AI搭載店舗マーケSaaSをはじめ、テクノロジーの力で店舗型ビジネスの業務効率化・利益最大化を支援。プレシリーズAで総額5.1億円を調達──イクシアス株式会社
重要なのは、調達額の大きさ?バリュエーション?ラウンド?いやいや、スタートアップの資金調達とは、もっと奥深く、緻密で複雑なものである。
FastGrow編集部では、調達リリースを見るたび、その裏側について思いを巡らせ、その後のビジョンについて予測や仮説立てをしてきた。そのために知りたい情報を、ぜひ外部向けにも記事としてまとめてみよう──そんな想いで始まったこの連載。
今回は、2024年4月に資金調達を発表したイクシアスについて、その「横顔」をまとめる。
FastGrow編集部が注目するポイント
注目ポイント1
代表 内藤氏はリクルートのCVCの在籍経験もあり、スタートアップ経営に深い知見を持つ。その他、リクルート、USEN、Google等店舗×IT業界での豊富なビジネス経験のあるメンバーが集結
注目ポイント2
完全内製によって圧倒的なスピードで機能追加を実現。連携媒体数は23媒体、継続率は約99%を誇る
注目ポイント3
マーケティング領域に留まらず、店舗DXを総合的に支援するプラットフォームの開発を進めている
代表を始めとした、同社のメンバーについて
(1)代表取締役 CEO 内藤 崇司 氏
調達に際してのコメント
イクシアスは、「お店テクノロジーで、街に色とりどりの笑顔を増やし、日本を楽しく、強く。」をミッションに、お店のマーケティング業務を統合管理して、業務効率化・集客効果最大化に挑戦できるクラウドサービス「STOREPAD」を全国で提供しております。
日本中に数百万ある「お店」は様々な情熱や個性をお持ちでありながら、情報コミュニケーション手段が複雑化したIT社会の中では、最適に情報をお客様にお届けできていなかったり、非常に煩雑な業務を非効率的な努力で頑張ってしまったりと、潜在能力を発揮しきれていないケースが増えていると当社は考えております。
当社が注力している生成AI・RPA・APIに関連するテクノロジーを、企画・UI/UX・サポート等の創意工夫を発揮し、どなたでも活用できるシステムとして提供することで、"店舗事業者様は本来の潜在能力を発揮し、お客様は多様な人生を豊かにするサービスを納得感持って知れる"、そんな、あるべき社会に進化する一翼を担えると信じ、サービスを提供しております。
その社会をつくる挑戦に必要な「お店運営のプラットフォーム」の開発・提供はまだはじまったばかり。共に本気でそれを創り出し、楽しんでいただける、新たな仲間をお待ちしております!!
プロフィール
株式会社リクルートホールディングスに入社し、新規事業・子会社経営企画室長・CVCファンドのシニアヴァイスプレジデントとしての事業開発投資業務等を担当。2020年11月にイクシアス株式会社を創業し、代表取締役就任。
(2)取締役 COO 戸田 将平 氏
プロフィール
株式会社リクルートホールディングスに入社し、『SUUMO』のIT開発部門でSEO等の大規模開発を推進後、プロダクトマネージャーとしてプロダクトグロースを推進。リクルートの全社新規事業コンテストRingでGolden・Silverを獲得し、新規事業立ち上げを担当。その後、株式会社USEN-NEXT HOLDINGS(現 株式会社U-NEXT HOLDINGS)で事業開発シニアマネージャーを担当後、2020年11月、イクシアス株式会社を共同創業。2021年4月、取締役COO就任。
(3)セールス部戦略企画推進ユニット兼
マーケティングユニットマネージャー 遠藤 啓成 氏
プロフィール
株式会社サイファで店舗アプリ作成サービス『UPLink(アプリンク)』のパートナーアライアンス業務に従事後、株式会社USEN-NEXT HOLDINGS(現 株式会社U-NEXT HOLDINGS)でPOSレジをはじめとした店舗DXサービス事業のマーケティング・事業企画や、新規事業立ち上げとして飲食店舗・ホテル経営を経験。2023年10月、イクシアス株式会社に入社し、セールス部戦略企画推進ユニット兼マーケティングユニットマネージャーとして営業企画やパートナーアライアンスを担当。
調達の概要
プレスリリース |
---|
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000116281.html |
調達額 |
---|
5.1億円(累計6.7億円) |
ラウンド |
---|
プレシリーズA |
主な使途 |
---|
サービス・プロダクトの機能強化 |
サービス・プロダクトのプロモーション強化 |
採用強化 |
従業員待遇の向上 |
投資家からの評価 |
---|
今回リード投資家となったDNX Venturesは、深刻な人材不足が予測されている中、イクシアスが提供する『STOREPAD』は店舗事業者の効率性に大きく貢献していると評価し、今後も内藤氏とイクシアスが日本中の店舗の生産性を高めていく挑戦を心から応援するとしている。 また、非公開だったシードラウンドでリード投資をしたことに続き、今回も出資したSpiral Capitalは内藤氏の経歴に触れた上で、「創業時からリクルート出身の事業面も開発面も強い経営チーム」を組成できているとし、絶大な信頼を寄せている。 |
関連ポスト
イクシアスさんに投資させて頂きました!店舗マーケティングDXをAI x SaaSで支援します。引き続き日本のVertical SaaSに投資していきます。
— 倉林陽(Akira Kurabayashi, Ph.D) (@kurabayashi_vc) May 2, 2024
新設のFund IVも順調に投資が進んでいます! https://t.co/HI3cdUshKO
シードでリード投資(ステルス)していたイクシアスが、プレAラウンドにて5.1億円の大型ラウンドを実施しました!
— 千葉貴史 / Spiral Capital (@chibatakasi) April 30, 2024
店舗事業者向けに、AI搭載型の集客媒体一括管理SaaSを提供しています!CEOの内藤さんは元リクルートCVCの国内投資担当で、創業時よりリクルート出身の強い経営チームを組成しています! pic.twitter.com/trRq2MZ0Xk
主なサービス・プロダクト
『STOREPAD』
2024年3月現在、23媒体と連携しているAI搭載型の「店舗の情報発信・口コミ施策の対応一括管理・分析ツール」。店舗の情報の管理・更新・販促投稿を一括管理できるほか、AIの支援機能によって様々な媒体に投稿される全口コミの確認・返信・分析が一括・自動的に行える 。加えて、投稿した販促情報の自動多言語翻訳や、連携しているインバウンド向け媒体の多言語口コミ返信一括管理・情報更新ができる等、インバウンド対策支援機能も搭載されている。
FastGrow編集部の注目ポイント
- 連携媒体は23媒体と既存サービスと比べても随一。複雑化し続ける店舗集客媒体対応における統合管理・効率化サービスを提供
- 生成AI/RPA/API等の技術力を活かし、連携媒体網羅性・効率化業務網羅性を誇る
- 飲食 / 観光 / 美容 / 医療等の業種の利用に特化したカスタマイズ機能があり、様々な店舗事業者が活用可能
採用関連情報
こちらの記事は2024年05月10日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
次の記事
おすすめの関連記事
「世界基準の評価」で9億円の資金調達、その理由は“万国共通の課題”と“高すぎるユーザー解像度”──クロスビットとEight Roadsが見据える、“働く”の未来
- 株式会社クロスビット 代表取締役
ベンチャーデット、日本上陸──低金利・株式希薄化なしで資金調達。5つの最新事例に見る、スタートアップ金融の新時代
Exitに向けて直面する「壁」の正体とは?急成長スタートアップ“だからこそ”陥るジレンマ。5名の経営者でその突破法を探求する
- 株式会社 UPSIDER 代表取締役
ファクタリングを用いて事業成長するスタートアップが増加?──多様化するスタートアップ資金調達手法のトレンドや活用を、マネーフォワードケッサイに訊く
- マネーフォワードケッサイ株式会社 ファイナンス審査本部 本部長
コンパウンド化への切り札が、デット・エクイティの両刀使いだ!三井物産グループを引き寄せたシリーズB15億円調達の裏側をhokanCFO大竹が語り尽くす
- 株式会社hokan 執行役員CFO
決め手は、経営陣全員の圧倒的エグゼキューション能力──MGPとUTECからシリーズBの評価・累計26.8億円調達した、X Mileのポテンシャルとは
- UTEC 取締役COO パートナー/マネージングディレクター
2023年、資金調達もキーワードは“多様性”だ──事業視点から、マクロ/ミクロに見る資本政策の移り変わり
「PMFまでの苦しい時に、資金と希望を与えてくれた」──ジェネシア・ベンチャーズ × KAMEREO、Tensor Energy、Malmeの3対談にみる、“シード期支援のリアル”
- 株式会社ジェネシア・ベンチャーズ