「いち早く“仕事“を経験せよ」学生と起業家の境目はどこに?
【0→1アイデアソンレポート】

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登壇者
保木 佑介

大学時代、ヤフーグループにて、ヤフーポータル内の求人媒体立ち上げに関わり、サービスリリースから運用までの経験をする。学生のうちから最先端の新規事業に関わりたいと感じ、RPAホールディングスにて、外資系セキュリティベンダーの営業拡販、総合電機メーカーのロボティクス事業立ち上げ等に長期インターンとして参画。正社員入社後は、プロジェクトマネージャーとして、総合化学メーカーや総合電機メーカーの研究開発部門長/新規事業企画部長を対象に、100以上の新規事業プロジェクトに従事。複数のプロジェクトで事業化を果たす。2018年3月、RPAホールディングスがマザーズ上場したことを機として、同5月に ”新規事業2.0の体現” を標榜する ステラアソシエを創業。得意分野は、化学全般、AI(画像・音声)、社会インフラIoT、情報セキュリティ。

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2019年2月21日、FastGrowに起業志望の学生や社会人40人が集まった。起業家になるためには、どういったキャリアを歩むべきなのか?様々な議論が交わされているが、未だ「正解」と呼べるような答えは出ていない。

そんな中、「4年で起業家になれる」と、起業家志向の人材が集まっているベンチャー企業が、大手製造業向けの新規事業コンサルティングサービスを展開するステラアソシエ株式会社だ。

「必要なスキルやマインドセットを学んでいけば、誰でも4年後には起業家になれる」と語る代表の保木が、起業家になるためのキャリアプランについて語った。

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大企業だけではイノベーションは起こせない?

保木まず大前提として「なぜ起業家が必要なのか?」というところから考えたいと思います。起業家が必要か否かについては、いろんな方向性から議論ができますが、今回はわかりやすく少子高齢化と労働人口の減少という観点から話します。日本は少子高齢化と労働人口の減少が深刻で、15年後には3人に一人が高齢者に。ここから地方の過疎化から生じる交通弱者や身寄りのない高齢者の増加などの問題が発生します。

そのため、今の延長線上にあるようなビジネスや国の状態だとどうしても限界がでてくるので、こうした社会動向をこれから変えていくとなるとイノベーションが不可欠です。ではそのイノベーションを誰が起こすのか。ヒト・モノ・カネが揃う大企業が頑張れば解決するのではないか、と思う人もいるかもしれませんが、大企業だけで解決するのは難しいと思います。なぜかというと、1つ目は大企業ではスタートアップと比べると、オペレーション業務に長けた人材を採用、育成しているためです。大企業は組織が大きいがゆえに、仕組みが整った既存事業を円滑に回せる人、ふられた業務を忠実に遂行できる、いわゆる業務遂行能力が高い人が求められる傾向にあります。

2つ目に、大企業の新規事業部の新規事業経験者不足が挙げられます。人材の層が厚い大企業において、新規事業部に配属されるのは、それまで営業やマーケティングなどの専門部署で活躍した方が抜擢されることがほとんどです。

ですが、新規事業を推進するには、営業やマーケティングとは別の専門性が求められます。40代半ばから新たに新規事業に携わるようになってもその分野の専門性を取得する機会がないため、リーンスタートアップやリーンキャンバスなど、新規事業を推進していく上での共通言語に馴染みがないことも少なくありません。

大企業とともに新規事業を作り上げてきた保木氏は、新規事業開発に馴染みがない彼らが一から知識を得ようとするのは、非効率的であると話す。大企業には彼らにしか持ち得ないノウハウや経験が蓄積されている。それを有効活用していく道を探るべきであろう。では、イノベーションを起こせる環境とはどのような環境なのか?

保木スタートアップやベンチャーなどの小さい組織でスピード感を持って、自ら事業を作れる、社会に価値提供をするということを理解して動けてかつ、潤沢なリソースを抱える大企業と提携できるような企業がイノベーションを起こせるのではないかなと考えています。

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起業家になるために必要な3つの要素

これからの日本でイノベーションを起こすためには自ら事業を創れる起業家が求められている。では日本を取り巻く社会動向の中で起業家として事業をおこすために、どういった力を身に着けていけば良いのだろうか。保木氏は大きく3つの要素が大切だと語る。

保木1つはマインドで、これが最も重要です。ビジネスをする上でお金をもらうとなると何か課題を解決しなきゃいけない。そこを認識して、社会の中で解決したい課題がある、目の前にこういった困っている人がいるからビジネスで解決をしていこうと考えます。例としてお金持ちになりたいからという理由で起業した人がいたとします。そこに捉われると、会社の軸として、社会問題を解決するという観点が抜け落ちやすく、取り組む課題も持続的な成長が見込めないものを選びがちなので会社として大きくもならない。

どういう人に価値提供をしたいか?どういう課題を解決したのかというマインドで始めるのが大切かなと考えています。

2つ目はスキル。スキルの部分では、そもそも会社を経営するスキルであったり、先ほど話した【0-1】【1-10】【10-100】の各段階ごとでの必要な力を付けることも大切なのに加え、自分の会社をスケールさせるにあたり、そのフェーズに適した人を採用するためのスキルも重要です。

最後の要素は知識です。マインドやスキルの裏付けとしての知識が大切になってきます。

さらに最先端技術や社会動向の知識に関しては、自社のサービスやプロダクトが市場に出回る2年後、3年後を常に把握することが非常に重要です。そういった未来に自分の構想するビジネスのニーズがどれくらいあるのかを社会動向と関連させて考えることができる人が起業家として優れていると思います。

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起業家になるために最も適しているファーストキャリアはベンチャー

保木では、皆さんのファーストキャリアとして、これら3つの要素をどういった環境で身に着ければ良いのか?大企業、ベンチャー、戦略コンサルなど皆さんに馴染みのありそうな3つの環境でそれぞれ比較してみました。

保木氏が考える、起業家へのキャリアとの相性を表した図。起業家になるためのステップとしてファーストキャリアを考える場合、昨今人気のある大企業や戦略コンサルではなく、ベンチャーを選ぶべき理由がここに集約されている。

マインド

起業家として重要な消費者貢献、コミット、チャレンジ精神を育むに適した環境であるか

スキル

創業期に起業家として幅広いスキルを網羅的に把握できるスキルが身につく環境であるか

知識

様々な業界や事業に関する知識を経験的に得られる環境であるか

保木まず大企業では起業家に向けてのキャリアという点を踏まえると、マインド面は×だと思います。なぜならば、大企業では組織の巨大さゆえ、消費者や社会への貢献というマインドを意識しづらくなる恐れがあるからです。自覚的に仕事に取り組まないと、自分の出した成果が社会に対してどのくらい価値があり、その対価としてお金がもらえるという感覚が薄くなりがちです。

またスキルや知識面においては、大企業は仕事がかなり分業化されており、例えば営業だとすると、1つのカテゴリーの特定の商材を売ることが多いため、深い専門性は身につくものの、幅広いスキルを身につけるのには適しません。

次に戦略コンサルについて。知識については文句なしの〇。様々な業界に対して成果が出るよう勉強する必要があるため、多種多様な知識がつく環境であると言えます。一方マインド面は△で、これは意外だと思う人もいるかもしれません。コミットメントの観点では、仕事や難しい課題をやり抜くという意味でどの業界や仕事と比べてもトップクラスだと思います。

ただ消費者社会貢献の点で考えると、当事者として事業推進をする経験を積める環境ではありません。さらにスキル面も△。戦略コンサルでは、コンサルティングのスキルは身につきますが、自ら事業を作る仕事ではありません。コンサルティングのスキルと事業推進力は分けて考えるべきです。

では最後にベンチャーはどうでしょうか。前提としてここで指すベンチャーとは、伸びる事業をやっていて事業計画も将来性が感じられる50名以下の良質なベンチャーに限定してお話します。こういったベンチャーは、まずマインド面で◯。何かの課題を解決するためにファウンダーたちは会社を作っているので事業が社会課題に直結しています。

また、スキル面においても、1つのスキルだけではなく、包括的に様々なスキルを身に着けることができるので起業家に求められる要件を考えると◯です。実際ステラアソシエでも営業、事業創造、人事を一年目に、掛け持ちで行っているメンバーもいます。会社を動かすために必要なスキルは一通り学びやすい環境にあります。

知識に関しては、会社によっては、1つの業界の事業に特化していたりするので、少し弱くなってしまう場合もあります。ただ、マインドやスキルという部分では他より総合的に高いと評価しているので、起業家を目指す方にはベンチャーが最も適しているキャリアだと考えています。

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「考え抜く姿勢」は、長期インターンで鍛える

さらに、保木氏は学生や社会人で今後のキャリアを考える際は、「キャリアアップ」という視点で考えてみることも必要だと語る。大企業と50人以下のベンチャーでは役職に就くまでの階層に大きく差があるためだ。

保木大企業では人や部署を管理できる役職に就けるのが平均32歳と言われています。また、部長のようなマネジメント職を経験できるのはさらに15年くらい後になることも少なくありません。結婚生活や子供を抱えていたりする場合もあると思うので、リスクある決断はなるべく早い段階でした方が望ましいです。起業したいと考えているのであれば、ハードルが高くなります。

一方、スタートアップの場合は、階層が3つほどしかなく、スタッフ、部署やプロジェクトを管理する人、経営者という構成が多いです。FastGrowの他記事を見てもわかると思いますが、入社2,3年目で事業を立ち上げていたり、マネージャーをやっている人もたくさんいるため、組織の規模の大きさの違いはあれど、大企業で言う15年目の人と同じ経験ができます。なので、最短のキャリアアップを考える方は、なるべく小さな組織に入ってそこから結果を出していくのが、ベストだと考えています。

起業に必要な3つの要素を満たすことができ、さらにキャリアアップという観点では最短でマネジメントまで経験できるベンチャーをファーストキャリアとして選ぶべきであるということを話してきた。ではファーストキャリアに進む前、まさにいまの段階で起業家を目指す人がすべきことは何か。保木氏は長期インターンへの参加の必要性を説いた。

保木今回来ている方で、将来起業をしたい、または起業を絶対にしたいという人でなくても、マネジメント層で働きたい、市場価値を高めたいと考えている人であれば、長期インターンをするべきです。理由は、今のうちから「仕事とは何か?」を明確に認識しておくべきだからです。

相手との約束に対してコミットする場数というのが、ビジネスマンの成長と仕事においては大切です。学生時代はサークルや部活などで「結果は出なかったけど頑張ったね」で終わりますが、仕事では、何があっても必ず納期までに成果を出すことが求められます。そこに対する責任感や考え抜く姿勢をできるだけ早い段階で身に着けられているといいですね。

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起業を目指す人がステラアソシエに合っている理由

最後に、「必要なスキルやマインドセットを学んでいけば、誰でも4年後には起業家になれる」と語る保木氏が、ステラアソシエにおける起業家へのキャリアプランについて語った。

保木ステラアソシエでは起業に向けて、いつまでにどんな力をつけるべきかという「起業ロードマップ」を掲げており、誰が入っても起業家になるための構成要素を身に着けられるように設計されています。

まずメンバーとなったら新規事業支援にて、【0-1】【1-10】にフォーカスして仕事をします。サービス開発、起業のエッセンスを日常業務で経験できるため、起業に必要な力が身につきます。起業ロードマップの内容を満たした方には、実際に社内で事業を作ることにもチャレンジしてもらいたいと思っています。

もしそこで実際に筋のいいものが出てきた場合は、分社化してグループ会社の社長として事業を進めるというのもありだと考えています。

新規事業コンサルティングの中で数多くの大企業と関わり、また自ら起業家として事業を興してきたからこそ見えてきた起業家になるために進むべきキャリア。今回集まってもらった、これから起業家を目指す学生や社会人がキャリアを考える上で少しでも助けになればと思います。保木氏の言葉で講演は幕を閉じた。

講演後、参加者が5~6人のチームに分かれて0→1アイデアソンを実施。「自動運転時代」に提供できる新サービスを企画した。

2020年以降に実現されると言われる自動運転。ただ、自動運転が実現されてからアイデアを考え始めるのでは遅く、実現される将来からバックキャストをすることで、先行して今取り組むべきサービスが明確になってくる。

“自動運転”という未来の姿を想像して、そこから現在にバックキャストしてどんなサービスを企画するべきか、という視点が新規事業を立ち上げる上でも大切になる。

ステラアソシエは、5年後、10年後を見据えて、大企業の新しい柱となるような事業創造を支援している。今回集まった参加者には、実際のサービス企画業務と全く同じ思考プロセスを体験してもらった。ブレストを中心とした、デザイン思考によるサービス企画である。

各チーム、現在ではなく”自動運転が実現した未来”に何が求められるのか、頭を悩ませる場面もあったが、アイデアを50~100と考える中で面白いものが出てくるようになった。

発表されたアイデアとしては、尿漏れで外出が困難な人の便意を検知してその場に車が来る「すぐ来るトイレ」、少子高齢化を解決するために夫婦の時間を創出できるような「夫婦で帰れる送迎サービス」といった、若者らしいアイデアが出てきた。

発表では他のチームがどんなプロセスでどんなサービスを企画したのかを知るという点でもいい刺激になったのではないだろうか。

今回のワークでは、普段ステラアソシエが新規事業支援として行っているサービス企画の一端を疑似体験してもらった。デザイン思考の根幹である「人間中心設計(ユーザーファースト)」の考え方を学ぶことができた。

また、通常サービス企画の後に実施するユーザーヒアリング・ピボットを体験できるような「仮説検証ワーク」も後日用意されていた。希望者数名が参加し、よりリアルな新規事業創出の業務を体験できたとのことである。(第1回仮説検証ワークは終了しており、次回は今夏に実施予定)

こちらの記事は2019年04月05日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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