連載資金調達の週報
自動たこ焼き調理ロボからAI病理画像診断ソフトまで──押さえておきたい資金調達ニュース【〜8月19日】
資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。
全てを追いきれない読者のために、FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。
今週も日本から4社、海外から1社をピックアップした。
2018年8月13日〜2018年8月19日分
- TEXT BY MASUMI OSAKI
- EDIT BY TOMOAKI SHOJI
グラアティア : 出張シェフと企業を繋ぐサービス
資金調達概要
| 調達額 |
|---|
| 2000万円 |
| 調達先 |
|---|
| ゼロワンブースター |
| 曽我健氏 |
| 小西朋子氏 |
| その他エンジェル投資家 |
サービス概要
会社イベントやハッカソンなどで食事の場を設けたい企業と、出張シェフをマッチングするプラットフォーム「Green Dining」を運営。
従来のケータリングやテイクアウトとは違った形で、場を活性化するような料理を振る舞う料理人を探せるのが企業側にとってのメリットだ。一方で、シェフ側には新しい働き方や自分の能力を発揮したり、スキルを高めたりするための場所を提供する。
2016年11月のサービス開始以来、累計で約1万5000名が利用しているという。
コネクテッドロボティクス : 自動たこ焼き調理ロボ
資金調達概要
| 調達額 |
|---|
| 3000万円 |
| 調達先 |
|---|
| Deep30 |
サービス概要
自動たこ焼き調理ロボット「オクトシェフ」など、飲食店におけるキッチンの調理に特化したロボットサービスを開発。
製造業でのロボット製品開発経験によって培った制御ノウハウとディープラーニングを活用した画像認識技術の組み合わせでロボットを知能化し、調理の省力化や自動化を進める。
ハウステンボスなどで活用されるオクトシェフでも、ディープラーニングを活用。たこ焼きの調理具合を判定し、“人間のように調理できる”自動たこ焼き調理ロボットを謳う。
調達先のDeep30は、日本における人工知能研究の第一人者として知られている、東京大学 特任准教授 松尾豊氏の研究室からスピンアウトして設立されたベンチャーキャピタルだ。
ニューワールド : 伝統工芸品に特化した動画コマースサイト
資金調達概要
| 調達額 |
|---|
| 非公開 |
| 調達先 |
|---|
| GMOペパボ(資本業務提携) |
| SMBCベンチャーキャピタル |
| フューチャーベンチャーキャピタル |
| 複数の個人投資家 |
サービス概要
日本の伝統工芸品に特化した動画コマースサービス「CRAFT STORE」を運営。
ECサイトで扱う各商品ごとに、作り手の思いや生産の背景などの「ストーリー」をテキストや動画で紹介している点が特徴。現在はアクセサリーやバス用品、雑貨小物など約50ブランド400点ほどの商品を掲載する。
今回の資金調達により、商品拡充やマーケティング施策の強化、自社ブランドの製品開発、中国をはじめとした海外市場での販路拡大などに取り組むという。
また、GMOペパボとは資本業務提携を締結しており、同社が運営するハンドメイドマーケット「minne」との協業を通じてサービスの拡充を目指す。
メドメイン : ディープラーニングによる病理画像診断ソフト
資金調達概要
| 調達額 |
|---|
| 1億円 |
| 調達先 |
|---|
| DEEPCORE |
| ドーガン・ベータ |
サービス概要
AIによる病理画像診断ソフト「PidPort」と医学生向けクラウドサービス「Medteria」を展開する九州大学発ベンチャー。同大学医学部のメンバーが中心となり設立された。
PidPortとは、患者から採取した細胞組織を顕微鏡で観察することで、疾患の有無などを判断する病理診断を効率化するサービスだ。ディープラーニングと独自の画像処理技術によって、素早く高精度な病理診断が可能。2年以内に世界の医療機関へ提供することを目指す。
Medteriaは、医学生間でのノウハウの共有を促進するクラウドストレージサービスだ。
Karma(スウェーデン): 飲食店などで余った食品の再販サービス
資金調達概要
| 調達額 |
|---|
| 1200万ドル |
| 調達先 |
|---|
| Kinnevik |
| Bessemer Venture Partners |
| Electrolux |
| e.ventures |
サービス概要
レストランや小売店で売れ残った食品を割引価格で売買できるマーケットプレイス「Karma」を運営。
飲食店側は「フードロス」と呼ばれる、まだ安全に食べることができるものの捨ててしまっていた食事をサイト上に掲載。ユーザーはアプリから近隣エリアの店舗情報をチェックでき、気になる食事があった場合は注文と決済ができる。
すでに1500以上の店舗が利用し、35万人以上のユーザーが食事を購入したという。なお、8月には日本で同様の仕組み「TABETE」を展開するコークッキングも資金調達を実施した。
今週は計5社の調達状況を紹介した。今後も、FastGrowでは週次で調達状況を発信していく。
こちらの記事は2018年08月22日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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執筆
大崎 真澄
編集
庄司 智昭
ライター・編集者。東京にこだわらない働き方を支援するシビレと、編集デザインファームのinquireに所属。2015年アイティメディアに入社し、2年間製造業関連のWebメディアで編集記者を務めた。ローカルやテクノロジー関連の取材に関心があります。
1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。
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