隠れテック企業「出前館」。第2の柱は32歳執行役員から──LINEヤフーとの新機軸「クイックコマース」に続く、第3の新規事業は誰の手に?
Sponsored日本発のフードデリバリーの代表格、出前館。テレビCMでもお馴染みのそのサービス名を知らない読者はいないだろう。しかし、その高い認知度の陰で、出前館が「急成長を遂げるベンチャー」だという実態はあまり知られていない。
出前館は、20年以上のフードデリバリーサービスの実績を持つ上場企業でありながら、ベンチャー企業並みのスピード感で事業を展開しているのが特徴だ。
2020年、当時のLINEグループとの資本業務提携で約300億円の資金調達を実現。サービスブランドの統一により、LINEの巨大な顧客DBへのアクセスや決済機能の活用などが可能となり、事業基盤を大きく強化した。今や出前館とは、上場企業の安定性とベンチャーマインドを併せ持つ、独自のポジションを確立している。
そんな出前館が今回、フードデリバリーの枠を超えて世界的なトレンドであるクイックコマース事業に参入した。クイックコマースとは、日用品や医薬品などを30分以内に届ける超高速配送サービスのことだ。出前館はこの新サービス『Yahoo!クイックマート』を通じて、LINEヤフーの約9,700万人規模の顧客基盤(2024年3月時点、LINEヤフー社調べ)を活用し、新たな生活インフラの構築に挑む。
この新規事業の最前線に立つのが、20代で執行役員に就任し、現在32歳となる森山氏だ。安定性とイノベーション力を兼ね備えた出前館が、どのように新たな市場に挑み、若手人材にどんな可能性を提供しているのか。森山氏の挑戦を通じて、出前館の知られざる「ベンチャー企業」としての一面に迫る。
- TEXT BY YUKO YAMADA
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
- EDIT BY TAKUYA OHAMA
フードデリバリー市場から、巨大市場クイックコマースへ
フードデリバリーの未来には、まだまだ大きな可能性が眠っている──。出前館・執行役員の森山氏は、落ち着いた雰囲気を見せつつも、確信を得た表情でそう語り始めた。
森山現在、日本のフードデリバリーの市場規模は約5,300億円(経済産業省:電子商取引に関する市場調査)。外食産業全体の約17兆円と比較すると、わずか3%です。
一見、「なんだ、フードデリバリーは小さい市場なのか」と思う方もいるでしょう。しかし、グローバル市場ではフードデリバリーの浸透率が10〜20%に達している国もあるんです。この差は、日本市場の大きな成長ポテンシャルを示しています。
また、日本のEC市場の拡大もフードデリバリー市場の追い風になると分析する。
森山BtoCの日本のEC化率は現在9〜10%(経済産業省:電子商取引に関する市場調査)で、年々上昇しています。
これはオンラインでのショッピングが日常化してきたためであり、この流れは確実にフードデリバリーにも及ぶでしょう。現状の海外市場との比較やEC化率の傾向を踏まえれば、日本のデリバリー市場は少なくとも現状の3倍程度の規模に成長できる余地が十分にあると考えています。
出前館は2022年にはGMV(年間流通総額)約2,000億円を記録し、業界リーダーとしての地位を確立。しかし、森山氏の視線はさらにその先を見据えている。
森山世界的に見ると、フードデリバリー企業の多くが「クイックコマース」に参入しています。これは食事だけでなく、日用品や生鮮食品まで、あらゆるものを30分以内に届けるサービスです。
日本国内でも「クイックコマース」は徐々に広がりを見せており、その背景にはユーザーの「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視する傾向が考えられます。フードデリバリーに慣れたユーザーを中心に、食事以外の商品も素早く届けてほしいというニーズが高まっており、それに応じてサービスが生まれているのです。
出前館が目指すのは、コンビニエンスストア、ドラッグストア、スーパーマーケットなどを合わせた約40兆円規模の小売市場だ。フードデリバリー市場に隣接する、この巨大市場に眠るデリバリー需要の掘り起こしが、同社の次なる成長エンジンとなる。
さらに、森山氏はクイックコマースの社会的意義にも言及した。
森山高齢化が進む地方では、買い物難民の問題が深刻化しています。
私たちはフードデリバリーで培ったノウハウを活かし、生活必需品を迅速に届けることで、こうした社会課題解決にも貢献していきたい。出前館の挑戦は単なる事業拡大ではなく、新たな社会インフラの構築を目指しています。
フードデリバリーで培った強みを活かし、より包括的な生活サービスの提供へと事業の拡大を推し進める出前館。新たな成長ステージへの挑戦が今、まさに始まったのだ。
LINEヤフーのアセットに上場企業の安定性。
そこにベンチャースピリッツが交わる稀有な環境
出前館の新たな挑戦を支えるのは、同社が20年以上に渡って築きあげた独自の競争力だ。
出前館のビジネスモデルは「送客サービス」と「配達代行サービス」の2本柱。送客サービスは、既存の配達インフラを持つ飲食店に対して出前館のプラットフォームを通じて顧客を紹介するもの。
一方で、2017年にスタートした配達代行サービスは、自社で配達手段を持たない飲食店向けに配達の代行をおこなう。特に後者はコロナ禍での大胆な投資により、国内での市場シェアを大幅に拡大させた。
森山私たちの強みは日本の飲食店のオペレーションを深く理解していることで、彼らにとって“気の利いた改善”を繰り返すことで信頼を築いてきました。
細かい点で言えば、我々は配達員さんが飲食店に料理を受け取りに行くタイミングにまで意識を向けており、「料理が出来上がる数分前から待機して受け取るのか」「料理が出来上がったと同時に受け取りにいくのか」などの数分レベルで気を配っています。これは単なる効率化だけでなく、飲食店側の業務に支障をきたさないという狙いが強い。こうした小さな積み重ねが信頼関係の構築につながっていると思います。
また、コロナ禍で事業が急拡大する中でも品質維持と向上に注力してきました。
配達時間の正確さ、料理の品質維持、迅速なアフターサービスなど、競合以上の水準を目指して継続的に改善を重ねています。こうした姿勢が「『出前館』だからこそ」と、飲食店やユーザーに選ばれる理由になっているのだと思います。
さらに、地域密着型のアプローチも同社の特徴だ。
複数の自治体との包括連携協定を結び、前述した買い物難民問題などの地方の社会課題解決にも取り組んでいる。注目すべきは、国内最多のドローン配達実証実験の実績だ。これらの先進的な取り組みは、地方自治体との良好な協力関係があってこそ可能になっている。
そして、出前館の競争力を圧倒的に高めているのが、冒頭でも述べた通り、2020年3月に締結した、現在のLINEヤフーにあたるLINEグループとの資本業務提携である。
LINEヤフーの約9,700万人規模の顧客基盤へのアクセスは、他のベンチャーでは得られない圧倒的な武器となる。森山氏は、出前館のユニークなポジションを次のように語る。
森山私たちの強みは、ベンチャーと大手、二つの強みを持った、バランスの取れた立ち位置にあると思っています。
LINEヤフーという強大なアセットを持ち、上場企業としての責任感で確実にプロジェクトを推進させる安定性がある一方で、正解が見えない中でもまずやってみるといった、意思決定からアクションまでのスピード感は新進気鋭のベンチャー企業さながらの機動力を持っています。
例えば、2年間で配達員数を約17倍に拡大したり、6ヶ月で100名規模のサポートセンターを垂直立ち上げしたりといった具合です。
ベンチャー企業の中には、新しいアイデアを次々と打ち出す一方で、経営者の意向により突然プロジェクトが頓挫したり延期されたりと、不確実性が高いケースが少なくない。
対照的に、大企業では新規事業への挑戦に慎重になりがちで、スピード感に欠ける傾向がある。出前館はこの二つの長所を併せ持つことで、独自の強みを築いている。
森山双方が上場しているということもあり、適切な距離感と主体性を保ちながらLINEヤフーと一つのチームとして協働できることも魅力です。
この関係性が高いパフォーマンスを生み、BtoBや自治体との取引でも大きな期待値につながっていると感じます。
出前館は、長年の実績に基づく信頼関係、社会貢献への意識、技術革新への挑戦、そして強力なパートナーシップを武器に既存事業と新規事業を両立させている。この独自のポジションが、フードデリバリーを超えた次なる挑戦を可能にしているのだ。
「ギグワーク」という概念を地方へ。
働き方変革への挑戦
出前館の新サービス『クイックマート』は、既存のフードデリバリーサービス『出前館』とは完全に分離したプラットフォームで展開されている。これは業界内でも異色の戦略だ。
多くの競合他社が既存のフードデリバリープラットフォーム内でクイックコマース事業を展開する中、出前館は敢えて別サービスとして立ち上げたのだ。それには2つの明確な理由があった。
森山1つめは、20年来のフードデリバリーに特化したシステムの仕様を大幅に改修するよりも、『クイックマート』専用の新システムを構築する方が迅速かつ効率的だと判断したからです。
2つめは、「出前館」という名称から連想される飲食店のイメージを脱却し、「毎日のお買い物の商品が30分で届く」という新しい世界観を効果的に訴求するためです。別サービスとすることでマーケティングの幅が広がり、新たな顧客層へのアプローチが可能になると考えました。
『クイックマート』の最大の特徴は、その「即時性」にある。
従来のネットスーパーは配送に“最短でも半日”程度かかり、希望の配達時間の枠が埋まっているケースも多い。一方、『クイックマート』は“最短30分”以内の配達を目指し、従来のネットスーパーでは対応できない緊急性の高いニーズに応える。
森山フードに限らず、日常生活の中で「今すぐ欲しい」というシーンって、意外と多いと思うんです。
例えば、料理中に足りない材料に気づいたとき、または子どもの急な発熱で薬が必要になったとき、他にも、映画を見ていて買い物に行くのが面倒になったときなど。こうしたニーズに応える新たな選択肢を提供したいと考えています。
一方で、クイックコマース領域では私たちはチャレンジャーです。先行する競合や、今後参入が予想されるグローバル企業の存在を常に意識しながら、そういった企業と対抗できる独自の強みを持ったサービスを構築していく必要があります。
しかし、サービスの展開には当然ながら課題もある。特に、地方での配達人材の確保などがそうだ。
森山現在、配達は主にギグワーカー*の方々が担っています。
都市部では浸透している働き方ですが、地方ではまだまだ馴染みが薄い。例えば、ある地方では都市部と比べて注文数が少ないため、配達だけで生計を立てるのが難しい状況にあります。
そのため、地方でのサービス展開には多角的なアプローチが必要だと考えています。
まずはギグワークという新しい働き方の啓蒙活動を進めていくこと。そして同時に、出前館では以前、地方で新聞配達店や地域の物流会社などにフランチャイズ形式でフードデリバリーサービスの運営を委託していたので、この経験を基にギグワークと他の仕事を組み合わせるなど、地域の実情に合った持続可能な仕組みづくりをしていきます。
さらに、長期的にはロボットや自動運転、ドローンなどの活用で、人手に頼らない新たな配送手段で効率的な配送システムの構築を実現させていく想定です。
『クイックマート』の展開は単なるサービス拡大にとどまらず、地域の労働環境の変革にもつながる可能性を秘めている。
そして、この新規事業プロジェクトを率いるのが、出前館で初となる20代で執行役員に就任を果たした森山氏なのだ。出前館では、各役員の担う責任範囲が広く、企業経営への影響力も相対的に大きい。こうした重責を担うポジション、タイトルについて森山氏自身はどのように受け止めているのだろうか。
森山正直、キラキラとした印象を与えてしまう肩書の扱いには戸惑うものがあります(笑)。2022年当時、執行役員への登用の話を聞いたときは、その責任の重さを痛感し、身が引き締まる思いでした。
しかし今では、新規事業の担当役員として出前館の将来の成長を左右する責任を感じながら、会社の未来を形づくれることに大きなやりがいを感じますね。
森山氏の言葉からは、若手ながら地に足のついた冷静な判断力と強い責任感が感じられる。
こうした姿勢も、20代で執行役員に抜擢された理由の一つなのかもしれない。では具体的に、どのようなキャリアパスや実績が評価され、この重要なポジションを任されるに至ったのだろうか。
「ワクワクしますね」。
サービス誕生の裏に新代表らの支え
森山氏のキャリアは、オンラインとオフラインの両世界を横断する特徴を持つ。そのキャリアが、出前館での新規事業を立ち上げる道筋になった。
森山ファーストキャリアは商業デベロッパーです。O2Oやオムニチャネルがトレンドとして注目される中、自社のアプリ開発を含めオンライン戦略に取り組んだ経験が私のキャリアの基盤となりました。
その後、前職で痛感した流通・小売における顧客連携の課題を解決したいと考え、当時(2019年)約8,000万人規模のプラットフォームを持つLINEに転職し、Eコマース領域の新規事業を担当しました。オンラインショッピングサービスのグロースを推進しつつ、ゆくゆくはオフライン送客も視野に入れていたんです。
ところがコロナ禍で状況が一変。そんな中、当時の上司で出前館の次期社長に就任が決まっていた藤井(前社長)から「フードデリバリーの需要が急増している。ぜひ、配達事業のグロースを担ってほしい」というオファーを受けたんです。最初は出向という形でしたが、後に転籍してシェアリングデリバリー本部で配達代行事業の戦略立案から実行までリードさせてもらいました。
正直、入社前は出前館をテックカンパニーとは認識していなかったんです。
しかし、LINEからの資本増強を契機として多くのエンジニアの方々が出前館に加わったこともあり、テックドリブンなカルチャーが浸透していきました。こうした変革期に立ち会えることに「面白そうだ」という期待感が高まり、これまでの経験も活かせると考え参画を決意したんです。
2024年6月、森山氏は新たに創設された戦略事業本部の本部長に就任。
オンライン・オフライン双方の経験、小売店の商習慣や業界特有の構造を熟知していたこと、そしてデリバリー領域に携わっていた際、大規模なシステム刷新をリードした経験などが評価された。さらに、出前館の「年齢や経験年数よりも目標達成に向けて最適な人材を登用していく」という方針も、この抜擢の後押しとなった。
森山氏の現在の主な役割は、新規事業の立ち上げとグロース、そして新規事業創出のフレームワークの構築。その一本目の柱となるのが先に挙げた『クイックマート』プロジェクトである。
本プロジェクトが始まったのは2023年6月。森山氏はリリースまでの道のりを次のように振り返る。
森山周りには平然と見せていましたが、正直、かなりハードでしたね(笑)。
クイックマートは新規事業部門が確立されていない状態からのスタートで、既存の部門から人材を集めてプロジェクトチームを組んで進めていったんです。
しかし、プロジェクトの規模も想像以上に大きく、全体のマネジメントには苦心しました。特に、既に別の業務を抱えているメンバーのスケジュールを調整し、プロジェクトに巻き込んでいかなければならなかったことが難しかったです。
さらに、このプロジェクトは日本のチームだけでなく、リテール領域で事例が先行している韓国の開発チームと緊密に協働する必要がありました。そのためSlackに翻訳ボットを入れたり、ミーティングでは通訳を介してコミュニケーションを取ったりと、言葉の壁を越えてのプロジェクト進行は想像以上に大変でしたね。
そして、上場企業であればなおさら厳守しなければならない「今期中(2024年8月)にリリース」という納期必達のプロジェクトだったため、これらの課題に同時に取り組みながら納期に間に合わせるべく、必死で走り続けました。
その他、開発範囲の拡大も彼の前に立ちはだかる壁となった。
当初、『クイックマート』は既存システムとは完全に独立したものとして開発が始まったのだが、プロジェクトが進むにつれ、それではオペレーションが上手くいかないことが判明。結果的に既存システムの一部のコンポーネントとの連携が必要になり、開発範囲が大きく広がったのだ。
森山次々と芋づる式にタスクが増えていく中、開発における人員の稼働が予想以上に膨らんでしまって…。この部分のハンドリングは反省点です。
しかし、経営陣、特にCFOの矢野(2024年9月1日に代表取締役に就任)が最後まで鼓舞してくれたことが大きな励みとなりました。
本来はプロジェクトの進捗や管理に対して厳しい指摘があるのが一般的ですが、矢野はサービス自体に期待感を持って「ワクワクしますね」と励まし続けてくれたんです。そのおかげでチーム全体の士気が高まり、無事にリリースまで漕ぎ着けることができたと言っても過言ではないですね。
この経験を通じ、森山氏は新規事業立ち上げの実践的なスキルを獲得するだけでなく、同時に大規模プロジェクトのリーダーシップやグローバルな組織マネジメント力も磨いた。
出前館が若手に与える裁量と挑戦の機会。森山氏の軌跡をたどる中に、同社が持つ若手の成長環境が垣間見えてきたのではないだろうか。
新規事業の型を創る、“もっとも面白い1年”に立ち会える
出前館は今、重要な転換期を迎えている。2024年9月からの1年間は、黒字化達成に全社を挙げて取り組む一方で、新規事業部門では次の成長に向けた準備を進めている。
森山氏はこの1年間を新規事業の「仕込み」の期間と位置付ける。
森山新規事業部門としては、黒字化達成後の布石を打つ、ある意味で「もっとも面白い1年」になると思います。
具体的には、新サービスのアイデア出しから始まり、それが本当に顧客の課題を解決するのか、どれくらい市場があるのかを徹底的に分析します。そして、可能性を感じたアイデアについては仮説を立て、検証まで行っていく。この一連のプロセスを1年かけて進めていく予定です。
こうした過程では、創造性と分析力の両方が求められ、事業を生み出す醍醐味を味わえる。チャレンジングですが、それだけやりがいも大きいですね。
そして、この挑戦を支えるのが若手人材の存在となる。現在、出前館は若手人材の登用に積極的な姿勢を見せており、社内からの抜擢と外部からの採用の両面でアプローチを進めている。
社内の若手には新たなポジションを設けるなど、キャリアパスの複線化を。一方で、外部からは20代から30代前半までの若手の採用を積極的に行う。
森山氏は「新規事業部門における若手の積極的な採用や人材登用を、他部署の参考となるロールモデルにしたい」と意気込みを語る。では、出前館が求める人材とはどのような人物像なのか。森山氏は、若手に対して何より「マインド」を重視していると述べた。
森山特に『ラストマンシップ』を持っている方を求めています。
「自分の守備範囲はここまで」と限定せず、サービス全体に責任を持つ姿勢のある方です。
出前館は、大手企業のように確立された新規事業の枠組みがあるわけではありません。出前館らしい新規事業の「型」そのものをつくり上げていく必要があるんです。
その過程においては、予期せぬ課題が次々と現れてくるでしょう。それらを見逃さず拾い上げ、最後まで泥臭く責任を持って一緒にやり切る姿勢を持った人と、新たな挑戦をしていきたいと思っています。
出前館の挑戦は、くり返すが、事業拡大だけではない。「地域の人々の幸せをつなぐライフインフラ」の構築を最終的な目標としてビジョンを掲げている。
森山私たちが目指すのは「出前館がないと困る」という社会に不可欠な存在になることです。
私たちのサービスを水道や電気のように生活に不可欠なインフラにしたい。そのためには単に便利さだけでなく、社会から信頼されるプラットフォーマーとなり、持続可能な形で多くの人たちの暮らしを支える企業でなければなりません。
地域の人たちの生活をより豊かにするために、常に進化をし続けること。この追求が私たちの終わりなき目標です。
出前館の実像は、多くの人の想像を超えていたのではないだろうか。
同社はフードデリバリーの枠を超え、社会に不可欠なライフインフラを提供するテックカンパニーへと進化を遂げている。そこには、「確実な実行力」と「革新的な挑戦心」を併せ持つ、成熟したベンチャーの姿があった。
上場企業としての安定性を保ちつつ、社会的課題の解決に向けて先進技術の活用も積極的に取り入れていく同社。今後の新規事業展開にも期待が高まる中、着実な成長と大胆なチャレンジを求める若手にとって、出前館は魅力的な選択肢となるだろう。
こちらの記事は2024年09月24日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
執筆
山田 優子
写真
藤田 慎一郎
編集
大浜 拓也
株式会社スモールクリエイター代表。2010年立教大学在学中にWeb制作、メディア事業にて起業し、キャリア・エンタメ系クライアントを中心に業務支援を行う。2017年からは併行して人材紹介会社の創業メンバーとしてIT企業の採用支援に従事。現在はIT・人材・エンタメをキーワードにクライアントWebメディアのプロデュースや制作運営を担っている。ロック好きでギター歴20年。
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