連載ベンチャーキーパーソン名鑑

【ベンチャーキーパーソン名鑑】BizDev編 Vol.29:株式会社ザ・ファージ 岩佐 晃輔氏

岩佐 晃輔
  • 株式会社ザ・ファージ 事業開発 / プロダクトマネージャー 

「上善は水の如し/人生は探検・日常は実験」。生命科学系の大学院で研究を経験後、ガイアックスで新規事業の立ち上げ、アディッシュで新規営業統括〜企画開発室の発足、上場前後の経営会議ファシリテーションを経験。カケハシでは薬局向けBI/CRMのPMM/PdMとして1→10・10→100を推進。現在はTHE PHAGEで糖尿病治療支援アプリ開発、健保/クリニック向け立ち上げ、研究開発支援事業の推進、ISMS構築を牽引。

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「あの会社の急成長は、なぜ実現できたのか?」その答えは、最前線で事業の課題と格闘し、成果を出し続けている「ベンチャーキーパーソン」の仕事術に隠されています。

本連載では、スタートアップやベンチャー企業が事業を伸ばす上で避けて通れない具体的な「業務の壁」を、彼ら/彼女たちがどう乗り越えてきたのかを徹底解剖。

日々の業務ですぐに役立つ実践的なノウハウ、困難な意思決定を支えた思考プロセス、そしてリアルな成功と失敗の事例、そこから得たノウハウを、ご本人たちの言葉で共有する。(掲載希望企業はこちらのフォームからご回答ください。)

彼ら/彼女たちの生きた経験は、あなた自身の課題解決のヒントとなり、スタートアップやベンチャーでの活躍、あるいはキャリアアップを加速させる具体的な「処方箋」となるはずだ。

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株式会社ザ・ファージにおける「BizDev」の魅力とは?

以下、話者は岩佐さん

THE PHAGEは、血糖を起点にした予測AIと生活データを活用し、人類未到の生活習慣病(NCDs)の発症要因を明らかにすることで、個人と社会の健康コストを劇的に削減するAIコンシェルジュを開発しているスタートアップです。

私は主に医療機関向けの事業と法人向けデータソリューション事業を管掌し、クリニックや健康保険組合、大手企業と連携しながら、この新しいプロダクトの展開を進めています。

チームとしてフラットに一次情報を重視するカルチャーの中で、私たちBizDevは顧客課題の構造化から提案・導入設計、運用設計、パートナー連携、KPI/収益モデルまでを一気通貫で推進。PdMと一体で、提供価値そのものを“伸びる形”に設計できるのが醍醐味です。

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BizDevの処方箋

処方箋その1:一挙両得(トレードオン)で意思決定する勇気

BizDevは「売上か顧客価値か」「スピードか品質か」と二択に寄りがちです。そこで安易にどちらかを捨てず、前提を疑い、仕組み・導線・役割分担を組み替えて“両方取り”の道を探します──それがトレードオンで意思決定する勇気だと思っています。負荷が増える局面もありますが、理想の成果に賭け続けます。短期の成果を最大化しながら、同時に長期の伸びしろを生み出す思考を続けることが大切です。


処方箋その2:合意と覚悟で「期待以上」をつくる

難易度が高い挑戦ほど、通常のスケジュールやリソースを前提にすると到達点が小さくなります。まず理想の体験を定義し、必要条件を逆算します。次に社内外の意思決定者と現場を早期に巻き込み、論点と利害を整理して合意形成を前倒しします。最後は覚悟を持って推進し、期待以上の成果までやり切ることを大切にしています。


処方箋その3:体験を「人頼み」から“仕組み化”へ

理想のユーザー体験から逆算し、「何が予測できれば、どんな意思決定が楽になるか」を起点に設計します。既存業務の効率化に留めず、AIを体験の中心に据えて介入を自動化・最適化し、価値そのものを進化させます。属人運用から再現性のある“AI駆動”の体験へ置き換え、顧客成果と事業成長を最大化することを常に考えています。

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BizDevを学べるオススメコンテンツ

オススメその1:「凡人の事業論

書籍情報
著者蛯谷 敏
出版社ダイヤモンド社
出版日2025/2/19
Amazonリンク

天才的なひらめきではなく、成果を出す人が当たり前に実践している「型」と「習慣」に焦点を当てた一冊です。立ち上げ期に起きがちな熱量先行や空回りを防ぎ、やるべきことをシンプルに整える視点が身につきます。BizDev/PdMを問わず、日々の意思決定の軸を揃える際に役立っています。


オススメその2:「「無理」の構造

書籍情報
著者細谷 功
出版社dZERO
出版日2016/2/26
Amazonリンク

現場で起きる「なぜか進まない」「誰も悪くないのに詰む」を、個人の努力不足ではなく“構造”として解き明かしてくれます。制約・前提・利害を可視化し、打ち手を設計し直す発想が身につきます。合意形成や業務設計が多いBizDevにとって、問題の切り分けをする際の拠り所になっています。


オススメその3:「問いかけの作法

書籍情報
著者安斎 勇樹
出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン
出版日2021/12/23
Amazonリンク

成果が出るチームは、正しい答えを押し付けるのではなく、問いによって思考と行動を揃えていくのだと教えてくれます。本書は、相手の強みや本音を引き出し、議論を前に進める“問い”の設計が具体的です。合意形成や1on1、顧客ヒアリングでもそのまま使え、意思決定の質とスピードを高めるのに役立っています。

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キーパーソン岩佐氏から皆さんへのメッセージ

いまTHE PHAGEは、プロダクトの手応えを「導入が進み、継続され、成果が出る仕組み」へ変えていく拡大フェーズです。求めているのはBizDev。顧客の一次情報から課題を見立て、提案を設計し、導入〜運用の型をつくり、プロダクト改善にもつなげる。社内外の関係者を巻き込み、合意形成を前倒しして前に進める。二択に逃げずトレードオンで設計を組み替え、短期成果と長期の伸びしろを両取りしたい方とご一緒したいです。まずはカジュアルに話しましょう!

こちらの記事は2026年02月20日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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