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大企業にも負けてない!働き方の革命に挑むベンチャー企業12選(後編)

近年、フリーランサーの増加やリモートワークの普及により、個人のワークスタイルに合わせた多様な働き方が認められるようになってきている。企...
近年、フリーランサーの増加やリモートワークの普及により、個人のワークスタイルに合わせた多様な働き方が認められるようになってきている。企業側としても優秀な人材の獲得チャンスを逃すことになると、勤務制度の改革に積極的な企業もあるようだ。 今回はFastGrow注目の、働き方改革をリードするベンチャー企業12社を紹介しよう。
17-06-12-Mon

近年、フリーランサーの増加やリモートワークの普及により、個人のワークスタイルに合わせた多様な働き方が認められるようになってきている。企業側としても優秀な人材の獲得チャンスを逃すことになると、勤務制度の改革に積極的な企業もあるようだ。 今回はFastGrow注目の、働き方改革をリードするベンチャー企業12社を紹介しよう。

ユニークな勤務制度やカルチャーを持っているベンチャー企業12選

※社名ごとアルファベット、50音順

19:30に強制退社。ゴールデンウィークには全社員に15万円支給しリフレッシュを促す

株式会社エス・エム・エスは、医療・介護業界において、40以上もの事業を運営し、創業以来12期連続の増収増益を維持する驚異的成長企業である。ここでユニークなことは、同社は『ベンチャー企業はハードワーク必須』という通説をひっくり返すような革新的な取り組みを導入している点だ。

株式会社エス・エム・エス SMS CO., LTD.

http://www.bm-sms.co.jp/

例えば、全社員に19:30完全退社義務(一部グループ会社など除く)が設けられている。基本的には自宅に仕事を持ち帰ることも禁止だ。高い生産性を追求する同社では、「いかに無駄な時間を省き、本質的な業務に取り組むか」という思考を全社員に徹底するために退社時間厳守を掲げていると思われる。

また、退社時間が早いことにより、読書をしたり、社外の有識者と交流したりといったする時間を定期的に持つことも可能となり、業務外でのインプットの時間を確保しやすくなる。

さらに、毎年5月のゴールデンウィークには全社員に15万円を支給し、仕事を離れ、頭も身体もリフレッシュすることを推奨している。退社時間の厳守同様、業務外でのインプットが業務上での改善やひらめきにつながるという経営陣の意志が反映されているのであろう。

まずは自社から、在宅勤務・リモートワークが当たり前な世の中に変革する

株式会社キャスターは、人事総務や経理、WEB運用やデザインなどに関する日々の業務を、キャスターが雇用する優秀なオンラインアシスタントに依頼できる『Caster Biz』を中心としたサービスを提供している会社である。

CasterBiz - オンラインアシスタントならキャスタービズ

http://cast-er.com

同社は「リモートワークを当たり前にする」というミッションを掲げているとおり、170名以上の全従業員がリモートで勤務している。また、リモートワークでも継続的に成果をあげ、成長し続けられる組織形態を目指し、ホラクラシー型組織を採用しているのも同社の特徴だ。

マネジャー以外の役職は無く、組織をフラットにする。そして役職ではなく明確な役割を個人が担い、経営数値(収支、経営陣や全員の給与まで)をすべてオープンにすることで、適切な意思決定を促すことに成功している。

もちろん、従業員にとっても責任と裁量が広がり、働きがいを持てる組織であることは言うまでもない。

その結果、結婚・出産・夫の転勤等の事情で地方に住む女性が多数在籍し、活躍している。

社長も育児休暇を取得。あらゆるライフスタイルの変化に対応できる制度が整う

サイボウズ株式会社はグループウェアの『サイボウズOffice』、ビジネスアプリ作成クラウドソフトの『kintone』などを提供している。全社として「100人いたら100通りの働き方がある」という新しいワークスタイルの浸透を提唱しており、社会に合った働き方を積極的に模索している企業の1つだ。

ファストシステムを実現するサイボウズのクラウド『kintone(キントーン)』

https://kintone.cybozu.com/jp/

東証一部上場企業でありながら代表取締役社長の青野氏自身が率先して育児休暇を取得したことも話題となったため、その名を聞いたことがある人もいるのではないのだろうか。

男女に関わらず育児休暇取得の推奨や、リモートワーク、時短勤務がしやすい環境整備とカルチャー作りを進めた結果、同社の離職率は2005年の28%から2017年には4%弱まで改善されている。

数ある制度の中でもとりわけ注目に値する2つの制度を紹介しよう。1つ目は、3つの働き方からその時の自分にあったワーキングスタイルを選択できる『選択型人事制度』。「ワーク重視型」、「ワークライフバランス型」、「ライフ重視型」の3タイプの勤務方法を自由に毎年変更可能な制度である。

バリバリ働きたい年は「ワーク重視型」を適用し、翌年に自身が妊娠した場合や親の介護が必要になった際には「ライフ重視型」に変更する、といったように、自身の都合やライフプランに合わせて柔軟に勤務条件を変更可能だ。

2つ目はなんといっても『育児休暇制度』であろう。最大6年間取得が可能となっており、平均で2年程度、最長で4年8ヶ月取得した後に復帰した従業員もいるという。

従業員としては、この2つをうまく活用すれば、あらゆるライフスタイルの変化に適応できるのではないだろうか。

6時間勤務で生産性UP。基本給も賞与も全従業員一律

「人を喜ばせ、結果としてそれが事業になり会社が発展するというのが本来あるべき姿ではないか」というのが株式会社スタートトゥデイ代表取締役社長である前澤氏の考え方だ。 そのためにはまず社員自身が仕事を楽しんでいなければいけない。

強制された労働では、人を喜ばせるという意識を社員が持つことは難しいからだ。

株式会社スタートトゥデイ | START TODAY CO., LTD.

https://www.starttoday.jp/

では、社員が仕事を楽しむために同社がどのような制度を導入しているのか。

1つ目の制度は、1日6時間労働を許可する『ろくじろう』だ。発端は、「人間が集中できるのはせいぜい3~4時間程度ではないのか?」という前澤氏の問題意識。

所定勤務時間は9時〜18時であるものの、15時までにチームメンバー全員がその日のタスクが完了したら早めの退勤が認められる。チームに業務が終わっていないメンバーがいた際には、メンバー全員でその業務をサポートする、という仕掛けだ。もちろん、6時間で切り上げたとしても、給与は従来通り支払われる。

導入年の翌年には、労働生産性(1日当たりの売上/1日当たりの総労働時間)が前年比で25%上昇。勤務時間が短くなることで社員同士の交流も活発化し、家族と過ごす時間が増えたと話す社員も多いという。

2つ目は『ボーナスが全従業員一律』という仕組み。ボーナス(賞与)とは全員の努力で得た成果をシェアするものであるという考え方が根底にある。過去には半年毎での相対評価による、成果連動型の賞与システムを導入していた時期もあるというが、「評価項目に合わせた行動をみんながしているだけで、自然な働き方ではないのではないか?」という疑問が社内に湧いたという。

もちろん現在でも部署やチームごとの目標は存在するが、達成したから良い、という評価をするわけではなく、そのプロセスが周囲に与えた影響力が大切である、というカルチャーだ。

加えると、スタートトゥデイでは基本給も全従業員一律である。役職者には役職手当が支払われるが、賞与同様、ベースには「みんなで一緒に」という考え方が徹底されているようだ。

「競争は嫌い」出社は週3日、前沢流の粋な働き方|出世ナビ|NIKKEI STYLE

http://style.nikkei.com/article/DGXMZO99043180Q6A330C1000000?channel=DF180320167075&style=1

仕事も子育ても頑張りたい、優秀でパワフルな社員が活躍できるカルチャー

ビザスクは、「世界中の知見をつなぐ」こと、社会における「知識と経験の流通を変え」、新規事業が成功しやすい社会をつくり、社会を元気にすることをミッションとしている。

メイン事業は、専門領域を持つプロフェッショナルに、電話や対面で最低1時間から相談できるスポットコンサルティングのマッチングプラットフォーム『ビザスク』だ。

日本最大のスポットコンサル|ビザスク

https://service.visasq.com/about

自身が仕事と育児の両立に苦労したり、家族の転勤でキャリアを中断し主婦となった経験を持つ代表取締役社長の端羽氏は、「ビザスクはビジョンに共感したメンバーが集まるスタートアップ。それぞれのメンバーには感謝するとともに、個人の事情を尊重していきたい」という想いを持っている

そんなビザスクの目指す姿は、『社員全員が目的にはコミットしているけれど自立していて自由なやり方で結果を出す会社』である。

そのため、全社員が個人の事情に合わせて柔軟な働き方ができるよう支援を行っている。
例えば、リモート勤務や子連れ出勤といったことが可能だ。そして驚くことに、勤務時間やコアタイムが決められていない。

毎週月曜日のみ、10時に全員が会社に集まり、今週実施する業務を報告。また、月に1度土曜日に全員でロングミーティングを開催し、その月の振り返りと翌月の目標を話し合うことでその勤務時間の自由さを担保している。

さらに、17年4月には『家事代行無料利用制度』を試験的に導入した。
会社側の全額負担で月2回、各2時間の家事代行サービスを利用することが出来る仕組みだ。

端羽氏はその導入の背景を自身のブログで、「家事は自分でするべき、夫婦で負担するべき、そういった『あるべき論』を捨てるサポートによって、クリエイティブな活動に費やすもよし、家族とゆっくり過ごすもよし、エキストラな時間と心の余裕を提供できれば嬉しい」と綴っている。

社員の約半数がワーキングマザー。10年連続増収ながら、7つの働き方革命で残業をゼロにする

ランクアップは『マナラ』ブランドの女性向け化粧品を販売するベンチャー企業株式会社ランクアップだ。10期連続増収ながら、ルーティンワークのアウトソーシングやシステム化をフル活用し、全社員が17時定時退社を実現している。社員の約9割が女性、かつ50名前後の社員のうち約半数がワーキングマザーだ。

このような社内カルチャーは、代表取締役の岩崎氏が創業時に叶えたかったものだ。岩崎氏が過去勤務していたベンチャー企業では、長時間労働が当たり前。社員は残業による疲弊で定着しなかった。

そんな想いの元に設立されたランクアップでは『7つの働き方革命』が謳われている。

『全社員の定時退社の徹底』や、社内資料は作り込まない・会議は30分・メールでお疲れ様ですと記載しないといった『業務スピードをあげるルール』、毎月の『業務棚卸しによるやる・やらないの選別』といった項目が並び、限られた時間内で最大の成果をあげるための仕組みを定着させている。

前編にて公開した6社

前編記事は以下のリンクから

大企業にも負けてない!働き方の革命に挑むベンチャー企業12選(前編)