働き方改革は、「千年規模の問い」である──プロダクトもAIも“人類の進化”の手段と見る未来創造者・渡久地択

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渡久地 択

2004年から人工知能の研究開発をはじめる。以来10年以上にわたって継続的な人工知能の研究開発とビジネス化・資金力強化を行い、2015年同社を創業。2019年には東証マザーズ上場を果たした。2022年からはCPOも兼務し、世界No.1のAIプラットフォーム構築に向け舵を取る。

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事業を創り、上場を果たし、企業を成長させる。

そんな誰もが夢見るストーリーを達成してなお、一切現状に満足せず、より良い未来を創造しようと奔走しつづける起業家がいる。AI inside 代表取締役社長CEO兼CPO・渡久地択氏だ。

多くの人に注目されるAI事業領域で多事業展開を進める同社。「AI-OCRの企業」というイメージがあるかもしれないが、それはプラットフォーム戦略のほんの一部でしかない。AI-OCRサービス『DX Suite』で国内シェア6割以上を獲得したり、2019年に東証マザーズ(現グロース)上場を果たしたりしたのも単なる通過点。実は次々と、人々の想像を大きく超える進化を実現中だ。

渡久地氏の視座は高い。「事業を通して人類の進化に役立ちたい」と語り、「ほぼ想定したとおりに実現している」という、独自の未来構想に沿って事業を次々と推進している。

AIの未来について、渡久地氏が重要だと語るのは「使い方を考えること」とシンプルだ。「AIが大事なわけではない」とも表現する。なぜ事業をやっているのか、創りたい未来とは一体どのようなものなのか。今回聞いていくのは、単なるテクノロジー活用やプロダクトの話ではない。AIの進化の果てに、何が起きるのか、何が必然となるのか、という話だ。

  • TEXT BY RYOKA MATSUDA
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
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未来の年表をもとに創りたいのは、「本質的な働き方改革」と「次のインターネット」

渡久地択とは?そう聞かれたら何と答えるだろうか。取材を終えた我々なら、起業家や事業家といった表現は使わない。「未来創造者」といったところだろう。

代表取締役社長CEOとCPO(Chief Product Officer)を兼務していることから、同社が描くプラットフォーム構想についても聞いてみたいところだがそれは公式noteに譲り、今回は、未来創造者としての渡久地氏の言葉に、じっくりと耳を傾けたい。

変化の激しいこの時代。だが渡久地氏は2004年にこの先200年の未来を想像して書き記した「未来年表」について、ずっと思考を巡らせているままだ。渡久地氏の興味は18年間ずっとこの年表にあるというのだ。未来年表の中には、様々なキーワードが記載されており、その中の一つが “メガワーカー” である。

渡久地メガワーカーは、今現在人間が行っている仕事を大量にこなす“The Intelligence”(人間社会で活躍するAI。詳細は後述)のことを指しています。メガワーカーは人間ではなくて、世界中で働くどの人間よりも仕事を安く速く精度高くこなす。メガワーカーのような存在をもっと普及させていかなければならないという思いがあるんですよね。

渡久地氏が、「普及“させなければならない”」と語るのは、現状日本が行っている社会課題へのアプローチに危機感を覚えているからだ。今話題の「働き方改革」にも、矛盾を強く感じている。

渡久地生産人口が減っていく中、それでも経済を盛り上げようと、”副業の解禁”といった働き方改革が日本でも行われようとしていますけど、それってつまりは残業を増やしているだけじゃないですか。今自分たちが行っている仕事の量を増やしているだけ。それってナンセンスですよね。

クオリティの高い仕事を人間の代わりに素早く大量にこなす、AIを活用したメガワーカーが増えていけば、そもそも人間がやるべき仕事を減らし、“人口が減っても経済的に問題ない社会”を創ることができる。

今のAI関連サービスは、人間が行っている仕事の効率化や自動化をサポートするものが多いですが、それだと結局人間に仕事をさせてしまっていますよね。AIの使い方を工夫すれば、サービスに仕事をさせることができる。さらに本質的な課題解決ができるはずなんです。

日本は少子高齢化においては課題先進国なので、生産人口の低下にも積極的にアプローチしていく土壌があると期待しています。ただ、アプローチする方法については「もっと良いやり方があるでしょ?」と思っていて。2015年に政府が掲げたGDP600兆円という目標は今も達成できていないままで、僕は今の日本のやり方じゃ達成なんてできないと思っている。だからこそ「こうしたらできるんじゃないか」と信じていることを事業として進めているんです。

日本社会の “働き方改革” の課題に対し、批判するだけでなく、実際に世の中を変えるアクションを取っているこの実現力には驚かされる。しかし、渡久地氏がAI技術を通じて変革しようとしているのは働き方の領域だけではない。私たちは、続いて語られた“刷新しようとしているもの”のスケールに、さらに驚かされる。

彼がアップデートしようとしているもの──それは、「インターネットそのもの」だというのである。

渡久地社内で「次のインターネットを創ろう」という意味で「Leapnet(リープネット)を創ろう」としばしば言っています。Leapnet という言葉は私の造語なのですが、つまり、現在のインターネットとは全く別のネットワークを創りたいということなんです。

インターネットは、接続すると映画が見られたり、音楽を聞けたり、コミュニケーションしたりできる。Leapnetは分散型AIにつながる、インテリジェントネットワークにしたいんです。

AIが、人間社会で当たり前に存在し、価値を発揮するようになった姿を、渡久地氏は“The Intelligence”と表現する。上述のように、“メガワーカー”も、この“The Intelligence”の一つの姿として描いているのだ。

渡久地Leapnetにつながった状態であれば、この“The Intelligence”が、あなたのジョブをなんでもこなしてくれる。

ジョブの中身は多岐にわたるでしょう。電気をつけるのもジョブですし、料理を作るのもジョブ、あらゆる行動をジョブとしたときに、そういった行動を人間の代わりに行ってくれるものを目指しているんです。

例えば、飲んでいたコーヒーがなくなりそうになって「次はミルクティーが飲みたいな」と思っていたら、コンビニで購入されたものが自宅に届き、ウォレットからお金(残高)が減って、家計簿にも記入が済んでいるとか。むしろタイムラグなく、過去の購入履歴や行動履歴から僕の行動を推察して、「ミルクティーが飲みたい」と思う前にミルクティーが運ばれてきて「そうだよ、コーヒーのあとにはミルクティー飲みたくなるんだよ」となるのでもいい。そういう世界を創りたい。

独自開発のエッジコンピュータ『AI inside Cube』。こうしたかたちでAIを日本や世界のいたるところに設置し、インフラとして誰もが当たり前に利用できる未来を描いている

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創りたいのは、流通網。
スケーラビリティある事業で、社会に貢献する

メガワーカー、The Intelligence、そしてLeapnet……。壮大な渡久地氏の構想だが、描いた未来像はもちろん、AI inside が創ったプロダクトやプログラムだけで実現させるつもりはない。同社は、様々なAIを届ける“ロジスティクスの会社”であると渡久地氏は語る。

渡久地メガワーカーには、人間が今こなしているあらゆるジョブを高速で精度高く行えるようになってほしい。だけど分散した社会でパーソナライズ化されたあらゆるニーズに応えるのは相当難しいですよね。だから、僕たち一社でできるとは考えていません。AIも我々だけが創るのではなく、分散的に創られるべきだと考えて、『Learning Center(あらゆる人がノーコードでAIモデルを作成できるサービス)』をできるだけ安価に提供しようとしているんです。

AIを創ること自体はもうすでに、Learning Center を通じてコモディティ化させていけると思っています。なので、いろんな人にどんどんAIモデルを創ってほしい。そしてAI inside はそのAIの流通網になって、創られた大量のAIモデルのそれぞれを、求めている人のもとに届ける役割を担いたいんです。

構想しているのは、AIを使ったサービスではなく、AIサービスを世界中に届ける流通網。「AIを創る企業」でもなければ、「でき上がったAIを使ってもらう企業」でもないのである。

時代の先を行く発想はさすがだが、その流通網はどのように構築していくのだろうか。とても想像の及ぶところではない。Learning Center により、開発知識がない人でもAIモデルを創れるようになった未来のその先とは。

渡久地現在、我々のプロダクトを約2,000社の企業および600以上の自治体が利用しています。こういう、すでに流通網を活用してくれる確度の高いネットワークを持っているのは当社だけなんですね。他の企業は受託で個別にサービスを創っているので、そうはいかない。なので、この流通網に様々な企業のAIモデルを乗せて届けるマーケットプレイスを創っていくことで、多様な人類の進化を実現したいですね。

実は、AI inside はロジスティクスの会社だという自負があるんです。当社のミッションとして「届ける」ということを意識的に書いているんですけど、なかなか理解してもらえない(笑)。

我々が創りたいのは、大量のAIサービスそのものではなく、AIを活用できるシーンがあれば、すでに適切なAIが届いていていつでも使えるようになっている、そんなインテリジェントネットワークなんです。

京都府立医科大学との眼表面疾患診断を補助するAIの共同開発や、富士フイルムビジネスイノベーション社が提供するクラウドサービスにAIが組み込まれるなど、渡久地氏が語る世界観はすでに一歩一歩実現している。限られた開発者から提供されたサービスを消費者が使うだけの世界から、誰もがAIモデルを創れる世界へ。その世界観があるから、拡張性を重視し、価格も低く抑えようとする。結果的に、他のAI技術を扱う会社に対するAI inside の差別化にもなる。

渡久地AIを使ったサービスを提供するということは、優秀なデータサイエンティストがいればどこでもできることなんです。だけど、その“AIを使ったサービスを創る”ということ自体を、誰でもできるようにするのは難しい。

「AI技術を何に使うか」ということを上手く考えられる高いクリエイティビティを持っていても、開発技術がなかったり、ツールがなかったり、時間やお金が足りない状況ってたくさんあるんですね。そういう人たちが実際にLearning Center を使ってサービスを創り、世の中で活用されているのを見るとすごく嬉しくなりますね。

スパイダープラスさんで使っていただいた例では、エンジニアバックグラウンドのないビジネス側の社員の方が、ご自身で感じる課題をAIで解決してくれているんです。いまや社内で“AIアーティスト”と呼ばれるようになっているそうで。

AIを活用してアーティストになれる人材はそこらじゅうにいるのだと、渡久地氏は指摘する。だからこそ、ロジスティクスが必要であり、そうすることで日本も世界も良くなっていくのだと信じているのだ。

渡久地特に僕たちが嬉しく思うのは、ツールを提供したことで、利用者の方々が自ら新たなAIサービスを創ってくれているところ。それってすごくスケーラビリティがあるじゃないですか。反対に、そういった他社の方々のサービスリリースに僕たちが1社ずつ向き合っていくのはものすごく労力がかかりますよね。

「スケールするものしか社会にインパクトを与えない」ということをいつも社内で言っているんです。ツールを提供して各ユーザーがAIモデルを創るほうが圧倒的にスケーラビリティがあり、こういう事例が増えていくことで社会が変わっていく実感があります。スケーラビリティある貢献ができているからこそ、嬉しいですね。

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SDGsなど、AI活用では当たり前

最近では、資本主義の名のもとに生産性が優先されてきたビジネスの世界においても、環境問題が話題になることが多くなった。未来を見据えて事業に取り組む渡久地氏も「今後のビジネスで、SDGsを無視することはあり得ない」と語る。実際に、AI inside の事業には、環境に配慮した仕組みが当たり前のことのように組み込まれている。

渡久地冒頭で働き方改革の話が出ましたが、これからは“エネルギー消費量の削減”も考慮しながら事業を成立させることが求められますよね。その環境でこれ以上残業を増やしてどうやってエネルギーを削減できるのか。再生可能エネルギーの活用やポリ袋の節約だけでは全く間に合わない。それなのに、メガワーカーを始めとした本質的な解決策について議論されておらず、これらの領域に関する技術も進歩していないと感じています。

もちろん、AIモデルを創るにあたっても、大量のデータセットを学習させる工程が必要ですし、大量の電力を消費します。ただ、世の中を見渡してみると、実は同じようなデータセットを使って何度も実験していたり、最終的なアウトプットが精度が低くて使えなかったり、といった事例も多いです。

我々は、できるだけ少ないデータ量で可能な限り良いアウトプットを出そうとしています。1万個の画像データを覚えさせるのと、100個の画像データを覚えさせるのでは、単純計算で時間も1/100、電力も1/100。そうすることで、価格も下げることもできているんです。

加えて、Learning Center のようなマーケットプレイスを創る仕組みも、省エネルギーに貢献することができます。創られたAIモデルをみんなでシェアする仕組みなので、これまでのように別々に0からデータを学習させてモデルを創らなくてもよくなる。それによってAIの学習に使われる電力は10万分の1、100万分の1にもなると思っています。

働き方、ひいては人間の在り方までを、これまでとは全く異なる良いものとするためにAIの活用を考えている。だから当然、人間の活動に起因する環境問題やエネルギー問題にも貢献できるのだ。もはや、AIとは、ではなく、「人の本質とは何か」という問いに立ち向かっているという方がきっと近いのだろう。

渡久地省エネルギーだけでなく、これからの社会に必要なモノを適切な形で創っていきたいですね。例えば、金融サービスでも使われつつある、AI技術を使った審査システムは、これまでのルールベースで行われていた審査では弾かれていた人たちを適切に評価する仕組みにもなります。

つまり、AIはそもそも多様性をサポートする特性を持っていたりもするわけです。人類の未来を創ろうと事業をする以上、少子高齢化もそうですし、AIを通じて人類の進化につながるようなものを適切に創っていく責任があるという覚悟を持って様々な配慮をしています。

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未来を創造するアイデアは、1000年以上前の思想から生まれる

「ほぼ大きくハズレた事象はない」と語られる、渡久地氏の未来年表。その未来年表はどのように創られたのだろうか。また、それを想像した渡久地氏はどのようなインプットを行っているのだろう。

渡久地世の中の変化が速くなっているという言われ方をする時もありますが、僕はそうは思わないですね。着実な変化。小さなトピックで言うと、例えば4Gから5Gになって「こんなことができるようになった!」とよく話題にされます。だけど、それって10年も20年も前から予測されていることだったりもするんですよね。

2030年に6Gが始まるのも、2040年に7Gが始まるのも、もうわかっていることですよね。その時に量子コンピュータの量子ビット数がどれくらいになっているかも想像できる。そうすると、ビジネスがどうなっていくかもおのずと見えてくるものです。

そう渡久地氏は語るものの、多くの人にとっては、テクノロジーの最新情報をキャッチアップするだけでもなかなか難しい。未来を想像/創造するためのインプットであればなおさらだ。さらに見聞を広めようと、熱心に最新ニュースやビジネス書を読んでいるが、それだけで本当に良いものか、悩む読者も多いのではないだろうか。

しかし、創造的なアイデアを次々生み出すためのインプット方法をさらに深掘りして聞いたところ、その情報源は独特なものだった。意外にもインプットの方法はニュースやビジネス書籍ではなかったのだ。

渡久地もちろん論文も読みますし、社員からオススメされたビジネス本も読みます。ニュースも目を通す程度にはチェックしています。でも基本的には、哲学系の本ばかり読んでいますね。AI、つまりは人工知能について考えていると、人間の思考がどうなっているかを知りたくなるんですよね。であれば、最新のニュースも見つつ、何千年も読みつがれてきた哲学の古典を読んだ方がいいと思っているんです。

あとは歴史の本も読みますね。Leapnetの戦略もローマの戦略を参考にしているところがあります。「ローマは兵站で勝つ」「すべての道はローマに通ず」とか。モノを届けることに長けていることがどれだけ価値があることかとか。

それから、自然から学ぶことも多いです。僕は今、都心から離れた自然豊かなところに住んでいるんです。だから、豊かな自然があふれる場所を、よく散歩しますよ。自然から学ぶのが最高の情報収集だと思っています。

「人の本質」を考え続ける中でこそ、AIをはじめとした最新技術のより良い活用法を見つけることができる、そう語っているようだ。だから歴史に学ぶし、哲学に学ぶ。冒頭、考えていることは18年間変わっていないと語った渡久地氏。だが実は、もっともっと長い時間軸でそれは捉えられるべきなのかもしれない。

すなわち、千年も二千年も前の時代に生きた哲学者が抱いていたのと同じ問いに、立ち向かい続ける起業家なのだ。

働き方改革も、環境・エネルギー問題も、ビジネスモデルも、すべてを千年規模での哲学思考と結び付けて考える。だから、ほかのAI企業やSaaS企業とは、全く異なる事業展開が当然となるのである。

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未来貢献にはもはや、「AIは重要ではない」

最後に、未来を変える革命的なアイデアを考え、実践するためにはどのように思考していくことが必要かを聞いた。キーワードは「使い方を考えること」だ。

渡久地事業をする上で僕は、「AIをどう使うか」「AIを活用した事業で生み出せる付加価値」「創った事業でどれだけ社会に影響を与えられるか」をずっと考えているかもしれませんね。

冒頭の働き方改革の話でも少し触れましたが、目先の作業を少し効率化したところで、大きなインパクトは生まれない。僕たちは「長期的に人類にインパクトを与える」ことを目的に事業を考えています。

例えば、AIの使い方で言うと、今後ナノテクがもっと進化していく過程で、AIを体内に送り込んで、事前に病気を予防してくれる『体内病院』を創れるかもしれない。AIを体内に送り込むことは経口投与でも注射でもなんでもいい。

誤解されやすいのですが、外から人間が操作しなければならない“医療機器”を送り込むのではないですよ。これを「AI inside Human(人間の中にAIを)」と表現していますが、体内でAIが身体の調子を見ながら自分たちで判断して適切な処置をしてくれる。そんな体内病院ができる未来だってありえるわけです。「病院を体内に入れる」ではなく「人間自体を病院にする」と言えば、少しはわかりやすいかもしれませんね。AIは、それくらいの変化を生み出せる技術なんですから。

いわばSFの世界観。そう感じる読者もいるだろう。だがもちろん、単に派手な例を挙げているわけではない。人間社会に新たに生み出すべき価値とは何か。それを世の中の一人ひとりが突き詰めて考えることさえできるようになれば、今はあり得ないような活用事例が非連続的に増えていくはずだ。

渡久地2030年までにすべての自動化は終わると思っています。だからその時に、自動化ツールのことや効率化のことだけを考えていてもしょうがないんですよ。だから「AIが大事なわけではない」んです。技術自体はどうでもいいんですよ。それよりももっと世の中を良く変化させる付加価値の大きい技術の「使い方」を考えられるようにならないといけない。

そのためにも、最も優先的にインプットすべきなのは、AIの原理や仕組みじゃない。勿論、より良いAIを創るためにシステムの理屈を知ることは有利だと思いますが、それより大事なのが「使い方」をもっと考えること。そのためにも、歴史や哲学をインプットして、世の中の構造的な課題を理解して、思考することが必要だと思います。

渡久地氏から語られる未来の姿は、私たちの想像を優に超えていく。聞いた人によっては「本当にそんな未来が来るのだろうか」と不審に思う人もいるかもしれない。

しかし、すでに産み落とされた数々のプロダクトによって着実に生み出されている現実と重ねて見てみれば、渡久地氏が描く未来はテクノロジーを愛する人達にとっては十分刺激的、そしてあまりにも魅力的でもある。

AIが私たちに代わって大量の仕事をこなしてくれる未来が来るのか、「願えば叶う」──そんなふうに手元にミルクティーが届く日は訪れるのか。AI、そしてIT技術が持つ可能性を信じる者として、新たなAIネットワークがもたらす未来に、期待せずにはいられない。

こちらの記事は2022年04月19日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

松田 涼花

写真

藤田 慎一郎

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