“経営のスタンス”は、この書籍に学べ。
SmartHR宮田、TASTE LOCAL篠塚ら現役起業家・経営者20名が選んだ5冊

「事業は人なり」経営の神様とも称される松下幸之助の言葉だ。事業を創るのも、会社を大きくするのも、そこには「人」がいる。そんな「人」に焦点を当て、次代を担う若きイノベーターたちをピックアップ。成長のエッセンスをお届けする。

XTech西條氏やnewnあやたん氏など、総勢14名の現役起業家・経営者がおすすめする書籍を紹介した前回の記事は、SNSでも大きな反響をいただいた。そして今回も、事業や組織・プロジェクトを率いる「リーダー」のロールモデルとなるような、まさに一流のベンチャーパーソンたちが薦める書籍をピックアップ。

本稿、そして本シリーズでは、「何度でも読み返したい」書籍、さらにタイトルにあるように読者の「血肉」となるようなものを厳選している。紹介したものが、皆さまの「事業家としてのバイブル」となれば幸いだ。

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あなたはどんな「経営者」になりたいか?

リーダー・経営者と言えど、「スタンス」は人により異なる。時代によって求められるリーダー像も変化していくが、重要なのは自分にあったスタイルを築くことだ。そして今回は、自分なりのスタイルを見つけるヒントになるような、リーダーのロールモデルを書籍を通して紹介していく。

本編に入る前に、大きな反響をいただいた前回の記事へのアンサーとして、SNSで発信してくれた方々の書籍を見ていこう。ありがたいことに多くの方に読んでいただき、紹介した書籍を読み始めている方も多く見受けられ幸いだ。

まずは、前回の記事にも登場したXTech西條氏が薦める本書。

ブリッツスケーリング

著者 リード・ホフマン/クリス・イェ
出版 日経BP (2020/2/14)

Paypalマフィアの代表格、リンクトイン創業者のリード・ホフマンがスタンフォード大学で行った特別講座をもとに執筆されている。

スピードと成長を最優先するスタートアップで発生する様々な困難、それらをいかに切り抜けるか。メルカリ山田 進太郎氏は「スタートアップの方には、経営陣でも社員でも、かなりおすすめ」と自身のブログで語り、さらにはマネーフォワード辻 庸介氏など多くの現役起業家を魅了した必読の1冊だ。

続いて、部下との接し方や組織づくり、そして社長としての在り方に悩んでいる場合は、こちらがおすすめだ。新卒採用支援サービス「Goodfind」や、今あなたが読んでいる「FastGrow」を運営するスローガン代表伊藤 豊氏の推し本。

社長の覚悟

著者 柴田 励司
出版 ダイヤモンド社 (2015/3/12)

今回も気になる書籍があればぜひチェックしてみてほしい。また、読者の皆さまには何度も読み返している「経営」に関する書籍はあるだろうか? #私の推し本 のハッシュタグをつけてTwitterで教えてもらえると幸いだ。

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社長失格
──シニフィアン朝倉氏、Fond福山氏、アルけんすう氏、堀江 貴文氏推薦

あのビル・ゲイツが面会を求めてきた男。本書はインターネット黎明期、オンザエッヂ堀江 貴文氏やサイバーエージェント藤田 晋氏と並び、時代を創り上げた「ハイパーネット」社長の板倉 雄一郎氏が自ら筆を執った書籍だ。過去の失敗から学べることは多いが、スタートアップの急成長から一転、倒産までの生々しい実体験を綴った本書ほど身に染みる学びを得られる書籍は多くないだろう。

社長失格

著者 板倉 雄一郎
出版 日経BP (1998/11/30)

当然、本書は失敗したことを後悔するものでも、いわゆる告白本でもない。「資本政策だけは後戻りできない」という言葉を聞いたことがある方も多いと思うが、本書にはそんなファイナンスにおける失敗や、困難に直面したときの組織の醜さ、そして崩壊していく過程など、非常に具体的な学びが詰まっている。

本書で描かれているのは、綺麗事など一切ない、まさに当事者が直面する「現実的な問題」だ。ミクシィで社長を務め、現在シニフィアンを経営する朝倉 祐介氏も本書を薦める

起業というと、とかくイノベーションだ、アントレプレナーシップだといった側面に目が向きがちですが、実際に私が少人数のスタートアップを率いていたときは、イノベーションうんぬんということよりも、社内の問題や投資家、取引先との関係性など、ほとんどメロドラマのような人間の愛憎劇とどう向き合うかで悩むことが多かった

シリコンバレーで活躍する日本人起業家のFond福山 太郎氏や、アルけんすう氏、さらに当時を知る堀江 貴文氏もおすすめする本書は、すべての起業家必読だ。

ちなみに日本における「失敗本」の代表作が本書だとすれば、シリコンバレーにもその物語がないわけはない。代表的なのが「シリコンバレー・アドベンチャー」だ。読み物としても面白いので、合わせて読むことをおすすめする。

シリコンバレー・アドベンチャー―ザ・起業物語

著者 ジェリー カプラン
出版 日経BP (1995/10/17)

あなたが本書を読む理由

  • 「失敗」から学べ。インターネット黎明期、急成長と急降下を経験し倒産したハイパーネットのストーリー
  • 「苦しい時、組織はこうなってしまうのか」そんな生々しい組織崩壊を追体験できる数少ない書籍
  • ピンチのときこそ、リーダーとしての「在り方」が問われる。あなたならどうする?
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修羅場は与えられるものでなく、みずからつくるもの
──元Loco Partners篠塚氏、サイバー曽山氏、インテグラル佐山氏推薦

時代の波に揉まれながら、スタートアップの栄枯盛衰を経験したハーパーネット。そんな痺れるストーリーに触れたあとは、短くて読みやすいが切れ味鋭い本書をおすすめする。現役の起業家・経営者はもちろんのこと、これから上を目指していくリーダーたちに特に読んでほしい内容だ。

修羅場は与えられるものでなく、みずからつくるもの

著者 峰岸 真澄
出版 ダイヤモンド社 (2017/9/8)

本書のトピックは、リクルート流人材育成。現在も同社社長兼CEOを務める峰岸 真澄氏へのインタビューを電子書籍化したものとなっている。インタビュー自体は3年前のものだが、色褪せることはまったくない。

たったの25ページと短いが、本書を薦めるLoco Partners創業者の篠塚 孝哉氏も「至言だらけ」と絶賛。サイバーエージェント曽山 哲人氏や、インテグラル佐山 展生氏など、こちらも多くの現役経営者がおすすめしている。

経営者として人材育成やカルチャーづくりに取り組んでいる方だけでなく、起業家・経営者、リーダーを目指していく若手ベンチャーパーソンにとっても「仕事との向き合い方」の示唆が得られる良書となっている。

あなたが本書を読む理由

  • リクルート創業者江副氏から脈々と受け継がれてきた同社のDNA。さらに進化した「至言」が25ページに詰まっている
  • 突出した成果を残すにはどうすれば良いのか。あなたは困難を選べるか、修羅場をつくれるか
  • これからリーダーを目指すのであれば、読んでおきたい1冊
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Hot Pepperミラクル・ストーリー
──CARTA宇佐美氏、akippa金谷氏、スペマ重松氏、ecbo工藤氏推薦

リクルートに関する書籍は数多く出版されている。その中でも、もっともリーダーにおすすめしたい書籍の一つが本書だ。ポップな表紙とタイトルからは想像もつかないほど、「事業づくり」と「リーダーシップ」に関する学びが多い。

Hot Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方

著者 平尾 勇司
出版 東洋経済新報社 (2008/5/1)

著者は、無料クーポンマガジン「ホットペッパー」を4年で売上300億円、営業利益100億円の事業に育て上げた平尾 勇司氏。

「お前には直感的に儲かる商売をつくる力がある」という当時の専務取締役からの言葉通り、本書は事業開発のノウハウもふんだんに盛り込まれている。だが、それだけではない。本書に記されているのは、強い組織といいチームのつくり方、つまりリーダーとしての在り方そのものだ。

CARTA HOLDINGS(旧VOYAGE GROUP)代表取締役会長の宇佐美 進典氏や、駐車場シェアリングサービスakippa金谷 元気氏も本書を愛読。昨年マザーズへ上場したスペースマーケット重松 大輔氏は「名著」と評し、ecboの工藤 慎一氏はツイートから何度も読み込んでいることが伺える。

あなたが本書を読む理由

  • 4年で売上300億円、営業利益100億円。急成長事業を創り上げた「事業ノウハウ」から「組織づくり」まで網羅
  • CARTA宇佐美氏、スペマ重松氏をはじめ、多くの現役起業家・経営者が愛読する1冊
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顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説
──SmartHR宮田氏、BASEえふしん氏、yup阪井氏推薦

事業立ち上げのヒストリーとともに経営・リーダーシップを学ぶという観点で、米ザッポスの成功物語を描いた本書もおすすめしたい。「ザッポスはカスタマーサポートがすごい」という評判を耳にしたことがある方は多いだろう。しかし、その経営実態は日本ではあまり知られていない。”Amazonがどうしても欲しかった企業”として話題になり、12億ドルの評価額で買収されたのが伊達ではないことは本書を読めばわかるだろう。

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説

著者 トニー・シェイ
出版 ダイヤモンド社 (2010/12/2)

同社CEOのトニー・シェイ、実はシリアルアントレプレナーであるという事実をご存知だろうか。ハーバード大学を卒業後、新卒入社したオラクル在籍時に共同創業した会社を、マイクロソフトに2億6500万ドルで売却している。当時24歳。もともとはザッポスに投資家として参画していたという。

そんなトニー・シェイ氏による本書は、企業文化、カルチャー、組織マネジメントといったトピックで悩んでいる方にぜひ読んでもらいたい。きっと参考になるはずだ。

SmartHR宮田 昇始氏や、BASEえふしん氏なども本書をおすすめしており、FinTechスタートアップのyup阪井 優氏も参考にしているようだ。

あなたが本書を読む理由

  • 創業10年で売上1,000億円。Amazonがどうしても欲しかった「奇跡の顧客サービス」はいかにして生まれたのか
  • 唯一無二の企業カルチャーを創り上げたトニー・シェイ氏に、リーダーシップを学ぶ
  • Amazonによる買収から約10年。今なお世界で評価され続けるザッポスの秘話が満載
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確率思考 不確かな未来から利益を生みだす
──DCM原氏、マーク・アンドリーセン氏推薦

最後は少し趣向を変えて、「意思決定」をより良いものにするためにおすすめの書籍を紹介しよう。なんと本書は、”ポーカープレイヤー”が執筆しているというユニークな1冊。起業家・経営者、そしてリーダーに欠かせない意思決定術を、「心理戦の達人」に学ぼう。

確率思考 不確かな未来から利益を生みだす

著者 アニー・デューク
出版 日経BP (2018/9/13)

本書は、決してイロモノ枠で紹介しているわけではない。ポーカーの世界的大会であるワールドシリーズ・オブ・ポーカー(WSOP)をはじめ、いくつもの世界大会で優勝した経験を持つ著者が、世界最高峰の「思考の技術」を解き明かしている本なのである。また著者は現在、意思決定のサポートを行うコンサルタントとして活躍している。

「不確実性」、スタートアップとして戦っていくのであれば、避けては通れない。freee、Sansan、キャディなど、いくつもの急成長スタートアップへ投資実行しているDCM Venturesの原 健一郎氏も、「意思決定を職業にする全ての人に読んでほしい」と語る

また、本書を薦める投資家はDCM原氏だけではない。アメリカを代表するVC、アンドリーセン・ホロウィッツの共同創業者、マーク・アンドリーセン氏も本書をおすすめする人物の一人だ。

あなたが本書を読む理由

  • 意思決定はリーダーの重要な役割の一つ。世界レベルのポーカープレイヤーから、思考と判断の技術を盗む
  • DCM Ventures原氏、マーク・アンドリーセン氏など著名ベンチャー・キャピタリストがおすすめする1冊

いかがだっただろうか?イノベーション・エコシステム発展のため、そしてベンチャーパーソンである皆さまに少しでも多く新しい学びをお届けするため、今後も「ベンチャーのプロフェッショナルから学ぶ」ことにフォーカスした情報を発信していく予定だ。

そして皆さんが何度も読み返す「経営」に関する書籍を #私の推し本 のハッシュタグをつけてツイートしてください!次回のFastGrow記事で取り上げるかも?取材のご依頼をさせていただくことも!

こちらの記事は2020年09月18日に公開しており、
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