連載資金調達スタートアップのヨコガオ

ベリリウムなど鉱物資源の安定供給によって核融合の社会実装を目指す。シードラウンドで総額2.5億円の資金調達──株式会社MiRESSO

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重要なのは、調達額の大きさ?バリュエーション?ラウンド?いやいや、スタートアップの資金調達とは、もっと奥深く、緻密で複雑なものである。

FastGrow編集部では、調達リリースを見るたび、その裏側について思いを巡らせ、その後のビジョンについて予測や仮説立てをしてきた。そのために知りたい情報を、ぜひ外部向けにも記事としてまとめてみよう──そんな想いで始まったこの連載。

今回は、2024年3月に資金調達を発表したMiRESSOについて、その「横顔」をまとめる。

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FastGrow編集部が注目するポイント

注目ポイント1

QST(量子科学技術研究開発機構)出身のメンバーや弁護士資格を持つメンバーが在籍。核融合開発や、自社プロダクトであるベリリウムの市場における動向・課題感を熟知した、高い専門性と多様性を持つプロフェッショナル集団

注目ポイント2

文部科学省の「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR フェーズ3)」で核融合分野に採択

注目ポイント3

エネルギー問題と環境問題の解決に繋がる核融合技術の社会実装に挑む

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代表を始めとした、同社のメンバーについて

(1)代表取締役CEO 中道 勝 氏

調達に際してのコメント

今回我々としては初めての資金調達であり、調達まではある意味右も左も分からない状態でした。しかしながら我々自身が技術を信じ、根気強く投資家様との会話を続けた結果、我々に可能性を感じていただき、今回調達をまとめることができました。

調達した資金を基に、ベリリウム製造のためのパイロットプラントの実証の加速と、ベリリウム以外への技術適用を目的とした、技術プラットフォーム事業を本格的に開始していきます。

我々の事業に共感していただき、一緒に取り組んでいただける仲間も募集しており、CxO、事業開発、プラントエンジニア、技術研究開発など、絶賛募集中です。是非エントリーしてください。

プロフィール

近畿大学理工学部原子炉工学科卒業後、日本原子力研究所(現 日本原子力研究開発機構)に入所し、核融合ブランケット工学、照射・計装技術を専門に研究。現在は、QSTの量子エネルギー部門増殖機能材料開発グループリーダー。 東北大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)。

QSTでの研究を活かし、核融合を社会実装させるため、2023年5月にMiRESSO設立。


(2)執行役員/経営企画部 西原 隆雅 氏

FastGrowからの紹介フレーズ

弁護士資格を持ちながら起業経験もある執行役員

プロフィール

東京大学法学部卒業後、弁護士資格を取得し、西村あさひ法律事務所に入所。スタートアップ支援、M&A等の企業法務に従事。その後、経営コンサルティング、自身での不動産テック企業の起業等を経て2023年5月からMiRESSOに参画。弁護士としての知見をディープテック企業の運営に活かしている。


(3)技術開発部 中野 優 氏

FastGrowからの紹介フレーズ

ベリリウムの製造技術に長年携わる研究開発者

プロフィール

茨城大学大学院理工学研究科博士前期課程修了後、株式会社化研に入社。2013年より中道氏のもとで、核融合ブランケット材料であるベリリウムの研究開発に従事。現在は、QST増殖機能材料開発グループに所属。東北大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)。2023年5月に中道氏とともにMiRESSOを設立し、技術開発に従事。

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調達の概要

プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000129969.html
調達額
2.5億円
ラウンド
シード
主な使途
サービス・プロダクトの機能強化
サービス・プロダクトのプロモーション強化
採用強化
新規事業立ち上げ
投資家からの評価
リード投資家となったジェネシア・ベンチャーズは、「核融合炉の素材提供という独自の立ち位置や、ベリリウム以外の鉱物への精製技術の応用など、比較的早期の事業化が見込まれる点」も魅力であるとして、MiRESSOの技術が、将来の巨大産業で日本が世界をリードし、エネルギー安全保障や戦略物資の安定確保に寄与していくことを期待する。 また、今回参画した⽇揮グループは、自社が培ってきた非鉄金属領域などのエンジニアリング技術や各種知⾒を融合させる事で、MiRESSOとともに鉱物資源サプライチェーン構築を目指していく構えだ。

関連ポスト

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主なサービス・プロダクト

ベリリウム製造販売事業

MiRESSOの低温精製技術を利用した自社工場を建設し、2027年を目標にベリリウム及びベリリウム化合物の製造・販売を目指す。 ベリリウムは、熱に強い、硬い、軽い、という性質を有しており、核融合以外でも現在、航空宇宙や医療領域の鏡材、電子機器などで利用されている。 技術により、現状より圧倒的に低コストでの提供が可能になるため、既存用途でのマーケットも拡大していくことが見込まれる。

サービスサイト

FastGrow編集部の注目ポイント

  • QSTで発明した低温精製技術を用いることで、圧倒的な低コストでベリリウムの製造が可能
  • ラボレベルでの実証が完了している
  • 核融合の社会実装に向けてボトルネックになっている、ベリリウムの価格と生産量の問題の解決が期待できる
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採用関連情報

主な募集ポジション
事業開発人材(COO候補)
プラントエンジニア

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こちらの記事は2024年04月12日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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