「ワン・イシューでなければ敢えて上場しない道もある」──マッチングアプリ『with』を筆頭とするTechコングロマリット、イグニスに学ぶMBOのリアル

インタビュイー
銭 錕

1982年中国・北京市生まれ。大学卒業後、2006年に株式会社シーエー・モバイル(サイバーエージェント子会社、現・株式会社CAM)に入社、広告代理店子会社の立ち上げに携わる。2010年5月に株式会社イグニスを設立。同社の代表プロデューサーとしてヒットアプリを量産する。2016年11月にVR事業を行うパルス株式会社を設立、代表取締役に就任。同社の将来の収益を支える数多くの事業の最前線で指揮をとっている。

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昨今、日本でもじわじわと増え始め、「IPOに劣るイグジット」というイメージもようやく和らぎつつある、ベンチャー/スタートアップのM&A。FastGrowでもM&A特集を組み、スタートアップ買収事例の紹介をしている。事業買収/売却というダイナミックな戦略は、経営者や事業家が本来、基礎として学んでおきたいテーマの一つではないだろうか。

そこで、今回取り上げるのはMBO。MBOとはManagement Buy-Outの略で、経営陣や従業員が自社の株式や一部事業部門を買収し独立することを指す。しかし、FastGrowはそんな一般論では終わらない。今回紹介するのは、MBOのセオリーを覆す想定外のベンチャー起業家である、イグニス代表取締役社長の銭 錕(せん こん)氏。

彼は「カメラも回っていないのに、誰にも公表せず一人でエベレスト登頂を目指す登山家(hey 佐藤 裕介氏)」「ヒットじゃなくて、絶対にホームランを狙う人(PKSHA Technology 上野山 勝也氏)」と称される人物であり、自身では「日本一、新規プロジェクトの失敗経験が多い経営者」だと語る。

そんなイグニスは創業10周年を迎えた矢先、2021年にMBOを実施し非上場化。異例の変化を遂げたベンチャーだ。このイグニスのストーリーを通じ、MBOの基礎とイレギュラーな事例を学び、経営者としての知見を広げていこう。

  • TEXT BY WAKANA UOKA
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
  • EDIT BY TAKUYA OHAMA
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ワン・イシューの企業なら上場は吉。
そうでないなら株式市場との対話難度は跳ね上がる

まず、イグニスの創業は2010年。そこから僅か4年でマザーズ上場を遂げている。その速さには一見、狙いすましたかのような戦略性を感じるが、当時を振り返ると銭氏は、「上場するという事がどういう事なのか分かっていなかった」と語る。

成長を続ける企業とは上場するものであり、それはあくまで通過点に過ぎない。上場したからといって特別何が変わるわけでもないだろう。銭氏のスタンスはこのような具合だった。

しかし、上場を経て、その銭氏のスタンスと株主からの期待値を両立させる課題の難しさに直面していくこととなった。

株式会社イグニス 代表取締役社長 銭 錕(せん こん)氏

僕にとっては中長期的な企業成長が正義でも、株主さんたち一人ひとりにとっては必ずしもそうではありません。むしろ、直近の株価のほうが関心ごとになるケースも少なくない。そのため、中長期のビジョン・企業成長を重視する僕の経営姿勢にご指摘を頂くこともありました。

企業にとってベストなことを選択していこうと思ってはいるものの、そこを株主さんらに説明するのが難しかったですね。向き合い方の作法を理解できていなかったんです。

イグニスは2014年の上場以降、ホールディングス化を図ってきた。子会社であるマッチングアプリ『with』を運営する株式会社with、VRなどのエンターテック事業を展開するパルス株式会社、関連会社としてAIロボットを開発する株式会社ロビットやモビリティを活用した空地活用事業の株式会社Mellowなどだ。これらグループ会社が各自の事業活動に専念し、イグニスは全社におけるコーポレート機能を管掌していた。

しかし、これが一部の株主視点では理解が難しいポートフォリオと捉えられていった。イグニスの株主はあくまでイグニスの成長に投資しているのであって、新規性の高い多数のグループ会社の事業成長に奔走する銭氏を見てみぬふりはできなかったのだ。

僕としては、直近の株価対策より各事業を成長させる方に重心が傾きがちでした。上場後にも新規事業を立ち上げ続けていたんですが、総額で150億円以上の投資をしたため、4年連続で赤字になってしまったんですよね。

すると、「この社長はゼロイチの立ち上げにしか興味がないのでは」「投資資金が企業価値に直結していない気がする」といった疑念を投資家たちに抱かせてしまう。「事業として軌道に乗っているものに注力してくれればいいのに、なぜリスクの高い新規事業を次々手掛けていくのか」と思われる状況に陥っていました。

このような悩みに向き合うこととなった銭氏だが、上場すること自体はネガティブではないと語る。ただし、それは「ワン・イシューの企業であれば、投資家とのコミュニケーションもスムーズかもしれない」と続けた。

イグニスのように複数の領域にまたがり、新規性の高い事業を次々と生み出す企業は株式市場と向き合う難易度が高いというのが銭氏の考えだ。「赤字が続いている状況でも新規事業への投資を抑えずに株主の皆様から不安の声をいただいたこともあります。普通の感覚からすると、上場企業としては攻めすぎだったんです」と振り返る。

しかし、自身の中から湧き立つ「次のあたりまえを創り続ける」という想いは止められない。そして迎えた2021年。イグニスはMBOにより非上場化の道へと進む。イグニスの未来に懸け、資金援助を申し出たのはベインキャピタルだ。同社との時価総額約500億円でのMBOで、イグニスは株式を非公開化する。

と、ここまでがイグニスの大まかなMBOの流れだ。上場から非上場へと紆余曲折を経てきた激動の起業家・銭氏は、そもそもどのように上場までの道のりを歩んできたのだろう。

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出せば当たるソーシャルゲームでは、これ以上の成長は望めない

新卒でサイバーエージェントの子会社、シーエー・モバイルに入り、広告の企画営業をやっていました。広告はB2Bですが、B2Cにも挑戦したいなと思って創業したのがイグニスです。

2010年に創業してから2015年くらいまでの間は、カジュアルなアプリ開発を中心としたスマートフォンアプリ事業が主力でした。企画とエンジニアとデザイナーの3人一チーム体制で、2週間に1個のペースでひたすら新しいアプリをつくっていた時期です。

2年間で200個くらいアプリをリリースし、2~3年で総ダウンロード数は1億ほど。業績は著しく伸びていたんですが、途中から「同じことの繰り返しだな」と感じるようになっていった。

この事業を継続すれば数億円ほどの利益を安定して上げ続けられるとわかってはいましたが、短期スパンで似たようなアプリを出し続けていく仕事では成長が鈍化していくと感じていました。

サービスを出したあと、ユーザーニーズに対してチューニングしていくことは今のスタートアップにとっては当たり前ですが、当時の僕らはユーザーにジャケ買いさせるような、“出したら次”という一発勝負みたいな企画しかできていなかった。そんなことから、上場後、定性的な面で企業の成長が鈍化しているなと思い、次のステージにいこうと切り替えたんです。

業績的に成功していたスマートフォンアプリ事業から、次に銭氏が取り組み始めた事業の一つが『with』だ。『with』はマッチングアプリのなかでは後発にも関わらず、瞬く間にトップ集団に名を連ね、イグニスの「顔」となる。しかし、上場した2014年から2016年にかけて何十と手掛けた他の事業では多くの失敗も経験したという。

自分自身でもイグニス自体に貢献できているか?という葛藤があった。そこで、オンライン上だけでサービスが完結する純粋なネットサービスはもうやめようと考えました。何か、オフラインも絡めたサービスでより複雑なものにしようと。

それが現在の事業にもなっているインターネット×医療、エンタメ、フード、ハードウェアなどですね。あらゆる産業がインターネットに飲み込まれて影響を受けるなら、その両者が交わる事業に挑戦していこうと思ったんです。

確実に見えている数億円単位の事業を捨て、また多様な株主との対話の難しさに直面しながらも、なお新たな挑戦を続ける銭氏。MBOの背景には、経営者としての曲げられない意志が存在していたのだ。

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「僕に天才性はない。
だからこそ、人がやらない複雑な事業をやる」

失敗を恐れず、次々に挑戦を続ける銭氏。脳内に常に10個以上あるという事業の種は、どのように見出しているのだろうか。その答えは、読者と違わぬ日常生活のなかにあるという。

「これは不便だな、こうなったらいいな」という日々の生活サイクルのなかで気になったことから、事業として勝率の高そうなものを事業化してきました。だから、特殊なことはやっていないんです。断言しますが、僕に天才性はありません。なので、新規事業を立ち上げるときには常に人がやらないところ、我々の場合はインターネット×◯◯の領域を攻めようと思っています。

なぜなら、インターネット業界の人はそのインターネット好きさゆえに、オンライン上だけで何とかしようとする傾向があるからです。「病院と連携しよう」とか、「ハードウェアをつくろう」とか、そうしたことが多くのインターネット業界の人にとっては面倒くさいんですよね。だからあえて僕はその面倒くさいところへ踏み出したんです。

マーケットや株主から「攻めすぎだ」と思われてきた銭氏。そんな周囲の声をものともせず挑戦し続ける原動力は、一体どこから湧き上がってくるのだろうか。

自分ではよくわからないんですが、「新規事業依存症」みたいな感じで、ふと事業構想を思いつき、「アレをこうして、こうしたらヤバい…世の中が変わる!」と思ったとき、脳内に異常にドーパミンが出るらしいんです。

人間は一般的に変化を避けたがる生き物ですが、稀に先天的に変化を好む人、自ら変化を起こすことを好む人がいるらしく、僕はそのタイプに当たるみたいですね。僕には自分が変化していないことがストレスです。

「常に泳いでいないと死んでしまう、マグロみたいなもの」と自身を形容する銭氏。その背景には、異国からの挑戦というファクターもあるだろうとのこと。「地方の人が東京に進出したり、日本の方でも海外旅行へ行くとテンションが上がり、いつもと違う自分を楽しんだりしますよね?あの感覚に近いです」と冗談まじりに語る彼の姿からは、生まれついてのチャレンジ・スピリッツを感じさせられた。

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「事業が主役」のMBO、ベインキャピタルと築く未来

自身においても事業においても、変化しないことに最大の危機感を覚える銭氏。そんな彼にとって、「ヒットした『with』のグロースだけをやっていればいい」という考えには到底いたらないことはもはや自明の理。

また、上場したことにより、日頃から口にしている「事業が主役」「事業を最優先させる」という言葉と実情が必ずしも一致しない場面も出てきたともいう。それもそのはず。上場した以上、イグニスを最優先コミットし続ける責務があるためだ。

例えば、あるグループ会社との間で将来的には株式の51%以上をイグニスが取得して子会社化する約束をしたことがありました。それはイグニスのCEOとしては当然の交渉だったのですが、ふと、そのグループ会社目線で見たときには違う未来も選択肢としてあると思いました。事業を創造し続ける会社としてのイグニスの取るべきスタンスは『主役ではなく黒子』なのではないかと考えるようになりました。

そこで、改めて非上場化した上で、成長ステージの異なる事業ごとに最適な運営形態を目指すのが良いのではないか。そうした考えに行き着いたころに出会ったのが、先述したベインキャピタルだ。

MBOは、非上場化した会社が再上場した際に投資家が投資資金を回収するのが一般的なセオリー。しかし、ベインキャピタルとのMBOでは、ホールディングスとしてのイグニスを再上場させる予定はないのだと銭氏はいう。

「イグニスは再上場しない」、このコンセプトはMBOを考えた当初から決めていた最重要事項でした。ホールディングスとしては再上場せず、また傘下事業についても非公開が適している事業と、上場が適している事業とを丁寧に分けて考えていく。

では、ベインキャピタルはどのように投資資金を回収するのかというと、イグニスグループが手掛けるさまざまな事業を伸ばし、またそれぞれの成長ステージに応じた最適な運営形態を取り回収していく計画です。MBOが持つ良さを最大限追及する形を採りました。

ベインキャピタルには、最初からその条件を明言しました。事業を伸ばすためのMBOなので、そこは譲れないポイントでした。

ベインキャピタルがイグニス側の条件を受け入れたのはなぜなのか。銭氏は、「イグニスの未来を確信してもらえているから」と力を込める。特に高く評価をされているのはやはり『with』であり、こちらの更なるグロースが中心となる。

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「戦力とタイミングの見極めがすべて」
イグニス流、新規事業立ち上げの要諦

失敗も経験しながら、多くの新規事業を立ち上げてきた銭氏。その源泉となるのは生活の中での気づきであり、続けられるのは「新規事業依存症」だという自身の気質にある。では、「日本一、新規プロジェクトの失敗経験が多い経営者」だからこそ語れる、新規事業を成功させるコツは何なのだろう。

2つあって、最も重要な1つめは、自分たちの戦力を見誤らないことです。これがほぼすべてだと思っています。

100の戦力が必要な新規事業に対し、25しか投入できなければ確実に失敗しますし、10の戦力でいいものに対して15投入することができれば勝てますよね?

最初から必要な戦力以上を有しているような恵まれたケースは、ベンチャー/スタートアップにおいてはほぼありません。なので、10の戦力が必要な事業に7の戦力で挑戦し、徐々に10や12と戦力をあげていくケースが殆どです。

ただ、この"戦力の判断"は昨日今日で起業したばかりではできません。イグニス流の新規事業のつくり方は玄人向けであり、これができるようになるには相当数の事業立ち上げ経験が必要です。

あともう一つ大切なのは、タイミングを見誤らないこと。

タイミングを運と言うなら事業成功の半分は運という話になるんですが、そのタイミングは世の中のメガトレンドを抑えていれば誰でも賄うことができます。

AIが普及し、人の仕事がAIに置き換えられていくことは5年ほど前から想像できたことです。今でいうと、約5年後には自動運転が当たり前となるでしょうし、5Gが普及して大量のデータをスマートフォンでやり取りできるようにもなっているでしょう。

では、そのときにどんなサービスを提供できるのか。それは今からでも考えられることであり、起業家として最低限に必要とされる力です。やるかやらないかだけで、そこに天才性はいらないです。

自身の例を示すと、2011年の時点でiPhoneが今後伸びていくであろうことは、実機を少しでも触っている人ならわかったことだと思います。僕自身、当時は毎日iPhoneを触るにつけ「なんて便利なんだ!」と感嘆していました。そしてそのユーザーメリットに確信があったからこそ、スマートフォン事業を立ち上げ、必然的に伸ばすことができたんです。

ただ、今は昔より事業環境が複雑になっているため、10年前ほどイージーではなくなっているのも事実です。今なら例えばNFTベンチャーをやろうと思ったとして、5年前なら10の戦力があればできたところが、スタートからいきなり100の戦力が必要という状況になったんですよね。そういう意味で、マーケット自体が出来立てで、イージーな事業で稼ぎつつ新規事業にガンガン投資することができた僕らの世代は、運が良かったと思います。

メガトレンドを読み、然るべきタイミングがきたときにサービスを出せるよう準備をしておく。銭氏は「これは読者の皆さんも今日からできること」だという。

ただ、1つめの戦力の判断は相当な事業数を経験してきたからこそ身につけられた力。事実、今も銭氏は社内の新規事業の殆どに参画しており、組織としてノウハウの仕組み化はなされていない。すると読者からは「それはつまり、イグニス=銭氏のワンマン企業なのでは?」と疑念の声があがるだろう。しかし、イグニスは決してそのような社風ではない。

イグニスは失敗を許容し、そこから学べる企業なんです。それこそゲーム部門は新規事業を含め僕はノータッチで生涯売上150億円を超えるプロダクトを生み出しましたし、他の事業においても戦力選定や実施タイミングこそアドバイスはしますが、実行における新たな取り組みはどんどん任せています。むしろ、メンバーには常にやったことのない仕事を任せるようにしています。

僕が担っているのはあくまで事業の方向性を示すこと。そして、他の経営陣やメンバーがやろうとしていることの難易度を測り、いけそうかどうかを判断することです。戦力を考えてジャッジするのは本当に感覚でしかなく、この嗅覚を仕組み化するのは相当難易度が高いです。

人間は右脳の方が左脳より優秀だと学術的に言われていて、長年の経験で培われた勘による意思決定が最も成功に近いそうです。僕はいわば右脳経営をしているんです。他の経営者と比べて飛び抜けて頭が良いわけでもありません。しかし、みんなが事業をひとつ考えている間に僕は10事業実行しているから、ひとよりも10倍の経験則を持っているんですよね。

この点については、同年代の上場企業の経営者仲間たちですら、「お前の事業のつくり方はわけがわからない」と言われます(笑)。でも、それでいい。人と違うことをやりたいですから。

「致命傷じゃなければ失敗しても大丈夫。めげない」という銭氏。ただ、経験を積むのがいくら大切だからとはいえ、むやみやたらと下手な鉄砲を撃ち続けているわけではない。銭氏が事業をつくる際、大切にしているのは"体験設計"だという。

僕らのいう"体験設計”とは、人間の脳の構造から逆算してサービス設計をする概念をさします。これは『with』のプロダクト開発をした際に触れたもので、ユーザー向けのサービスをつくる上では非常に大切な概念だと感じています。

その時の学びから、イグニスでは『with』に限らず、どのサービスもこの"体験設計”を活かしてサービスをつくっています。

『with』が上手くいったのも、間違いなくこの"体験設計"がきちんとワークしていたから。その証拠に、『with』は競合のマッチングアプリが台頭するなか後発だったにも関わらず、リリースから約4年でトップ集団に並ぶことができたんです。

新規事業の目利きに優れ、ユーザーを惹きつける秘伝のタレを持つイグニス。新規事業創造カンパニーとして称するには、十分すぎる強みを持っているのではないだろか。

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ビジネスのプロフェッショナル達よ、プロダクト脳をインストールして最強の事業家にならないか?

常に変化を求める気質ゆえ、頭の中の変化が激しく、思考の共有が苦手だという銭氏。事業に執着するあまり、「経営者として何を考えているのかわからない」と言われてしまうこともあるという。

しかし、ベインキャピタルと一緒に働くようになり、「背中を預けることに味を占めた。自身が苦手な領域はあえて克服しようとせず、得意な人に任せる。課題はチームで解決すればいいと心の底から思えるようになった」という。そんな銭氏が、今のイグニスにフィットすると思う人材はどんな人なのだろう。

ベインキャピタルと共にいるうちに、外資系戦略コンサルティングファームや外資系投資銀行など、一見ものづくりとは距離がありそうな仕事をしている若手層に注目しています。

高度なビジネス脳を持っているところにプロダクトをつくる脳を身につけられれば、これからの時代においては最強の事業家になれるでしょう。上記に属する方々は情報処理能力が高く、スマートに仕事をしますからね。

一方で、実際にそういった方々と話していると、「プロダクトづくりに興味はあるけど、テックとは無縁で……」と自ら線を引いてしまっている人が少なくないことに気づきます。しかし、僕に言わせればその賢さがあれば問題ありません。特に20代ならキャリアやスキルはどうにでもなりますから、興味があるなら飛び込んでみてほしいと思っています。

そうしたハイキャリアのビジネスサイドからプロダクトサイドへの道を示している例はまだそこまで多くないんじゃないかと思っていて、ぜひウチで育成したいなと考えています。もちろん、メガベンチャーで働いている即戦力の方も大歓迎です。

最後に、「目の前に欲しい若手がいたとして、他のベンチャー/スタートアップではなくイグニスを選んでくれるように口説くとしたら、なんと声をかけるか?」と問うてみた。

僕なら「サービスの"体験設計”をイグニスより上手く教えられる企業って存在しますか?」と伝えます。事業やプロダクトの核となる"体験設計"のノウハウを身につけたいなら、イグニスが1番スムーズに成長できる環境だと思います。

変化し続けることを選び、非上場化したイグニス。銭氏は「『with』以外の事業も魅力的で、全部すごいんです。今回のインタビュー記事と5年後のイグニスがどうなったのか、ぜひ見比べてほしいですよね」と締めくくった。

こちらの記事は2022年01月25日に公開しており、
記載されている情報が異なる場合がございます。

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藤田 慎一郎

編集

大浜 拓也

株式会社スモールクリエイター代表。2010年立教大学在学中にWeb制作、メディア事業にて起業し、キャリア・エンタメ系クライアントを中心に業務支援を行う。2017年からは併行して人材紹介会社の創業メンバーとしてIT企業の採用支援に従事。現在はIT・人材・エンタメをキーワードにクライアントWebメディアのプロデュースや制作運営を担っている。ロック好きでギター歴20年。

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