​歴史的な挑戦へのチャンスを、今こそ若手に──三井物産とのパートナーシップを、真に活用するベンチャーの姿とは?ソルブレイン櫻庭社長自ら出向した意味を探る

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インタビュイー
赤司 哲朗
  • 三井物産株式会社 執行役員 ICT事業本部長 

1994年、三井物産株式会社入社。通信機械・電線部にて国内外の事業に携わり、スリランカやタイなど海外での事業開発にも従事。2015年、タイ国三井物産にてジェネラルマネージャーおよび関係会社役員を務める。帰国後は本社秘書室にて社長および会長の業務秘書を歴任。2022年よりICT事業本部デジタルマーケティング部長を経て、2025年より現職。

櫻庭 誠司

2008年に仙台で株式会社ソルブレインを創業。創業以来、テクノロジーを活用した課題解決や仕組みづくりに取り組む。エンタープライズ領域のAI/DX推進、自社プロダクト開発を牽引し16期連続の増収増益を実現。国立大学法人東北大学 特任教授(客員)。

「お互いに、心からのリスペクトがあるからですね」──。

2023年10月、FastGrowの対談記事で三井物産株式会社(以下、三井物産)とソルブレイン株式会社(以下、ソルブレイン)が語った、大企業とベンチャーの理想的な提携のあり方。あれから約2年。両社が掲げた「Win-Winの共創」という美しい理想は、決して机上の空論では終わらなかった。

従業員56,000人を抱える大規模BPO事業者、アルティウスリンク株式会社(以下、アルティウスリンク)での協業、大手エネルギー企業などのエンタープライズ案件での大きな成果、および全社的なAIシフトを伴う「デジタルエンジニアリング」事業への挑戦。

その圧倒的な成果の裏には、櫻庭氏が社長として自らその現場に飛び込み、エンタープライズ企業ならではの意思決定や合意形成のプロセスを学びながら、丁寧に現場と向き合う日々があった。

「三井物産という強力なパートナー」と共に、どのような価値・利益を実際に生み出していくのか。理想と現実のギャップを地道にこじ開けた両社の「その後」を追い、次世代リーダーに求められる“本質的パートナーシップのリアル”に迫る。

  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
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「現場への深い理解」。赤司氏を惹きつけた経営者の「規格外の総合力」

赤司規格外の総合力──。経営者・櫻庭さんの魅力を私なりに表現すると、そんなイメージです。

そして実際に一緒に働いていく中で、その根底に「事業現場における、“深く理解しようとする姿勢”と“利益という成果まで追求しきる熱い行動力”」があることが見えてきました。まさに私たちが思い描く理想の経営者の一人だと感じています。

日本屈指の総合商社・三井物産と、仙台発ベンチャーの雄・ソルブレイン。このダイナミックな資本業務提携の前提には、この二人の率直なやり取りからの信頼関係がある。

赤司投資・協業においては、当然ながら経営者の考え方や人となりこそが非常に重要なわけですが、実際に直接お会いして、「ソルブレインとは非常に合うのではないか」と、一気に確信を持つようになったんですよ。

櫻庭あのときは、仙台のオフィスにまで足を運んでいただきましたよね。

赤司ええ。実際につくっているプロダクトや、事業の進め方、そしてメンバーの皆さんのご様子を、直接見せていただきたかったんです。

成果ベースで結果にコミットするモデルもそうですが、とにかく小回りが利き、自分たちで無駄なく高品質なソリューションをつくる。その現場の意思決定や行動の軽快さも含めて、非常に印象的な会社だなと、惹きつけられました。

かつてスリランカやタイに出向き、地中に電話ケーブルを埋め、地道に通信インフラを築いてきた“現場型ビジネスパーソン”の赤司氏にとって、櫻庭氏の魅力は経営者としての「規格外の総合力」だった。

本記事でこれから紐解くこととなるのだが、赤司氏がソルブレインに全幅の信頼を寄せ、数々の大規模プロジェクトを任せる理由は、櫻庭氏が持つ以下の「3つの凄み」に集約される。

1.夢だけでなく“ソロバン”を弾き切る「堅実な資金管理力」
「はったりをかまして夢を語る人より、実力をありのままに説明してくれる人のほうが信頼できる。ベンチャーがうまくいかないときは、資金が尽きたとき。だからこそ、ベンチャーでありながら『創業以来ずっと黒字』を保つキャッシュフローのマネジメント力を高く評価しました」(赤司氏)
2.自社の利益より顧客に向き合う「私利私欲のなさと、逃げない姿勢」
自社のソリューションを無理に売り込むのではなく、相手のペインポイント(課題)に徹底的に伴走する。予算や状況が合わなくても、紆余曲折あっても「決して逃げずにやり切る櫻庭さんの人間力」(赤司氏)が、大企業側の現場の心を動かしていった
3.大規模組織の業務プロセスを理解し、着実に実行へつなげる地道さと自走力
大企業特有の文化を否定するのではなく、自ら5万人規模の組織に飛び込み、リスペクトとともに朝礼や体操にまで参加して、エンタープライズ企業における意思決定プロセスを学ぶ。さらに、三井物産による強力なネットワーク拡大を、単なる紹介で終わらせず、自ら最前線で乗りこなす「事業推進の手腕」を持っている

実は、約2年前の2023年10月に公開した「エピソード0」とも呼ぶべき前回記事においても、三井物産 ICT事業本部長(当時)の小日山功氏は、ソルブレインの「事業に深くコミットする姿勢」を評価していた。一方の櫻庭氏も、自社のメリットだけでなくWin-Winを考えて提案してくれる三井物産の「人」に強く惹かれたと語り、両者は規模の違いを超えた「相互リスペクト」の重要性を説いている。

協業開始当初に掲げられた「Win-Win」や「相互リスペクト」という理想。それが単なるスローガンで終わらず、現実の大規模プロジェクトを動かし続けている根底には、赤司氏が見抜いた「シビアな経営能力」の裏付けがあったのだ。

事実、その堅実さはソルブレイン社内でも徹底されている。同社のセールス責任者である辻氏は以前の取材でこう証言している。

「櫻庭は、豪快さと堅実さの両方を持っています。リスクを取るところは取りますが、任せる前にしっかりと地盤を固める。さらに、原価や販管費の構造について日常的に共有を受けていて、プロジェクトごとに売上高だけでなく営業利益まで管理しています」

熱量と人間力で周囲を巻き込みながらも、現場レベルにまで利益管理を浸透させ、ソロバンを弾き切る。それが櫻庭氏という経営者だ。

三井物産という大きなパートナーとの提携の背後には、櫻庭氏が持つ、今の時代を勝ち抜くための「規格外の総合力」だったのだ。

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大事なのは「成果への責任感」。大規模BPOの変革に突き刺さったスタートアップの機動力

赤司氏が惹かれた櫻庭氏の「ソロバン(資金管理力)」と「実力」。それが現実のビジネスでいかに発揮されたのか。舞台となったのは、三井物産とKDDI株式会社(以下、KDDI)の共同出資会社であり、従業員約56,000人を抱える国内最大級のBPO企業、アルティウスリンクだ。

AI技術の台頭により、従来のコールセンター事業は根底からの業態変革(デジタルBPOサービスへのシフト)を迫られている。この大きな変革の起爆剤として、三井物産が白羽の矢を立てたのがソルブレインだった。赤司氏は当時をこう振り返る。

赤司アルティウスリンクに足りていないものを補い、新しいソリューションを合理的なスピードと質でつくって実装してくれる存在が必要でした。

しかも、それを「成果にコミットして請け負う」というのですから、経営者としてとてつもない覚悟ですよ。コールセンターの変革がうまくいくところまで責任を持ってくれるわけですから。

赤司氏ら三井物産側を驚かせたのは、ソルブレインの「成果への強烈なコミットメント」だった。

同社は、AI-Nativeを軸に据え、「目先の技術活用やAI導入」ではなく「変革を成し遂げ、成果につなげる」ところまでこだわる組織である。三井物産側が魅力を感じたのも、その姿勢だ。

アルティウスリンクとの協業のようなエンタープライズ案件においても同様に、「成果を出すまで逃げない」というスタンスを貫いてきた。

櫻庭「成果にコミットする前提で仕事を請け負うこと」については、心の底から“そうあるべき”と考えています。三井物産との提携をきっかけにエンタープライズ企業の案件が増え、ソルブレインとして大きな転換期を迎えていますが、相手の課題解決への本気度やスタンスは創業時から変わりません。

赤司成果ベースで結果にコミットすることに、相当な自信を持って取り組んでいる。シンプルに印象的ですよね。

相手の困りごとに的確に応える技術力があるため、予算の制約があっても結果にコミットすることができる。また、大手企業とベンチャーでは業務推進の論理・ルールも異なる。そこでコミュニケーションに紆余曲折があっても正面から対応し、成果を創出していく。だからこそ「この人なら任せられる」と、大企業側の現場も動くのだと思うんです。

なお、この「逃げない姿勢」と「結果へのコミット」は、アルティウスリンクとの協業にとどまらず、三井物産が繋いだエンタープライズ案件でも大きな成果を生むこととなる。少し話がそれるが、その象徴として、ある大手エネルギー企業との取り組みについて少し触れよう。

三井物産は、自社の強力なネットワークを活かし、ある大手エネルギー企業のキーパーソンに櫻庭氏を引き合わせた。「あとは櫻庭さんの腕次第」とバトンを渡した赤司氏。その後の展開は三井物産の期待を超えるものだった。

赤司ソルブレインは今、その企業からの仕事を数多く受託しています。私たちが繋いだ後、櫻庭さんがご自身で新たな人脈を築き、企業内をどんどん開拓していきました。気づいた頃には、その実績も評価されてか、東北大学の客員教授にまで就任されています。

私たちは最初のお繋ぎをしただけであり、ここまでの拡大をイメージできていたわけではありません。自力でこのような展開をやり切るのは、ソルブレインの実力が本物であるからこそでしょう。

紹介先企業からは「良い会社を繋いでくれてありがとう」という評価の声を頂き、私たちとしても大変嬉しく思っています。

しかし、このような華々しい成果の裏に、ソルブレインおよび櫻庭氏自身が、大規模組織における意思決定や業務プロセスへの理解を深めながら進めてきた地道な取り組みがあったことは知る由もないだろう。

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5万人の組織に飛び込んだ社長。その突破力を高速で「組織の実行力」へと転換

提携当時、三井物産はソルブレインが持つ強みを、設立間もないアルティウスリンクの事業成長にどう活かしていくか、模索していた。アルティウスリンクは従業員約56,000人を擁する国内最大級のBPO企業であり、安定運用を前提とした高度な業務プロセスや、多様なバックグラウンドを持つ組織が共存している。当時の難しさを赤司氏はこう語る。

赤司安定稼働を最優先する堅牢な仕組みを大切にしている現場も、当然存在します。最適かつ先進的なソリューションを検討する際にも、慎重な姿勢が取られる場面は少なくありません。

それは、現在動いている大規模な業務やインフラを「決して止めてはならない」という、現場一人ひとりの強い責任感に根差したものでもあります。

櫻庭氏流:大規模組織を動かす
「リスペクトの解像度」
【守】大企業の美学
5万人をミスなく動かすガバナンス
止めてはならない強固なインフラ
【破】ベンチャーの武器
現場での即断即決
成果に対する執着
AIによる破壊的スピード
【離】共創の最適解
規律を重んじ、スピードを落とさない
「常駐型・当事者」モデル

取材内容等を基にFastGrowにて作成

この状況を打破するため、三井物産はソルブレインからの常駐(出向)を打診した。ソルブレイン側は「誰を送り込むべきか」──そう考えた矢先、「では、私が行きます」と櫻庭氏自ら手を挙げ、単身でアルティウスリンクの現場に直接関わることを決意した。ベンチャーの経営者といえば、多数のステークホルダーが関わる精緻な合意形成プロセスに対し、効率やスピードの観点から敬遠する傾向にある。しかし、櫻庭氏は違った。

大企業のルールは単なる制限ではなく、5万人規模の組織がエラーを起こさず価値を提供し続けるための強固なガバナンスシステムそのものである。櫻庭氏もその堅牢さと、成熟した企業だからこそ生み出せる「余白」の力に敬意を払い、業務の進め方や意思決定プロセスに適応しようとした。

櫻庭そもそも私は、大企業での就業経験がありません。そのため、大企業ならではの業務の進め方や意思決定プロセス をキャッチアップしていくことこそが最も苦労したポイントでした。仕事の依頼、稟議の検討・対応、会議の準備・進行に至るまで、ゼロから学ばせていただいた感覚です。

知らないことを身につけるのは好きなので、それこそ社内の朝礼やラジオ体操などの活動にも参加してみましたが、その一つひとつが面白い経験になりました。

現場の考え方や文化を尊重しながら、櫻庭氏は一つひとつ丁寧に向き合っていった。そのうえで重要だったのが、本格的な仕組みづくりのフェーズだ。大規模な組織に新しい仕組みを導入する際には、十分な理解と対話を重ねながら進めていく必要がある。その点において、櫻庭氏のアプローチは徹底して地道なものだった。

赤司いきなり初対面で最適な提案などできません。櫻庭さんはまず現場と議論を重ね、相手の本当の困りごと(ペインポイント)を徹底的に把握することから始めました。

代表である櫻庭氏自身が現場にいることで、「持ち帰る」というタイムロスが一切発生しない。自社のリソース配分やリスクの許容をその場で即断即決できるからこそ、大企業の重厚なプロセスの中でも圧倒的なスピードを維持できた。

もちろん、5万人規模の組織では、多様な立場や考え方が存在する。新しい取り組みに対しても、丁寧な説明や調整が必要となる場面は少なくない。そうした局面においても、櫻庭氏自らが現場に立ち、関係者と対話を重ねることの意義は大きかった。一社員であれば、複雑な利害関係の中、現場で板挟みになっていたかもしれない。しかし、経営トップという対等な立場だからこそ、しがらみに囚われず「事業の成功」という一点において筋を通すことができた。

赤司櫻庭さんは、現場で課題が生じたときはもちろん、何か違和感を覚えたタイミングなどでも、関係者間で率直に共有してくれるんです。「○○が難航している」「このままだと○○の達成は厳しい」と。

そのタイミングが絶妙なので、我々も早い段階で一緒に打ち手を考えることができています。

自社の製品を売りたいだけなら、そんなことは言わないかもしれない。そうではなく、本気でアルティウスリンクを良くしようとしているからこそ、私たちとも「では、意思決定のアプローチ先を調整しましょう」といった突破のための作戦会議まで、柔軟にスピーディーに進めることができたのです。

【外殻】大企業の堅牢なルール
稟議・会議・カルチャーへの順応
「ゼロからの参画」を意識
▼ 仲間入り
【中間層】現場のペイン
共に働き、痛みを共有して
「現場情報の同期」を完了させる
▼ 挑戦を開始
【核心】デジタル変革
圧倒的成果でシステム書き換え
組織全体を次世代へ染め変える

取材内容等を基にFastGrowにて作成

自社の利益(私利私欲)よりも、顧客の成長や変革に本気でコミットする。トップ自らが退路を断って現場の痛み(ペイン)を共に背負う姿勢は、大企業側に「彼らは外部業者ではなく、本気で我々を変えようとする当事者だ」というメッセージとして伝わった。

現場の課題を解決するためなら、地道に突破口を探り、株主すらも巻き込んでいく。その圧倒的な熱量と人間力は、三井物産だけでなく、パートナー企業側の現場担当者たちの心をも強く打った。

赤司櫻庭さんの良さに気づいて応援してくれる人は、三井物産だけでなくパートナー企業の人にも数多くいるのです。出資元である我々だけでなく、企業間の壁を越えて現場の一人ひとりが共感し、力強い味方になってくれる。すごいことですよ。

櫻庭氏が現場で切り拓いた突破口を、急ピッチで社内に落とし込み、チームとして自走できる状態に引き上げていく。そのスピード感こそがソルブレインの真骨頂だ。

たとえば、現在進行中の取り組みの一つである、HR領域の基幹システムプロジェクト。立ち上げ期こそ櫻庭氏が課題整理を主導したが、現在はBizDevやエンジニア、セールスなどの専門メンバーで構成されるチーム体制に移行し、現場主導でプロジェクトを完遂させている。

前例のない大きな挑戦の先頭に立って道を切り拓き、ほかのメンバーにも突破力を伝播させていく。さながら『キングダム』の王騎将軍のような櫻庭氏の牽引によって、ソルブレイン全体の強さも高まっていく。こうして、組織に「再現性」が生まれるからこそ、この提携は単なる資本の結びつきを超えた本質的なパートナーシップへと昇華したのである。

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2年前の「構想」が「現実」へ。AIを活用したデジタルエンジニアリングの実践

深い信頼関係を築いた両社が向かう次のステージはどこか。実は約2年前の前回記事において、三井物産は自社の構想として「デジタルエンジニアリング」への期待を掲げていた。これは、顧客の製品やサービスの戦略立案から開発、運用までを一括で請け負い、業務プロセスを根本から作り変えるという、米国で広がりつつあるビジネスモデルだ。

現在、この構想はAI技術の急速な進化と深刻な人手不足によって、三井物産にとって「構想」ではなく「急務」へと変貌している。

赤司今後の利益成長を見据える中で、少子高齢化で人は増やせません。一人当たりの生産性を劇的に上げるためには、AIとDXを使いこなすしかない。だからこそ我々三井物産は「AI戦略推進ユニット」という組織を作り、本腰を入れて推進していく方針です。

大規模な資本とネットワークを持つ三井物産が、デジタルエンジニアリングの全体構想を描く。しかし、大企業が自らアジャイルに顧客の現場へ入り込み、泥臭くシステムを実装・運用しきるのは容易ではない。

そこで、現場における「実行パートナー」として機能しているのがソルブレインだ。顧客の課題に深く入り込み、予算が合わなくとも成果を約束してリスクを取り、バリューチェーンの全体最適を図る。彼らのこのスタンスはまさに、デジタルエンジニアリングの構想に通ずるものだろう。

そして、この実行力を担保するため、ソルブレインは自らの組織文化すらも強烈なスピードで変革させている。

櫻庭 現在、弊社ではAI-Nativeなプロダクトを使いこなす組織として、AIを業務に組み込むことを全社の標準スキルかつ重要な評価指標と位置づけ、トップダウンで強力に推進しています。

成果の最大化にコミットし続けるために、我々一人ひとりが、AIをはじめとする最新テクノロジーを使いこなし、生産性を飛躍的に高めた新しい働き方を率先して体現していくべきだと考えているんです。

単なるツールの導入ではない。櫻庭氏が最前線に立って切り拓いた突破口を、AIを活用した「組織の標準プロセス」へと昇華させるためのリスキリングである。

三井物産が描くマクロな構想とネットワーク。それを圧倒的な当事者意識と最新のテクノロジーで現場に実装しきるソルブレイン。両者が組むことで、デジタルエンジニアリングという理想は、いよいよ現実のビジネスとして爆発的な熱を帯び始めている。

そんな両社は、未来の在り方についてもさまざまな議論を続ける。

赤司ソルブレイン単体でも事業がまだまだ大きく伸びていきそうで、期待は高まるばかりです。

そうして影響力も大きくなっていく中、たとえば10年後の世界がどうなっているのか、その中で我々はどうあるべきなのか、互いにもっと突き詰めて考えていかなければいけないフェーズに来ていますよね。

櫻庭まさに、最近改めて悩んでいるところです。

ただ、社会がどうなろうとも、私たちはブレることなく「東北のシンボリックな存在になりたい」という未来像を掲げていきます。地方だからと言い訳をせず、歴史を一つ変えたという形を世の中に見せたいのです。

赤司櫻庭さんは、やはり東北にこだわっているんですよね。「東北を良くしよう」という非常に純粋な思いがある。そういう強烈なビジョンがあるからこそ、私たちも三井物産というリソースを提供しがいがあるし、応援したくなるのです。

櫻庭「協力はするが、口出しはしない」というスタンスで、これほど良くしてくださる株主は他にいません。だからこそ、提供していただけるネットワークやそのほかのチャンスを最大限に活かすべく、私自身の経営手腕や、ソルブレインという会社が持つキャパシティを、さらに磨いていかなければならないと強く感じています。

グローバル資本
大規模リソースの提供
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地方のシンボル
東北プライドの証明
10年後の新秩序を創り出す
買収でも下請けでもない
地方から歴史を変える共創

取材内容等を基にFastGrowにて作成

大企業×ベンチャーのパートナーシップが、地方でも、歴史を変えるような動きへと進化していく。両者の会話からは、よくある資本関係を超えた、同じ未来を見据える真のパートナーシップの姿が浮き彫りになっていく。

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「透明な評価制度」と「まずは手を動かす姿勢」。赤司氏を驚愕させた異常な熱量

大規模資本とのダイナミックな協業と、地道なまでの人間力。ここまで紐解いてきた両社のパートナーシップを踏まえ、最後にFastGrow読者に問いたい。「あなたは誰と働き、どんな環境で成長したいか?」という問いだ。

対談取材の最終盤の和やかな雑談の中で、赤司氏と櫻庭氏の会話から、次代を担う若手へのメッセージと両社の魅力が自然と浮かび上がってきた。

赤司以前ソルブレインのオフィスに足を運んだ際、「クラス表」と呼ばれる職務等級が掲示されているのを見ました。各ポジションで求められる役割や期待値、報酬が明確に言語化され、すぐ目に入る場所に貼られているんです。非常に印象的でした。

それから、身近な着想から自分たちの手でIoTソリューションのプロトタイプを素早く形にする姿も間近で見せていただき、刺激を受けました。

このように、一人ひとりが現場で最高の結果を出すために、まずは自分たちで地道に手を動かして最適なものを探求している姿勢がそこら中に見えるんです。こうしてソルブレインのカルチャーが形作られているのかと、感心させられました。

櫻庭ありがとうございます。私たちが説明するよりも、赤司さんのほうがうちの社内を紹介するのが上手ですね(笑)。

赤司いや、本当にすごいことですよ。社員一人ひとりのキャラが立っていて、何かに本気でコミットして成し遂げることを体現している会社だからこそ、そこに共感する若手にとっては最高の環境だと思います。

櫻庭三井物産は、私たちがどう動くか、つまり「自分たち次第」で、どこまでも事業の可能性を広げてくれる稀有な株主です。だからこそ、先ほども話しましたが、私自身がさらに成長しなければなりません。加えて、ソルブレインという会社が強くなるためにも、若手一人ひとりの事業推進スキルをしっかり強化していこうと、気が引き締まりました。

赤司まさにその意気で、さらに成長していくことに、期待が高まります。

東北発の次世代を担う存在として、ソルブレインという会社を通じて、私たち三井物産の大規模なネットワークやリソースを、思う存分、活用してほしいと思っています。

大規模なリソースを持つ大企業と、現場でリスクを取り、圧倒的な熱量で壁をこじ開けるベンチャー。両社の「本質的なパートナーシップ」は、単なる資本関係を超え、次代を担う若手にとっても大きな挑戦の機会を生み出している。

用意された「巨大なフィールド」をどう活かすかは、これから参画する一人ひとり次第だ。両社が地道に築き上げたこの共創の最前線で、次はどんな新しい歴史が生まれるのか。その展開から、まだまだ目が離せない。

こちらの記事は2026年06月03日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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藤田 慎一郎

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