ネガティブな感情さえも、とりあえずアプリに預けよう──Progate加藤氏のスマホ活用術

加藤 將倫

1993年愛知県生まれ、小中学校時代をオーストラリアのパースで過ごす。東京大学工学部在学中の2014年7月にオンラインプログラミング学習サービスのProgateを創業。『Forbes 30 Under 30 ASIA 2018 (Forbesが選ぶアジアを代表する30才未満の30人)』に選出。

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スマートフォンの普及によって、私たちの生活の利便性が向上したことは言うまでもない。しかし、その利便性を適切に享受できている人は一体どれくらいいるだろうか。

引きも切らず現れる新規サービスの波。時代の流れに取り残されまいとしがみつけば、逆に“スマートフォンに使われる”ことにもなりかねない。どうすればスマートフォンをうまく活用することができるのだろうか──。

今回は、デジタルネイティブ世代の起業家であるProgateの代表・加藤將倫(かとうまさのり)氏に取材を行い、スマートフォンの使い方について話を聞いてきた。EdTech企業の社長は、どのようにスマートフォンを活用しているのだろうか。

加藤氏のスマホ活用術!

活用術1:とにかく、Todoistに全部突っ込め!

活用術2:『メモ帳』を使って「ToDoリスト」を管理しろ

活用術3:ネガティブな感情もメモ帳に預けろ

  • TEXT BY TEPPEI EITO
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アジアを代表する若手経営者の苦難

世界で250万人を超えるユーザーを抱える『Progate(プロゲート)』。いまやオンラインプログラミング学習サービスの代名詞とも言える存在だ。

株式会社Progateの代表である加藤氏が同サービスを開発し始めたのは、まだ大学生のときだった。

6歳から15歳までオーストラリアのパースで育った同氏は、高校入学のタイミングで日本に戻り、大学は東京大学に進学した。工学部電子情報工学科に進んだ同氏は、そこで初めて本格的にプログラミングに触れた。小中学校からプログラミングをやってきた同級生に囲まれ、彼らが30分で終わらせる課題を何倍も時間をかけながら、なんとか食らいついていく日々。 その後、学習の道筋を示してくれる人に出会い、Webサービスの受託開発など実践の場でプログラミングの知識を深めて、見識を広げていった。プログラミングを始めていなければ出会わなかったような人や体験に恵まれ、人生の可能性が広がった。

自分自身がプログラミングを学んで得た可能性と体験。 この経験をもとに、多くの人に人生の可能性を広げる体験を届けたい、そんな想いから生まれたのが『Progate』だ。

休学していた大学も退学し、自らもエンジニアとして開発に打ち込み、事業拡大に力を注いでいるうち、徐々に自身の役割は“エンジニア”から“経営者”へと変化してきた。今でこそForbesの「30 Under 30 ASIA (アジアを代表する30歳未満の30人)」などにも選出され、国内外でその経営手腕を評価されている加藤氏だが、当初は無限に発生するタスクの処理に相当悩まされたという。

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マルチタスクからの回避

学生の頃からマルチタスク処理が大の苦手だった加藤氏。大学の受験勉強でも、「この1ヶ月は数学だけやる」といった極端にシングルタスク化した取り組み方をしていたそうだ。

エンジニアとしてサービスをつくっていたときも同様。睡眠とプログラミング以外のことは考えない、というような生活を送っていた。

しかし、次第に経営者としての側面が大きくなりはじめ、ただ開発に取り組んでいればいいというわけにはいかなくなってきた。さらに、結婚して子供が生まれたことで、プライベートでの役割も増えていった。

会社のこと、サービスのこと、家庭のこと……日々優先度が変わっていく数多のタスクに追われ、重大な“漏れ”が発生することも増えてきたという。そんな中で、自己管理の方法を模索し始めた。

iPhone標準アプリの『リマインダー』を使ってみたり、メモアプリ『Evernote』を試してみたりして、結果的に現在使っているのがToDoリストアプリの『Todoist』。タスクのジャンル分けがしやすく、かつ一覧性のあるUIを実現させている点に魅力を感じているそうだ。

加藤使用している理由にはもちろん、「タスク漏れをなくす」っていう目的もありますが、最も重要なのは「とりあえずToDoリストに入れたから大丈夫」という安心感を持てるということですね。

シングルタスクを高速で処理していくために、取り組んでいること以外のタスクを自分の頭からアプリに移しているイメージです。

とにかく自分の集中力を分散させないこと。そのためにタスクの一時保管場所としてスマートフォンを使っているのだ。

スマホ活用術1:とにかく、『Todoist』に全部突っ込め!

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「タスク管理」だけでは片手落ち

加藤氏が『Todoist』の次に使用頻度が高いアプリ、それは『メモ帳』。この2つを併用することによって、自己管理を徹底しているのだそうだ。

ではどのように『メモ帳』を使うのか。同氏は、特徴的な2つの使い方をしている。ひとつは「思考のブレイクダウン」。

『Todoist』では日々のタスクを管理しているが、経営者として、ただ受身的に降りてくるタスクを消化していればいいわけではもちろんない。日々取り組むべきタスクは、会社の将来的なゴールから逆算されたものであるべきだ。『メモ帳』ではこの部分を整理している。

大きな目標である会社のビジョンや人生のミッションなどを決め、メモ帳に記載する。そしてそのためにクウォーター単位でやるべきことを列挙する。さらにそれをウィークリー単位で落とし込み、デイリーの目標にまでブレイクダウンする。そして、この「デイリーの目標」がつまり『Todoist』に書き込まれるわけだ。

一見面倒に思えるような作業を毎日のルーチンにしているのもまた、たった1つのことに集中したいから、だという。毎四半期、毎週、毎朝、この作業をすることによって、そういった“容量の大きい”考え事を頭からなくすことができるというわけだ。(ちなみに、「毎朝『メモ帳』に目標を書く」というタスクも『Todoist』に入っているとのこと)

スマホ活用術2:『メモ帳』を使って「ToDoリスト」を管理しろ

そしてもうひとつ、同氏は『メモ帳』を日記としても活用している。毎朝、目標を記入しているルーチンと同様、毎晩その振り返りを記入するというルーチンもあるのだ。

日々の目標を達成できたかどうかのレビューという意味合いもありますが、日記のようにその日の出来事や、ときにはネガティブな感情を書くことでスッキリするというメリットもあります。 僕は昔から色々と考えてしまいがちだったんですが、この方法で少しだけ楽になりました。これもまた、「とりあえず日記に書いたからもういいだろう」という安心感に近いと思います。

加藤氏が日々意識していること。それは、とにかく頭の中を軽くすること。そのために、将来の目標も、日々のタスクも、そして感情までもをスマートフォンに預けているのだ。たったひとつのことに集中するために。

スマホ活用術3:ネガティブな感情さえもメモ帳に預けろ

こちらの記事は2022年04月06日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

栄藤 徹平

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