D2Cから年400%成長のマーケツール開発「その“難しさ”が面白い」──FastGrow Pitch レポート
「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowが、「この会社、将来大きなイノベーション興しそうだ!」と注目するスタートアップをお呼びして、毎週木曜朝7時にオンライン開催する「FastGrow Pitch」。
登壇するスタートアップが目指すビジョンや事業内容、創業ストーリー、どんな仲間を探しているのかなどをピッチ形式で語るイベントだ。
本記事では、本記事では、2020年7月16日に開催したピッチの模様をダイジェスト形式でお届けする。登壇したのは、コミューン、コマースフォース、鎌倉新書、ステラアソシエ、スタイラーの5社(登壇順)だ。
コミューン株式会社:企業のユーザーコミュニティ構築・運用をサポート
最初に登場したのは、コミュニティ型顧客接点クラウド『commmune(コミューン)』を提供するコミューン。同サービスを利用すると企業とユーザーをつなぐポータルサイトを簡単に作成・運用でき、ユーザーとの距離を縮め、垣根をなくし、顧客満足度を向上させることが可能となる。サービスのMRR(月次経常収益)は月次で30%、年間で400%の成長を続けているという。
ピッチに登壇したのは、同社の共同創業者兼CEOの高田優哉氏。ボストンコンサルティンググループに就職した後、2018年にDayone (現コミューン)を創業した。当初はCOOの橋本氏とD2Cサプリメント事業を運営していたが、点在するユーザーの要望や感想の声を知ることがいかに難しいかを痛感。ユーザーと企業のコミュニケーションをより効率良く、効果的にしたいと考え始めたことが『commmune』開発につながったそうだ。
高田コミューンで働く面白さは、一言でいうと「難しさ」にあります。ビジネスサイドは、単純にツールの使い方を教えるだけでなく、「エンドユーザー体験の向上」という課題と向き合いながら、クライアントに伴走することが求められます。一方で、プロダクトサイドはやることの幅がかなり広い。サービスの性質上、BtoBとBtoCを問わないうえに、管理者側とエンドユーザー側の両方の機能を開発する必要があるからです。
現在は、特にエンジニアとデザイナー、カスタマーサクセスを募集中です。その人にとって、後々キャリアのハイライトになるような時間を過ごしてもらいたいと思っています。興味を持った方は気軽にご連絡ください。
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株式会社コマースフォース:D2C向けSaaSのサブスクリプション型インフルエンサープラットフォームを運営
次に登壇したのは、「インフルエンサーと顧客(D2C)を成功に導く」を理念に掲げるコマースフォース代表の小野瀬冬海氏。同社は、化粧品や健康食品などを手がけるEC(D2C)企業向けに、SaaS事業のサブスクリプション型インフルエンサープラットフォーム『ECキャスティング(ECCASTING)』やSNSアカウント運用事業、インフルエンサーマーケティング事業などを展開。累計130社を超えるD2C企業が利用しているという。
小野瀬氏は新卒でテモナに入社。美容健康D2C企業向けSaaSの営業担当として、入社1年目ながらトップセールスの実績を残した。10数人の会社が上場していくまでの過程を経験。会社の急成長を実感しながら働く日々を過ごし、「今度は自分が成長し続けるすごい会社をつくりたい」と考え、2017年にコマースフォースを創業した。
小野瀬コマースフォースでは、採用においてスキルよりもポテンシャルを重視しており、私たちの理念に強く共感できる人を求めています。「すごい会社に入るのではなく、つくる側になりたい」という気概の持ち主と出会えたら嬉しいです。
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株式会社鎌倉新書:シニア向けに多様なサービスを展開中
続いて登壇したのは、鎌倉新書代表の清水祐孝氏。「私たちは、人と人とのつながりに『ありがとう』を感じる場面のお手伝いをすることで、豊かな社会づくりに貢献します」を理念に掲げる同社は『いい相続』『いい葬儀』『いいお墓』『いい仏壇』と4つの終活関連ポータルサイトを運営している。今後も増えると予想される高齢者が、より生き生きと暮らせる社会をつくるべく、さまざまなシニア向け事業を展開している。
清水氏は証券会社勤務を経て、1990年に当時自身の父親が経営する鎌倉新書へ入社。仏教書だけでなく、葬儀や墓石、宗教用具等の業界へ向けた出版社へと転換させた。その後はセミナーやコンサルティング、インターネットサービス事業の立ち上げも牽引した。
清水私たちは、2017年に東証一部へ上場しました。目指す社会の実現に向けては、まだまだ非連続的な成長を続ける必要がある。そのための鍵は、優れたビジネスモデルの構築ではなく、「優秀な人材が一人でも多く集まること」だと確信しています。
優秀な人に鎌倉新書を選んでもらえるよう、一人ひとりのポテンシャルを最大限に引き出すための風土や制度などのインフラ整備に、今後はより一層注力していきます。少しでも興味を持たれた方は、ぜひホームページの募集要項へアクセスしてみてください。
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ステラアソシエ株式会社:事業づくりの実務を一気通貫で支援
続いて登壇したのは、大手製造業向けの新規事業立ち上げ支援などを行う、ステラアソシエ代表の保木佑介氏。同社は、新規事業コンサルティングサービスなどの提供を通し、「日本の製造業を復活させる」「経営者・起業家の輩出」という2つのミッションの達成を目指す。
保木氏は大学時代から「最先端の新規事業に関わりたい」と考え、長期インターンからRPAホールディングスに参画。正社員として入社した後は、プロジェクトマネージャーとして、100以上の新規事業プロジェクトを経験。RPAホールディングスが東証マザーズに上場したことを機に、2018年にステラアソシエを設立した。
保木RPAホールディングスでは、製造業のクライアントと仕事をする機会が多く、事業運営に苦しむ会社が少なくない現実を目の当たりにしました。懸命に日々努力しているにもかかわらず、事業づくりの基本に対する理解が薄いゆえに、苦労している会社が多くあることを知りました。私たちはサービスの企画から事業拡大のための体制構築まで、幅広いサポートによって製造業界全体の課題解決に貢献したいと考えています。
今後の展望としては、コンサルティング事業を軸に据えながらも、領域を超えて多種多様な新規事業を立ち上げ、成長させていく予定です。今期はすでにローンチした「スタートアップ留学サービス」の拡大に、特に力を注ぎます。
過去記事
スタイラー株式会社:ファッション・アパレル店舗向けのOMOサービスを提供
最後に登場したのは、ユーザーに最適な購買体験を届けるニュー・リテール・プラットフォーム『FACY(フェイシー)』を運営するスタイラー。2017年9月にローンチした同サービスは、月間ユーザー数が150万人を突破するなど、順調な成長を続けている。
登壇した代表の小関翼氏は、三菱東京UFJ銀行、ロイズTSB銀行で勤務した後、アマゾンジャパンにて決済サービスの事業開発を担当。その後、小売店でのFace to Faceのショッピング体験をデジタル化したサービスを提供すべく、2015年3月にスタイラーを設立した。
小関実店舗でのショッピングでしか得られない体験は多くあります。しかし、どこにどの商品が置いてあるかわかりづらかったり、お客さんと店員のコミュニケーション手段が限定されていたりといった、実店舗ならではの課題も多く存在します。私たちはそうした課題をEC化によって解決しつつ、一人でも多くの方に「半径3キロメートル圏内にある身近なお店での体験をオンラインで届ける」ことに挑戦しています。
今後は新型コロナウイルスの影響による需要の増加も見込んでいます。1タップで周囲3キロの店舗情報がわかる機能や、自宅配送機能など、新機能の実装にも着手する予定です。「世の中の物の買い方を変えたい」という想いを持った方は、ぜひ弊社の門を叩いて欲しいと思っています。
採用情報
第5回目となったこの日は、ユーザーコミュニティの構築支援サービスからファッション・アパレル店舗向けのOMOサービスまで、領域特化のユニークな事業を展開する企業が複数登壇。創業37年目、東証一部上場ながらも、ベンチャー企業のような非連続成長を目指し続ける鎌倉新書が登壇したことも印象深い回となった。
今後も毎週木曜朝7時の「FastGrow Pitch」では、注目スタートアップが登壇し、自ら事業や組織について語る機会をお届けしていく。ぜひ、チェックしてもらいたい。
こちらの記事は2020年07月22日に公開しており、
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