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「ベンチャーは薄給」は本当か?~ベンチャー企業63社の新卒給与を徹底リサーチ~

学生や大企業社員に「ベンチャーって薄給でしょ」といわれた経験のある方は多いのではないのだろうか。 実際に30歳前後になって大手企業に...
17-07-03-Mon

学生や大企業社員に「ベンチャーって薄給でしょ」といわれた経験のある方は多いのではないのだろうか。 実際に30歳前後になって大手企業にいる同世代と年収を比較したことがあるベンチャー在籍者であれば、そこまで変わらないか、むしろ役職によってはベンチャー企業のほうが年収が高い場合もあることはご存知だろう。 しかし、ベンチャー新卒1年目の給料は大手企業と比較してどうなのか?と問われると、データを用いて解説されている情報が世の中にあまりなかった。そこで今回のFastGrow Editor's Insightでは、新卒採用を行っているベンチャー企業63社を対象にリサーチを行った結果を公開する。

調査対象企業63社一覧(期間内で企業名50音順)

現在新卒採用を行っている、設立20年以内のメディア関連・テクノロジー関連を中心に、その規模に関わらず選抜した63社が対象。初任給の額が不明確な企業は対象外とした。リサーチに必要なデータは、企業の採用ページや採用関連メディアから収集した。

数値算出の条件及び仮定

本リサーチにおける全63社の年収および月給の平均値・中央値算出は以下の条件及び仮定に基づいて行った。

  • 給与は確認できる限り最新の求人情報を参照し、「学部卒」「総合職(コンサルタント職やビジネス職など、表記ゆれ含む。)」「本社勤務」の条件に基づき抽出
  • 記載額に振れ幅がある場合及び最低値しか記載がない場合、最低値を使用
  • 年間の賞与額が記載されている場合にはその額を、明記されていないがFastGrowが独自調査によって相場を把握している場合にはその想定金額を、全く情報が得られていない場合には月給3ヶ月分を年間賞与と仮定

ベンチャーの新卒給与は年俸制・月給制?

ベンチャー企業の新卒給与制度は年俸制と月給制のどちらを導入する傾向にあるのだろうか。

比較的実力や成果が賃金に反映されやすいと言われ、裁量労働制の会社で導入されることの多い年俸制だが、63社中20社、31.7%にとどまった。

一方で従来型の月給制は43社、68.3%を占めた。

年俸制の平均年収は?

年俸制を採用している企業の初年度給与の平均値は月収で29万1957円、年収で383万2900円だった。

中央値は月収で28万円、年収で375万9000円だった。

月給制の平均年収は?

月給制を採用している企業の初年度給与の平均値は月収で25万3997円、年収で367万621円だった。

中央値は月収で25万円、年収で375万円だった。

全63社の平均値及び中央値は…

次に、年俸制と月給制それぞれを採用している企業の初年度給与を、上で説明した仮定に従って年収換算し、全体を比較する。

ベンチャー企業の新卒給与の平均は月収で26万5855円、年収で382万6400円だった。

中央値は月収で25万円、年収で375万円だった。

なお、これらの数値はすべて上述した仮定のもとで算出したものであり、実際の数値とは必ずしも合致しないものであることはご理解いただきたい。

また、今回の調査では月給制よりも年俸制の方が平均年収が高いという結果となったが、これはあくまでもどの企業がどちらの制度を採用するかということに依存するため、年俸制と月給制の優劣を決めるものではないということに注意が必要だ。

総評:ベンチャー新卒の初任給は上場企業より高い可能性も

今回のリサーチで対象となったベンチャー新卒の平均年収は382万6400円。月収は26万5855円だった。上場企業の8割が回答した平均初任給の20万7450円(出典:東洋経済オンライン 衝撃!これが「初任給が高い」トップ500社だ)と比較するとやや上回っているが、あなたはどう感じただろうか。

もちろんベンチャー企業では成果給によって年収や月給が大きく変動することも考えられるし、初年度から大幅な昇給の可能性もある。

当然、給与以外にも成長や人脈といった価値も大いに考慮されるべきだろう。

一方、大企業の場合は残業代や各種手当て、社宅補助や家賃補助などの充実した福利厚生があるため、実際1ヶ月に自分が使える金額はベンチャーよりも多くなる可能性がある、ということも忘れてはならない。

今回のリサーチがベンチャーに勤めるあなたにとって、また、ベンチャー企業への新卒入社や転職を検討されるあなたにとって、何かの一助となれば幸いである。

最後に、今回の調査対象となった全63社の調査データを公開しよう。

全63社の年俸・月額給与・報酬制度一覧