすい仕事

マーケティングと一言で括っても、それぞれに携わっている仕事が違うようにかなり幅の広い職業だと思います。仕事のやりがいはどんなところに感じますか?

伊藤仕事の幅の広さはマーケティング職の魅力の一つですね。マーケティングはざっくり言うと、商品やサービスをどんな流通経路と価格で、どう世の中に広めるのかを考える、ものを売る仕組みを作る仕事です。

具体的には、商品企画やリサーチ、リアルのコミュニケーションを図るイベントなどのオフライン施策、インターネット広告やSNSなどのオンライン施策、テレビCMや交通広告などとても幅が広い。

その一部の専門性を極めながらできることを増やしていくため、まだ経験したことのない領域はたくさんあります。やりたいことが次々と出てくるのは、マーケティングの仕事のおもしろさですし、成長実感を得られやすいと思います。

その点、ハウス食品グループは大きな組織ですが、私が担当するECサイトのマーケティングチームは私と上長の二人しかいないんですね。

内田たった、二人なんですか?

伊藤そうなんです(笑)。だから全部自分でやらないといけないのですが、逆にブランド力を使って一気通貫で何でも挑戦できるのは面白いですし、この規模の会社ではなかなか経験できないこと。しかも、これまでの経験を生かしたWebマーケティングだけでなく、商品企画やCRMなど、広告以外のマーケティング活動ができるのもありがたいです。

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人の心を動かし、成果も得られるのは大きなやりがい

内田私は、自分たちのコミュニケーションがどう影響したのか直接わかるのがやりがいです。SNSや口コミサイトに張り付いて見ているのですが(笑)、なかには、「ライオンありがとう」と感謝されることもあって。誰かを笑顔にできたという実感を得られるのはやりがいですし、それによって成果が出た瞬間も嬉しいです。

具体的なエピソードがあれば教えてください。

内田以前、漫画「3月のライオン」とのコラボ企画を担当したときのことです。テレビCMのようなマス施策ではなく、デジタル施策を打ち出すことになり、3月のライオンファンが喜ぶ企画をひたすらブレストしました。

作ったのは「ツナガルムービー」という動画で、3月のライオンの映画セットをそのまま使わせてもらって、将棋の駒などを使ったピタゴラ装置をつくりました。動画は、ドミノ倒しなどピタゴラ装置に合わせて作品に登場するキャラクターや名シーンなどを展開する、というもの。

しかも、このピタゴラ装置を作ったのは、オーディションを勝ち抜いた3月のライオンファンと、ライオン社内のファン。読書感想文を書いてもらうなど厳しい選抜をしました(笑)。

ファンの皆さんが愛を込めて作り、最終的にできあがった動画に感動して涙を流してくれて。作者の羽海野チカ先生も「何度見ても、嬉しくて、生まれたばかりの友達の赤ちゃんを見たみたいな顔になってしまいます…」とSNSで絶賛してくださいました。

これだけでも十分嬉しいのに、動画に広告を入れる前のタイミングで、すでに2000万以上リーチしていたんです。人の心を動かし、成果も出せた思い出深いプロジェクトでした。

豊川聞いていて感動するプロジェクトですね。私は、自分がこれまでに作ってきたもの、築いてきたものが受け継がれて会社のベースになっているのがやりがいです。

マーケでもエンジニアでも、「お客様の声がダイレクトに聞ける」・「お客様と関われる会社づくり」をしてきたので、お客様にちゃんと貢献できているのがわかるのは嬉しいですね。実際に、自分がお客様から聞いた声をエンジニアに共有し、”SATORI”というプロダクトを改善していくことも多い。

展示会も、自社だけで出展するのではなく、お客様と一緒にブースを企画して出展し、その後のセミナーまでサポートするなど、リアルな人との関わり合いを通じて感じられるやりがいが多いと思います。

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大切なのは、相手を真剣に考えること

仕事をするにあたってのこだわりや、大切にしていることはありますか?

豊川とりあえずやってみることです。やらないで後悔するよりも、やって後悔したほうがいいですし、仮に失敗したとしても必ず次への学びになるので、失敗ではないと思うんです。

内田私も、チャンスは自分で生み出したいので、積極的に手を挙げて、自分を成長させることを大切にしています。

仕事に関しては、「リーチ脳」にならないように気をつけています。たとえば15秒のCMを出稿したときは、GRP(延べ視聴率)を重視するよりも、本当に人の心を動かせているのかを大切にしたい。心を動かせているのであれば、リーチ数が少なくてもそれは意味のある接触です。その考えを大切にしたいですね。実際に、マーケティングの成果を図る指標としても、NPS(Net Promoter Score。ネット・プロモーター・スコアの略。サービスを友人や家族に進めたい度合いを定量化したもの)を定期的に計測するようにしています。

伊藤私はもともと代理店出身なので、代理店さんを下請けに見るのが好きではないんですね。一緒にものを作って行くパートナーであるという視点を大切にしています。

それから、コンバージョン1件あたりにかかる広告費用・CPAがどうしてもKPIになるのですが、私はお客様を件数だと思わないようにしています。購入いただいたということは気持ちが動いたということ。件数ではなく一人のお客様としていかに関係値を作るかを考えています。

内田すごく同感です。私も件数で見たくないし、ターゲットという言葉も使いたくないです。自分がターゲットと言われたくないので、生活者というようにしていますよ。

人の心を動かすために、意識していることはありますか?

内田よく、年収や性別、年齢などペルソナをしっかり設定して…と言われますが、設定すべきは性格や特性だと思うんです。というのも、年齢や性別、年収に関係なく同じものを好きだったりしますよね。だから、ネットストーカーのように(笑)、その人の特性がどうなのかを調べるようにしています。

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やりたいことが次々と出てくる。人生を充実させる仕事

マーケティング職として活躍されているお三方ですが、今後はどのようなキャリアを築いていきたいとお考えでしょうか。

伊藤マーケティングの何かしらの専門性に特化するのか、俯瞰して全体をプランニング、統括するポジションを目指すのか、今まさに悩んでいる最中です(笑)。

ただ、ゴールはあやふやですが、この先もずっとマーケティングには関わり続けたいと思っています。マーケティング職は女性だからとキャリアが制限されると感じたこともないし、リモートでも仕事ができるので、ライフステージの変化が来る前にたくさん吸収して、ずっと働ける選択肢を持ちたいと思っています。

豊川私も同じで、この先もずっとマーケティングに関わっていきたいです。マーケティングと呼ばれる、すべての事柄を経験できていないので、今後、更にできることを増やしたいですね。加えて、これから組織も拡大していく中で人の成長や人生に関わりたいので、これからはマネジメントにも挑戦したいと思っています。

内田私は地方創生をやりたいと思っていて。地域に移住してやるのではなく、ライオンのコーポレートとしてできること、もしくはライオンのブランドとしてできることを実現したい。

たとえば、「キレイキレイハンドソープ」は香川県坂出市で作られていて、市と一緒に「キレイキレイのまち 坂出プロジェクト」をやっているんですね。同じように、その地域に住んでいる人の生活がちょっと良くなるような、遊びに行きたくなる場所にできたらいいなと思っています。

異職種からマーケティングにキャリアチェンジしたいと思う方は少なくないと思います。未経験だからと飛び込むのを躊躇されている方に向けてメッセージをお願いします。

内田未経験で飛び込むのは怖いかもしれないけれど、未経験の視点はマーケティング経験者からするととても大切なんです。これまでのバイアスにとらわれない、まっさらな意見はありがたい。マーケティングは真面目に取り組めば本当に人を幸せにできるすごくおもしろい仕事なので、むしろ仲間がもっと増えたらいいなと思っています。

伊藤別職種の人に「マーケティングの仕事をしている」と言うと、「かっこいいね」と言われることがよくあります。もちろん、専門的なかっこいい仕事をしている人はたくさんいますが、営業職でも人事でも、仕事をする上で必ずマーケティングはしています。だから未経験だからといって、とっつきにくい仕事ではないと思いますよ。考えることが好きで、新しいことにチャレンジしたいなら、オススメの仕事です。

豊川経験は問わず、チャンスがあるなら挑戦するのがいいと思います。マーケの仕事はパソコンが一つあればできるので、特に女性はキャリアを継続しやすいと思います。実際、SATORIは女性が5割以上いて、そのうち半分以上が子育てをしているママです。それだけ働きやすく継続しやすい仕事なので、マーケティングに興味を持ったらぜひ話を聞きにきてくださいね。

[文]田村 朋美
[撮影]藤田 慎一郎

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