「常に自分たちの強みを活かせる異領域を探している」
富士フイルムの若手3名が明かす、イノベーション・カンパニーに根付くカルチャーとは

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インタビュイー
首藤 亮太
  • 富士フイルム株式会社 コーポレートスタッフ 広報関連 

学生時代は体育会ソフトボール部に所属。グローバルに事業を展開しているメーカーを軸に就職活動を実施。東京本社経理部に初任配属後、入社4年目にトレーニー研修制度で1年間中国に語学留学。留学後、5年間の中国駐在を経て、現在はIR部門で機関投資家担当として、富士フイルムホールディングスの企業価値向上に取り組んでいる。

大谷 郁実
  • 富士フイルム株式会社 高機能材料関連 

幼少期に父親の仕事の関係で海外生活を経験する中で、将来は日本だけでなくグローバルに活躍できる人材になりたいと思い、大学では外国語学部に進学。スペイン語を専攻していたが、語学を身に付けるためには現地に身を投じた方が早い!と感じ、大学3年生のときに1年間スペインに留学。過去の海外経験を活かしながら、現在は富士フイルムの非破壊検査関連製品を米州・韓国市場で拡販するためにマーケティング担当として日々奮闘中。

千原 大和
  • 富士フイルム株式会社 高機能材料関連 

学生時代は大学まで硬式野球部に所属し、野球に没頭。メーカー志望で就職活動を行い、主に化学素材や産業機械などの分野に関心を持って就職活動を行いました。初任配属からディスプレイ材料事業部で液晶に使用される偏光板保護フィルムの生産管理を担当しています。生産から営業まで関係部門が多く、時に利害が対立する事もありますが、効率的で会社にとってベストな生産計画の立案/遂行を心掛けて、仕事に取り組んでいます。

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写真フイルム市場の大縮小という事態に、同市場の巨人であった富士フイルムがどう立ち向かってきたのかは、すでにお報せした通り。自らが創造的破壊者となり、同時に異領域へと果敢に攻め込むことでイノベーションを進める中で生まれたサムライの1人として、前回は守田正治氏に登場してもらった

「たしかにスゴイけれど私には無理」と受け止めた人もいるだろうし、「大企業でそういうことを任されるのは一部の人だけ」と決め込んだ人もいるかもしれないが、どうやらそうではないようだ。

今回話を伺ったのは年代も性別も異なる3人。それぞれがそれぞれのフィールドでイノベーション魂を注入されながら、自らのミッションに取り組んでいるというのだ。「どうせ良いように持ち上げるだけでしょ」などと思わずに、まずは読んでみてほしい。

  • TEXT BY NAOKI MORIKAWA
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
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“やりたいことが見つかったら1年目でも主張すべし”。それが富士フイルムの伝統カルチャー

最年長である首藤氏は、2008年にメーカーでのマーケティング関連業務を志望しながら富士フイルムに入社。だが当初の5年弱を経理分野で過ごしてきたという。

首藤ちょうど富士フイルムが「第二の創業期」を強く発信している時期でしたから、限られた領域に閉じこもることなく、いろいろな経験が得られると思って入社をしました。

ちょうどBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)と呼ばれた新興国の経済成長が世界的に注目を集めていた時期とも重なり、そうした国々と関わっていくことにも興味を持っていたんです。ですから、化粧品分野から医療分野といった幅広い事業の実情を、数字によって理解していくことが可能な経理の仕事に満足はしていたものの、「いつかは海外で現場の最前線に出て、そこにある空気を吸いたい」という気持ちを、ずっと口に出して上司に主張し続けていました。

一方、2015年入社の大谷氏は、もともと素材系メーカーでの仕事を志望していたというが、学生時代の2012年に放映された『カンブリア宮殿』(テレビ東京系列)で富士フイルムの変革ぶりをたまたま知り、興味を抱いて入社したのだという。

大谷当時社長だった古森(重隆氏。現 富士フイルムホールディングス会長)が強烈な危機意識をもって様々な領域で事業を確立していこうとしている様子をテレビで見たんです。そこから「最終的にどんな製品に行き着くかわからない分野にいれば、多様な可能性を感じながら働ける」と素材関連のBtoB事業の会社を志望することになり、最終的にはテレビで見た富士フイルムのチャレンジングな姿勢が忘れられず、入社を決めました。

入社後の配属は様々な高機能材料を扱い、BtoBの新規事業を立ち上げる事業部の海外マーケティンググループで、担当は非破壊検査に関わる素材群。希望していた通りの「BtoB事業」だったとはいえ、何が何だかわからないところからのスタートでした。

それでも、おぼろげながらこの仕事の意味や価値が見えてきた時に求めるようになったのが、「手ざわり感」です。それが私のキーワードになり、「自分が扱っている製品がどこに届いているのかを実感できる経験がしたい」と上司に訴えるようになっていきました。

最若手である千原氏は、昨2018年に入社したばかりの2年目。ディスプレイ業界に対して様々な高機能材料を供給していく部門に配属され、現在はディスプレイ生産に用いられる材料の生産管理を担当しているが、もともとこうした仕事を望んでいたのだという。

千原モノ作りを通じて社会に発信していける仕事に興味があったので、メーカーを志望し、とりわけ化学素材や精密機械のような分野に惹かれていました。あらゆる商流の最上流部分の仕事に就くことができたら、世の中に提供できるインパクトも大きいだろう、という気持ちです。

今、所属している部門では、具体的には生産管理という一見内向きな仕事をしていますが、世の中の需要とも密接につながっている現場です。なおかつ研究所とも連携していますから、未来の産業作りにつながるような未知の事柄をたくさん学ぶこともできているので充実しています。

でも、首藤さんも大谷さんも、結構やりたいことを主張していったんですね。今それを聞いて、かなり刺激を受けました。

大谷「やりたい」「やらせて」は、私に限らず多くの先輩たちも主張してるよ。

私も入社したばかりのころ、指導社員だった先輩に「1年目だろうと関係ない。何かしてみたいことがあったらちゃんと周囲にそれを伝えろ。すぐに望み通りにならなくても主張し続けろ」と言われていたから、「手ざわり感のある現場を経験することで今の仕事に役立てたい」という気持ちがわいてきた時は、ためらうことなく上司に言うことができた。

年に2回、上司とのレビュー面談があるでしょ? もう、そのたびに言い続けていたからね(笑)

首藤そうか、いいねえ。それでいいんだよウチは。「主張し続けろ」という教えは富士フイルムの伝統みたいなもの。私なんて「やりたい」と言い続けて12年だし、結果としてその願いは全部叶っているからね。

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勉強ではなく、20代で海外現地を体験させる

冒頭で海外の最前線の現場へ出ることを希望していたという首藤氏は、その後、社内のトレーニー制度という1年の語学研修を経て駐在員として中国へ出て行くことに。しかも経理分野の業務を担当した後、メディカル事業の戦略策定からその実行に至る、あらゆる局面を担うことができ、5年間を過ごしたという。

首藤おそらく、どんな会社でどういう業務を担当しようと、その仕事を覚えていくうちに「自分はこれがやりたい」という願望や欲求が膨らんでいくと思います。富士フイルムが恵まれた環境だな、と感じるのは、仮に今までの職務とはかけ離れた仕事であったり、分野であったりを望んだとしても、たいていの受け皿があるということ。

チャレンジを仕掛けている分野は、例えば化粧品や医療だけでなく、千原さんが携わっているディスプレイ材料関連もあれば、大谷さんがやっている高機能材料の分野もある。当然、各分野で営業もマーケティングも経理も必要だし、新しいチャレンジをゼロから生み出していく役割というのも多分野で必要としています。「やりたい」と思ったことを実現できる場が社内にあるというのは、幸せなことです。

一方、手ざわり感を求めて主張し続けた大谷氏は、短期テーマ派遣という制度を利用して、北米の現地法人に渡った。

大谷ちょうど米国を起点に、非破壊検査業務のデジタル化という時代の節目が訪れているんです。そういうタイミングで現地に行き、変革前夜の空気を体感できたのは本当に大きな経験でしたし、研修とはいえ実質的な業務を担って新規製品に携わったりもしましたから、ビジネスというものがグローバルなフィールドで結実していく瞬間にも何度も立ち会うことができました。

首藤さんも言っていましたけれど、私もこの会社が様々なチャレンジをしている多様な企業であることを嬉しく感じています。普通ならば転職でもしない限り経験できないようなピンポイントのチャンスに、部署異動だけで当事者として関わっていけるんですから。

千原私も実は大谷さんと同じように、より製品に近い現場を経験したり、実際に製品を世の中に届けていったりする営業の仕事に携わって、自分なりの手ざわりというものを感じ取りたいと思っています。でも、首藤さんのように海外にも出てみたくて……ただ語学力がまるで駄目ですから(笑)。

首藤語学なんて勉強すればいいだけのことだよ。私だって中国語を徹底的に勉強させてもらって、その上で向こうに行ったわけだし、現地での仕事を通じてコミュニケーション力は鍛えていけるし。

千原はい、まったく同じ事を先輩にも言われています。守田さんのような成功事例だってありますもんね。

首藤あの人は私の3つ先輩にあたるけれど、とんでもなくハートの強い人だし(笑)、私もいろいろ学ぶところが多いよ。

ただ、守田さんにとっての中東にせよ、私にとっての中国、大谷さんにとっての米国にせよ、とにかく何かが起きている現場に身を置いて、そこの空気を吸わないと絶対にわからないことというのはあるから、少しでも興味があるなら主張をしていくべき。そこからまた「次にチャレンジしたいこと」とか「できること」というのが見えてもくるはずだよ。

今、私はIRの仕事をしているけれども、経理の仕事という立場で得てきた会計的な知識と、中国で手に入れた現場経験は、今の仕事に役立てることができているからね。

大谷そうですよね。私も米国に行ったおかげで帰国後のモチベーションは上がりましたし、現場の最前線にある醍醐味というのを知ってしまいましたから、また明確な希望が湧いてきたら是非挑戦したいと思っています。

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「新しいことやりたいからベンチャー」はもったいない!歴史と技術を持つ富士フイルムだからこそ経験できるイノベーションもある

事業領域の広さと、それぞれの領域におけるチャレンジングな取り組みを併せ持つ富士フイルムだからこそ、必要としているのは自ら望んでチャンスを求めていく姿勢ということになるのだろう。かつての大黒柱であったコア事業に依存していては生き残れない、という危機意識から始まったイノベーションだけに、大企業とは思えない人材観が確立しているようだ。また、大谷氏によれば、チャレンジングな企業カルチャーには「技術力」という背景も大きく作用しているようである。

大谷私は実際にフィルムの新製品開発に携わっていたので、「フィルムを製造する」という技術がいかに高度なものなのかは理解できます。

そもそも世界に4社しか、フィルム作りで成功している企業はなかったわけです。そして、ここで先輩たちが培ってきた技術が実はいろいろな産業で役に立つのだということを、私たちばかりでなく世界の様々な分野の企業が認識してくれているんです。だからこそ、異領域に参入したとしても、私たち社員がチャレンジできるフィールドもたくさんある。そこにも誇りを感じています。

先輩を見ていても、社内転職のような部署異動を通じて一人ひとりが常に新しいチャレンジをしているし、「大手だからゼロイチの経験はできない」、「新しいことをしたいからベンチャーに行く」と決めつけるのはもったいないな、とこの会社にいると感じます。

首藤大谷さんの言う通り、僕らがやっているゼロイチのイノベーションの裏には、長い歴史の中で培ってきた技術力というバックボーンがある。まったくの異領域に出て行っているように見えるけど、根っこは写真フィルムの製造技術でつながっていて、その技術に裏付けられたチャレンジだから、世界も認めてくれるんだという気持ちはありますよ。今や、写真の製造から再生医療まで幅広く手掛けている会社なんて、世界でもないんじゃないかな。

千原もっと手を広げようとしていますもんね(笑)。私も研究所の人とお話した時に、「うちの技術って何に使えるかな?」と問われ、アイデアをぶつけたことがあります。技術的な知識がないので見当違いのアイデアだったかもしれませんが、そういう意見が刺激になると仰ってました。入社してまだ間もないですが、自分たちの技術を常に新しい領域に展開していこう、という空気感がこの会社にはあると肌で感じています。

首藤まさにIRの仕事をしていても、入社時(2008年)と比較してメイン事業が年々変わっていっていくのがわかるんです。数字から紐解いても、常に新しいことにチャレンジし、会社も事業も変化し続けていることを実感しますね。

AI、ブロックチェーン、データ解析、ロボティクスなどなど、昨今イノベーションやトランスフォーメーションの話題が出る際には、こうした先進デジタル技術が必ずと言っていいほど登場し、その可能性が語られる。もちろん、そこで行われるゼロイチのイノベーションにはワクワクするものがあるが、富士フイルムには長きに渡り写真フィルムの開発を通じて得てきたサイエンスとテクノロジーが蓄積されている。そうした資産に価値があるからこそ、ヘルスケアや高機能材料、イメージング、IT等の異領域との間に化学変化を起こすことが可能なのだ。競争力と潜在的可能性を持つ武器を携えた上で挑むゼロイチ。それがここにはあるということだ。

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若手社員の登竜門“3年目成果発表”。上下関係を越えたヒトを育てる文化

するとここで、トレーニー制度や短期テーマ派遣制度を活用してチャンスを得た2人の先輩に大いに刺激を受けた様子の千原氏が、おずおずと切り出した。

千原あの、今、私は3年目成果発表の準備をしているんですが、お二人はどういう感じでやったんでしょうか?

3年目発表とは、文字通り入社3年目となった社員に課せられている研修のようだ。自分がいる部署でどういうミッションを担い、そこでどうブレークスルーを果たしたのかを様々な部門のマネージャーや先輩社員たちの前で発表していく、というもの。来年3年目を迎える千原氏はその準備に入ろうとしているのだが、いろいろと相談したいことがあるようだ。

首藤3年目発表かあ、なつかしいなあ。私も当時は苦労したけれど、とても勉強になったよ。

大谷私は一昨年やったばかりですけれど、たしかに3年目って1つの節目にさしかかる時期のような気もするし、そのタイミングで自分の仕事を棚卸しするのは、とても良い経験になりますよね。

ただ私の場合、部署内の先輩たちの思い入れが強くて(笑)。「こういう発表をしようと思うんですけど」って話をすると、「いや、ここはこうじゃないだろ」とか熱いアドバイスをもらいました。しまいには事業部長まで巻き込んで「大谷がこの3年間で成し遂げたことは何なのか?」ということを話し合っていました。

首藤そういうものなんだよ(笑)。ダメ出しとかキツかったでしょ?この会社の教育熱心ぶりはすごい(笑)。入社3年目に、経理部の部課長が集まり、毎回テーマを決めて議論を行うゼミを企画した先輩がいて。それに刺激を受けて、私は経理部の若手社員を対象としたゼミを立ち上げました。制度が整っているだけじゃなく、「成長させたがり」な人が山ほどいる。

大谷あ、私、その首藤さんが作ったゼミの話聞きましたよ (笑)。でも本当にそうですよね。たった15分の発表のために「部署の威信を賭けて」みたいな気合いで、皆さん付き合ってくださる。千原さんはどうなの?

千原はい先日、私のところに小田原の工場長まで来てくださって、鋭い質問をされました(笑)。指導員の先輩も普段はクールで黙々と仕事をこなすタイプだったんですが、思い切って発表についての質問をしてみたら、俄然熱く応えてくれています。

首藤だったら悩むことなく、熱いアドバイスやダメ出しを受け止めて準備していけば良いと思うよ。3年目発表に限ったことではなく、ある意味、こういうのが富士フイルムの人間関係でもあるし。

大谷たしかに(笑)。私も最初のうちは、先輩たちの時間をとってしまって申し訳ないのと圧倒される感じとで、お腹が痛くなるくらいでしたけれど……

千原やっぱりそうですか?(笑)

大谷うん(笑)。でも、今となってはこれが富士フイルムの社風だと自分でも納得しているし、先輩や上司がこれだけ一社員と真剣に向き合ってくれることが非常にありがたいです。

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若手扱いされないのが富士フイルム流の人間関係だ!

どうやらホッとした様子の千原氏に、富士フイルムならではの人間関係について尋ねると、こんな答えも返ってきた。

千原2年目の社員だろうと自由に言いたいことが言える空気はあります。もちろん、皆さんプロですから、甘い態度で接していると厳しいアドバイスをもらうこともあります。

新人のころに生産管理の調整のため「今、市場のニーズがこうなので生産量をこうしてください」というような説明を現場で行ったら、「言っていることの意味がわからない」と帰されたこともありました(笑)。後になって反省したのは、説得力の部分と熱意という部分でした。

それでも、必ず「こいつを一人前にしなければ」みたいな愛情は感じますし、気がついたら縦横斜め、あらゆる立場のかたがたとフランクに話せるようになっていました。

そんな経験談を学生時代の同期の集まりで話したところ、皆に驚かれたのだというエピソードも教えてくれた千原氏。「他の同級生たちは、それぞれの会社で横のつながりしか持っていないそうなんです」と。つまり、同期だけはつながっていて、仕事の悩みを打ち明け合ったりしているけれども、上司や他部署の先輩、つまり縦や斜めの関係性はなかなか築けていないとのこと。すると首藤氏が口を開いた。

首藤その縦横斜めっていうのもウチの伝統だよ(笑)。そもそも、私よりも上の世代だって、みんなこの会社を生まれ変わらせるために戦い続けてきた人たちだからね、入社何年目かどうかなんて関係なく、いつも対等に意見を求めてくれるし。

大谷ああ、わかります、それ。新しいことをやろうとしていて、不安になって相談に行ったりすると「大谷はどうするべきだと思っているんだ?」って、逆に聞き返されるんですよね。

首藤そういうことだよ(笑)。教育熱心だから、という部分もあるけれど、常に自分のやりたいことは何か、自分の意見は何かが問われるし、年齢なんて関係なく一人前として扱ってくれるから、気がついたら縦横斜めに絆が出来上がってる。

大谷この座談会って、「大企業は歯車にしかなれないから入らないよ」と思い込んでいる学生の皆さんに「富士フイルムは違うよ」っていうメッセージを送るためのものですよね?(笑)。だったら言います。「大企業ではゼロイチができない?そんなことはないはずです。日々仕事で新しい何かに挑戦しています」。それから「大企業だから上が決めたことに従うしかない? 違いますよ。常に『君はどう考える?』って聞かれるし、納得してもらえれば自分の信じたプランで物事を進められますよ」。

記事の締めの部分にあたることを大谷氏が言ってくれたので、あとは読んだ側の判断次第。首藤氏は最後に「とにかくここに来て、社員と話してみればわかるはずです。バンバン会話のキャッチボールをするヤツばかりだから、本当のところが知りたければ知ることができます」と呟いたのだが、これを受け大谷氏が「そうなんですよね。会話がキャッチボールなんですよ。採用面接の時はそのキャッチボールが心地よくて私ここに入社したんです」と話し、千原氏も「そうなんですよね。私の時も気づいたら本音を引き出してくれていて」と続く。

不思議なことに、3人とも入社の決め手は共通していた。採用面接でのキャッチボールを通して感じた「人」の雰囲気だったのだ。こうして取材が済んでもキャッチボールが終わらないところは、まさしく富士フイルム流なのだろう。

こちらの記事は2019年11月29日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

森川 直樹

写真

藤田 慎一郎

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