“商才”なくして事業家を語るな──L&E Group・経営陣が説く、伸び続けるビジネス、ヒトを生み出す経営哲学
Sponsored「商才」とは何か──。
FastGrow編集部はその問いの答えに、ようやく言葉を与えられた気がした。
それは、「どこで勝負するか」を自分で見極める“着想力”と、「どう勝つか」を組み立てて実行する“構築力”の掛け算である。
言い換えれば、誰かに用意された事業を回すのではなく、“自分で市場やビジネスの起点を見つけ、伸び続ける構造までつくれる人”のことだ。
前編の記事では、そんな商才を若手が1年目から実践的に鍛えられる、株式会社L&E Group(旧リンクエッジ、以下L&E Group)の育成環境に迫った。
正社員30名、平均年齢29歳。入社2年目で年間7億円を生み出す人材が育つ裏には、構造化された育成制度と、本気で思考させる文化があった。
だが、この会社が“ただ若手に裁量を与えている”だけではないことも見えてきた。
──なぜ、ここまで商才にこだわるのか?
──なぜ若手に、「何をやるか」から考えさせ、構想させるのか?
FastGrowは、L&E Groupの経営を支える二人の執行役員、営業本部長・新山草太氏、マーケティング本部長・川合友樹氏に話を聞いた。
育成方針ではなく、経営思想を。
制度設計ではなく、価値観を。
「商才育成企業」──その言葉の奥にある“本音”を、ひもといていく。
- TEXT BY HARUKA YAMANE
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
- EDIT BY TAKUYA OHAMA
商才ある事業家は、どんな“商い”でも結果を出す
新山分業をしない──これが、L&E Groupのスタイルです。
たとえば営業であれば、アポ獲得から提案、施策の実行、売上の回収まで、すべてを一人で担います。全体を通してやるからこそ、ただ“売る”のではなく、「伸びる事業とは何か?」を自分で考える力が養われるんです。

新山もちろん、いきなり全部完璧にできるわけではないですが、若手を見ていても一気通貫で任せたほうが、顧客に対する解像度も上がるし、責任感や視座も育ちやすい。だからあえて分業しないという選択をしています。

取材内容等を基にFastGrowにて作成
AIの進化、SNSの発達、アルゴリズムの変動、トレンドの移り変わり──。
市場の変化スピードがかつてなく速くなっている今、ビジネスは常に「次の成果」を求められる。一度の成功パターンでは通用せず、ひとりのスター人材に頼った事業も、再現性を持たない限りは継続しない。
L&E Groupが向き合っているのは、変化に適応できる事業家をどう育てるかという問いである。
事業の起点から自分で考え、売れる構造を設計し、何度でも再現できる力──。同社ではそれを「商才」と呼んでいる。
川合さらに、L&E Groupでは扱う業界にも制限がありません。
不動産、人材、モビリティ、医療、エンタメなど、幅広い業界の事業を担当するからこそ、領域ごとの収益構造や市場の成長性を比較しながら、どこで戦うべきかを自分の目で判断する視点が磨かれていく。
そしてもう一つ大きいのが、L&E Groupが展開しているのは、成果報酬型のデジタルマーケティング事業であるという点です。
広告主と集客力をもつメディアパートナーを結びつけ、顧客の行動成果に応じて報酬が支払われるモデル。だからこそ、最終的な売上が立つところまで伴走することが前提で、マーケティング、営業、改善提案のすべてに関わりながら、「伸びる事業の構造をどう設計するか」を現場で肌感覚で学ぶことができます。

一連の流れをすべて自分でやりきれるのが、L&E Groupが定義する“商才”なのだ。
市場変化のスピードが速い昨今では、川合氏が言うように、多様な業界・領域・規模・手法をもって“一つの商売を丸ごとつくり上げる経験”は商才ある事業家の土台を固めるにもってこいに違いない。
新山届け方の設計も、L&E Groupの特徴の一つです。
たとえば「20代女性に美容系サービスを届けたい」となったときに、検索結果の上位表示を狙うSEO、Instagram広告、ディスプレイ広告、YouTube広告など──デジタルマーケティング領域における施策の選択肢は多岐にわたります。
“自由”というのは、「この市場で何が最適か?」をデジタルマーケティングを軸とした集客戦略の中で自分で考え、組み立てられるという意味です。商材やターゲットが多様な中で、売れる構造、伸び続ける構造を考える力を磨ける環境だと思っています。
川合売上を立てるだけじゃなく、そもそも「なぜその市場を狙うのか?」「どんな売り方なら利益が出るのか?」と問いを持てるかどうかが大事なんです。
自分で考えて、自分で試して、自分で修正する。 そういう経験を早期に積めるからこそ、L&E Groupでは商才が育っていくのだと思います。

取材内容等を基にFastGrowにて作成
L&E Groupが定義する商才とは、「この市場で、誰に、どんな価値を、どう届ければ利益が出るのか」を自分の頭で考え抜き、仕組みとして構築・実行できる力だ。
それは一部の天才だけが持つものではない。
多様な業界と手法を使いながら、実際に“商売の流れ”をまるごと動かす経験を積み重ねることで、誰でもその地力は鍛えられる。
だからこそL&E Groupでは、1年目から“自分の商い”で勝負させているのだ。
幅広い業界で“伸びる事業の仕組み”を考え実践する経験が、商才を育てる
商才を育てるとはどういうことか──その議論を深める中で、新山氏と川合氏が繰り返し口にしていたのは、「ホリゾンタルに案件をこなせる環境が重要」ということだった。
若手が限られた業界や領域にしか触れられないと、どうしても“特定の枠の中での専門性”に閉じてしまう。
一方、L&E Groupが展開するASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)事業では、業界・企業規模・手法に制限がなく、多様なビジネスに触れながら“商売をまるごとつくり上げる”経験を積める。だからこそ、商才の土台となる着想力と構築力が鍛えられていくのだ。

提供:株式会社L&E Group
新山僕は商社出身で、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社で9年間働いていました。4年目でメキシコ駐在が決まったときは嬉しかったのですが、本社に戻ってから「権限を得るにはまだ何年もかかるな」と思って、転職を考えました。
L&E Groupに来てから強く感じたのは、“スピード感”の大切さです。若手にとっても中堅にとっても、面白さや成長を感じながら仕事をするには、どれだけ早く意思決定できるかが重要だと思っています。
その点、ASP事業は本当に修行の場として恵まれている。どんな業界でも、どんなメディアでも、どんな顧客でも、自分で考えて商流を設計し、成果までつなげる。この幅広さは他のビジネスモデルではなかなか得られません。

川合僕も総合商社(丸紅)にいたのでよくわかります。商社でも商流の一部は経験できますが、担当領域が限られているので、自分の裁量で最初から最後までを担うのは難しいことが多いです。
L&E Groupでは、若手が「この市場が面白そうだ」と思ったら、上司に提案して、そのまま案件化し、プロモーション戦略まで組み立てて実行できます。上司が「やめたほうがいい」と言っても、「どうしてもやりたい」と言えば、挑戦できる環境があるんです。
実際、過去には「その市場は伸びないと思う」と言われながらも、自分の仮説を信じて提案・実行し、年間7億円の成果を出した若手もいます。
新山スピードと挑戦機会という意味では、L&E Groupはまさに商社の“いいとこどり”ができる環境だと思っています。
一般的に商社では、一人前と見なされて裁量を持てるようになるまで3〜5年かかることも多い。その点、L&E Groupでは、入社半年で商流を担う機会が回ってきます。そこで設計・提案・交渉・実行までを通じて経験できる。このスピード感は本当に貴重だと思っています。

取材内容等を基にFastGrowにて作成
二人が語る言葉をより理解するために、ここでL&E Groupとはどんな会社で、どんな事業をしているのか簡単に振り返っておこう。
L&E Groupが運営する主力事業『Link-AG』は、広告主とメディアパートナー(Webメディア、インフルエンサー、SNS広告運用事業者など)をつなぐ成果報酬型の広告プラットフォームだ。
広告主の「商品を広めたい」というニーズと、メディアパートナー*の「集客力を収益化したい」というニーズをマッチングし、最適なプロモーション戦略を設計・実行していく。
*広告領域における“Webメディア事業者”のこと。SEOメディア、SNSインフルエンサー、SNS広告運用事業者、リスティング広告運用事業者など、Web上で集客力を持つ媒体の運営企業や個人を指す。

取材内容等を基にFastGrowにて作成
プロモーションの設計は、単に広告枠を提供するだけではない。たとえば、「この季節は◯◯の需要が伸びるから、関連商品を特集しよう」「このキーワードで検索上位を狙えば購買につながりやすい」といった仮説を立て、コンテンツの内容や訴求メッセージをメディアと相談しながら形にしていく。そして広告主とは、成果報酬単価や出稿時期の交渉も取りまとめていく。

取材内容等を基にFastGrowにて作成
つまり、L&E GroupのASP事業とは、ただ広告主とメディアを“つなぐだけ”ではない。「どんな市場で、どんなユーザーに、どんな切り口で、どのメディアと組み、どう売れば伸びるのか?」──その一連の商流を、自分の頭で構想し、設計し、成果までやりきる仕事だ。
しかも、案件も商材も手法も常に変わる。だからこそ、「どこで・どう勝てるか」を何度でも仮説検証できる環境がある。それが他の業態では得にくい、“商才の鍛錬”を可能にしているのだ。
先の解剖記事でも触れた通り、2011年の創業当時、L&E Groupは成果報酬型マーケティングに特化し、スマホ広告黎明期というブルーオーシャン市場に先行参入した。
世の中には「儲ける=悪」のような穿った見方もあるが、L&E Groupは明確に言う。
「儲け続けることこそが、顧客・自社・社会すべてのためになる」と。
売上を追うだけのフェーズから脱却し、現在は利益率の高い市場にフォーカス。儲けを構造として設計し、継続的に利益が出せる体制をつくるフェーズへと進化している。
なぜなら、「継続的に伸びる仕組み」を若手に考えさせ、任せられる環境を整えるためだ。
短期の成果を追うだけでは、商流の全体像や構造は見えてこない。持続性のある利益構造があるからこそ、そのうえで“どこを変えるか”そして“どう攻めるか”を本気で考える余白が生まれる。

取材内容等を基にFastGrowにて作成
だからこそ、若手にも“どこで、どう伸ばすか”を考え抜く力=商才を求めているのだ。
商流の設計を超スピードで何度も経験し、業界を横断しながら「なぜ売れるのか」「どうすれば伸びるのか」の地力を鍛える──。
それこそが、L&E Groupが事業として、そして育成の場として、ASP事業を選び続ける理由なのである。
若手に任せられるのは、「仕組み」「好奇心」「現場の信頼関係」があるから
そんなL&E Groupでは、若手が1〜2年目から新規事業の構想や全体設計にまで関われるのが当たり前になっている。入社2年目でチームリーダーに昇格する人もいれば、内定者インターンの段階で新規事業にアサインされるケースもある。
正社員30名規模・平均年齢29歳の組織ながら以下の事例のように若手が次々と頭角を見せ、年商60億円を生み出す手腕には驚かされる。

取材内容等を基にFastGrowにて作成
なぜ、そこまで早く任せられるのか。
その裏には、明確な育成思想と、それを支える仕組みがある。
1記事目でも紹介した通り、L&E Groupでは「商才」を育てるための5つの仕組み──経営陣直下のフィードバック体制、個別KPIと成長設計、体系化された育成制度、ナレッジ共有の仕組み、そして複数業界への越境経験──が整備されている。
だが、制度だけでは育たない。 商才が育つのは、それらの仕組みが、知的好奇心を持った若手と、徹底的に向き合う上司とのあいだで、実践とフィードバックの真剣なキャッチボールとして機能しているからだ。

川合若手が商流全体を担うのは、当社ではもう当然の前提として根づいています。 そのうえで大事なのは、「どうすれば伸びる構造を組めるか?」を自分の頭で考えられるかどうかなんです。
最初から完璧にできる人はいません。でも、考えながら試して、仮説を磨いていくプロセスこそが商才の土台になると思っています。
新山もちろん最初はうまくいかない。でも、好奇心が強くて、能動的に動ける人ほどやっぱり伸びるのは早いですね。
たとえば、EC商材の広告運用を担当していたある若手が、「この商流は他の領域でも通用するはず」と、人材・不動産、そしてリユースといった“営業を通じてサービスを提供するタイプのビジネス”に挑戦した。
ECでは、ユーザーがその場で商品を購入するのに対し、これらの領域では「問い合わせ(=見込み顧客)を集め、その後の営業で契約につなげる」という流れが基本となる。
彼はその違いに気づいたうえで、「顧客視点の商流設計スキルは、商材や決済構造が変わっても活かせるはず」と仮説を立て、あえてWebでは反応の得にくいシニア層をターゲットにしたリユース領域に挑んだ。
若年層向けに培った“誰に・どのチャネルで・どんな言葉で届けるか”という設計思考を応用し、難度の高い市場で成果を上げることに成功したのだ。
さらに、TikTokやInstagramリールなどショート動画広告が登場し始めた黎明期にも、若手が先回りして動いた事例がある。静止画中心のSNS広告から脱却し、動画広告に最適化された施策を構想・実行。新たな主戦場で勝ちパターンを確立していった。
現在、L&E Groupの売上の大半は──人材・不動産・リユースなど、ECとは顧客との接点が異なる商材群が支えている。
こうした挑戦の積み重ねが、L&E Group全体の商流設計力と収益構造の広がりにつながっているのだ。
いずれも、商才──着想と構築力を兼ね備えた実践が成果につながった好例である。
新山目の前にあるものをただつなぎ合わせるだけで満足してしまう人には、こういった経験やチャンスはなかなか巡ってきません。活躍する若手は「このやり方は他の領域にも応用できるんじゃないか?」「自分だったらこうする、試してみよう」という好奇心が人一倍強い傾向です。
川合「上司に言われたからやる」ではなくて、「調べて、考えて、自分なりに仮説を立てて試してみる」。その積み重ねが、着想力や構築力につながっていくんですよね。
だからこそ、経営陣との距離が近く、日常的にフィードバックを交わせる環境が大事だと思っています。
新山私も1on1では、「この企画、なぜそう考えたの?」「その市場を選んだ理由は?」と率直に聞くようにしています。
ただ、誤解しないでほしいのが、“言えばなんでもやらせてくれる環境”ではありません。
年次に関係なく、ビジネスのプロとして自分なりに論理的に考えた仮説をもとに、意見を出してもらっています。その土台があるからこそ、経営陣も本気でフィードバックやアドバイスを行うことができるんです。
年次や役職に関係なく、“考えた上で出す提案”には本気で応えたい。逆に言えば、ただ「やりたい」と言っても通じない。「なぜそれをやるのか」「どう勝てるのか」を言語化できることが前提だ。
ただし、その環境があるからこそ、若手は思いっきり考えられるし、経営陣も本気で向き合うことができる。
L&E Groupでは、担当を割り振られて仕事を“こなす”のではなく、自分で伸びる市場、伸びるビジネスを見定め、顧客にアポを取り、プロモーション戦略を考え、商流全体を組み立てる。構想から成果までのすべてを、一人で担うのが基本だ。
だからこそ、「どうすれば事業が伸びるのか?」を考え抜く力が自然と養われる。
制度としての育成設計があり、知的好奇心を持って動く若手がいて、その挑戦に本気で向き合う上司がいる。
この三位一体の環境があるからこそ、L&E Groupでは若手が“自分の頭で伸びる事業の仕組みを考え抜く”という挑戦を、当たり前に引き受けているのだ。
商才を支えるのは、“成果から逆算せざるを得ない構造”と“儲けに直結するテクノロジー”
制度・環境・カルチャーの三位一体で、若手に商才を鍛えさせている──その話を聞いて、こう思った読者もいるかもしれない。
「じゃあ、制度が整ったスタートアップに行けば、どこでも同じことができるのでは?」と。
だが、L&E Groupが若手に「伸びる事業の仕組み」を本気で考えさせているのは、制度や文化の力だけではない。 その背景には、成果を出さなければ何も得られない。だから考えざるを得ない“構造そのもの”が存在している。
たとえば、1記事目でも紹介した「成果報酬型」のビジネスモデル。 もはや説明は不要かもしれないが、この仕組みは、若手が「どこで・どう儲けるか」を考え抜く力──つまり“商才”を実践的に身につける構造になっているのだ。
“とにかく売る”ではなく、“どうすれば売れるか”を考えなければ成果はゼロ。 その設計責任を一人ひとりが持つからこそ、着想・構築の思考回路が磨かれていく。

提供:株式会社L&E Group
ただ、逆に言えば、成果が出れば広告主・メディアパートナー・L&E Groupの三者が潤うWin-Win-Winを実現できる仕事なのだ。この仕組みこそが、“伸びる事業の仕組みをつくろう”という発想を若手にも自然と醸成させている。
新山仕組みをつくるうえで大切なのは、「誰にとってのサービスか」が明確かどうかです。世の中にニーズがあることが前提。そのうえで、そのニーズに応えられる事業者、つまり供給側が本当に存在するかも重要です。
たとえば、空き家市場には明確なニーズがあります。でも実際には地方の空き家を扱える買取業者が少ない。広告で「空き家を売りたい」という相談や問い合わせ(=見込み顧客)は多く集まるのに、それに対応できる買取業者がいない。これでは成果が出ず、構造として成立しないんです。

新山伸びる事業の仕組みを構築するには、こうした「売れる構造が本当にあるのか?」を起点に考え抜く力が求められます。そして成果報酬型である以上、成果が出なければ売上はゼロ。だからこそ、若手であっても真剣に商流全体を設計する習慣が自然と身につくのです。
そしてもう一つの要素が、テクノロジーの活用だ。
L&E Groupでは、代表取締役副社長の安田氏を筆頭に、ビジネス成果に直結する技術開発を行っている。もともとセールス出身の安田氏は、「売上につながる技術は何か?」という視点でプロダクトを設計する。
川合副社長の安田は、ビジネスの構造を理解しているので、こちらが投げた課題に対してすぐに“テックで解く視点”を持って応えてくれます。技術と儲けが自然に接続している感覚があります。
たとえば『Link-AG』の基幹システムや、LINE計測、通話成果のトラッキング、アナリティクスなどもすべて自社開発です。
こうしたツールを自前でつくっている理由は、成果を出すために“自社の戦略・商流設計にぴったり合う仕様”にできるからです。既製の解析ツールも汎用的で便利ですが、「この広告主の、このKPIを、このメディアでどう改善するか」といった“現場の判断”にそのまま活かせるとは限りません。
自社開発であれば、自社のビジネスモデルに合わせて、「この数値が改善されたら、最終的に売上に直結する」という視点から、必要なデータだけを設計・取得できる。だからこそ、施策を高速で回して利益につなげることができるんです。すべて「どうすれば成果が出せるか?」から逆算して生まれたプロダクトとなっているわけです。

営業のノウハウを言語化し、属人化を解消する仕組みづくりも進んでいる。生成AIを活用してセールスの型を可視化し、再現可能な“勝ちパターン”として仕組みに落とし込む構想も始まっている。
そんなプロダクト開発部を率いる副社長安田氏からも、以下のように、L&E Groupらしい“伸びる事業の仕組みに対する思想”が深く感じられる。
革新的かつ技術的にどれだけ素晴らしいサービスであっても、顧客の課題を解決し利益が出ていなければサービス開発としては失敗です。「エンジニアだからビジネスは関係ない」ではなく、「開発したシステムが稼げていなければエンジニアとしては微妙なんだ」とさえ私は考えています。
──L&E Group<生成AI開発にも挑戦!多面的なスキル×適応力の高いエンジニアとしてビジネスを生み出していく【専務取締役CTO】>から引用
エンジニアが“儲ける”という観点を持ち、プロダクトが事業と直結して開発される──。
L&E Groupの商才育成は、こうしたテクノロジーによっても下支えされている。
成果報酬型という“結果から逃げられない構造”、そして「儲けに意味がある技術」を開発する組織文化。
この二つの下支えがあるからこそ、若手は現場で仕組みを考え抜くことに集中できるというわけだ。
商才を持った若手が、次の事業を自ら構想し連鎖させていくフェーズへ
一時的な成果ではなく、長期的にどこでも活躍できる商才ある若手を育てる。実践を通じてビジネスの本質を掴み、自ら考え動ける人材を育成する。これらによって、L&E Groupは組織としての地力を高めている。そんな同社は、この先どんな未来を見据えているのか。
川合氏が言うには、「今メインで担っているASP事業だけでは終わらない」という。今後は新規事業の開発にも力を入れ、ホールディングスのような世界観を目指していくという。

提供:株式会社L&E Group
川合今後は、いろんな領域に新規事業を展開していくべく動き始めています。
たとえば、入社4年目の若手が不動産領域の新規事業を立ち上げて取り組んでいます。空き家の買取と再生事業ですね。もともと「地方には空き家を手放したいニーズがあるのに、買い手がいない」というギャップがあり、それなら自分たちでやってみようとスタートさせました。
広告で物件を集めて、リノベーションやリフォームで価値を高め、再流通させるというシンプルなモデルです。不動産業界はまだネットマーケティングの活用が進んでいない領域も多く、「勝ち筋がある」と考えています。2024年に事業を立ち上げて、成果が出はじめてきたところです。
こうして得たノウハウは、将来的に人材・金融といった他領域にも応用していきたいですね。
加えて、同社では投資事業もスタートしている。成果報酬型で培った知見と、現場で得た市場感覚をもとに、マーケティング支援にとどまらない“資本と戦略”での介入を進めているのだ。
川合将来性のある事業には積極的に出資して、一緒にビジネスを進めています。
私たちは広告・集客を担いながら、VC的な立ち位置で関わっている。営業現場で得たナレッジを起点に、リサーチ担当を中心に新しいビジネスの種を探しています。

新山成果報酬型で事業をやっていると、「どの業界が成果を出せているか」「どこにユーザーのニーズがあるか」が肌感覚でわかるようになるんです。
そういうニッチだけど伸びしろがある領域は、まだ代理店が入り込めていないことも多いです。提案だけでは動かせなかったことも、出資という立場で関われば、より深くマーケティング設計にも入り込める。だから今後は、そういった“戦略的な出資”も増やしていきたいと考えています。
川合不動産事業も、投資事業も、まだ始まりにすぎません。既存事業が順調に回っていて、キャッシュも着実に積み上がっているからこそ、新しい挑戦に使える余白がある。だからこそ、これからも採用や育成にもっと力を入れて、商才ある若手たちにいろんな打席に立ってもらいたいんです。

川合「こんな領域がありました」「こういうやり方があると思います」と、自分の仮説で勝負できる人材をもっと増やしていきたい。事業の数を増やすというより、“挑戦の選択肢”を組織としてどこまで広げられるかが、今後のテーマだと思っています。
成果報酬型モデルで培った知見と、若手の地力を引き出す育成環境。そして、育った商才を次の挑戦へとつなげる事業展開力。
1記事目の解剖では、その仕組みと構造を。本記事では、その思想と意思決定の裏側を描いてきた。
「どの市場で、どんな構造を組めば勝てるのか」──。
そう問い続け、実際に手を動かして答えを出す若手が育つ会社。
L&E Groupは、今や“商才ある事業家”たちが次々とビジネスを生み出す集団へと進化しつつある。
もしあなたが、ただ“事業を創りたい”のではなく、自ら市場を見抜き、構想し、伸びる事業の仕組みを組み上げられる──そんな商才を持つ事業家になりたいと願うなら。L&E Groupは、これ以上ない打席を用意しているはずだ。
こちらの記事は2025年05月27日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
執筆
山根 榛夏
写真
藤田 慎一郎
編集
大浜 拓也
株式会社スモールクリエイター代表。2010年立教大学在学中にWeb制作、メディア事業にて起業し、キャリア・エンタメ系クライアントを中心に業務支援を行う。2017年からは併行して人材紹介会社の創業メンバーとしてIT企業の採用支援に従事。現在はIT・人材・エンタメをキーワードにクライアントWebメディアのプロデュースや制作運営を担っている。ロック好きでギター歴20年。
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